系列電器店
系列電器店の最新ニュースをまとめて検索!
系列電器店(けいれつでんきてん)とは、特定の電器・電機メーカーと関係が深い販売店をいい、日本では高度成長期の1960年代に普及し、ピーク時には最大30000店を超えたが、品揃えや低価格、広い駐車場を持つ強力な集客力を武器とする家電量販店の急速な台頭に伴って減少傾向となった。
しかし最近は少子高齢化に伴い、気軽に修理に対応したり、製品の操作方法を丁寧に説明したりと量販店では期待できない細やかなサービスを武器に、売り上げを伸ばす小売店も徐々に増えつつある。
こうした店舗で最も多いのはパナソニックの「パナソニックショップ」で、全国に約1万8千店と全メーカー中最多である(うち5,600店は「スーパーパナソニックショップ」認定店)。他に東芝の「東芝ストアー」、日立製作所の「チェーンストール」、三洋電機の「サンヨー薔薇チェーン(現:スマイるNo.1ショップ)」、三菱電機の「三菱電機ストアー」、ソニーの「ソニーショップ」等がある。
また近年は、系列住宅メーカーと提携して新築・リフォーム・オール電化切替の相談に乗る電器店が急増している(電力各社指定のオール電化工事優良店は「エルパルショップ」のステッカーを店頭や営業車に貼付)。
目次 |
[編集] 営業車について
製品(修理済みの物も含む)を顧客の元へ届けたり、顧客宅から使用済み製品や修理に出す製品を店舗へ運ぶのに不可欠な営業車の殆どは狭隘道路へも入れる軽トラックや軽ワゴン車を使用している(店の規模にもよるが、多くの店舗は軽トラ・軽ワゴンを各1台ずつ・合計2台を最低限所有し、天候や製品の種類によってこれらを使い分ける事が多い)。
多くの電器店営業車は店名及び取り扱いメーカー名を車体に印刷しており、メーカー系列と店名が一目で分かるようになっている。但し車体への店名入れは(特注で)多額の費用がかかる事から特に売り上げの多い店に偏っており、新車購入当時のまま無地(覆面パトカースタイル)で使用されている店舗も多い。
なお車庫証明を所轄の警察署へ届け出る際、社用車は(黄色ナンバーでも)用途を「事業用」として登録し(多くは「40」・「41」・「480」・「483」ナンバー)、プライベート(自家用)車と明確に区別している。さらに保管場所を自店敷地内に確保出来ている店舗は少なく(来客用駐車スペースや使用済み家電製品の一時保管場所等といった付帯空間と併せて確保する場合は広い敷地が必要である為)、近隣の月極駐車場を借用している店舗も多い。
[編集] 主要車種
[編集] 系列店衰退に伴う大手電機メーカー提供番組の減少
かつて大手電機メーカーが多数スポンサーとなっていた民放のラジオ番組は系列店衰退により、今やパナソニック提供の「歌のない歌謡曲」と「Panasonic Melodious Library(提供クレジットは”Panasonic ideas for Life”)」の1社2番組のみとなり、それ以外の他社提供番組(「日立ミュージック・イン・ハイフォニック」・「HITACHI FAN! FUN! TODAY」・「東芝今朝一番」・「シャープと共に」・「シャープニューライフサウンズ」「SONY Night Square」)は全て終了している(かつては夜・深夜・早朝番組のスポンサーになっていた時もあったがこれも全て降板)。特にFM放送は1980年代まで家電メーカーがオーディオに力を入れていたこともあってほとんどの主要メーカーがスポンサーなっていた。
またテレビ番組でもかつて東芝単独提供だった「日曜劇場」は現在(東芝が降板して単独提供から)複数社提供に変わった(「サザエさん」も以前の東芝単独提供から東芝+複数社提供に変更)。よって現在放送中の大手電機メーカー提供テレビ番組は「ナショナル劇場(パナソニックとパナソニックグループ各社。2008年10月より「パナソニックドラマシアター」へ改題)」、「パナソニックスペシャル(パナソニック)」、「日立 世界・ふしぎ発見!(日立製作所と日立グループ各社)」、「報道特集NEXT(東芝ほか各社)」、「世界遺産(ソニー)」、「はなまるマーケット(三菱電機ほか各社)」、「サンデーモーニング(三菱電機ほか各社)」、「サザエさん(東芝ほか各社)」、以上5社8番組である(「サザエさん」と単発特番「パナソニックスペシャル」以外は全てJNN=TBS系列の番組)。
さらに、現在TV・ラジオ共に単独提供番組を持つ電機メーカーはパナソニック(「パナソニックドラマシアター」・「歌のない歌謡曲」・「Panasonic Melodious Library」の3番組)、日立製作所(「世界ふしぎ発見」)、ソニー(「世界遺産」)の3社のみとなり、他社(東芝・三洋・ビクター・三菱・シャープ・パイオニア)は(単独提供より料金の安い)スポットCM或いは複数社提供番組に回っている(単独提供番組を2つ以上持つ電機メーカーは現在パナソニックのみ。日立とソニーは自社系列電器店がじり貧なので単独提供番組は「世界ふしぎ発見」と「世界遺産」のそれぞれ一つだけ。共に番組の高視聴率という追い風=プラス要素をかろうじて受け、自転車操業状態でスポンサーに付いている)。放送以外の分野でも三洋電機が(1988年大会からの)プロ野球オールスターゲーム、ビクターが(1982年大会からの)サッカーFIFAワールドカップ各々の公式スポンサーを何れも2006年を以て降板。現在はパナソニックがオリンピック(夏季・冬季)公式スポンサーとして残るのみである。
