美祢線

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美祢線
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炭カル専用貨物列車
路線総延長 46.0 km
軌間 1067 mm

美祢線(みねせん)は、山口県山陽小野田市厚狭駅から山口県長門市長門市駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線幹線)である。

山口県を南北に貫く地域輸送路線である。沿線には秋吉台秋芳洞への玄関口美祢市や海上アルプスと呼ばれる青海島がある長門市などを控えている。石灰石などの貨物輸送が多かったため幹線に指定された。

目次

[編集] 路線データ

厚狭駅を除きJR西日本広島支社長門鉄道部の管轄である(厚狭駅はともに同下関地域鉄道部が管理)。広島支社独自で与えられているラインカラーは濃いピンク(ただし、駅運賃表の記載は駅ごとに濃さが微妙に異なるため、同系統の色である福塩線のカラーと比べてどちらが濃いかどうかは不明)。

[編集] 運行形態

現在運転中の旅客列車はすべて普通列車で、1 - 2時間に1本程度の運行になっている。ほとんどの列車が厚狭 - 長門市間の全区間で運行され、区間運転の列車は平日朝に美祢→仙崎で運行される1本のみとなっている。約半数が山陰本線仙崎支線まで直通し、厚狭 - 長門市 - 仙崎間折り返し運転を行っている。保守工事のため、昼間時間帯の列車は奇数月の第4水曜日(休日にあたる場合を除く)に運休となる。全列車キハ120形によるワンマン運転を実施している。

かつては線内を運行する急行列車として「あきよし」や「さんべ」が運行されていた(線内の停車駅は美祢長門湯本)。いずれも山陰本線益田方面から美祢線・山陽本線を経て九州方面に至る列車であるが、美祢線を経由する列車・編成は1985年に廃止となっている。急行「さんべ」には益田駅で山口線経由の編成と分割、あるいは長門市駅で山陰本線経由の編成と分割後下関駅で併結するという変わった運行形態のものがあった。そのため、実質的に最短経路で運賃を計算できるように選択乗車の制度があった。なお、急行「さんべ」にグリーン車が連結されていたときは山陰本線経由ではなく美祢線経由の編成がグリーン車付きとなっていた。

また、急行列車運転終了後、「北長門」(厚狭 - 長門市 - 東萩)・「金子みすゞ号」(厚狭 - 長門市 - 仙崎)・「萩・津和野号」(厚狭 - 長門市 - 益田 - 津和野)といった臨時快速列車も運転されていたが、元々閉塞区間が長く、速度制限区間も各所に点在しているため、駅通過による速達性が十分発揮できず、所要時間が普通列車と1分ほどしか変わらなかったこともあって、程なく運行が終了となっている。

貨物列車は美祢駅以南の区間で運行されている。美祢駅と山陰本線岡見駅との間を山陽本線山口線経由で1日1往復運転される専用貨物列車で、牽引機はDD51形ディーゼル機関車貨車はすべてタキ1100形である。これは、宇部興産伊佐セメント工場で生産される炭酸カルシウム中国電力三隅発電所で発生するフライアッシュを相互に輸送するものである。

近年まで運行されていた系統として、重安駅と宇部線宇部岬駅との間で1日1往復運転される専用貨物列車が存在した。牽引機はDD51形・DE10形ディーゼル機関車、貨車はホキ9500形で、太平洋セメント重安鉱業所で生産される塊石灰石セントラル硝子宇部工場へ輸送するものであった。これについては、ホキ9500形の老朽化に伴い2009年10月18日の運行をもって廃止となった[1]

かつては美祢駅から宇部線宇部港駅との間で石炭・石灰石運搬の専用貨物列車(DD51形牽引、貨車は石炭車のセキ8000形)が昼夜を問わず多数運転されており、旅客輸送を補ってあまりあるほどの収益をもたらしていたが、主たる顧客であった宇部興産が自社の専用道路を開通させ、石炭・石灰石輸送を全面的にシフトさせたこともあり、宇部港駅向けの石灰石列車は1998年に廃止となっている。美祢線南部の各駅に十分な有効長を持つ交換設備を備えることと、松ヶ瀬鴨ノ庄の両信号場の存在は、石灰石輸送全盛時の設備増強に由来している部分が大きい。

[編集] 歴史

厚狭 - 南大嶺 - 大嶺間は、大嶺から産出される石炭を運ぶために山陽鉄道が1905年に開業させた。翌年国有化され大嶺線となった。美祢線に編入後、大嶺支線と呼ばれていた南大嶺 - 大嶺間は1997年に廃止された。

南大嶺 - 重安間は、美祢軽便鉄道により1916年に開業した。のちに国有化され美禰軽便線となり、軽便鉄道法の廃止に伴い1922年に軽便線の呼称が廃止され美禰線となった。

重安 - 長門市間は、国鉄線として延伸された区間である。正明市(現在の長門市)駅までは1924年に開通した。その後、美禰線として東は宇田郷駅、西は阿川駅、北は仙崎駅まで延伸されるが、1933年に正明市から先は山陰本線に編入された。なお、美祢線の表記となったのは1963年のことである。

[編集] 山陽鉄道→大嶺線

  • 1905年明治38年)9月13日 - 山陽鉄道 厚狭 - 大嶺間(12.2M≒19.63km)が開業。厚保駅、四郎ヶ原駅、伊佐駅(現在の南大嶺駅)、大嶺駅開業。
  • 1906年(明治39年)12月1日 - 山陽鉄道が国有化。
  • 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定、厚狭 - 伊佐間を大嶺線とする。
  • 1921年大正10年)2月10日 - 湯ノ峠駅開業。

