若者言葉
若者言葉の最新ニュースをまとめて検索!
若者言葉(わかものことば)とは、主として青少年が日常的に用いる俗語・スラングなどで、若者以外はあまり使わない言葉のことである。若者言葉には最近になって使われ始めたものと、古くからあって代々若者に受け継がれるもの(例:体育会系に多い「…っす」など)があるので、共時的だけでなく通時的に見る必要がある。このページでは特に明記しない限り2000年代の日本語の事情を先に述べた2つの観点から記述する。
目次 |
[編集] 概要
若者言葉は現代に始まったことではなく、古くは清少納言の『枕草子』にも当時の若者の言葉の乱れに関する記述がある。言語は誤用の定着により変化することが往々にあるが、その変化の過程を共時的に捉えた際、新しく出現した誤用は既存の言語規範に反するために、社会的に批判されるのである。
ここで取り上げる言葉の多くは、おおむね昭和後期以降に現れた言葉で、社会一般の言語規範からしておかしいと批判される言葉である。
若者言葉には、テレビCMやドラマの台詞などから流行語となって日常化した物が多くみられる。特徴としては言葉を逆に言ったり、言葉をローマ字化してその頭文字のアルファベットを並べたり(チョーMM、MK5、KYなど)、誇張した表現(「超」の濫用など)といったことが挙げられる。 また元々方言からきている物もある(やばい、ばり**、めっちゃなど)。
もともとは若者言葉であったものが、世間一般に認知され使われるようになる言葉も少なくない。俗語を参照されたい。
国語学者の金田一秀穂は、チョベリバを例に、若者言葉というものに関して、「隠語的な要素が含まれているため、公に周知されると使用が控えられる」という傾向を指摘している[1]。
[編集] 統計
若者言葉は30代を境に使われなくなる傾向にあるとのデータがある。これは新しく出てきた言葉ほど顕著で、「ウザい」「キモい・キショい」「(危ない、という本来の意味からかけ離れた)ヤバい」「ハズい」などは使わなくなる人の方が多いというものである[2]。
また、若者言葉をすべての若者が使っているわけではない。大学生などの間では、とりわけ「ウザい」「キショい」「キモい」は侮蔑語でもあり、安易に使っているが相手を傷つけたり不快にさせたりするという理由で用いない者もいる。「ハズい」などを使うのは自らの品格を問われる可能性があるというような理由で「(知らないということはないだろうが、敢えて)知らない」「使わない、使いたくない」という意見もある[3]。
[編集] 強調として用いるもの
- 超
- 「超特急」などと同じ意味の「超」であり、「かなり」「本当に」などの強意を表わすのに使用される接頭語である。通常は漢字で表記する。一般的には「超気持ちいい」「超面白え」などの形容詞、「超感動した」「超寝た」のような「超+(動詞)」との組み合わせで使用される。「超最悪」のように、悪い意味の強調にも使われる。この用法では従来では本来の「○○を超える」という意味合いはほとんどない。例えば、この用法で「超平凡」と言ったら「非凡」という意味ではなく、「極めて平凡である」の意味である。首都圏の若者を中心に利用される[要出典]。「バリ」「鬼」等の言い回しもある。
- シュルレアリスムを超現実主義と訳すことがあるが、超現実とは「現実を超越した非現実」という意味ではなく究極の現実主義といういう意味である。このような「超」の使い方に類似する。
- 普通に
- 強調の意味合いで用いる。もう一つの用法として、「普通に大きい」や「普通に凄い」などのように使う。特別な意味づけや解釈、見方をするには及ばず、常識的に、「普通に」考えてという意味合いである。「ある意味」や「逆に」と対比的なニュアンスを表したいときに使う。「あなたの価値観はいざ知らず、標準的な感覚としてはそう感じるべきだ」という主張が感じられるため、論争的なニュアンスを裏に持つことも多い[要出典]。「いや、普通にそうですよ」(あなたにとってはそれは普通とは思えないかもしれませんが)など。ネットスラングの「常識的に考えて」の「常識」の部分に相当する。
