経営学修士
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経営学修士(けいえいがくしゅうし)とは、経営学を修めたものに対して授与される学位(修士)である。
英米圏においては、学位の名称からMBA(Master of Business Administration)と略称される。日本では、文部科学省による「専門職大学院」制度の新設に基づく専門職学位課程によるものと、従来の修士課程によるものとの二通りがあるが、学校教育法にはMBAという学位は存在しないため、両者とも「日本版MBA」と呼ばれることが多い。
英米圏においては実務経験(AMBAは3年と規定)を有する社会人を対象としたマネジメントプログラムを提供するビジネススクール(経営大学院)、日本においては大学院(修士課程または専門職学位課程)が、これを授与する。
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[編集] 概説
MBAは、米国において企業経営を科学的アプローチによって捉え、経営の近代化を進めるとの考え方のもとに、19世紀末に登場した高等教育コースである。1881年にウォートン・スクールが最初のビジネススクールとして設立され、1920年代にはハーバード・ビジネス・スクールが状況分析と経営判断の能力を訓練するケースメソッドという教育アプローチを開発し、多くのビジネススクールに採用されるようになった。1970年代後半にはMBAは米国でビジネス界の「エリート」の学位として知られるようになり、企業の経営幹部へのパスポートとして定着した。現在でも、特にトップスクールのMBA取得者は、能力のみならずその同窓の人脈の広さなどから、大企業の幹部候補として高額の給与で採用される例も多い。
MBAプログラムは、研究者ではなく企業経営の実務家を養成することを狙いとしていたため、早くから実務家の利便性を考えたコース開発が行われてきた。1940年にはシカゴ・ビジネス・スクールが初の現役エグゼクティブ(企業幹部)向けのMBA(EMBA)を設置したのを皮切りに、多くのMBAスクールがEMBAコースを併設している。[1] 2年修了が標準的であるが、1年の短期コース、夜間や週末に行われるパートタイムコース、通信コースなどさまざまな形態のプログラムが存在する。それらの多くは、実務家が職務を中断することなく学べるように配慮されたものである。米国では、1980年代末を転機としてエリート学生の大企業志向が終わり、独立起業に価値を見出す価値観が強まった。これに伴い、MBAも起業家養成の意味合いを強め、起業家育成に特化したMBAプログラムも登場した。[2]
[編集] 学位の認証
各教育機関は、政府に公認された民間かつ非営利の認定団体による認証(Accreditation)を受けることにより、自校のMBAコースの質を保証している。現在、MBA認証機関の一つであるAACSBには、米国を中心とする30カ国、約500のビジネススクールが加盟している。このほかの主だった認証機関(システム)には、イギリスに本拠を置くAMBA(Association of MBAs)、ベルギーに本拠を置くEFMD(European Foundation for Management Development)の発行するEQUIS(European Quality Improvement System)などがある。現在、日本では慶應義塾大学および名古屋商科大学の2校がAACSBからの認証を受け、AMBAからは名古屋商科大学が認証を取得している状況にある。
2003年、文部科学省は従来の大学院研究課程とは別に、企業経営や会計、法務などの実務家を養成する「専門職大学院」の制度を作り、修士論文作成という一定の研究成果を要求せず(あるいは修士論文提出を不要とする)、授業の履修及び知識習得に重きを置く、欧米のMBAに近い考え方の「経営学修士号」の学位発行も認めるようになった。これにより、2007年3月(平成18年度末)現在、国立・私立大学合わせて29校が「経営学/経営管理修士(専門職)」の学位発行を認められるようになった。専門職大学院の設置基準の中には、従来の研究成果重視での大学院では見られなかった「第三者機関による定期的な評価」の義務づけがうたわれており、修士論文を執筆しなくともその教育の質が一定レベルに達するよう意図されているが、その履行の実態はほぼ不明である。
[編集] 主な経営学修士(経営管理修士)、及びMBAプログラム・ビジネススクール
[編集] 日本
日本国内では、慶應義塾大学が1978年に経営学修士コースとして社会人向けに2年制の修士課程を設けたものが最古である。今日では、社会人を対象とした経営学修士プログラムは、オンサイト型、完全遠隔型などがあり、通学の便宜を図るため、従来のフルタイム型以外に、土日あるいは平日夜間を利用したパートタイム型のカリキュラムを開講する大学院が多い。受講生も文理問わず社会人の入学が多く、ビジネス街の中心部にサテライト教室を設ける大学院もある。
