特別積合せ

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特別積合せ(とくべつつみあわせ)事業とはトラック業界の用語であり、特別積み合わせ貨物自動車運送事業の通称である。貨物自動車運送事業法の第一章の第二条の6に規定されている。


目次

[編集] アウトライン

宅配便も特別積合せ貨物輸送の一部として見なされ、旅客で言えば、路線バスは特別積合せや宅配便と見なされ、タクシーハイヤー貸切バスは、貸切輸送とみなされる。貸切輸送とは、一般家庭の引越しや会社の移転など、あるいは特定の荷主から荷物を受取り、各商店などに配達するルート配送などがこれにあたる。

[編集] 概要

宅配便の規格に入らない貨物も含むため、以下に相違点をあげる。

[編集] 大きさ

  • 小荷物・軽貨物(宅配便)
170サイズ30kg/個まで(ゆうパックペリカン便の場合。他社の場合は、重さやサイズがやや小さくなっている。宅配便を参照)。1梱包単位での輸送。品物の価格が30万円まで。これを「一原票一個の原則」という。
損害賠償等は輸送上の実損額であり、責任限度額(約款上の補償上限額)は大半の運送会社で荷物1個あたり30万円となっている。第三者による損害は補償されないが、任意の運送保険に加入でき、第三者による損害補償や、30万円以上の補償がつけられる運送会社もある。(佐川急便の「飛脚宅配便」など。)
  • 一般貨物(路線便)
複数口でもよい。容積換算重量や実重量は特段の制限なし(ただし、事業者ごとに上限を設けている)。そのため、助手が必要な家具や、マッサージ椅子自転車なども送付することができる。また、宅配便では送れない危険物や動物なども送ることができる。布団袋や、オートバイの宅配を頼む場合は、この特別積合せ事業者に委託することになる。
損害賠償等は輸送上の実損額だが、責任限度額(約款上の補償上限額)は各社バラバラであり、1原票あたり30万円の運送会社が一番多いが、kg数あたり2万円とする運送会社や、1原票あたり50万円とする運送会社(西濃運輸)などもある。また、運送約款上の補償以外に貨物に対する保険をかけることができ、運送約款では補償されない第三者による損害補償や、責任限度額以上の補償がつけられたりする。
なお、路線便であっても、契約内容次第では個建ての地域別運賃になり、サイズ・重量制限が緩いこと以外は実質的に宅配便と大差ない場合がある。この契約形態は通販事業者に多い。

[編集] 料金体系

  • 宅配便:地帯別(または都道府県単位)の料金。
  • 路線便:最初に荷主から預かる営業所(集荷の場合は集荷地点)から、配達先までの距離(路線営業キロ)・連絡中継の有無、地区割増の有無、配達距離発生区域の有無を調べる。そして消費税・運送保険料(運送保険は任意)を加算する。この距離(路線営業キロ)は、国道・県道などの距離を指し、国土交通省が公示した距離表を使うことになる。

同一宛先の荷物全体の容積換算重量で計算するため、例えば、東京都から札幌市までヤマト運輸では

 20kgの書籍 3箱
 宅急便の場合:2000円(140サイズ20kg)×3=6000円-複数口減額300円=5700円
 ヤマト便の場合:3930円(60kg区分)

と、複数口の場合は一般貨物のほうが安くなる傾向にある。 また、西濃運輸などでは、宅配便を複数口で発送すると、自動的に一般貨物になる。[要出典]

