百合星人ナオコサン
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『百合星人ナオコサン』(ゆりせいじんなおこさん)は、kashmir(カシミール)の漫画作品である。
目次 |
[編集] 概要
「月刊コミック電撃大王」(メディアワークス刊)にて2005年5月号から連載中。単行本は2008年12月現在、第2巻まで刊行されている。2007年には台湾で中文翻訳された第1巻が『百合星人奈緒子美眉』の題名で刊行された。掲載誌ではほぼ毎回巻末に掲載され、各話のサブタイトルには毎回異なるフォントが用いられている。
おもに1話6ページの構成で、kashmirらしい下ネタやギャグが大いに盛り込まれており、作者の連載作品の中でも過激さとシュールさは突出している。みすずを除く常連キャラをはじめ多くの市民や警官が微妙な変人であったり、しばしば唐突かつ理由不明に長野県やテレビ東京への言及が為されるなど、全般に暴走気味のギャグ漫画であるが、そのバックに精緻な筆致や叙情的描写を織り交ぜることで静謐なノスタルジアへの指向が見え隠れもする、ユニークな作品である。
レトロゲームやマイナーな漫画からのネタ・タイトル引用やパロディ、ホーロー看板や廃墟描写に代表される昭和レトロ趣味、鉄道趣味などを引いた小ネタ画も多く、作者の守備領域のマニアックな広さをうかがわせる。
ギャグで多用される幼女・下ネタ関連の設定やフレーズが、社会的タブーであるペドフィリアを連想させかねず[1]、アニメ制作の倫理コード抵触確実なので「アニメ化の見込みは皆無」と作者自身が端から判定しており、その実情すらもメタなネタとしてセルフギャグに利用されている。
本作第14話には同じくkashmir著の4コマ漫画『○本の住人』の主人公「のりこ」と副主人公格の「ちーちゃん」が登場しているため、同じ世界を共有していると思われる[2]。
[編集] 主な登場人物
- ナオコサン
- 主人公であり、メインのボケ役。地球外の「百合星」からやって来て、地球総百合化による征服を目論む「百合星人」。とはいえ、大きな耳以外は外見上地球人と変わらない。メイド服風のスタイリッシュなコスチュームを着用することもあるが、ジャージ姿でずぼらに過ごすことが多い。
- うやむやな過程で、地球人少女・みすずの家の居候となっており、みすず宅の屋根上に奇怪なバラックを増築して住み着いている。
- 百合とエロと幼女を愛し、特に「幼女」への極端なこだわりを示す。めちゃくちゃな言動を発しては即刻行動に移し、更には多種多様な不思議メカを繰り出してトラブルを大きくして行く、文字通りのトリックスターである。このトラブルメーカーぶりが地球征服に役立っているのかは不明。
- スナック菓子や洋菓子などが好きらしく、しょっちゅう何かを食べている。
- みすず以外の人々の名前を基本的に覚えておらず、「メガネ」「弟君」等、適当な呼び名を使う。みすずへの愛情は、どこか変だが、深い。
- みすず
- 茉莉野女子学園中等部に通う女子中学生で、ナオコサンと並ぶ副主人公。苗字は「戸隠」。
- 非常に無口で清楚な少女で、他のキャラと違って台詞が吹き出し内に書かれないことが特徴。その台詞が吹き出し外に控えめに表記されることで、発言ともモノローグともつかない印象を与える演出が為されている。
- 遠方への留学から帰ってきたはずの姉・奈緒子の代わりに自宅に住み着いてしまったナオコサンに、日々振り回されている。
- この漫画の登場人物中でもっとも正常なキャラクターであるため、主にツッコミを担当するが、ナオコサンのみならず、家族を含めた周囲の人々が微妙に奇妙な価値観・言動を表すことに控えめな戸惑いを見せる、ソフトなツッコミ役。
- 女子中学生らしからぬ渋い嗜好「廃墟趣味」があり、廃墟・廃線など、廃建築物・産業遺跡を散策・観賞するのが好き。
-
- みすずロボ