- 文部科学省認可の経営学修士[5]
- SBI大学院大学 経営管理修士(専門職)
- 青山学院大学大学院 経営管理修士(専門職)
- 大阪大学大学院 修士(経営学)
- 小樽商科大学大学院 経営管理修士(専門職)
- 香川大学大学院 経営修士(専門職)
- 関西大学会計大学院 会計修士(専門職/MBA in Accountancy)
- 関西学院大学大学院 経営管理修士(専門職)
- 九州大学大学院 経営修士(専門職)
- 京都大学大学院 経営学修士(専門職)
- グロービス経営大学院大学 経営学修士(専門職)
- 神戸大学大学院 経営学修士(専門職)
- 国際大学大学院 修士(経営学)
- 事業創造大学院大学 経営管理修士(専門職)
- 筑波大学大学院 修士/博士課程前期(経営学又は経営システム科学)
- 同志社大学大学院ビジネス研究科(ビジネススクール)(専門職)
- 南山大学大学院 ビジネス修士(専門職)
- ビジネス・ブレークスルー大学院大学 経営管理修士(専門職)
- 一橋大学大学院 修士(経営)
- 一橋大学大学院 経営修士(専門職)
- 法政大学大学院 経営管理修士(専門職)
- 明治大学大学院 経営管理修士(専門職)
- 横浜国立大学大学院 修士(経営学)(MBA)
- 立教大学大学院 修士(経営管理学)
- 立命館大学大学院 経営管理研究科 経営修士・会計修士(専門職)
- 早稲田大学大学院 経営管理学修士(専門職)
- この他にも、文部科学省発行では会計修士(専門職)、企業経営修士(専門職)、ビジネス修士(専門職)、ファイナンス修士(専門職)などをMaster of Business Administrationとして学位を発行している。
- 日本で取得できる海外のMBA
(五十音順)
[編集] アメリカ合衆国
米国では現在、500を越す大学・教育機関がMBAコースを設置している。 アイビーリーグ8校のうち、ブラウン大学とプリンストン大学はMBAコースを持たない。MBAは学校によって特色があり一概にどの学校がトップであるかとは判断しにくいが、アメリカでは主要マスコミから毎年ランキングが発表されており、そのランキングは就職率や初任給の多寡、また生徒や実業界からの評価により変動している。
アメリカの主なMBAプログラム
- A.B.フリーマン・スクール・オブ・ビジネス(A.B.Freeman School of Business):ルイジアナ州ニューオーリンズにあるテューレーン大学Tulane Universityの経営学大学院
- アンダーソン・スクール・オブ・マネジメント(Anderson School of Management):カリフォルニア州ロサンゼルスにあるカリフォルニア大学ロサンゼルス校の大学院
- アナハイム・ユニバーシティ・アキオ・モリタ・スクール・オブ・ビジネス(Anaheim University Akio Morita School of Business):日本(東京都港区青山)で補修授業を受けながらオンラインで経営学修士の資格を取得可能なカリフォルニア州アナハイム市にある大学院)
- イリノイ大学・カレッジ・オブ・ビジネス(University of Illinois at Urbana-Champaign College of Business):イリノイ州アーバナ・シャンペーンにあるイリノイ大学の経営大学院。*[6]
- ボストン大学・スクール・オブ・マネージメント(Boston University School of Management):マサチューセッツ州ボストンにあるボストン大学の経営大学院。*[7]
- ブロード・スクール・オブ・マネジメント(Broad School of Management):ミシガン州イーストランシングにあるミシガン州立大学の大学院
- カールソン・スクール・オブ・マネジメント(Carlson School of Management):ミネソタ州ミネアポリスにあるミネソタ大学ツインシティー校の大学院
- コロンビア・ビジネス・スクール(Columbia Business School):ニューヨーク州ニューヨーク市にあるコロンビア大学の経営学大学院。
- フュークア・スクール・オブ・ビジネス(Fuqua School of Business):ノースカロライナ州ダーラムにあるデューク大学の大学院
- ハース・スクール・オブ・ビジネス(Haas School of Business):カリフォルニア州バークレーにあるカリフォルニア大学バークレー校(UCB)の経営学部・大学院