  • 日通のアロー便がそうだが、夜間配達をしない業者、夜間配達を嫌う業者がある。また、再配達の場合は再配達料金というものを徴収される場合がある。また宅配便の様に配達日指定や細かい時間帯指定が出来る業者(佐川急便[1]福山通運など)と出来ない業者(ヤマト運輸など)がある。
  • 1原票で複数個出せると言っても、1原票あたりの容積換算重量の上限は各社決まっている。例えば、ヤマト運輸(ヤマト便)では容積換算重量1原票あたり180kg、日本通運(アロー便)では2000kg、福山通運では1000kg、西濃運輸では2000kg、名鉄運輸では1000kgが上限である。複数口でそれ以上の容積換算重量になる荷物を発送したい場合は、原票分割での対応となる。なお、1個のみで運送会社の規定する1原票あたりの容積換算重量を超える場合は、発送できない(原則チャーターのみの対応となる)。つまり、ヤマト運輸(ヤマト便)では実重量200kgの1個口の荷物など、荷物1個のみで容積換算重量が180kgを超える荷物は発送できない。
  • 特にヤマト運輸がそうだが、ゲテ(不定形荷物)・パレット・精密機器などの割れ物は嫌がる傾向がある。例えば、大型液晶ディスプレイなどはほぼヤマト便では発送を断られる傾向にあり、らくらく家財宅急便などを勧められる。また、本来、路線便は動物の差出は約款上認められているのだが、これもヤマト運輸ではほぼ断られる。佐川急便でも営業所がパレットを通す作りになっていないので、パレットはほぼ差出を断られる。中堅以下の特積会社は品目にそううるさくはないが、こちらは逆にいちげん(定期的に荷物を出していない荷主の事。一回こっきりのスポット荷主)や個人宛の荷物を嫌がる傾向にある。
  • 運賃(消費税や保険料や諸費用は除く)が1原票あたり1万円を超える場合は、200円の収入印紙を送り状に貼らなければいけない。収入印紙代の負担は運送会社と協議で決定するが、たいていは荷主負担となるようである。
  • 宅配便との大きな違いは、路線距離など、諸料金の発生の有無をその都度調べなければならないため、簡単に料金を算出しにくい点である。それに、区外配達料金や、実費割増などが発生しそうな場合、それらの料金も加算することになる。また、自社の路線がない区域の場合は、「連絡中継料」というものを徴収する業者が殆どで、この連絡中継料金は、関連会社への中継では発生する会社(西濃運輸[2]トナミ運輸[3]・名鉄運輸[4]など)と発生しない場合(福山通運[5]など)がある。これは連結子会社になっていない関連会社宛のみ発生するので、連結子会社宛では発生しない。また、サービスとして、本来中継料を徴収する中継区域宛でも連絡中継料を無料にする場合が多々ある。
  • 料金は基本的に、国土交通省発行の「特別積合せ貨物運賃表」を基準にして運賃を徴収する。各社で料金の差異が出るのは、連絡中継の有無と、集貨する営業所から貨物を集約する集積基地(これをターミナルとかセンターという)が遠い場合、割増料金が発生する。また、この「特別積合せ貨物運賃表」を、各社が何年度版の料金を採用するかによっても、料金が違ってくるので、そこでも会社によって差異がでる。
  • 荷物を受付するとき、一部の集配員が横着をして、荷物の大きさを正確に測らず、目測で測る集配員が見受けられるので、前回同じ行き先、同じ大きさの荷物を送ったときと、運賃が違うことがたまにある(これは宅配便でもあり得る)。これは物差しをつかって正確に測ればこのような誤差はなくなる。大口荷主などからの引取の場合は、あらかじめ荷物の大きさや重さを正確に測らず、あらかじめおおまかなサイズを荷主と特積業者の間で決めておき、トラブルがないようにしている。
  • このわかりにくさを改善したのが佐川急便の「飛脚フリーサイズパッケージ」で、宅配便と同じ地帯区分で運賃を設定している。なお、条件は3辺の和が450cm以内、重量が60kg以下で、かつ一人で扱えることとなっている。これを超えるとチャーター便になってしまう。

[編集] 輸送形態

[編集] 幹線集約輸送(運行)

事業所間の輸送を指し、以下のような原則をとる。

  • 毎日、毎週月曜日など定期的に運転される
  • 発地と着地が定まっている
  • 発時刻、着時刻が定まっている

[編集] 具体例

  • 運行管理番号:1234
  • 運行日:毎日
  • 担当:佐川ギャラクシーハイウェイズ
  • 発地:佐川急便●●店(営業所)→着地:佐川急便▲▲店(ターミナル)
  • 発時刻:19:00→着時刻:21:40

