燕尾服
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燕尾服(えんびふく、英: Evening Tailcoat[1]、Evening dress, Full evening dress)は、男性の夜の最上級正礼服の一つ。裾が燕の尾のようなのでそう呼ばれた。裾が割れているのは、乗馬の際に鞍の上でもたつかないためであり、今でも馬場馬術の上級競技では、燕尾服とトップハット(シルクハット)の着用が規定づけられている。
白い蝶ネクタイを用いるため、ホワイトタイとも呼ばれる。公式の晩餐会をはじめ、格調高い結婚式や披露宴、それに準じる舞踏会・音楽会・着席型のパーティなどで使われる。オーケストラ等の指揮者、演奏者が着用するほか、社交ダンス大会などで使われることも多い。近年ではタキシードに活躍の場を奪われつつある。
以上のように特別な意味を持つ礼服である為、フィクションであるように執事や使用人が常に身にまとっているということは無い。
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[編集] 来歴
18世紀、革命前夜のフランスでは自然主義の影響でイギリスの乗馬服が流行した。その一つが長いコートの前裾が直角に切り取られ、後裾だけが長い上着で、”上っ張り”を意味するフロック(英;frock、仏;frac)[2]と呼ばれた。フロックはヨーロッパ各国にも広がり、イギリスでも普段着として着られるようになり、テールコート(Tailcoat)とも呼ばれるようになった。
19世紀初頭のイギリスでは紳士服は黒が流行し[3]、やがて正式な服装は黒とされるようになった。そして、19世紀中頃には黒のテールコートが夜間の男性用正装とされるようになった。
余談だが、現在、ディズニーパークでゲストを歓迎するミッキー・マウスが普段着ている衣装も燕尾服である。
[編集] 基本的な構成
次に書いたものは、燕尾服を着る時に使われるものである。19世紀後半に確立したこの着装法は今日に至っても根強く維持されている。
- ジャケット
- 黒または濃紺で、襟は拝絹地付きのピークドラペル。前あわせはウエスト部分でほぼ水平にカットされ、後部は腰を覆い燕の尾状にテールが伸びる。前ボタンはかけずに着用する。
- スラックス
- 股上が深くみぞおちの位置まである。上着と共布で、側章は2本、裾はシングルで後ろを長めにカットしたモーニングカット。
- シャツ
- カラーステイ
- ワイシャツの襟の後側の穴に入れる。プラスチック製と金属製がある。
- ウェストコート
- Tシャツ
- タイ
- ウェストコートと共布の白ピケの蝶形タイ。
- カフリンクス
- 白蝶貝を使ったもので台座はシルバーかグレー、フォーマルでは台座が銀かグレーを用いる。チェーン式、紐式、ゴム・布・プラスチック製、台座が金の物は用いない。
- スタッドボタン
- カフリンクスに合わせる。
- 手袋
- ウェストコートに合わせる、白・グレーで、革製または布製、甲の部分に三つ山のピンタックがあるもの
- サスペンダー
- 白。ベルトを使うことは許されない。クリップ式(金具式)と釦止め式があるが、釦留め式の方が若干フォーマルである。X型(背中で交差したもの)とY型(一本が背中途中から枝分かれしているもの)があるが、型はどちらでも良い。
- アームバンド
- フック式とスプリング式がある。
- 金具は色を合わせる。
- ポケットチーフ
- 白かシルバーグレーの無地でスリーピークス、麻・綿・絹の中で絹が最もフォーマルとされている。折り方は該当項参照。
- 革靴
- 靴下
- 慶事は黒無地のロングホーズ(ハイソックス)。または、白黒の縞柄。
- マフラー
- 白の絹
- 帽子
- 外套
- 黒・紺のチェスターフィールド・コートかインバネスコート
- 時計
- 杖
- 黒檀等の黒系統の棒に純銀や象牙の握りのついたものが正式
[編集] 脚注
[編集] 参考資料
- 佐々井 啓、水谷 由美子ほか 『ファッションの歴史―西洋服飾史 (シリーズ「生活科学」)』 佐々井 啓、朝倉書店、2003年4月。ISBN 978-4-254-60598-3。
- ハーディ・エイミス 『ハーディ・エイミスのイギリスの紳士服』 森 秀樹訳、大修館書店、1997年3月。ISBN 978-4-469-24399-4。
- ブランシュ・ペイン 『ファッションの歴史 : 西洋中世から19世紀まで』 古賀敬子訳、八坂書房、2006年10月。ISBN 978-4-89694-880-6。


