特別警備隊 (海上自衛隊)

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特別警備隊 (海上自衛隊)
創設 2001年(平成13年)3月27日
所属政体 日本
所属組織 海上自衛隊
部隊編制単位
兵種/任務/特性 特殊部隊
臨検潜水空挺
人員 約70名
所在地 広島県 江田島市
編成地 江田島
上級部隊 自衛艦隊
担当地域 日本全国、全世界
  

特別警備隊(とくべつけいびたい、Special Boarding Unit:SBU)は、2001年創隊の海上自衛隊特殊部隊である。全自衛隊で初めて特殊部隊として創設された部隊でもある。本部は、広島県江田島市江田島基地内。自衛艦隊の直轄部隊である。海上自衛隊内部では、特警隊特警と呼ばれている。英語表記の『Special Boarding Unit』から、SBUとも表記されることもある。

目次

[編集] 任務

海上警備行動時における不審船の武装解除及び無力化を主任務とし、対象船舶・艦艇へのヘリコプターや高速ボートによる強襲、潜水による水中浸透の訓練、また一部隊員は空挺降下の訓練も行っているらしい。不審船対処時には、停船後、無力化・武装解除を担当し、その後、各護衛艦毎に編成されている立入検査隊による立入検査が行われる手順になっている。

防衛省による公式発表・資料、および各報道等によると、特別警備隊は脅威度の高い船舶・艦艇の武装解除および無力化を主任務としていると考えられる。一方で、いわゆる「バビロンの桜」計画が立案されたとする情報や、一部隊員の空挺降下の訓練等も実施されているとの情報もあるため、海外の同種の海軍特殊部隊海軍コマンド)同様、海岸・沿岸地域の偵察や陸上における人質救出作戦等の多様な任務も部隊に付与されているとの推測もある。

しかし、公式見解としては第164回国会安全保障委員会において、当時の額賀防衛庁長官が特別警備隊に関して「規模も小規模でありますし、まだ十分に、いかような事態にも対応できるような体制とはなっていない」と答弁している。この答弁からも、偵察陸戦の訓練をしていたとしても、少なくとも現時点では多様な任務を行うことが部隊に付与されているとは考えにくい。ただし同答弁において、将来的な特殊作戦群と特別警備隊との有機的な連携も考えるべきと付け加えてはいる。

防衛出動および海上警備行動下令後の臨検に際しては、特別機動船(RHIB)の他、本拠地の江田島から、岩国航空基地MH-53EMCH-101を使用して対象船舶に対し、実行手段を用いることが想定される。 状況により護衛艦搭載哨戒ヘリのSH-60JSH-60Kを使用する場合もある。MH-53E、MCH-101では1機あたり1個班(8名)が搭乗し、ラペリング・ファストロープを使用して対象船舶に対して強襲降下が可能である。ただし、MH-53E、MCH-101には捜索用レーダー及びAISが搭載されておらず、洋上での索敵は、友軍からの情報提供に頼らざるを得ない。

[編集] 部隊編成

  • 人員74名
  • 隊長(1等海佐)、副長(2等海佐
  • 特別警備隊本部(総務班・運用班・作戦資材班・医務班)

医務班は医官2名、衛生員2名で編成されており、高規格救急車も配備されている。

    • 第1小隊 - (1個小隊内(小隊長除く16名)に2個班(1個班8名)がある)
    • 第2小隊
    • 第3小隊 (応用課程教育担当。第3小隊長が課程主任教官を兼務。実質的な教官として主任教官付が複数人配置される)

※小隊長は3等海佐。

[編集] 教育

特別警備課程(基礎課程約36週間・応用課程約1年3ヶ月の計2年間) - (基礎課程は海上自衛隊第1術科学校内に設置されている特別警備隊員を養成する教育課程である。基礎過程の教官及び訓練生は特別警備隊の人員に含まれない。応用課程は特別警備隊にて実施される)