- パネェ
- 「半端じゃない」→「半端じゃねぇ」→「半端ねぇ」→「パネェ」と変化した、強意を表わすのに使用される語である。「パネェくらい好き」といえば「ものすごく好き」という意味である。
- 神
- 宗教としての意味合いはない。常識や想定を超える感動を与えるカリスマという意味で使われる。ネットスラングから転用されたもの。
- ドカ食い
- ある機会に普段以上に大量に食べること。大食いと類似するが、大食いは日常的にたくさん食べることをいう。古くから「どか雪」と一度に極めて多い積雪を表現し、「多い」や「大きい」に代わる強調のことば。「どかべん」とも通じる。
- ガン見
- 視線を外さずにある程度の時間、じっと見ること。「がんを飛ばす」とはまた違ったニュアンスの言葉。
[編集] 情緒的な表現
- キモい
- 「気持ち悪い」が短縮されたもの。「キモい」や「キモイ」と表記される。直接的に対象を「気持ち悪い」と言うよりも若干軽いニュアンスで用いられる。「きめぇ」や「キモス」とも。ヘンタイよいこ新聞1980年11月号では、投稿者が「これは方言ですか?それとも、我が家だけで通用している言葉ですか?」と「キモい」という言葉を使用している。 派生語の「キモキモ」はチェキ語を参照されたい。
- 類義語に「きしょい」があるが、これは「気色悪い」が転じたものである。「キモい」や「キモイ」とほぼ同義。
- マジ
- 「真面目」の転であるが、一般的に「本当に〜」や「本気で〜」と、強調または真実性の表現として用いられる。古くは、江戸時代の洒落本『にやんの事だ』(1781年)「気の毒そふなかほ付にてまじになり」にみられる。この例は名詞であるが、現在は真実性・厳密性を表現する:副詞としての用法が多い。漢字として「本気」の字を当てることもある。例としては「マジビビった」「マジムカついた」「それマジで?」など。最後の例のマジは名詞で、「それは本当(真実)?」の意である。近年はガチンコを略した「ガチ」も同意語で使われる。
- 漫画家の立原あゆみは「本気」と書いて“マジ”と読ませる作品を執筆している。
- ばっくれる
- しらばくれる、の略。転じて、当然行かなければなければならない場所に行かないこと。
- ありえない(ありえねぇ)
- そんなことが真実であるはずがない。自分がとても困った状況に陥ったときにも用いる。「今日、中国語の試験があったよ」「ありえねー」。この場合、中国語の試験があったはずはないという意味ではなく、自分が試験を受けなかったことで大いに困った状況に陥ったという意味である。単純に「ない」と表現することもある。
- 〜げ
- 「〜な様子である」の意。「あの人ヤバげじゃない?」なら「あの人ヤバそうじゃない?」で、「あの人変じゃないかな」という意味。「良さげ」などは若者以外にも用いられる。
- なお、形容詞の語幹に「〜げ」をつける用法は、新しいものではなく、古くは平安時代の文学にも多用された。「清げ」などである。
- たりぃ
- 「かったるい」の転「かったりぃ」からきた、「面倒くさい」「煩わしい」という意味。
- はずい
- 「恥ずかしい」の転である。「恥ずい」「ハズい」「ハズイ」と表記されることもある。
- ハブる
- 1人を仲間はずれにすること。語源は村八分。「村八分⇒八分⇒ハブ」と略化され、「お前、ハブるよ」など冗談で使ったり「ハブられてるでしょあいつ」などのように陰口として使われた。
- 広まった過程で「村八分」の説明が通用しなくなり「省く」が音的に近いことから「ハブる⇒ハブく」と転訛していった。
- H/K
- 話変る(けど)の略。堀内健が使用したギャグが元で広まった[要出典]。主にメールなどで使用されている。同じ意味で S/C(Speak-Change ないし Story Changeの略)も使われる。
[編集] 接頭辞・接頭語
- 超
- #強調として用いるもの参考。
- てゆうか