昨今の厳しい経済情勢により、電機メーカーを含めた冠スポンサー番組は減少の一途を辿っている。
[編集] 系列店の売上とメーカー決算・製造コストの関係
系列店がジリ貧のメーカーでは(売り上げ不振で赤字が続く)不採算分野の製品生産・販売から手を引くケースが相次いでいる。
ビクターは2008年夏を以て日本国内及び欧州向けのTV生産・販売より撤退した(同時に神奈川県横須賀市にあるTV生産工場を閉鎖し、従業員の大半は他地域工場へ配置転換)。
パイオニアは赤字続きのプラズマTV分野においてパネルの自社生産を終了し、2008年夏モデル以降はパネル生産をパナソニックに委託していた(同時に山梨県中央市と鹿児島県出水市にあるプラズマTVパネル工場を閉鎖し、従業員の大半は他地域工場へ配置転換、或いはパナソニックグループ各社の工場へ転籍)。しかし他社製品の店頭売価が急落する中にあってパイオニア製TVは依然高価だった事から量販店でも売れ行きは伸び悩み、世界的な金融危機のあおりも手伝ってTV部門の赤字は未解消状態が続くと共に、2009年3月期の連結決算は(輸出の減少・エレクトロニクス部門の不振から)過去最大となる1800億円余の赤字を計上した(翌2010年春の決算も800億円余の赤字となる見込み)。この為ついに2010年3月までにTV生産そのものから撤退し、今後はカーオーディオ分野に絞って生き残りを模索する。
さらに日立も赤字続きの薄型TV分野においてプラズマパネルの自社生産規模を2008年10月より縮小し、同年秋モデル以降はプラズマパネル生産の一部をパナソニックへ委託している(液晶パネルの自社生産からは既に撤退しシャープへ委託)。また2009年5月には(不況で開発費の負担が重荷となった事から)NECと合同で参加していた日本政府主導の「次世代スーパーコンピュータ開発プロジェクト」からも(NEC共々)撤退すると発表。
東芝・ソニーも液晶パネルの自社生産より既に撤退しており、東芝はシャープに、ソニーはシャープとパナソニックの合弁会社へ各々委託している。さらに三洋電機に至っては薄型TVの生産体制を大幅に縮小した為、20v型から42v型までのラインナップをそろえているものの、外部メーカーからの依託生産品となっている。よって現在プラズマ・液晶パネルの大量自社生産を行っている電機メーカーはパナソニックとシャープの2社のみとなった(両社は大阪府堺市と兵庫県姫路市に液晶・プラズマTVの新工場を立ち上げる予定。但し世界的な金融不安の影響から新工場の操業開始は当初の予定より遅れる見込み)。
DVDレコーダーにおいては東芝がHD-DVD式レコーダーの生産より撤退し、日立・ビクター・パイオニア・デノン・ソニー・三洋電機・NECに至ってはDVDレコーダーの生産そのものから撤退(ソニーは2008年5月14日を以てアイワ=AIWAブランド製品生産からも撤退)。三洋電機は赤字続きの携帯電話事業を京セラに売却し、三菱電機に至っては携帯電話の生産そのものから、さらに2008年10月限りで洗濯機(全自動・二槽式)生産からもそれぞれ撤退。
なお2008年10月31日に一斉発表された大手電機メーカー各社における2008年度中間決算の場合、黒字となったのはパナソニックと三菱電機のみで、他社は全て赤字となった。なお同年度の最終決算は世界的な金融危機によりデジタル家電の売り上げが伸び悩んだ影響で、三菱電機以外の大手は軒並み赤字を計上している。特に現代は主力製品であるデジタル家電の売り上げ高で差が開く傾向が強い。
系列電器店の経営環境は年々苦しさ・厳しさを増しており、(優良地域電器店としての生き残りをかけて)従来の系列店・他業種小売店から量販店系などのFCへ鞍替えする店主も現れている。こうした中パナソニックは1970年より、(当時の松下電器創業者)松下幸之助が系列電器店(パナソニックショップ)の後継者育成を目的とする(=候補となった店主の子息を1年間入寮させた上でパナソニックショップ経営に必要なノウハウを集中習得させる)専門学校「松下幸之助商学院(設立当初の1970年5月~2001年3月31日までは”松下電器商学院”)」を自ら立ち上げ、パナソニックショップを我が国最大の地域電器店網に育て上げた。パナソニックは現在でも幸之助の遺志を受け継ぐ形で、商学院における後継者育成に加え、パナソニックコンシューマーマーケティングLE社及びパナソニックエクセルスタッフがパナソニックショップ新規従業員の人材募集と独立(パナソニックショップ新規開業)支援を行っている(但し新採用の従業員が就業可能な店は原則「スーパーパナソニックショップ」認定店のみ)。しかし同業他社は系列電器店の従業員新規募集や独立支援に依然消極的である為、売り上げの伸び悩みや経営者の高齢化によって廃業したり、(パナソニックショップなどの)他系列店に鞍替えする店が急増。これによりパナソニック以外の同業他社は(店頭売価の急落が著しい)量販店市場が圧倒的に大きくなり、結局は業績悪化という悪循環が生まれる皮肉な結果をもたらした。
