礼砲
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礼砲(れいほう)とは、国際儀礼上行われている、大砲を使用した、軍隊における礼式の一種である。空包を発射し、敬意を表明する。かつての大砲(先込め砲)は連射ができなかったため、敵意のないことを示すために行われたのが起源といわれている。英語では「Gun Salutes」という。
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[編集] 礼砲の数
礼砲の数は、受礼者の等級によって異なり、一般的には次の通りであるが、国によっては細部に差異があることもある。なお、受礼者としては主に外交官、将官等が想定されている。
- 国旗、元首(天皇・国王・大統領など)、皇族 21発
- 副大統領、首相、国賓 19発
- 閣僚、特命全権大使、大将(統合・陸上・海上・航空幕僚長) 17発
- 特命全権公使、中将(陸・海・空将) 15発
- 臨時代理大使、少将(陸・海・空将補) 13発
- 臨時代理公使、総領事、准将 11発
- 領事 7発
礼砲の習慣が行なわれるようになった当初は、礼砲は奇数、弔砲は偶数という慣例があっただけで発射数に制限はなく、際限なく発射されていた。王政復古した直後のイギリスでは、苦しい財政事情の中で海軍の再建と拡充を行なわなければならなかった。そこで1675年、当時の海軍本部書記官長サミュエル・ピープスが経費節減の一環として礼砲の発射数を規定し、最大発射数を21発とした。この時定められた発射数が現在に至るまで踏襲されている[1]。
なお、礼砲実施中はマストに相手国の国旗や軍艦旗を掲揚する。礼砲射撃の間隔は、5秒ごとが標準とされる。
[編集] 日本における運用
旧日本軍の海軍礼砲は、(1)皇礼砲 天皇、太皇太后、皇太后及び皇后に対しては21発、他の皇族に対しては公式の時に限り同数の礼砲を行なう。(2)軍艦が外国領海内に入り答砲し得る軍艦、砲台がある場合は当該国の国旗に対し21発の礼砲を行なう。(3)天長節、紀元節その他特別の祝典に際しては皇礼砲を行なう。(4)海軍武官に対しては海軍大臣、軍令部総長、特命検閲使および海軍大将に対しては17発、海軍中将に対しては15発、海軍少将に対しては13発、代将司令官である大佐に対しては11発。(5)台湾総督、朝鮮総督及び関東長官に対しては17発。(6)その他文官に対しては、特命全権大使に19発、特命全権公使に15発、弁理公使に13発、代理大使及び公使に11発、総領事に9発、領事に7発、代理領事に5発。これらの礼砲を施行する艦には武官に対する時は大檣頂にその将旗を掲げ、文官に対する時は前檣頂に国旗を掲げる。外国の礼砲に対しては、同数を答砲する。礼砲の発射間隔は毎発5秒である。
第二次世界大戦後、陸海軍を解体した日本では、しばらくの間、礼砲は行われていなかったが、昭和33年4月1日から自衛隊が担当して行われることとなった[2]。「自衛隊の礼式に関する訓令」[3]により、防衛大臣[4]が公式に招待した外国の賓客が日本国に到着し及び日本国を離去する場合や防衛大臣が国際儀礼上必要があると認める場合に行われている。また今上天皇の即位の礼の際にも自衛隊による21発の皇礼砲が撃たれた。
外国の賓客に対する礼砲は、陸上自衛隊の特科連隊等において臨時に礼砲中隊を編成し、実施されている。東京で行われる場合、主に第1特科隊(東京都を警備地区とする第1師団の特科部隊。)などで礼砲中隊が臨時編成される。105ミリりゅう弾砲等を使用するが、105ミリりゅう弾砲は現在全て退役しているため補給処等から一時管理替えして使用する。
日本国を訪問する友好国の軍艦について、東京を訪問するときは三浦半島先端の観音崎警備所の礼砲台において礼砲が実施されている。海上自衛隊の自衛艦が外国を訪問する際にも礼砲が実施されている。
[編集] 脚注
- ^ 小林幸雄 『図説イングランド海軍の歴史』 原書房、2007年1月。ISBN 978-4-562-04048-3。
- ^ 「国賓等に対し自衛隊が栄誉礼、儀じょう及び礼砲を行うことに関する件」(昭和32年8月27日閣議了解)。
- ^ 昭和39年5月8日防衛庁訓令第14号。
- ^ 防衛庁時代は防衛庁長官。以下同じ。