- ハーバード・ビジネス・スクール(Harvard Business School、HBS):マサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大学の経営学大学院。
- ジョンソン・スクール(Johnson School):ニューヨーク州イサカにあるコーネル大学の大学院
- クラナート・スクール・オブ・マネジメント(Krannert School of Management):インディアナ州ウェストラファイエットにあるパデュー大学の経営学部・大学院。
- ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント(Kellogg School of Management):イリノイ州エバンストンにあるノースウェスタン大学の大学院。
- ケナン・フラグラー・ビジネス・スクール(Kenan Flagler Business School):ノースカロライナ州チャペルヒルにあるノースカロライナ大学チャペルヒル校の大学院
- マリオット・スクール・オブマネジメント(Marriott School of Management):ユタ州プロボにあるブリガムヤング大学の大学院
- ケリー・スクール・オブ・ビジネス(Kelley School of Business):インディアナ州ブルーミントンにあるインディアナ大学の大学院。
- マーシャル・スクール・オブ・ビジネス(Marshall School of Business):カリフォルニア州ロサンゼルスにある南カリフォルニア大学(USC)の経営大学院
- マーティン・J・ウィットマン・スクール・オブ・マネージメント(Martin J. Whitman School of Management):ニューヨーク州シラキューズにあるシラキューズ大学の大学院
- メイソン・スクール・オブ・ビジネス(Mason School of Business):バージニア州ウィリアムズバーグにあるウィリアム・アンド・メアリー大学の経営大学院。
- マコームズ・スクール・オブ・ビジネス(McCombs School of Business):テキサス州オースティンにあるテキサス大学オースティン校の大学院
- メンドーザ・カレッジ・オブ・ビジネス(Mendoza College of Business):インディアナ州サウスベンドにあるノートルダム大学の経営大学院。
- MITスローン・スクール・オブ・マネジメント(MIT Sloan School of Management):マサチューセッツ州ケンブリッジにあるマサチューセッツ工科大学の経営大学院。
- オーリン・ビジネス・スクール(Olin Business School):ミズーリ州セントルイスにあるワシントン大学 (セントルイス)の経営大学院
- ロバート・H・スミス・スクール・オブ・ビジネス(Robert H. Smith School of Business):メリーランド州カレッジパークにあるメリーランド大学の大学院
- スタンフォード大学経営大学院(Stanford Graduate School of Business):カリフォルニア州スタンフォードにあるスタンフォード大学の経営学大学院。
- ロス・スクール・オブ・ビジネス(Stephen M. Ross School of Business):ミシガン州アナーバーにあるミシガン大学の経営学部及び大学院。
- テッパー・スクール・オブ・ビジネス(Tepper School of Business):ペンシルベニア州ピッツバーグにあるカーネギーメロン大学の大学院
- トービン・カレッジ・ビジネス・スクール (Tobin College of Business School) ニューヨーク州ニューヨーク市にあるセント・ジョーンズ大学の経営学大学院。
- タック・スクール・オブ・ビジネス(Tuck School of Business at Dartmouth):ニューハンプシャー州ハノーバーにあるダートマス大学の経営学大学院。
- シカゴ大学経営大学院(University of Chicago Booth School of Business, Chicago Booth (2008年に改名-旧名 Graduate School of Business, Chicago GSB):イリノイ州シカゴにあるシカゴ大学の経営学部大学院。
- ウォートン・スクール(Wharton School):ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるペンシルベニア大学の大学院。
- ズィックリン・スクール・オブ・ビジネス(Zicklin School of Business):ニューヨーク州ニューヨーク市にあるニューヨーク市立大学バルーク校の経営大学院。
