硝酸銀

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硝酸銀
IUPAC名
識別情報
CAS登録番号 7761-88-8
特性
化学式 AgNO3
モル質量 169.8731 g mol−1
外観 無色結晶
密度 4.352 g cm−3,(19 ℃)
融点

212 ℃(159.6 ℃で六方晶系に転移)

沸点

444 ℃(分解)

への溶解度 219 g / 100cm3水(20 ℃)
構造
結晶構造 斜方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −124.39 kJ mol−1[1]
標準モルエントロピー So 140.92 J mol−1K−1
標準定圧モル比熱, Cpo 93.05 J mol−1K−1
危険性
EU分類 腐食性 (C)
環境への危険性 (N)
NFPA 704
0
2
2
ox
Rフレーズ R8,R34, R50/53
Sフレーズ (S1/2), S26, S45, S60, S61
引火点 不燃性
関連する物質
関連物質 硫酸銀
特記なき場合、データは常温(25 ℃)・常圧(100 kPa)におけるものである。

硝酸銀(しょうさんぎん)は組成式 AgNO3式量 169.89 の金属硝酸塩。日本の法令では毒物及び劇物取締法により劇物に指定される。硝酸に溶かすと得られる。

目次

[編集] 合成方法

純銀を少量の純粋な硝酸に溶解させ、蒸発・乾燥させて得られる。この場合、二酸化窒素などが発生する[2]

Ag + 2 HNO3 → AgNO3 + NO2 + H2O

工業的にもこの方法で製造している。

[編集] 性質

硝酸銀により黒変した皮膚

強電解質であり水によく溶けるが、非極性溶媒には溶けにくい。メタノールおよびアセトンにも少量溶解するがベンゼンには難溶である。水溶液はほぼ中性を示す[3]。手につくと還元されて銀の微粒子が沈着し黒色に染まりしばらく取れない。また酸化作用による腐食性を有する。

無色の結晶性固体で、不純物特に有機物を含む場合、太陽光の下で有機物に触れると還元され、黒色を呈する。高純度の場合は比較的、光に対して安定である。銀鏡反応の試薬としてめっきに用いられることがある。また、塩化物と反応し白色の塩化銀(組成式 AgCl)を生ずるため、塩化物イオンの検出に利用されることもある。その他、殺菌剤写真感光剤・分析試薬・電気通信機器用・魔法瓶用・医薬品の原料などの用途がある。光で化学反応を起こすため茶色い瓶に保存する。

硝酸銀は液体アンモニア(液安)またはアンモニア水と反応して徐々に雷銀(組成式 Ag3N または AgNH2) と呼ばれる黒色の結晶を生成することがある。これは非常に敏感な化合物であり、水溶液中でもちょっとした摩擦・熱でも爆発する。またナトリウムイオンの存在下でこの化合物の生成が促進されるので、これらの化合物を誤って作った場合および硝酸銀とアンモニアを混ぜてしまった廃液は食塩水(塩化ナトリウム水溶液)または塩酸で分解してから処分する必要がある。

[編集] 参考文献

  1. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  2. ^ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
  3. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月27日 (金) 08:58 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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