白頭山
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| 白頭山 | |
|---|---|
![]() 白頭山頂上に広がるカルデラ湖、天池 |
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| 標高 | 2,744m |
| 位置 | 北緯41度60分東経128度05分 |
| 所在地 | 中華人民共和国吉林省 朝鮮民主主義人民共和国両江道 |
| 朝鮮語表記 | |
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| 各種表記 | |
| チョソングル: | 백두산 |
| 漢字: | 白頭山 |
| 平仮名: (日本語読み仮名) |
はくとうさん |
| 片仮名: (現地語読み仮名) |
ペクトゥサン |
| ローマ字表記: | Baekdu-san |
白頭山 (はくとうさん)は中華人民共和国(中国) 吉林省と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)両江道の国境地帯にある標高2,744mの火山。
頂上には「天池(チョンジ、ティエンチ 朝鮮語:천지)」と呼ばれるカルデラ湖がある。満州を潤す松花江、および中国と北朝鮮の国境である鴨緑江・豆満江はこの山を源と発している。山麓は、朝鮮側は朝鮮半島の摩天嶺山脈などの高原地帯、中国側はなだらかな傾斜が東北平原まで続く。
古くは「太白山」とよばれた。満州語でゴルミン・サンギヤン・アリン(Golmin Šanggiyan Alin、「どこまでも白い山」。漢字で「長白山」と書くのはこれを直訳したものである)。中国名で長白山(ちょうはくさん。中国語:长白山/長白山 チャンパイシャン、Chángbáishān)。朝鮮名で白頭山(はくとうさん、ペクトゥサン。朝鮮語:백두산・簡体字:白头山)。
なお、北朝鮮でも「金日成将軍の歌」等、金日成が関連する場合、長白山(チャンベクサン)の名称を用いることがある。
目次 |
[編集] 概要
中国側の山麓では、朝鮮人参の中国版とも言える長白山人参(又は中国産朝鮮人参)が栽培され、日本などに輸出されている。この他、中国側では様々な薬草が栽培されている。大瀑布や温泉などがあることから、中国政府は外貨獲得のため観光地化を進めている。日本や韓国からツアー客が訪れる際は、交通等の便が良い中国側から主に入山する。また夏季を中心として(7 - 9月頃)朝鮮民主主義人民共和国側(平壌からチャーター航空便を利用して三池淵へ飛行)からのツアーも行われている。最近、韓国の現代峨山が韓国から白頭山に向かう観光ツアーの実現について朝鮮民主主義人民共和国側と交渉を続けているが、今もって条件面で折り合いがついていない。
山の中央部は、地下のマグマの上昇圧力により、毎年3mmずつ上昇を続けている。天池の周りは2,500mを超す16つの峰が取り囲んでいる。その最高峰は将軍峰であり一年の8ヶ月は雪に覆われている。天池は周囲12kmから14kmで水深の平均は213m、一番深い部分は384mとなっている。10月中旬から6月中旬までは天池は氷に覆われる。天池から北に出る川があり、出てすぐのところで落差70mの滝を形成している。
[編集] 気候
白頭山の気候は非常に移り気である。山頂の年平均気温は摂氏マイナス8.3度である。夏の間は18度に届く時もあるが、厳冬期はマイナス48度にまで下がる時がある。1月の平均気温はマイナス24度、7月の平均気温は10度であり、一年のうち8ヶ月は気温はマイナスに下がる。山頂の平均風速は秒速11.7m、12月には平均で秒速17.6mの強風となる。平均湿度は74%。
[編集] 歴史・信仰
白頭山は10世紀に過去2000年間で世界最大級とも言われる巨大噴火を起こし[1]、その火山灰は偏西風に乗って日本の東北地方にも降り注いだ(白頭山苫小牧テフラ(B-Tm))。また最近9世紀にもかなりの規模の噴火があったことが明らかになりつつあり、この噴火と渤海滅亡との因果関係が指摘されている[1]。また、黒曜石の産地でもあり、朝鮮半島北部の旧石器時代から新石器時代の遺跡で出土する石器に用いられる黒曜石の産地は白頭山であることが多く、既に黒曜石を介した交易が存在したとされている。
白頭山は周囲に住む民族から崇拝を受けてきた。文化・信仰としてはまず、韓国でも北朝鮮でも、『三国遺事』が引用する「朝鮮古記」による「檀君神話」が国定教科書で教えられていて、最初期の朝鮮国が白頭山で起こり、その後平壌に遷都したので、白頭山は朝鮮民族の揺り籠であると多くの人が信じている。中国の朝鮮族は、現在こうしたことは学んでいない。
