男はつらいよ
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| 男はつらいよ | |
|---|---|
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| 監督 | 山田洋次(一部作品除く) |
| 出演者 | 渥美清、倍賞千恵子、前田吟、 太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎など |
| 配給 | 松竹 |
| 上映時間 | 1969年-1995年 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
男はつらいよ(おとこはつらいよ)は、渥美清主演・山田洋次監督(一部作品除く)のテレビドラマ及び映画である。テキ屋稼業を生業とする「フーテンの寅」こと車寅次郎が、何かの拍子に故郷の葛飾柴又に戻ってきては何かと大騒動を起こす人情喜劇シリーズ。旅先で出会った「マドンナ」に毎度のことながら惚れつつも、結局いい人どまりで終わってしまう寅次郎の恋愛模様を、日本各地の美しい風景を背景に描く。主人公の名前から、作品自体も「寅さん」と呼ばれることが多い。
目次 |
[編集] 概要
映画シリーズは松竹によって1969年(昭和44年)から1995年(平成7年)までに全48作が、1997年(平成9年)に特別編1本が製作された。 後述のテレビシリーズが好評であったことから製作された作品で1作目は1969年6月には完成していたらしいが、一時お蔵入りとなり、8月になってから上映された。
山田洋次が全48作の原作・脚本を担当。第3、4作を除く46作を自ら監督した。第3作の監督は森崎東、第4作は小林俊一である。第5作を山田が再び監督し、シリーズを完結させる予定であったが、あまりのヒットに続編の制作が決定した。
以降、全作品がヒットして松竹のドル箱シリーズとなり、30作を超えた時点で世界最長の映画シリーズとしてギネスブック国際版にも認定された。ただしこれは作品数においてであり、年数では『ゴジラ』シリーズの方が長い。渥美の死去により、1995年に公開された第48作「寅次郎紅の花」をもって幕を閉じた。その後、ファンからのラブコールが多かったとの事で、「寅次郎ハイビスカスの花」を再編集し新撮影分を加えた「寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」が1997年に公開された。また渥美の死により、第49作および本来の最終作となるはずだった第50作が未撮影になった。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] 映画概要
主人公、「フーテンの寅」こと車寅次郎は、父親、車平造が芸者、菊との間に作った子供。実母の出奔後父親のもとに引き取られたが、16歳の時に父親と大ゲンカをして家を飛び出したという設定。第1作は、テキ屋稼業で日本全国を渡り歩く渡世人となった寅次郎が家出から20年後突然、倍賞千恵子演じる腹違いの妹さくらと叔父夫婦が住む、生まれ故郷の東京都葛飾区柴又・柴又帝釈天の門前にある草団子屋に戻ってくるところから始まる。
シリーズのパターンは寅次郎が旅先や柴又で出会うマドンナに惚れてしまい、マドンナも寅次郎に対して好意を抱くが、それは多くの場合恋愛感情ではなく、最後にはマドンナの恋人が現れて振られてしまう。そして落ち込んだ寅次郎が正月前、もしくは盆前(即ち正月、盆がテキ屋は書き入れ時)に再びテキ屋稼業の旅に出て行くという結末 で一貫している。
寅次郎夢枕の千代や、いわゆる「リリー三部作」[1]のリリーなどのように寅次郎に恋愛感情を持ったマドンナもいたが、この場合は、寅次郎の方が逃げ腰になり、自ら身を引く形となっている。また、マドンナと「うまくいっている」と誤解している時点で、寅次郎が柴又に帰り、さくら達にマドンナとの楽しい体験を話す場面は、渥美清の語りは落語家のような名調子で、スタッフやキャスト達は「寅のアリア」と呼んでいた。