[編集] 関連年表

3月22日能登半島沖不審船事件発生。これを契機に海上自衛隊が特殊部隊創設を決定する。
12月:横須賀基地内に新編準備室が発足する。
2月3月:江田島第1術科学校にて、前年に選抜された基幹要員が招聘したイギリス海兵隊特殊舟艇部隊(SBS)教官から基礎訓練を受ける。
3月27日:江田島基地において開隊。
6月20日より約1ヶ月間、江田島にて米海軍特殊戦グループ1(NSWG-1)から訓練を受ける。
12月22日奄美沖で九州南西海域工作船事件発生。政府から出動待機命令発令。出動体制に入るが、その前に不審船が自沈した為、初出動にはならなかった。
週刊文春11月2日号で作家麻生幾によると、3人が誘拐されたイラク日本人人質事件で、特別警備隊員をバクダット駐留米軍に派遣して米軍部隊との合同で救出する「バビロンの桜」計画が立案されるも、実行されることはなかったとしている。
6月28日:マスメディアに対して初めて公式に訓練が公開される。広島県宮島周辺海域にて、哨戒ヘリコプター「SH-60J」と高速ゴムボート「特別機動船」 (RHIB) から、不審船に見立てた水中処分母船に乗り移り制圧する内容。海上自衛隊では特別警備隊の訓練の公開は「これが最初で最後」としている。
9月9日:特別警備隊の第1901期応用課程において学生1人が、15人を連続で相手にする格闘訓練で死亡する事案が発生した。指導にあたっていた主任教官付2等海曹は武道有段者(少林寺拳法初段、剣道初段)で、死亡した学生(2等海曹)は応用課程学生を辞めることを希望していた(死亡が確認されたのは9月25日)。11月27日、事故の詳細調査のため現隊長を12月17日付で呉地方総監部付とし、後任に第3代隊長を再任させる防衛省人事を発令した。

[編集] 人的構成

[編集] 隊長

歴代の特別警備隊長(1等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職
1 山口透 2001.3.27 - 2003.3.26 防大22期 第1術科学校付 海上幕僚監部防衛部運用課長
2 中村雅樹 2003.3.27 - 2006.3.26 防大26期 第1術科学校付 海上訓練指導隊群司令部付
→2006.4.3付第1護衛隊司令
3 畠野俊一 2006.3.27 - 2008.3.25 防大28期 第5航空隊司令 海上幕僚監部総務部総務課広報室長
4 熊谷公夫 2008.3.26 - 2008.12.16 第1航空隊副長 呉地方総監部付
5 畠野俊一 2008.12.17 - 防大28期 海上幕僚監部総務部総務課広報室長

[編集] 隊員

年に一度、募集要項が海自全部隊に通達され、職種に関わらず応募できる。応募に際しては、原則として三等海曹以上、三十歳未満の隊員が対象。射撃能力、運動能力、水泳能力に優れていること等が要件とされる(特別警備課程において海士長の学生も存在する)。水中処分隊の爆発物処理員(EOD)陸警隊出身者が比較的多いが、警務官(警務隊員)から航空機搭乗員(操縦士、降下救助員など)・整備員までさまざまな職種から選抜されている。

[編集] 装備

詳細は「海上自衛隊の個人装備」を参照

[編集] 船舶

  • 特別機動船(RHIB)

[編集] 服装

特別警備隊員は、任務の特殊性故に独自の装備品が支給されている。海上自衛官服装細則(昭和40年12月25日海上自衛隊達第90号)第5条、第5条の4、第5条の5、 第17条の6、第21条の2、別表第2の20によれば、特別警備服装(顔面覆又は作業帽(准海尉以上は冬略帽)若しくは立入検査帽、特別警備服、特別警備服上衣、特別警備手袋、特別警備靴、特別警備き章、略章)がその着用品とされている。立入検査帽についてはプレスオープンされた立入検査隊の訓練で形状や色調は明らかにされている。

[編集] 特殊警備服装

  • 顔面覆(バラクラバ)か作業帽
  • 立入検査帽
  • 特別警備服
  • 特別警備服上衣
  • 特別警備手袋
  • 特別警備靴
  • 特別警備き章
  • 略章

[編集] 関連項目

[編集] 特別警備隊が登場する映画・ドラマ・小説作品

  • テロ・クルーズ~血塗られた航海~ (小説)高貫布士
  • 続存亡 (小説) 門田泰明

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月2日 (月) 08:32 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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