船形山
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| 船形山(御所山) | |
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| 標高 | 1500.2m |
| 位置 | 北緯38度27分19秒 東経140度37分11秒 |
| 所在地 | |
| 山系 | 船形火山群 |
| 種類 | 成層火山(玄武岩、安山岩) |
ウオッちず Google Map 船形山の位置
船形山(ふながたやま)は宮城県仙台市泉区と加美郡色麻町、山形県尾花沢市の県境・市境上にそびえる、奥羽山脈船形火山群の主峰となる山である。別名は御所山(ごしょざん)。なおこの項では呼称を船形山に統一する。「日本二百名山」のひとつに数えられる。標高1500メートル。
目次 |
[編集] 山の概要
船形山は那須火山帯に属する船形火山群の主峰であり、周辺の山を含めて船形連峰と呼ばれ、またその連峰まで広く指して船形山と呼ぶこともある。船形連峰は、南北に走る奥羽山脈の背稜と、それに交差する東西の山並みからなり、広い範囲に数多い山を寄せた塊を呈する。最高点の船形山はその中で突出してはおらず、山頂をなかなか現さない奥深さが特長である。山頂に一等三角点が置かれる。
船形火山群は第三紀末から第四紀の初めに形成された。船形山の基盤もその頃にできたが、現在の山頂部を形成したのは60万年から85万年前の比較的新しい時期とされる[1]。
[編集] 伝承と信仰
船形山の名は、宮城県側で呼ばれている名称で、山頂が船底をひっくり返したような形をしていることから名付けられた。一方、山形県側では御所山と呼ばれており、これは、承久の乱で佐渡島に流刑になり、佐渡島で没したと伝えられている順徳天皇が、実は佐渡島から脱出して尾花沢まで落ち延び、隠れ住んだという伝説が尾花沢で伝承されており、順徳天皇が住んだ「御所」の地にちなんで名付けられた(船形山を中心とする5つの峰(五所)が由来と言う説もある)。
船形山は、分水嶺にあり、船形山を源流とする河川は流域を潤してきた。そのことから、古来より水神を祀る霊山として周辺部の住民に崇拝されており、山頂には船形山御所神社が建てられ、水上弁財天が祀られている(船形山神社とも呼ばれるが、正確には船形山御所神社である。山麓には式内社である別の船形山神社がある)。
山形県側には、「仙台カゴ」、「最上カゴ」と呼ばれる峯が存在する。カゴとは加護を意味し、修験道の道場であった。船形山の周囲はかつては羽黒派の山伏による山岳修験が盛んに行われており、黒伏山(黒伏山神社)、観音寺など山岳修験にちなむものが多く残っている。なお、前述の船形山御所神社は、黒伏山神社から分霊されたものである。[2]
[編集] 自然
[編集] 植物
船形山一帯は、後述の伐採が進むまで、標高が400メートルから500メートルくらいが人為的に形成されたナラ、アカマツ、クリの雑木林、1300か1400メートルくらいまでがブナを主とする天然林、それ以上が灌木や草が生える高山帯であった[3]。
中間部では、400、500メートルから900メートルまでがブナ・ミズナラ林、900メートルから1400メートルくらいがブナだけの林である。地形が稜線になるところにはヒメコマツとネヅコが入る。雪が多いため天然の針葉樹林はないが[4]、人工林は別である。
ブナ林の上限は高いところで1400メートル、山頂が低いところでは1200メートルくらいになり、その上は高山性の植生となる。まず矮小なブナとミヤマナラ、さらにアズキナシ、ハウチワカエデ、コシアブラといった灌木が茂り、その上にハイマツ地帯がある。ハイマツに覆われないところは、高山草原、つまりお花畑となる。
[編集] 動物
哺乳類ではツキノワグマ、ニホンザル、テン、ムササビ、リス、ニホンカモシカ、ウサギが多い。これらは船形山の範囲をはるかにこえて人里に降りてくることもある。