- ナオコサンが柊ちゃんの劇練習用に作ったコピーロボットで、33話から登場し、以後もみすず宅に同居する。外見、体格や身体組成などは一切みすずとうり二つであるが、若干天然ボケ気味の目付きと、胸元に装備されたカセット挿入口、および上腹部に装備されたカセット取り出しレバー[3]で判別できる。専用カセットを交換することで、古典落語も意味不明なアメリカンジョークも喋る能力があるが、CPUのスペックはわずか8bitで、頭脳に過負荷をかけるとすぐ過熱でダウンする。ナオコサン/黒ナオコサンとは逆に、「人間のみすずよりも人間らしい」言動を示し、ナオコサン並に怠惰で役立たずである。涼太からはみすずの分身として姉扱いされている模様。
- 涼太(りょうた)
- みすずの弟で、小学生の男の子。「幼女」「少女」でないためか、ナオコサンからの扱いは専らいじられ役で、時には宇宙へとばされてしまうなどトラブル被害の常連。シスコンで姉のみすずには非常に懐いているが、無邪気すぎる言動が災いしてみすずにすら殴られることがある。気弱なため、学校で女子たちに軽いいじめに遭っているが、一方で周囲の女の子たちからは人気もあるようだ。
- 柊ちゃん(ひいちゃん)
- みすずのクラスメイトの眼鏡っ娘で、お金持ちの家のお嬢様。屋敷には、これまた眼鏡のメイドさんがいる。
- 性格は明るく素直だが、宇宙人や宇宙の神秘といった得体の知れない事物を好み、ナオコサンに理不尽に振り回されても、無茶な事態をあっさりと受け入れてしまうため、親友のみすずをもあきれさせる。初対面時より、ナオコサンにはずっと「メガネ」呼ばわりされているが、本人は意に介していないようである。
- みすずに対しては友情とも恋情ともつかない強い執着を抱いている模様。みすずが約束した日に勉強会に来られなかっただけで精神に異常をきたし、また「みすずが屋敷に遊びに来る」だけの動機で専用ブログを立ち上げて日に20回も更新するなど、行動は極端である。
- 自室や鞄にエロ本を隠し持っている節がある。
- 彩ちゃん(あやちゃん)
- 涼太のクラスメイトのツンデレ女子。涼太をいじめているらしいが、それは「ツン」の部分によるもの。結局は涼太のことが好きで、遠足では密かに涼太用の弁当を作り、また時には家に勝手に上がり込むストーカーまがいの行為にまで走ってしまう。バストはまだ発展途上。そのルックスとキャラクターから、ナオコサンをして「ナイス幼女!」と評せしめた。
- お母さん(おかあさん)
- みすず・涼太の母。単身赴任で不在な父親に代わって家を守る優しい主婦だが、極度に天然系な性格の持ち主で、常にのんきな微笑を崩さない。ナオコサンをよくわからない過程で居候させており、ナオコサンの起こす騒動にも動じる様子がない。ナオコサンも彼女に対しては敬意を表している模様。
- エロ本について謎の価値観を持っている。街中で落ちているエロ本を収集し、自宅ではエロ本を読み、食事や弁当にもエロ本を当然のごとく添えるため、みすずを困惑させる。
- アヤコサン
- ヤオイ星から来たヤオイ星人で、19話登場以来の常連キャラクター。地球総BL化による支配と征服を目論み、ナオコサンを敵視する。しかしナオコサンには「ヤオイ星人」という呼び方すら覚えて貰えない不憫な存在。
- 眼鏡をかけた長い髪のスレンダーな女性で、ナオコサン同様、耳の大きい事を除いては地球人と外見は変わらない。ライトなゴスロリ風のコスチュームをまとうことが多いが、アルバイト用の衣類を着用して登場する回やカットもある。
- やおい嗜好の中でもことにショタ好きの傾向がある。自らもBL漫画・小説を執筆する正統派腐女子である。
- メカの類は時折使用することもあるものの、ナオコサンと違って予算が潤沢でないようで、さほど頻繁には活用していない。もっぱらアルバイトによってアパートで自活し、BL本を街中に散布して少年たちに読ませようとする、涙ぐましく地道な活動を続けている。
- ナオコサンやみすずのお母さんに比べるとだいぶマトモなので、みすずに次ぐ第二のツッコミ役になることも多いが、絶叫によるツッコミや決め台詞で見得を切るなどの奮闘も空しく、ナオコサンに出鼻を挫かれてロケットで飛ばされるなど、常に大きな被害を受けるやられ役。
- 邪神ちゃん(じゃしんちゃん)
- 元は17話の海水浴エピソードで、ナオコサンの人工衛星レーザー光線が海底に誤射されたため、封印されていた海底の神殿から抜け出て上陸してきた古代の邪神で、人を襲う巨大頭足類の怪物。直後のナオコサンの誤射で海の家がレーザー破壊されたため、成り行きでナオコサン一行と共に海の家再建に協力するというオチとなる。