42作目以降の4作品は寅次郎の相手となる通常のマドンナに加え、さくらの息子満男(吉岡秀隆)が思いを寄せる泉(後藤久美子)がマドンナとして登場するようになり、寅次郎が満男のコーチ役にまわる場面が多くなっている。渥美が病気になり快活な演技ができなくなったため満男を主役にしたサブストーリーを作成、満男の恋の相手が必要になったため当初は予定されてなかった泉が登場することとなる。山田監督の話によれば第49作で泉と満男を結婚させようと考えていたらしいが、渥美の死去により幻になった。(「紅の花」で泉の結婚式を妨害し結婚式を中断させたのは結婚への伏線であったとも考えられる。)
レギュラーとして登場する人物は、寅次郎、さくらのほか、さくらの夫・諏訪博、草団子店を経営する叔父・竜造と叔母・つね、博が勤務する印刷会社「朝日印刷(第一作、第二作のみ共栄印刷)」の社長で寅次郎の幼馴染・タコ社長こと桂梅太郎(第六作のみ堤梅太郎)、帝釈天の御前さま、寺男で寅次郎の舎弟・源公などがいた。マドンナとして複数回登場した女優もいるが、リリー、泉、歌子(吉永小百合)以外は、別人の役で出演している。おいちゃんこと叔父・竜造役は初代が森川信、2代目は松村達雄、3代目は下條正巳が演じた。その他、毎回役柄は違うものの、サブキャラクターとしてレギュラー出演する俳優も多く存在した。
青年時代に実際にテキ屋体験がある渥美ならではの見事な口上も、ファンの楽しみであった。また、このシリーズは原則としてお盆と正月の年二回公開されたが、お盆公開の映画の春から夏への旅は、南から北へ、正月公開の秋から冬への旅は、北から南へ旅することが多かった。画面に映し出される日本各地の懐かしい風景がシリーズの魅力の一つでもある。
なお第48作まで一貫してエンドロール表示は設定されず、出演キャストや製作スタッフ等の字幕表示はオープニングでされた。
[編集] ファンである著名人
[編集] 政治家
- 金正日 - 朝鮮民主主義人民共和国国防委員長、朝鮮労働党総書記[3]。
[編集] 文化人
- 小澤征爾(指揮者) - 映画館で寅さん腹巻を購入したほどの大ファン。
- 秋本治(漫画家) - 漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の作者。大の寅さんファンでDVDも全巻所有、作中に寅さんを登場させたこともある(コミックス145巻「わし達の寅さんの巻」等)。新書『両さんと歩く下町』では山田洋次監督と対談した[4]。
- さくらももこ(漫画家) - 漫画『ちびまる子ちゃん』の作者。劇中、まる子(作者の幼少期)達が見た映画の中で寅さんが登場し、友蔵(おじいちゃん)の台詞にも登場している。
- 矢尾一樹(声優) - 寅次郎のファンであると公言。特撮番組『忍者戦隊カクレンジャー』では本人が演じたニンジャマンが敵から「青二才」と言われると、寅次郎の名言である「それを言っちゃぁおしめぇよ!」と言ってサムライマンへと変形するのが定番であり、矢尾が寅次郎のファンであることをアピールする最たるものである。
[編集] エピソード
- 当初は興行成績よりも評価が優先している傾向があり、不動の大ヒットシリーズとなったのは第5作あたりから。通常プログラムピクチャーシリーズ(「社長」「若大将」など)は一切無視するキネマ旬報ベストテンも、特に初期は毎作のように入選させていた。
- 御前様役を演じていた笠智衆は第45作終了直後に亡くなっているが御前様の娘・冬子役としてかつて出演していた光本幸子が第46作で久々に出演、さくらと冬子が二人で御前様の近況の会話をする描写があるほか、さくらが源公に「御前様お元気?」と聞くシーンもあり、笠が亡くなっても、御前様は健在であるという設定になっている。
- 山田洋次が柴又を知ったのは、『下町の太陽』を監督する際、作家の早乙女勝元に教授してもらうために早乙女宅を訪問。早乙女宅からすぐそばにあった帝釈天を、案内されたのが切っ掛けである。
