線引き問題 (科学哲学)

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線引き問題(せんびきもんだい、demarcation problem)とは、科学哲学の世界で使われる言葉で、科学と非科学または疑似科学との間の線引きを「どこで」そして「どのようにするのか」という問題のことを指す。歴史的に、科学とそうでないものの間に線を引こうと、様々な線引きの基準が提出されてきたが、しかしそのどれもが成功している状況ではない。

線引きの基準として歴史的に最も有名なもののひとつに、20世紀の初頭から中盤にかけて論理実証主義者達が主張した意味の検証理論がある。意味の検証理論が攻撃の対象とし想定していたのは、哲学の一分野である形而上学などで見られる主張である(たとえばハイデガーの文章など)。意味の検証理論は文の真偽を検証ができるかどうか、つまり文の真偽を確認する方法があるのかどうかに着目し、「検証できない文には意味がない」とした。つまりハイデガーのような形而上学者たちが行う主張というのは、正しいとか間違っているとかではなく、そもそもその文の真偽を確認する方法が無いのだから、何も意味が無い、つまり無意味がなのだ、とした。こうして論理実証主義者たちは「検証」という条件を用いて、科学とそうでないものの峻別を行おうとした。しかしこの立場はその後、数多くの理論的困難に出会い頓挫する(たとえば「検証できない文は無意味だ」という文の真偽はどうやって検証するのか、など)。

またもうひとつの有名な線引きの基準としてカール・ポパーによって提出された反証可能性の概念がある。ポパーがこの概念により線引きを行おいとしていたのは、科学と疑似科学(当時のマルクス主義や、当時の精神医学など)である。ポパーは反証ができない理論、つまりこの理論は間違っているという証拠を提出することができないような理論は、そもそも科学ではないとした。

[編集] 参考文献

伊勢田 哲治著, 『疑似科学と科学の哲学』 名古屋大学出版会 2003 ISBN 4-8158-0453-2

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最終更新 2009年10月29日 (木) 03:08 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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