- 「と言うか」が崩れたもの。本来なら文中の接続詞としての役割で使われるが、この場合は“今から話すのでしっかり聞いていてください”という注意喚起の意味合いや、「なんか」と同じく言葉に詰まった際のつなぎとして使われる。現在ではさらにぶっきらぼうに「つーかさぁ〜」(つか・つか・てかー)と用いられることがある。
[編集] 接尾辞・接尾語
- 系
- 「〜の部類に属する人」の意(「癒し系」「和み系」「励まし系」など)、「〜発祥の文化(あるいは流行)」の意(「渋谷系」(音楽・ファッション)、「アキバ系(オタク)」、「マターリ破壊系(哲学・思想)」)など。また、「〜っぽい」の意。「こっち系?」などと、意味もなくつける若者もいる。
- 族
- 上記「-系」のうち、「〜の部類に属する人」の意。「(六本木)ヒルズ族」など。また、単に暴走族の意。
- 「〜(だ)し!」
- 強調表現として用いられることが多い。「ありえねーし!」「マジパねぇし!(あまりにもすごすぎてかなわない)」「意味ねーし!」「うちら最強だし!」など感嘆や怒りの感情にアクセントをつけることができる。
- 「〜な人」
- 「あたしって、お酒飲めない人じゃないですかぁ!」「○○君って、ポテトサラダのみかんとか酢豚のパイナップルとか許せない人?」といったように、性格や嗜好の個性を、属性に当てはめて表現させる。
[編集] 形容詞・感動詞
ここでは、一般動詞であるものの、形容詞的・副詞的に使われる言葉も含む。
- ウザい・うぜえ・うぜぇ
- 「鬱陶しい」の意味を表わす。
- ごく最近では、「うざくない?」という疑問文を、若者言葉の疑問詞「ね?」に変えた形「うざくね?」を更に短縮した形「ざくね?」が誕生し、広がりを見せている[要出典]。
- 本来は、東京の多摩方言で同種のものがウジャウジャと集まっているという意味の「うざったい」が短縮された形である。2000年頃から浸透している。古くは「うざっかしい」「うざっこい」という形容詞や、「うざつく」という動詞があった。
- 類義語として関西を中心に使われる「うっとい」があるが、これは「鬱陶しい」の変形である。
- 〜入ってる
- あるものや人に似ている、それに近いという意味で「〜の要素が入ってる」と表現したものを略した言葉。また他の語とともに用いて様々な状態を表す。「ブルー入ってる」というと「憂鬱な気分だ」の意。また格闘ゲーム等でも「パターンに入った」等と使用する。これは、特定の状態に陥ったままの状態を指す。
- やばい・ヤバい・ヤベえ やばす まじやばす!
- 「良くない」「非常にまずい状態に陥っている」の意。近年では意味が拡大しており、「予想に反して驚き、衝撃を受けてしまった」という際にも使用されるようになってきている。さらには、「衝撃を受けるほどすばらしい」と言う意味でも使われる。マスコミで採り上げられる例としては、「ラーメン店などで頼んだものを口にした途端、『やばい、これほど美味しいとは思っていなかった』」。要は予想外のことを体験してしまい、その衝撃でどうにかなってしまいそうなほど凄い、といった意味である。ヤバす("やばいです"の省略)というのもあり、これは2ちゃんねるから。タレントの中川翔子が自身のブログでもよく利用している。
- 起源は「矢場」(江戸時代に的屋が営んでいた射的遊技の的場を指す関東方言)とされる。表向きは遊技場だが、実際には売春の場所だったので「矢場」が危険な場所を表わす隠語となり、さらに危険な状況を表わす形容詞として「矢場い」が生まれたという。昭和40年代ごろから関東を中心に若者が使うようになった[要出典]。
- 『隠語輯覧(1915年)』によれば、泥棒が刑事のことを「やば」と呼んだ。それの形容詞形が「やばい」である[4]。(弓矢#公家と庶民の遊興も参照)
- ざけんな(よ)
- 「ふざけるな」が縮まってできた語。
- やりぃ、っしゃ、ヤッピー
- 歓喜の「やった」の意。「っしゃ」は「よっしゃ」の転である。「やっぴー」はのりピー語から。
- ピンクい、みどりい
- 「ピンク色だ」「緑色だ」という言葉を言いやすく強引に形容詞終止形の「~い」に変換させて用いる。