また2009年5月中旬に発表された国内電機メーカー各社の2008年度(2009年3月期)連結決算では、日立が(半導体不況・世界的な経済不況・国内消費の低迷などの影響で)製造業としては過去最悪となる7800億円余の最終赤字を計上、2009年度(2010年3月期)も2000億円あまりの最終赤字が見込まれると発表した。他の電機各社では東芝・NEC・パイオニア・シャープ・三洋も2009年3月期連結決算が最終赤字となり、翌2010年春も(リストラ費用がかさむ事などを理由に)赤字が見込まれると発表している。またソニーは2009年3月期連結決算で国内大手電機メーカーでは初めて(2700億円余の)営業赤字を計上。(静岡県浜松市・宮城県多賀城市・岩手県一関市など日本国内4ヶ所を含む)世界8ヶ所にある生産拠点を2009年中に閉鎖して工場をスリム化するが、それでも翌2010年春には1100億円余の赤字が見込まれると発表した。
なおパナソニックの場合、2009年3月期の連結決算では営業黒字をかろうじて維持している。これは売り上げ全体の約4割が(量販店より高価格で販売しても商売が成り立つ)系列店経由である事が追い風(プラス要素)となって「黒字(赤字幅圧縮)」という形で現れている(但し同期の最終純損益は世界不況のあおりやリストラ費用増大の影響で赤字を計上)。一方で同業他社は系列店の減少に歯止めが掛からず、量販店における急速な売価下落による損失を(量販店より高価格で売っても商売が成り立つ)系列電器店の売り上げで補いきれない事が赤字決算の一因にもなっている(莫大な製造コストに見合った利益=売り上げが製造コストを上回る黒字を出すには意欲ある系列電器店への販促支援が不可欠)。
こうしたマイナス要素はメーカーの経営陣交代・定期昇給凍結・新卒採用抑制にまで発展。2009年春にはソニー・東芝・日立が業績悪化の責任を取り、経営陣を相次いで刷新。また三洋・NEC・ソニーは2009年度定期昇給と2010年度新卒採用の凍結をそれぞれ決定。
[編集] メーカー各社の社員に対する「自社製品購入推進運動」と自治体による支援の動き
世界的な金融危機の影響で赤字を計上した電機メーカー各社は、社員に対し(危機意識高揚の観点から)「自社製品を積極的に購入して業績回復に貢献するように」との通達を出し始めた。
これを最初に実行したのはパナソニックで、「バイ・パナソニック(Buy Panasonic)運動」と銘打って、グループ各社の幹部及び管理職約1万人に対し「ボーナス商戦直前の2009年7月までに自社製品を一般管理職は10万円以上、上級管理職は20万円以上それぞれ積極的に購入するように」との通達を出した(管理職・幹部以外のパナソニックグループ一般社員・関係者に対しても、前述の金額に達しなくとも自社製品を積極的に購入するよう通達。このような取り組みは、創業以来過去最大の赤字を計上した松下電器時代の2002年中村邦夫政権下以来7年ぶり)。今回は富士通や三洋電機もこれに追随している。
また「企業城下町」となっている各自治体では工場撤退に伴う雇用不安を危惧し、地元工場で生産された製品を(工場のある)地元自治体が運営する公共施設の備品として公費で積極的に購入し、業績回復・工場撤退阻止・雇用維持につなげようという動きを加速させている(例:岩手県の達増拓也知事は、北上市に進出予定の東芝グループ「岩手東芝エレクトロニクス」新工場を一日でも早く稼働させようと「買うなら岩手の物」と銘打って、県営の公共施設にあるTV受像機を地デジ対応に更新する際、北上工場で生産されている東芝製「REGZA」を積極的に県費で購入すると発表)。
[編集] エコポイントについて
経済産業省は2009年5月15日より、省エネ設計の家電製品を購入した場合にポイントが加算される「エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業(通称エコポイント制度)」を開始すると発表。量販店のみならず、系列電器店で(省エネ製品を)購入した場合もポイント加算の対象となる(但し対象製品は省エネ基準を達成しているエアコン・地上デジタル放送対応テレビ、冷蔵庫に限られる)。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年7月4日 (土) 08:34 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【系列電器店】変更履歴


