若者の車離れ
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若者の車離れ(わかもののくるまばなれ)とは、主に20から30歳代の年齢層が四輪自動車を所有しなくなる社会的傾向を意味する言葉である。本項では日本における現状について記述する。
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[編集] 原因
若者の車離れの原因として、以下の要因があげられている。
- 経済的な問題。(雇用不安、給与の低下、若者には高額すぎる車両価格、またその維持費など)
- 車を所有・利用するリスク・デメリットが大きくなった。または自身で所有する必要性が薄れた。
- 関心をそそる車がないか、あっても著しく高価である。または車以外のものに関心が強くなった。
- 高齢化社会に代表されるように、若者の絶対数自体が年々減少している。
まず、1990年代後半から顕著になった若年層の雇用不安(就職氷河期、非正規雇用化など)により、若年層の個人消費が大きく低迷し、数十万円から数百万円といった高額消費が厳しくなった、自動車税や自動車重量税、自動車取得税などの各種税金、自動車賠償責任保険を含めた自動車保険、燃料代、駐車場賃借料金、車検費用など、自動車を所有するに当り、常々発生する各種維持費が容易には賄えなくなったことなどが挙げられる。
なお購入対象車も従来人気があったようなスポーツ車は避けられ(エントリーモデルが軒並み生産停止、残った車種は高額化された)、ファミリーユースのミニバンや、維持費が安く、生活必需品としての性格が強い軽自動車、もしくは(登録車としての)コンパクトカーがその大半を占めるようになった。
他に、若年層が興味を抱き、金銭を費やす対象が自動車以外に変化したことも挙げられる。全体的な賃金の低下から、自動車よりもはるかに出費の少ない携帯電話やパソコン、デジタル家電などに代表されるIT機器やゲーム機への出費を優先する傾向が強まった。
公共交通機関の発達した都市(特に首都圏(東京圏)、関西圏(大阪圏))では、自動車の交通量が多いため、圏内の移動では渋滞に遭う可能性が高く、電車等、公共交通機関を利用した方が目的地に素早く到着できることが多い。また駐車場の賃借料金が地方よりもずっと高額であるため、経済環境を圧迫する。遠出などで自動車を利用する場合は、都心に多く存在するレンタカーを使用すれば事足りる。
こうした要素が複雑に絡み合い、自動車を所有しない(できない)傾向が若年層でとりわけ目立つようになる。
[編集] 影響
こうした動きは自動車関連の産業や業界に多大な影響を及ぼしている。特に若年層をターゲットとした自動車および関連商品の売れ行きが急激に落ち込み、各社の経営にダメージを与えている。
1990年代後半辺りから若年層の人気はスポーツカーやクーペから、SUVやミニバンへ趣向を変えていき、各自動車メーカーはこれに合わせてSUVやミニバンに力を注ぎ、売り上げを確保していった。しかし、2000年代前半辺りから時代の流れで車を持たない若者が増加していく。バブル崩壊以降は徐々に国内の自動車販売台数が落ち込んでいるが、若者がそもそも自動車を購入しなくなったことから国内の自動車販売台数の落ち込みに拍車がかかっており、各自動車メーカーは経営戦略上、非常に難しい局面に立たされることになった[1]。
そして、2007年後半辺りから投機マネーの流入により原油高騰が顕著になり、ガソリンは一時1リッター200円に迫るほどまで高額化した(2008年8月頃)。これは車の維持費がさらに嵩むようになったことを意味し、若者だけならず幅広い世代、そして全国的に、車離れに影響を及ぼした。このようにガソリン高騰が追い討ちをかけ、2008年前半は一部の軽自動車を除き自動車保有台数が減少し続けることになった[2]。この流れは自動車用アフターパーツ(マフラーなど)業界においても深刻な影響を及ぼし、2008年9月10日には自動車用チューニングパーツ製造販売大手のトラストが経営不振に陥り、民事再生法適用申請をするにまで至った[3]。
損害保険会社においても、この影響で自動車保険料収入が悪化。従来から若者が加入する場合は危険率(事故率)の関係で保険料が高額に設定されており、維持費を高める要因の1つになっている。 [4]。
[編集] 調査
マーケティング調査機関であるM1・F1総研が首都圏を対象に20歳から34歳の男女から集計した調査によると、若者の自動車離れの主な要因は「経済的理由」や都市部固有の要因」、「趣味の多様化」にあるとの分析結果が得られている[5]。
[編集] 脚注
- ^ "深刻な若者の車離れ 国内新車販売25年ぶり低水準". J-CASTニュース (2008-01-17). 2008-10-05 閲覧。
- ^ 「自動車保有台数、7か月連続の減少…若者のクルマ離れ影響」 読売新聞、2008年9月10日。
- ^ 椿山和雄 (2008-09-10). "トラスト、民事再生法の適用を申請…負債65億円". Response.. 2008-10-05 閲覧。
- ^ "「若者の車離れ」が響く 大手損保が自動車保険料引き上げへ". J-CASTニュース (2008-06-23). 2008-10-05 閲覧。
- ^ 高木啓 (2007-03-09). "若者のクルマ離れ…都会で売れない". Response.. 2008-10-05 閲覧。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年10月25日 (日) 03:51 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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