発散

発散の最新ニュースをまとめて検索!

ベクトル解析における発散(はっさん、divergence)とは、ベクトル場の各点における量の変化の傾向を記述するスカラー場のこと、あるいはそのスカラー場を与える微分作用素のことである。湧出(ゆうしゅつ、わきだし)あるいは湧出量ともいう。

例えば、三次元空間のベクトル場である流体電磁場の発散は、場が物理的に外部にどれだけ流れ出ている、あるいは流れ込んでいるかをあらわす。空間内の各点において、発散の値が正ならば湧出している様子を、負ならば流入している様子を見てとることができる。

目次

[編集] 定義

[編集] 一般的な定義

直交座標系において、ベクトル A = (A1, A2, ..., An) の、点 (p1, p2, ..., pn) における発散、湧出量とはスカラー


 {\partial A_1 \over \partial x_1}(p_1,\ldots,p_n) + 
 {\partial A_2 \over \partial x_2}(p_1,\ldots,p_n) +
 \cdots + 
 {\partial A_n \over \partial x_n}(p_1,\ldots,p_n)

のことである。さらに p を動かして得られる次のスカラー場、

 
{\partial A_1 \over {\partial x_1} } + 
{\partial A_2 \over {\partial x_2} } +
\cdots + 
{\partial A_n \over {\partial x_n} }

を、ベクトル場 Aダイバージェンス発散あるいは湧出といい、div A, ∇ · A などとあらわす(· はドット積を、∇ はナブラを参照)。すなわち、

 \mathrm{div\,} \mathbf{A} = 
 \nabla \cdot \mathbf{A} = 
 {\partial A_1 \over \partial x_1} + 
 {\partial A_2 \over \partial x_2} +
 \cdots + 
 {\partial A_n \over \partial x_n}.

[編集] 3次元での定義

3次元の ユークリッド空間 上での 直交座標系 x, y, z のにおいて、単位ベクトル基底i, j, k とする。

ベクトル場 A = (Ax, Ay, Az) = Ax i + Ay j + Az k における発散は

 \mathrm{div\,} \mathbf{A} = 
 \nabla \cdot \mathbf{A} = 
 {\partial A_x \over \partial x} + 
 {\partial A_y \over \partial y} +
 {\partial A_z \over \partial z}

となる。

[編集] 性質

  • div は線型作用素である。
  • スカラー場 ψ とベクトル場 A について、次の積の法則が成り立つ:
    div(ψA) = grad(ψ) · A + ψ(div A)
  • 二つの空間ベクトル場 A, B について次の積の法則が成り立つ:
    div(A × B) = (rot AB - A ·(rot B)

ただし、ψA は ψA(p) = ψ(p)A(p) なるベクトル場、ψ(div A) も同様である。また、× は外積、grad は勾配で rot は回転である。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月8日 (日) 19:29 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【発散】変更履歴

ご利用上の注意

もっと調べる!