[編集] 開発と自然保護
船形山は集落から離れた奥山で、運送難から20世紀半ばまで人の利用の対象にならず、自然のままに育った原生的なブナの森が広がっていた。
船形山周辺には、山形県が1951年(昭和26年)に御所山県立自然公園を指定し、宮城県も1962年(昭和37年)側に約4万ヘクタールの広大な県立自然公園船形連峰を指定した。これに続き1966年(昭和41年に周辺7町村が、山頂付近で奥羽山脈を横断する観光道路の建設を提唱して船形連峰御所山開発促進既成同盟会を作った[5]。この計画は、南の蔵王連峰や北の栗駒山と比べて観光的価値が低いこともあって、実現しなかった[6]。
船形山のブナ林は大部分国有林だが、1965年(昭和40年)頃から林野庁が山奥まで林道を張り巡らせてブナ林を伐採し、急速に縮小した。伐採地に植えられたスギやカラマツは育たず、天然更新を待つとして事実上放置され笹地になるところが多かった。1985年(昭和60年)4月に周辺の住民が結成した「船形山のブナを守る会」によれば、その結成時点でかつてのブナ林の3分の2が消滅していたという[7]。
[編集] 登山
山容や標高は傑出したところはないが、比較的深山であること、仙台市に近いことが魅力となって、多くの登山者をひきつけている。
山頂に山小屋(船形山小屋)がある。また、山形側に御所山荘、大沢小屋(尾花沢市)、柳沢小屋(東根市)、宮城側に升沢小屋(大和町)、鳴渓小屋(加美町)、かつては定義コース(廃道)分岐に仙交小屋が存在した。
船形山には多様なアクセス方法がある。代表的なものは下記の通り(カッコ内は出発地)
- 小野田コース(加美町):鳴渓小屋~鏡ヶ池~色麻コース分岐~山頂
- 色麻コース(色麻町):大滝キャンプ場~湯谷地~小野田コース分岐~尾花沢コース分岐~山頂
- 升沢コース(大和町):旗坂キャンプ場~三光の宮~升沢小屋~山頂
- 泉ヶ岳コース(仙台市泉区):泉岳少年自然の家~泉ヶ岳~北泉ヶ岳~三峰岳~横川コース分岐~蛇ヶ岳~山頂
- 横川コース(仙台市青葉区):横川登山口~後白髪山~泉ヶ岳コース分岐~蛇ヶ岳~山頂
- 尾花沢コース(尾花沢市):御所山荘~層雲峡~大沢小屋~大滝~色麻コース分岐~山頂
- 観音寺コース(東根市):柳沢小屋~観音寺登山口~栗畑~仙台カゴ前~仙交小屋跡~山頂
[編集] 年表
- 1951年(昭和26年) - 山形県が御所山県立自然公園を指定。
- 1962年(昭和37年)11月1日 - 宮城県が県立自然公園船形連峰を指定。
- 1984年(昭和49年) - 深田クラブが日本二百名山に船形山を選んだ。
- 1988年(昭和55年) - 環境庁が『日本の重要な植物群落』(特定植物群落)の一つに「船形山の原生林」を挙げた。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
[編集] 参考文献
- 国立天文台編 『理科年表 平成20年』 丸善、2007年。ISBN 978-4-621-07902-7。
- 河北新報社編集局『林道 東北の山々で何が起きてるのか』、無明舎出版、1989年。
- 仙台市史編さん委員会『仙台市史』特別編1(自然)、仙台市、1994年。
- 仙台市「宮城町誌」改訂編纂委員会、『宮城町誌』(本編改訂版)、仙台市役所、1988年。原著は宮城町誌編纂委員会『宮城町誌』(本編)、宮城町役場、1969年。
- 宮川善造「地域開発における観光」、『奥羽山脈の研究』、現代地理学研究会、1988年。
- 深野稔生「船形山中に遊ぶ」、根深誠・他『ブナの山々 東北の山からのメッセージ』、白水社、1990年、ISBN 4-560-04021-4。
[編集] 外部リンク
- 船形山(日本の第四紀火山)
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