中国ではむしろ満州族(旧女真族)の聖地であった。女真族の金は、1172年には山に住む神に「興国靈応王」の称号を贈り、1193年には「開天宏聖帝」と改めている。清も金と同様、白頭山に対する毎年の典礼を行った。清朝の歴史書『満洲実録』によると、清朝の皇室愛新覚羅氏の祖先は長白山の湖で水浴びをしていた三姉妹の天女の末の妹が、天の神の使いのカササギが運んできた赤い実を食べて妊娠して生んだ男の子ブクリヨンションである。ブクリヨンションは成長後、母から乱れた女真の国を治める天命を受けて生まれてきたことを聞かされ、白頭山から船に乗って川を下っていき、争っていた女真の人々はブクリヨンション見て争いやめ、王として仰いだ。清朝時代には白頭山は神聖な山としてあがめられ、封禁地とされ一般人が立ち入ることは禁止された[要出典]。
高麗(935年 - 1392年)の頃、鴨緑江を渡ってきた女真族を「白頭山」の外側に追いやったという記録があり、「白頭山」という呼び名が初めて現れた記録となっている。李氏朝鮮の頃には1597年、1668年、1702年と噴火が記録されている。世宗は鴨緑江・豆満江沿いの要塞化を進め、白頭山は朝鮮民族と北方民族との境界となった。
朝鮮人が満州の豆満江以北地域である間島へと移住する動きが絶えず、1712年、清と朝鮮の役人達は白頭山の分水界に国境を示す定界碑を建てた。ここに書かれた、国境を「西方を鴨緑とし、東方を土門とする」という表記の解釈をめぐり、土門を豆満江とする清側の主張と、土門江(松花江支流)とする朝鮮側の主張が19世紀末から20世紀はじめにかけてぶつかりあった。1962年に結ばれた中朝辺界条約によって天池上に中朝国境線が引かれ、中国側の主張を北朝鮮が呑む形で終結した。この条約により天池の54,5%が北朝鮮に、45,5%が中国領としてほぼ半分に分割される事になった。これに対して韓国のメディアや世論は批判的であり、松花江を境界とする主張を続けている。
19世紀終わりから20世紀にかけて、白頭山を朝鮮人のナショナリズムの象徴とする運動が生まれた。この運動は成功し、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国双方の国歌や朝鮮民族の代表民謡であるアリランでも歌われるようになった。過激な韓国人民族主義者が白頭山を自国領と主張するパフォーマンスが行うことがあり、中国を警戒させている[2]。
[編集] 抗日ゲリラ
第二次世界大戦前は、満州国との境界であったことから、白頭山山麓の針葉樹の密林は反満抗日ゲリラの拠点ともなり、しばしば日本軍によるゲリラ掃討戦が繰り広げられた。
なお金日成は、自分がここを根拠とするゲリラ(パルチザン)の指導者であり、小白水の谷にある白頭山密営で金正日が生まれた、と自称しており、現地では「生家」とともにそのような案内が行われているが、証言などから「金正日ロシア(ソ連)極東生まれ説」が有力となっている。
[編集] 国境問題
現在、中華人民共和国と韓国の活動家グループの間で、白頭山の領有権問題論争がある。韓国の一部の活動家グループは、中国側で近年行われている経済開発、文化イベント、インフラ整備、観光資源開発、世界遺産への登録申請、冬季オリンピックの招致などはすべて、この白頭山地域全体の領有権を主張する動きの一環だとしている。中国側でこの地域を「長白山」と呼ぶこと自体に対しても朝鮮側の歴史の歪曲だとし反発している。中国側は「東北工程」プロジェクトでこの地域を研究に含んでいる。 [2] [3] [4]韓国は朝鮮半島の北部については憲法上の支配のみで実効支配はしていない。
[編集] スポーツ
- 中国政府は白頭山と中国側の地域(吉林省)にて、2018年冬季オリンピックの招致に立候補することを表明している。
[編集] その他
- 外国メディアとしては初の白頭山(北朝鮮側)長期取材が行われ、2001年にNHKスペシャルとして放送された。
- 06'10/20現在ロシア非常事態省は、白頭山に噴火の兆候があると発表している(中国、韓国は確認していない)。白頭山は1300年周期で噴火を起こす活火山であり、1100年前に大規模な噴火を起こしている。
[編集] ギャラリー
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ケアン(ケルン) |
長白松(アカマツ) |
[編集] 脚注
- ^ 早川由紀夫・小山真人 『日本海をはさんで10世紀に相次いで起こった二つの大噴火の年月日-十和田湖と白頭山』、『火山』43巻5号、403-407頁、日本火山学会、1998年。
- ^ "Beijing Eyeing N.Korean Territory: Lawmaker", The Chosun Ilbo, September 7, 2006. (英語)
- ^ "China Seeks U.N. Title to Mt. Baekdu", The Dong-A Ilbo, July 31, 2006. (英語)
- ^ 『ショートトラック女子韓国代表「白頭山は韓国の領土」』、スポーツ朝鮮/朝鮮日報JNS、2007年2月2日。(日本語)
[編集] 関連項目
- 朝鮮五大名山
- 「檀君神話」