- フジテレビで、登場人物を動物に置き換えたテレビアニメ版『フーセンのドラ太郎』が放送された。また、TBSでもテレビアニメ版が放送され、映画シリーズに出演したことがある岡本茉利がさくら役になっている。それぞれ制作会社も制作時期も異なり、関連性はない。
- 源公役の佐藤蛾次郎は、第8作のみ、交通事故にあったため出演していない。
- 寅次郎の名は映画監督の斎藤寅次郎にちなむ。
- 映画の舞台に使用した柴又にあった団子屋が「とらや」と名称を変更してしまった「とらや」の屋号は、第40作から「くるまや」に変わる。
- 柴又の店舗で撮影されていたのは4作目まででそれ以降は松竹大船撮影所のセットである。
- 出川哲朗は若手時代に、37、39作の2本にチョイ役で出演している。37作目では台詞も一言だけある。本人のコメントによると、撮影現場で渥美清に「君は普段何をしてるのかね?」と尋ねられたと言う。
- 第46作には、本作と同時上映として製作されていた『釣りバカ日誌』の主人公である、西田敏行演じるハマちゃんがカメオ出演。釣具を背負ったハマちゃんが釣りに向かう途中にくるまやの前を通り、おばちゃんと会話を交わすというもので、松竹の二大シリーズ間でスター・システムを取り入れている。
- 平成13年8月4日、奇しくも渥美清の5回目の命日に、柴又八幡神社古墳において帽子や顔の輪郭などが「寅さん」にそっくりの埴輪が出土した。現在は複製が寅さん記念館に展示してある。このことはトリビアの泉でも紹介された。考古学者によるとこの埴輪は6世紀のものであるといい、この埴輪を見た山田監督は驚いたという。新聞で紹介された時は「君は寅さんのご先祖様かい?」という見出しがついた。
- さくらと博が住む川沿いの家は、毎回同じではなく変わっている。
- 正月映画としての公開が毎年の恒例だったことから、「寅さん」は冬の季語にもなっている[5]。
- 長野県小諸市には、寅さん会館という、寅さんの記念館がある。
- 京成電鉄は初回より撮影に協力。初めて鉄道施設内での撮影を可能とした。
- 渥美の死去により、二代目寅さんの誕生が噂され片岡鶴太郎や西田敏行らが候補とされた。これは噂の域にとどまらず、実際に報道もされたが、「寅さん=渥美清」という山田監督の意向もあってお蔵入りとなっている。1996年・1997年には、男はつらいよシリーズに代わる新たな松竹正月映画として、西田主演、山田監督、寅さんファミリーと呼ばれる常連出演者勢ぞろい、男はつらいよとほぼ同じスタッフが参加した『虹をつかむ男』が公開されたがその後の松竹の看板正月映画は、1988年から続いている、西田主演で山田洋次が脚本家としても携わる『釣りバカ日誌』シリーズに受け継がれる事となる。
- 全48作中9作がキネマ旬報ベストテンに入選している。同ベストテンでは、仁義なき戦い」等の例外を除くと「駅前」「社長」「旅行」その他時代劇も含めシリーズ物の映画はほとんど無視される傾向から考えると評価の高さが伺える。
- 特にブラジルのサンパウロ市にある日本人街「リベルダージ」の映画館では、1990年代に至るまで最新作が毎作上映されていた。なお、ブラジルの法律で「8歳以上指定作品」となっていた。
- また、同じく1990年代までは日本航空の機内で最新作が上映されていた。
- 山田監督は共産党パンフにしばしばコメントを寄せるシンパ(党員ではない)だが、同シリーズでは博に60年代歌声運動的な勤労インテリのキャラクターが付与されているほかは、政治色はほとんど見られない。そのためファンは保革を問わず、小林信彦に「自民党・共産党共同推薦映画」と皮肉られたことがある。
[編集] 出演
[編集] レギュラー
- 車寅次郎:渥美清
- 諏訪さくら:倍賞千恵子
- 諏訪博:前田吟
- 車竜造(おいちゃん):森川信(第1作〜第8作)→松村達雄(第9作〜第13作)→下條正巳(第14作〜第48作)
