略綬
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略綬(りゃくじゅ、英: Ribbon bar, Band)は、主に軍人が受章した勲章・記章等の佩用を略するため、代替として着用する略式の綬(章)のことをいう。リボンバー、リボン、バンド、略章などともいう。
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[編集] 略綬概説
略綬には平服(背広など)用の襟のフラワーホールに付けるボタン留め円型略綬やピン留めの略綬と軍服用の長方形略綬がある。
近代化した軍隊においては受章した勲章・記章のすべてを通常勤務時に着用する軍服に佩用することは実用的ではなく、破損や紛失の危険も伴った。故に式典等礼服を着用する場合を除いては、日常的に略綬を着用して正式の勲章・記章の佩用を省略することが各国の軍隊で普及した。
長方形略綬は制服(基本的に上着の左胸、自分から見て左胸のポケット上の位置)に取り付ける。日本軍では他の多くの各国軍と同様に金属の略綬板に長方形の略綬を付け、その板の後ろに付いた可動式の棒を、軍服にあらかじめ縫われた糸かがりに通し固定した。戦後のソ連軍やイギリス軍の常勤服では布製の台座自体を直接糸で縫い付けた。一方、第二次世界対戦終了までのドイツでは授与される勲章に略綬が付属しておらず、制式も定められていなかったため、各自が個人で様々な形式のものを作成していた。
最近は脱着式ワンタッチスナップボタンやメタルクラッチ(蝶バネ式ピン)を使った手間要らずで洗濯がしやすいものもある。略綬を複数佩用する場合は勲章・記章の等級の順に、向かって左側(自分から見た場合右側)から並べ着用する。
略綬は基本的に本来の勲章・記章の綬(勲章・記章を吊るすリボンや留め金)の部分と同じ柄色の布を用いる[1][2]事で、何の勲章・記章を受章しているのかが確認出来ると同時に、その佩用している軍人の功績や経歴を窺い知る事が出来る。そのため、必ずしも「略綬の数が多い=階級が上」という事にはならない(例:いくつもの戦場に出るなど場数を多く踏んでいる歴戦古参の下士官と、士官学校を卒業して任官したばかりの新米将校)。
[編集] 日本
日本では円型略綬が正章とセットで授与される。これは軍人或は自衛官に対する叙勲でも変わりなく、制服用の長方形略綬は授章後自費で購入することになっている。
[編集] 大日本帝国陸海軍
- 旧日本軍に於いては主に以下の種別の勲章・記章並びに略綬の種類があった。
- 勲章 (例、金鵄勲章、旭日章、瑞宝章)
- 従軍記章 (例、明治三十七八年従軍記章、支那事変従軍記章)
- 記念章 (例、紀元二千六百年祝典記念章、昭和大礼記念章)
- その他各種章並び褒章類及び、他国勲章・記章
- 日本赤十字社社員章
- 複数個を佩用する際の優先順位(即ち章として栄誉の高い順番)は大まかに「自国の勲章[3]>他国の勲章>従軍記章(記念章は同格・古い時代が優先)>その他褒章類>外国の記章>赤十字社員章」である。
画像の田中中将の略授を例にすると「旭日章、瑞宝章、金鵄勲章、不明(駐米武官時受勲の外国勲章?)、大正大礼記念章、大正三年乃至九年戦役従軍記章、昭和大礼記念章、昭和六年乃至九年事変従軍記章、支那事変従軍記章、紀元二千六百年祝典記念章、大満州国建国功労章、満州帝国皇帝訪日記念章」の計4列3段で12連となる。
[編集] 現代日本における類似の物
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第31号防衛記念章 |
自衛隊においては防衛記念章という略綬式の記章を定めているが、そもそも防衛記念章制度は旧軍時代や世界各国の勲章等とは異なるため(例えば、いわゆるメダル部分である章が無く、定められているのがリボンたる綬のみである)事情は少々異なる。また、消防団においても、消防団員の表彰歴を表す栄章として略綬式の表彰歴章を定めている事もある。その他海上保安庁の海上保安官が佩用する海上保安庁表彰記念章も類似の例として挙げられよう。
[編集] 脚注
- ^ 東ドイツ軍の様に綬の柄を印刷した紙片をプラスチックケースに封入する形式の略綬を採用している国や、北朝鮮軍の様にプラスチック板の裏側から綬の柄を塗装した形式の略綬を採用している国もある
- ^ 世界的にはソ連の赤星勲章や北朝鮮の国旗勲章のように正章に綬の無い勲章・記章も珍しくないが、このようなの勲章・記章も対応した略綬が制定されていることが普通である
- ^ 本来の栄誉の高さは金鵄勲章・旭日章・瑞宝章は同格であるが、金鵄勲章は軍人にとって最高の栄誉とされたので等級にかかわらずトップにもっていく場合が多かった。正式には等級の高い勲章から順番に佩用する。(例:勲二等瑞宝章>勲三等旭日章>功五級金鵄勲章・功五級金鵄勲章より勲二等瑞宝章の方が等級は上である)