- 二(に)けつ
- 自転車の2人乗り。(成年者が幼児を乗せるのではないので当然道路交通法違反)
[編集] 意味の誤用
意味がまったく誤って捉えられている語に、下記のような事例がある。
- 須(すべから)く
- 「全て」の意味で使われることがあるが誤用である。正しくは「すべからく〜べし」であり、「当然〜すべきだ」という意味。義務の意味の「当然」から推論の意味の「当然」の用法「当然・必然的に~である(だろう・はずだ)」へと誤用された結果、「すべて」の意味に解されるようになったもの[要出典]。
- あたし的には〜
- 接尾語の助詞である「的」の誤用。(詳細は的の項目を参考のこと。)
- 男子、女子
- 未成年ではなく、トレンディーな成年男性、女性を指す。(『草食系男子』『メガネ男子』『弁当男子』『ステキ女子』など。)大辞泉では成年を指すことも肯定されているので完全な誤用ではないが、高度成長期以降、「男子」「女子」は未成年男女・学生男女を標榜したものがスタンダードであった為、違和感を持つ者も多い[5]
[編集] 曖昧な表現
[編集] 遠まわし・どっちつかずな表現
- 微妙(ビミョー)
- 良いか悪いか判断がつかないときに使う。「良い」「悪い」の中間というよりは、良いとも悪いともいえない場合、良いとも悪いともいえる場合、または、人によって判断が分かれそうな場合に使われる表現。時に、否定するのが憚られる場合、婉曲な表現として用いる。本来は、「言葉で表現できないほど素晴らしいもの(仏教用語)」という意味でも使われる。
- 普通
- 「好きでも嫌いでもない」、「良いとも悪いとも思わない」。
[編集] ぼかし表現
物事をはっきりさせなかったり、自分の所在を明確にせず、第三者に見立てたりした表現。
- 一応(いちおう)
- 例:「一応、学生やってます」
- かも(知れない);
- 例:いいかも(知れない)、食べたいかも(知れない)。
- 無理
- 「嫌」「やりたくない」の意。例:「手伝って」「無理!!」。
- 〜くね?
- 「〜だよね?」と同調を促す。「違うよね?」は、「ちがくね?」と言う若者も増加している。
- 例:「アムロちゃん超かわいくね?」
- とか
- 例:「うどんとかを食べたい」("うどんを食べたい"をぼかした表現)
- みたいな
- 例:「虫みたいなのを見た」("虫を見た"をぼかした表現)、「素晴らしい、みたいな」("素晴らしい"をぼかした表現)
- 〜的な
- 「みたいな」とほぼ同。
- 例:「たとえば・・・、「カオス」的な?」
- 例2:「うどん的なものを食べたい。」、「ポテトのS的なものが欲しい」(〜とかとほぼ同)
- なんか〜
- 「なんだか」と同じく、感嘆とし、的確な言葉がはっきりと浮かんでこない際、言葉を濁らせた際のつなぎの語彙。
- 例:「なんかマジありえないんすけど。」
[編集] 複合語・造語
それぞれの項も参照されたい。
- 否定的な言葉と肯定的な言葉の組み合わせ
- 「キモかわいい」「ダサかっこいい」「ブスかわいい」など、いっけん侮辱または軽蔑に聞こえるが、「かわいい」「かっこいい」を組み合わすことで、親しみの意を持たせる。しかし、いわれた側が「キモい」「ダサい」「ブス」という言葉に引っ掛かりを感じて不快にならないという保証はなく、遠まわしに軽蔑しているように伝わる場合がある。
- 意味の異なる言葉との組み合わせ
- 「キレカワ(綺麗で、なおかつかわいいの意)」「エロかわいい・エロかっこいい(ここでの「エロ」はスケベではなくセクシーな、の意)」「カッコかわいい」「ゴツかわいい(CMより)」など、上記とはまた違ってアンビバレント(異質の意)な言葉を組み合わせることで、「〜だけれど、〜でもある」といった二面性を表わす。ただし、得てしてどっちつかずとか中途半端と捉えられがちな部分もある。
- 控えめの美学
- 「ちょいわるおやじ」「ちょいモテオヤジ」。「ちょい」をつける思い切りの悪さ、いい歳をして悪ぶる大人げのなさに対して、嘲笑とともに語られることもある[要出典]。