特別積合せではこの幹線集約輸送が行われることが前提となる。業界などでは単に運行と呼ばれることもある。 主に幹線集約輸送の仕業につく10t車や12t車などの貨物自動車は運転席・助手席ドア下部に『運行』の表記がある。 運行トラックは路線バスのように事前に発地から着地までの運行経路等を陸運支局等に届け出なければならず、この行程表の作成するには「運行管理者」の資格が必要となる。 大手運送業者では、運行業務の大半を連結子会社や外部の提携企業へ業務委託している場合が多い。例えば、ヤマト運輸では、一部路線は連結子会社のヤマトマルチチャーター(旧京都ヤマト運輸)と神戸ヤマト運輸へ業務委託しているが、それ以外は外部の提携企業へ業務委託していて、福山通運では一部路線は連結子会社の福通エクスプレスへ業務委託しているが、それ以外は外部の提携企業へ業務委託している。

  • ターミナル間輸送
物流の拠点となるターミナル営業所間を高速道路や、鉄道輸送などで主に深夜の時間帯に行われる輸送を指す。
  • 営業所間輸送
集配を行う営業所からターミナル営業所の間の輸送を担う。

[編集] 集配

顧客(出荷荷主)→営業所(発店)を集荷といい、営業所(着店)→届け先(着荷主)を配達と呼ぶ。なお、出荷荷主が直接営業所に荷物を持ち込むことを持込といい、持込の場合は、営業距離が減算されるか、集荷料金がなくなるため、結果として運賃が安くなる。
これは営業所止めの場合も同様であるため、持ち込み→営業所止めにして運賃を節約する法人は非常に多い(逆に、宅配便は営業所止めでは運賃は安くならない)。
宅配便はライトバン軽自動車で対応できるが、特積みでは大きな品物だと、1個の貨物でも、4t車などでないと運べない場合もある。たとえば、鉄のパイプやグレーチングなども、特別積合せでは輸送可能である。

[編集] 着払・代引制度

宅配便と同様、路線便でも着払や代引が存在する運送会社もある。

着払の場合、元払いでは無料とされることが多々ある中継料は必ず徴収される。

また、代引の発送は代引契約が必要である。なお、路線便は荷物価格30万円を超えても出せるので、宅配便と違い、代引金額30万円未満という制限は存在しない。

[編集] ボックスチャーター

輸送効率向上を目的としたロールボックス単位での輸送商品である。

詳細は「ボックスチャーター」を参照

また、これ以外にも福山通運が独自にスペースチャーター便という名称で販売している。

[編集] 脚注

  1. ^ ただし、佐川急便の規定により、宅配便・路線便・フリーサイズパッケージを問わず、法人宛は時間帯指定不可能である。
  2. ^ 西濃運輸の連結子会社でない三河西濃運輸・遠州西濃運輸・託麻西濃運輸・丹後西濃運輸・埼玉西濃運輸への中継で中継料が発生する
  3. ^ トナミ運輸の連結子会社でない北海道トナミ運輸への中継で中継料が発生する
  4. ^ 信州名鉄運輸四国名鉄運輸の2つは名鉄運輸の連結子会社でなく、名古屋鉄道の連結子会社である上、信州地区・四国地区宛は、信州名鉄運輸四国名鉄運輸には中継せず、他社中継となるので、中継料が必要となり、また、和歌山名鉄運輸は名鉄運輸の子会社でなく関連会社であるので、和歌山県宛でも中継料が発生する。
  5. ^ 埼玉福山通運は福山通運の連結子会社ではないが、現在のところ、客からは中継料を徴収していない。ただし、近物レックス宛の中継は中継料を徴収している。これは、近物レックスが近畿日本鉄道の子会社だった近鉄物流時代の頃から徴収していた。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年12月5日 (土) 05:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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