- ウィリアム・E・サイモン・ビジネススクール (Simon School): ニューヨーク州ロチェスターにあるロチェスター大学の大学院。
- ユニバーシティ・オブ・フェニックス(University of Pheonix):生徒数の多さから、MBAのテキストでも紹介される程に著名なオンラインのMBAプログラム。
(アルファベット順)
[編集] カナダ
- ジョセフ・ロットマン・スクール・オブ・ビジネス(Joseph Rotman School of Business):オンタリオ州トロントにあるトロント大学の経営学大学院
- リチャード・アイヴィー・スクール・オブ・ビジネス(Richard Ivey School of Business):オンタリオ州ロンドンにあるウェスタン・オンタリオ大学の経営学大学院
(アルファベット順)
[編集] ヨーロッパ
ヨーロッパでは、INSEAD、ロンドン・ビジネス・スクール(LBS)、IMDの3校が有名である。
イギリス
- ジャッジ・ビジネス・スクール(Judge Business School):イギリス・ケンブリッジにあるケンブリッジ大学の経営大学院*[8]
- ロンドン・ビジネス・スクール(London Business School):イギリス・ロンドン*[9]
- マンチェスター・ビジネス・スクール(Manchester Business School):イギリス・マンチェスター*[10]
- サイード・ビジネス・スクール(Said Business School):イギリス・オックスフォードにあるオックスフォード大学の経営大学院[11]
- ダラム・ビジネス・スクール(Durham Business School):イギリス・ダラムにあるダラム大学の経営大学院*[12]
イタリア
オランダ
スペイン
- ESADE(ESADE Business School):スペイン・バルセロナ*[15]
- IE(Instituto de Empresa):スペイン・マドリード*[16]
- IESE:スペイン・バルセロナ*[17]
スイス
フランス
- ESSEC(École supérieure des sciences économiques et commerciales):フランス・パリ及びシンガポール*[19]
- HEC経営大学院(École des hautes études commerciales):フランス・パリ*[20]
- INSEAD:フランス・フォンテンブロー及びシンガポール*[21]
- (参照:Le point誌のランキング[1][2])
(国別、アルファベット順)
[編集] オーストラリア
- Australian Graduate School of Management
- Curtin University of Technology
- Queensland University of Technology
- The University of Queensland
- The University of Sydney
- University of Technology, Sydney
- James Cook University, Brisbane
[編集] 南米
アルゼンチン
- IAE, Argentine*[22]
- Universidad de Torcuato Di Tella*[23]:ブエノスアイレス
- UCEMA*[24]
- Universidad de San Andrés*[25]
(アルファベット順)
[編集] 中国
中国ではMBAが過剰なまでに注目されており、現在MBA取得者が200万人も居ると言われている。[26]
[編集] 出典
[編集] 外部リンク
- [27] 世界MBAランキング(日本)
- Exduco Best Graduate School Guide
- Association to Advance Collegiate Schools of Business (AACSB)
- MBA Sciences-Po
- skoolix MBA admission tips and search tool for US MBA programs
- [28] MBA tips
- Fortune/Universum Universum 100 Top MBA Employers
- 「ディプロマ(ディグリー)・ミル」問題について
[編集] 関連項目
最終更新 2009年11月9日 (月) 23:01 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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