[編集] 美祢軽便鉄道→美禰線

  • 1916年(大正5年)9月15日 - 美祢軽便鉄道 伊佐 - 重安間(3.4M≒5.47km)が開業。吉則停留場(現在の美祢駅)、上領停留場、重安駅開業。
  • 1920年(大正9年)6月1日 - 美祢軽便鉄道が国有化され、美禰軽便線となる。吉則停留場を吉則駅に格上げ。上領停留場廃止。
    • 10月30日 - 重安 - 於福間(3.0M≒4.83km)が延伸開業。於福駅開業。
  • 1922年(大正11年)9月2日 - 軽便線の呼称廃止に伴い美禰線に改称。

[編集] 全通以後

山陰本線編入区間の新設駅は山陰本線を参照。

  • 1924年(大正13年)3月23日 - 於福 - 正明市間(11.7M≒18.83km)が延伸開業し全通。大嶺線が美禰線と新規開業区間を編入し美禰線に改称。渋木駅、長門湯本駅、板持駅、正明市駅(現在の長門市駅)開業。
  • 1925年(大正14年)4月3日 - 長門三隅 - 間が延伸開業。
    • 11月1日 - 萩 - 東萩間が延伸開業。
  • 1928年昭和3年)12月9日 - 支線 正明市 - 黄波戸間が開業。
  • 1929年(昭和4年)4月24日 - 東萩 - 奈古間が延伸開業。
  • 1930年(昭和5年)4月1日 - 営業距離の単位をマイルからメートルに変更(厚狭 - 正明市間 28.6M→46.0km、伊佐 - 大嶺間 1.7M→2.8km)。
  • 1931年(昭和6年)11月15日 - 奈古 - 宇田郷間が延伸開業。
  • 1933年(昭和8年)2月24日 - 山陰本線全通に伴い、本線 正明市 - 宇田郷間、支線 正明市 - 阿川間、貨物支線 正明市 - 仙崎間を山陰本線に編入。
  • 1949年(昭和24年)1月1日 - 伊佐駅を南大嶺駅に改称。
  • 1958年(昭和33年)7月25日 - 板持駅開業。
  • 1962年(昭和37年)11月1日 - 正明市駅を長門市駅に改称。
  • 1963年(昭和38年)10月1日 - 美祢線に改称。吉則駅を美祢駅に改称。湯ノ峠 - 厚保間に松ヶ瀬信号場開設。
  • 1969年(昭和44年)3月29日 - 厚狭 - 湯ノ峠間に鴨ノ庄信号場開設。
  • 1984年(昭和59年)2月1日 - 南大嶺 - 大嶺間の貨物営業廃止(大嶺駅の貨物営業は同年1月1日に廃止済み)。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。日本貨物鉄道が厚狭 - 重安間の第二種鉄道事業者となる。重安 - 長門市間の貨物営業廃止。
  • 1988年(昭和63年)3月13日 - 南大嶺 - 大嶺間でワンマン運転開始。
  • 1989年平成元年)10月2日 - 厚狭 - 長門市間でワンマン運転開始。
  • 1997年(平成9年)3月22日 - 松ヶ瀬信号場廃止。
  • 1997年(平成9年)4月1日 - 南大嶺 - 大嶺間 (2.8km) が廃止。大嶺駅廃止。
  • 2009年(平成21年)10月18日 - 重安 - 宇部線宇部岬間の石灰石貨物列車がこの日を最後に廃止[1]

[編集] 駅一覧

  • 全駅山口県に所在。
  • 旅客列車は全列車普通列車(全旅客駅に停車)。
  • ◆・◇:貨物取扱駅(◇は定期貨物列車の設定なし)
  • 列車交換 … ◇・∨・∧:交換可、|:交換不可
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 列車交換 所在地
厚狭駅 - 0.0 西日本旅客鉄道山陽新幹線山陽本線 山陽小野田市
鴨ノ庄信号場 - (2.0)  
湯ノ峠駅 4.2 4.2  
厚保駅 6.0 10.2   美祢市
四郎ヶ原駅 3.0 13.2  
南大嶺駅 3.7 16.9  
美祢駅 2.5 19.4  
重安駅 2.9 22.3  
於福駅 4.9 27.2  
渋木駅 9.9 37.1   長門市
長門湯本駅 3.9 41.0  
板持駅 2.3 43.3  
長門市駅 2.7 46.0 西日本旅客鉄道:山陰本線・山陰本線仙崎支線(直通あり)

[編集] 廃止区間

括弧内は起点からの営業キロ。

大嶺支線
南大嶺駅 (0.0km) - 大嶺駅 (2.8km)

[編集] 廃駅・廃止信号場

廃止区間のものを除く。括弧内は厚狭駅起点の営業キロ。

  • 松ヶ瀬信号場 : 1997年廃止、湯ノ峠 - 厚保間 (6.6km)
  • 上領停留場 : 1920年廃止、美祢 - 重安間(約20.8km)

[編集] 脚注

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  1. ^ "さよなら石炭石列車 美祢線、ファンら惜しむ". 山口新聞/ニュース. 山口新聞 (2009-10-19). 2009-10-19 閲覧。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年10月19日 (月) 18:16 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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