- 続編の18話ではその能力で(ナオコサンいわく)「雑誌の性格に配慮したビジュアル」である日焼けした大人しい水着幼女に変身。なぜか同人誌がよく売れる海の家で同人誌に触れたのがきっかけで、深海魚同士をカップリングした同人誌を描く「海底の同人作家」となってしまう。30・31話のプール編で再登場、披露された作品はナオコサンとアヤコサンとを揃って「傑作だ」と感涙せしめた。
- 奈緒子(なおこ)
- みすずの実の姉。優しく知性のある清楚な女性で、高校生かその若干上程度の年齢らしい。相当以前から留学しており、長く帰宅していない(行き先は不明)。第4話のみすずの回想では、帰宅予定だった日になぜか似ても似つかない異常人物のナオコサンが現れ、姉を名乗って「まあいいじゃないか」と居座ってしまった経緯が語られる[4]。柊ちゃんの「百合星に留学したのでは」という説にナオコサンが適当に同意したままうやむやになり、以降も消息不明であったが、40話での一瞬の登場で、ナオコサンとの何らかの関係をうかがわせている。ここでは制服で学園らしき場所にいたことから、現状「どこかに留学している」ことは確かなようである。
[編集] 単行本
- 第1巻(2006年12月25日発行) ISBN 4-8402-3699-2
- 第2巻(2008年12月10日発行) ISBN 978-4-04-867503-1
- 中文版(台湾角川)『百合星人奈緒子美眉』
- 第1巻(2007年12月20日発行) ISBN 9789861745510
[編集] 主題歌
単行本第1巻の初回版に特典CDが付属。同作品がアニメ化されているわけではない。
- 主題歌『百合星人ナオコサン』楽曲提供 / MOSAIC.WAV、歌 / み〜こ、作詞・作曲・編曲 / 柏森進
- 挿入歌『百合星式おゆうぎうた』楽曲提供 / MOSAIC.WAV、歌 / ゆり組のみ〜こたち、作詞・作曲・編曲 / 柏森進
単行本第2巻の初回版に特典CD-ROM(主題歌はオーディオCD)が付属。相変わらずアニメ化されているわけではない。
- 第2期シーズン主題歌『NAOKO-THUNDER VERNIER II ~幼女期の終わり~』(オリジナルカラオケ付き) 楽曲制作 / MOSAIC.WAV、歌 / み~こ、作詞・作曲・編曲 / 柏森進
- Win&Mac用デスクトップアクセサリー『LOLICLOCK』 ソフト制作 / hirahira.net
- Windows 2000/XP/Vista CPU:Intel Pentium4以上 / メモリ:256MB以上 / 要DirectX 9.0
- Mac OS X10.4以降 CPU:Intel製のみ / メモリ:256MB以上
[編集] 注釈
- ^ 無闇に幼女至上を連呼する異常な主人公を「百合星人の女性」と設定し、作中に登場する男性変質者たちは警察に連行されているのは、明らかにタブー糾弾のリスクに対する意識的予防線である。
- ^ のりことその兄は34話にも1コマ出演しており、同作者の「デイドリームネイション」の登場人物・小岩井知春は39話で『異星人幼女に(出ないと本人が叫んでいるのに)乳を絞られる』被害想定の対象として1コマ登場している。小岩井の外見は本作のキャラクターである柊ちゃんと被っているが、高校生である小岩井の方が胸が大きいため見分けは付く。
- ^ 挿入口とレバーの組み合わせや8bitの頭脳というスペックから、1980年代に一世を風靡した任天堂の「ファミリーコンピュータ」を元ネタとしたギャグ設定なのは明らかである。
- ^ みすずの回想では、「奈緒子お姉さん」はドストエフスキーを読む知的な女性だったが、姉の部屋で初めて出くわしたナオコサンは、館淳一の過激な少女レズ物官能小説『淫獣教育』を読んでいた。
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最終更新 2009年3月5日 (木) 14:05 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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