- 車つね(おばちゃん):三崎千恵子
- 諏訪満男:中村はやと(第1作〜第8作、第10作〜第26作)沖田康浩(第9作)→吉岡秀隆(第27作〜第48作)
- 桂梅太郎(社長・タコ社長):太宰久雄
- 御前様:笠智衆(第1作〜第45作)
- 源公:佐藤蛾次郎(第8作を除く)
[編集] 準レギュラー
- 川又登(寅次郎の舎弟):津坂匡章(現・秋野太作)(第1作〜第5作、第9作〜第10作、第33作)
- 坪内冬子(御前様の娘/1作目のマドンナ):光本幸子(第1作、第7作、第46作)
- 諏訪飈一郎(博の父):志村喬(第1作、第8作、第22作)
- リリー(マドンナ):浅丘ルリ子(第11作、第15作、第25作、第48作)
- お菊(寅次郎の母):ミヤコ蝶々(第2作、第7作)
- 桂あけみ(タコ社長の娘):美保純(第33作〜第39作)
- 及川泉(満男の交際相手/マドンナ):後藤久美子(第42作〜第45作、第48作)
- 及川礼子(泉の母):夏木マリ(第42作〜第45作、第48作)
- 三平(くるまやの店員):北山雅康(第40作〜第48作)
- 加代(くるまやの店員):鈴木美恵(第46作〜第48作)
[編集] サブキャラ
- 関敬六(シリーズ後半からは、寅のテキヤ仲間・ポンシュウ役)
- 桜井センリ(寅のテキヤ仲間など)
- 松村達雄(おいちゃん役の他に医者、定時制高校の教師、お寺の住職、教授役など)
- 米倉斉加年(交番の巡査、寅の恋敵役など)
- 笹野高史(足の速さを見込まれて・こそ泥、役所の事務員ほか多数)
- すまけい(船長役など多数)
- 犬塚弘(同級生役など)
- イッセー尾形(医師、車掌役など)
- マキノ佐代子(朝日印刷事務員役など)
- 谷よしの(初期はご近所さんが多く、他に寅さんが泊る旅館の仲居さん、地方の老婆役)
- 吉田義夫(旅の一座の座長役など)
- 岡本茉利(旅の一座の大空小百合役など)
- あき竹城
- 津嘉山正種
- 石井均
- アパッチけん
- 神戸浩
- 寺尾聰(警察官、泉の父役など)
- 石倉三郎
- 大滝秀治(寺の住職、古書店主役など)
[編集] シリーズ一覧
[編集] 未撮影作品
山田洋次は最終作で寅次郎が幼稚園の用務員になり、子供たちとかくれんぼをしている最中に息を引き取り、町の人が思い出のために地蔵を作るという構想を早くから持っていた。このことは1990年8月25日に放送された『クイズダービー』(第754回)の第7問(三択問題)で出題されており、遅くとも同年時点でこの構想があったことがわかる(正解は1枠の北野大、3枠のはらたいら、5枠ゲストの山崎浩子)。なお、同番組のレギュラー解答者で本シリーズにマドンナとして出演した実績がある竹下景子は2枠の井森美幸と同様に「温泉のストリップ小屋(で眠るように死んでしまう)」と書いて不正解だった。
[編集] シリーズのロケ地
「男はつらいよ」シリーズの撮影はほぼ全国で行われているが、高知県と富山県と埼玉県では撮影が行われていない(2008年12月5日テレビ東京『日本のビックリ新発見!頭が良くなるヘンな地図』より)。 ただし、高知県では49作目の撮影が決定していた。また、セリフ上では第8作で高知へ行ったということになっている。
高知県、富山県では後に男はつらいよ以後松竹の看板として国民的映画シリーズになった釣りバカ日誌では連続して撮影が行われた。
海外撮影はアメリカ(24作)、オーストリア(41作)で行われた。
[編集] 寅次郎花へんろと虹をつかむ男
シリーズ49作目のマドンナは田中裕子で、その兄役で西田敏行が出演の予定だった。物語は、妹が中絶した子供の父親が寅さんかと兄が疑い、それから寅さんがこの兄妹の後見人になる、また泉と満男を結婚させる、というものだったらしい。公開日は1996年12月28日と決まり、秋からの撮影を控えていた。「渥美清の伝言」によると1996年6月28日に秋から始まる撮影に向けて意欲を燃やしていたが渥美の死去により実現しなかった。
公開予定の1996年12月28日にほぼ同じキャスト、ロケ地で虹をつかむ男が渥美清への追憶映画として公開された。倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆の三人はこの映画でも親子役である。渥美清もCGではあるが1シーンだけ登場している。
[編集] 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇
1997年に公開された「寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」は、根強い寅さん人気に応える形で作られた作品である。満男が寅さんを回想する内容で、タイトルになっている25作目「寅次郎ハイビスカスの花」だけではなく、11作目「寅次郎忘れな草」、15作目「寅次郎相合い傘」のシーンが使われている。映像技術の進歩によって作る事が出来た作品とも言え、満男が見た幻としてCGの寅さんが登場した。主題歌を八代亜紀が歌っている。
[編集] 主題歌
同名の主題歌レコードは1970年2月に日本クラウンから発売され、シングルで38万枚のセールスを記録した[7]。売り上げこそ平凡だが、映画の主題歌としては息の長い曲となった。
元々後述のテレビシリーズの主題歌であり当初の歌い出しは、妹が嫁に行けない事を嘆く内容だったが、妹さくらが結婚したため、自分がやくざ者だと自嘲する歌詞に変更された。
49作目「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」では、八代亜紀が主題歌を歌っていた。沢知恵がアルバム「いいうたいろいろ2」の中でカバーしている。
- 「男はつらいよ」
[編集] テレビ版
| ドラマ | |
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Portal: テレビ
Portal: ラジオ Portal: ドラマ |
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映画第1作の前にフジテレビで山田洋次・森崎東脚本の連続テレビドラマ「男はつらいよ」を放送。放送期間は1968年10月3日から1969年3月27日までの半年間、全26回。提供は日本石油(現・新日本石油)。
1966年にフジテレビで放送されていた渥美清の連続テレビドラマ「おもろい夫婦」の大ヒットにより昭和40年代の同局では渥美の連続ドラマが毎年のように放送されていた。「男はつらいよ」はフジの渥美ドラマ第3作目にあたる。
制作はフジテレビと高島事務所(当時の渥美が所属していた芸能事務所)。テレビ版は松竹の制作ではない。企画と演出はフジテレビ制作部のディレクター兼プロデューサー(当時)の小林俊一。同局の編成部では白川文造が係わった。
企画段階でのタイトルは「愚兄賢妹」という番組名だったがフジテレビの営業から「愚兄賢妹では堅苦しくて番組として売り難い」と言われた為タイトルを変更することになり、北島三郎が唄っていた「意地のすじがね」の中にあった「つらいもんだぜ男とは」という歌詞をヒントに小林俊一が「男はつらいよ」と命名した。山田は当時この変更を快く思っていなかった[要出典]。
他にも、同時期にTBS系列で放映されていた渥美清主演のテレビ映画「泣いてたまるか」の最終回のタイトルが「男はつらい」で、この回の脚本を山田洋次が書いていたことも決め手となった。
タイトル変更の経緯から「意地のすじがね」の作詞者でもあった星野哲郎に主題歌の作詞が依頼されることになる。
船山馨原作のベストセラー小説をドラマ化した「石狩平野」が不調で、1年の放送期間が半年に短縮されたことにより、秋の番組編成に穴が空いてしまったため放送時間が木曜夜10時となる。今でこそ木曜夜10時はフジの独壇場だが、当時の時間帯は他局が圧倒しており、苦戦のフジは同局の渥美ドラマの人気で打破したい思惑もあった。
放送開始当初こそ視聴率は苦戦を続けたが、回数を重ねる毎に少しずつ上昇していき番組終了までに最高で20%台を達するまでになった。視聴率としては高いとは言えないが、当時の状況を思えばこれは大健闘である。
最終回で寅次郎はハブ狩りで一儲けしようと奄美大島に出かけるが、そのハブに噛まれて死んでしまう。寅次郎を死なせたことで視聴者からはテレビ局に抗議の電話が殺到、これが映画化に繋がった。当時はまだテレビ番組の地位が映画から見てかなり低く見られていた時代。松竹はテレビ番組の映画化に難色を示していたが、山田洋次と松竹プロデューサー上村力の説得に折れる形で映画化された。
映像素材がビデオだったため高価なビデオは放送後使いまわされるのが普通であり番組保存の概念が希薄だったことや白黒番組が二次使用で商売になるとは想定しなかったことからテレビ版の映像はフジテレビのライブラリーには第1回と最終回のみしか現存していない。そのため、現在全話の再放送および全話収録の完全版映像ソフトの製作・発売は不可能とされている。
[編集] テレビ版のキャスト
- 車寅次郎:渥美清
- さくら(櫻):長山藍子
- 車竜造(おいちゃん):森川信
- 車つね(おばちゃん):杉山とく子
- 雄二郎(※自称・寅の実弟。タネ違いの弟。):佐藤蛾次郎
- 諏訪博士、(医師):井川比佐志
- 坪内散歩(英語の先生、寅の恩師):東野英治郎
- 坪内冬子(マドンナ・寅とさくらの幼馴染):佐藤オリヱ
- さくらの恋人、鎌倉ミチオ:横内正
- 冬子の恋人:加藤剛
- 川又登(寅の舎弟でとらやの従業員):津坂匡章
| フジテレビ系 木曜22時枠 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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石狩平野
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男はつらいよ
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ブラックチェンバー
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[編集] アニメ版
渥美清没後2年の命日を記念して1998年8月7日午後7時、高井研一郎作画のコミック版を元に、シリーズ11作の「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」を参考にした「アニメ 男はつらいよ〜寅次郎忘れな草〜」がTBS「金曜テレビの星」で放映された。
視聴率は7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、TBSの予想よりは不振に終わった。
[編集] キャスト
- 寅さん:山寺宏一
- リリー:冬馬由美
- さくら:岡本茉利
- 博:大塚芳忠
- 竜造:矢田稔
- つね:東美江
- タコ社長:峰恵研
- 御前様:槐柳二
- 源公:龍田直樹
- 満男:増田ゆき
- 備後屋:田原アルノ
- 栗原・夫:岡部政明
- 栗原・妻:種田文子
- あや子:荒木香恵
- 進一:津村まこと
- 水原:志賀克也
- めぐみ:菊地祥子
- 良吉:塩屋浩三
- 母親:有馬瑞香
- 司会者:星野充昭
- 社員A:小野塚貴志
- 社員B:鈴木正和
- マサル:喜田あゆみ
- 少年A:黒田やよい
- 隣人:坂東尚樹
[編集] スタッフ
- 原作:山田洋次
- 製作総指揮:村田英憲
- 製作協力:荒井雅樹(大船撮影所)、林律雄、高井研一郎
- プロデューサー:小野辰雄、山村俊史(TBS)
- アニメーションプロデューサー:出崎哲
- 音楽:山本直純
- キャラクターデザイン・総作画監督:小林ゆかり
- 音響監督:加藤敏
- 美術監督:阿部幸次
- 色彩設定:西川裕子
- 撮影監督:岡崎英夫
- 演出:棚橋一徳
- 文芸:小出一巳
- 絵コンテ・総監督:四分一節子
- 原著作・協力:松竹株式会社
- 制作協力:マジックバス
- テレビ版アニメ製作:エイケン、TBS
2009年1月25日放送の快感MAPで再放送された
[編集] 関連番組
- 「BSスペシャル 渥美清の寅さん勤続25年」(1995年1月15日放送)
- 「クローズアップ現代 寅さんの60日」(1995年12月11日放送)
[編集] 本作を元にしたキャラクターが登場する作品
- フーセンのドラ太郎 - 『男はつらいよ』のアニメ版ということで、同作品のキャラクターを猫と鼠が演じた1981年放映のアニメーション。
- ゲゲゲの鬼太郎 - ねずみ男が寅さんと同様の格好をして放浪する回がある。その際寅さんとおなじみのセリフをこぼす。
- ガンバの冒険(11話 ペテン師トラゴローを追え) - 寅さんをモチーフにしているトラゴローというキャラクターが登場。
- きらりん☆レボリューション - 寅さんに似た格好をしているふーさんが登場している。
- ドラえもん - 寅さんをモチーフにしたと思われる虎猫ロボットのトラえもんが登場している。またドラえもんも作中でのび太と喧嘩した際に寅さんのおなじみのセリフをこぼす。
- 地獄先生ぬ〜べ〜 - 原作のエピソードでマウスが増殖し誰も手がつけられなくなるという話でそのマウスを売る男が寅次郎をモチーフにしている。ただ諸悪の根源という意味合いから寅さんというよりも悪魔じみた感じで描かれている。
- かいけつゾロリ - 寅さん、さくら、おいちゃん、おばちゃん、たこ社長を意識したキャラクターが89話に登場した。
- 魔弾戦記リュウケンドー - 随所に本作へのオマージュが散りばめられており、特に登場人物の一人・ガジローは佐藤蛾次郎が演じた源公そのままのキャラクターで、佐藤の実子・佐藤亮太が演じる。
- サラリーマンNEO - キャラシリーズに渥美トラ次郎という虎模様の猫がいる。これは渥美と寅次郎をかけたものである。
- 炎神戦隊ゴーオンジャー-第21話に登場したフーセンバンキは公式ホームページによるとフーテンとフーセンをかけて寅さんに似た言動をとり、その声も寅さんの物まね芸人である原一平が当てている。
- ぜんまいざむらい-寅さんの名前を意識した泥棒猫の虎次郎が登場した。
[編集] 脚注
- ^ 寅次郎忘れな草、寅次郎相合い傘、寅次郎ハイビスカスの花の3作
- ^ サンデー毎日 2008年07月20日号
- ^ 金正日の専属料理人
- ^ 『こち亀』のコミックス63巻巻末では山田監督が寄稿し、寅さんと両さんの共演について発案している。
- ^ 2007年1月8日放送芸能人雑学王決定戦より
- ^ 渥美清没後10年の命日を記念して掲載された2006年8月4日の北日本新聞のコラム「天地人」より
- ^ 作詞家・星野哲郎氏が語る「男はつらいよ」(インターネット・アーカイブのミラー)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
[編集] 公式サイト
- 寅さんの世界 - 松竹
[編集] 関連サイト
- 柴又帝釈天門前 とらやごく初期の頃、撮影に使った和菓子店(撮影当時の屋号は“柴又屋”)
- 高木屋のホームページ映画撮影に積極的に協力していただんご屋
- 葛飾柴又寅さん記念館
- 江戸川寅次郎国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所
- 渥美清こもろ寅さん会館 (長野県小諸市)
[編集] 研究サイト
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最終更新 2009年9月13日 (日) 05:40 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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