[編集] 若者流の敬語表現
バイト敬語・体育会系(敬)語など、敬語にあって敬語にあらざる表現が指摘される、敬語を使い慣れない若者に多い表現は次のとおり。
- ×じゃ博士は、どこへ行かれるのですか(昭和14年、海野十三『火星兵団』)→いらっしゃるのですか
- ×そうじゃないですよ(昭和3年、平林初之輔『人造人間』)→そうではありませんよ
- ×私ってコーヒー好きじゃないですかぁ。→私はコーヒーが好き(なの)です。
- ×昨日先輩がタクシーに財布を忘れてきちゃったんですよぉ。→昨日先輩がタクシーに財布を忘れてしまったのですよ。
(1)と(2)については、若者に限らず戦前から広く用いられてきた表現であり、誤用と見なさないことも多く、昭和27年には国語審議会によって「(「れる」について)すべての動詞に規則的につき,かつ簡単でもあるので,むしろ将来性があると認められる」「(「形容詞+です」について)平明・簡素な形として認めてよい」とされている[6]。(3)と(4)については、元来なら感嘆を意味する終助詞の「か」や「よ」のアクセントをわざと強調させることで、目上の相手に理解を強引に促す表現であり、1999年あたりから激増した[要出典]。 特に(3)においては、例えば「私って女じゃないですかぁ」は客観的にも、衆目の認めることであるが、「私ってコーヒー好きじゃないですかぁ」には客観性はなく、既知情報のように扱われることに不快感を感じる者もいる[7]。またこの表現は芸能人のトーク番組でも日常的に使われた。
「ですか」や「です」などを短縮し「っスか?」「スよ」と表現する場合もある。その他、「先輩も召し上がりますか」→×「先輩も食べるんっすか?」。「アザッス」(ありがとうございます)「サーセン」(△すいません、○すみません・済みません)などは、敬意や親しみはあっても、社会一般では敬語とみなされない若者に多い敬語の例である。以前から中高大学生を中心に見られ、その後社会人となってもそれらを正しい表現であると誤解している者が少なからずいる。
[編集] アクセントの変形
「日本語の乱れ」も参照
[編集] 名詞アクセントの平板化
主に関東の若者に多い発音の仕方が、名詞の平板化である。1990年代ごろから広められ、倦怠感を表したり、下記の「クラブ」のように発音によって区別する意図を含む場合に用いられる。
- 彼氏 - かれし→かれし
- クラブ - クラブ→クラブ
左は標準語・共通語に基づいた表現で特に用法は限定されていないが、右は旧称「ディスコ」にのみ用いられる。
[編集] じゃね?
発音によって賛同を半ば強引に促す表現であり、従来「きれいだよね」といわれていたものならば、「きれいじゃね?」となる。この場合センテンスの最初の一音(この場合なら”き”)のみ低く、それ以外の音(この場合”れいじゃ”)を同じトーンで高く発音し、最後の「ね」は更に高い。ギャル(コギャル)カルチャーが発生してから派生した。現在でも特にギャルやギャル男らに利用されることが多い[要出典]。
[編集] 女性語の流行の終焉
明治時代以降の日本語では女性特有の文末表現が流行し、「異様なる言葉づかひ」(尾崎紅葉)などと批判されたが、この流行は現代の若者の間では終焉しつつある。「〜よ」「〜わ」「〜ね」「〜かしら」といった女性語特有の語尾は1980年代以降廃れ始め、若者世代では男女を問わず「〜だよ」「だね」「〜かな」、これに加えて「〜じゃん」「〜(で)さぁ」「〜なんだよね」のようなユニセックスな語尾が主流になった。
ここでいう女性語はそれほど歴史のあるものではない。明治時代の女学生の間で流行し、その後共通語の一部として全国に広まったものである。そのため方言では女性語はあまり使われないし、江戸時代を舞台にした落語や時代劇には、現代では廃れた郭言葉のような特殊な女性言葉を使う女性が現れることはあっても、「〜よ」「〜わ」「〜ね」「〜かしら」のようないわゆる女性語を使う女性が登場することはない。落語にしろ時代劇にしろ当時の言葉遣いそのままではなく、現代の観客に分かりやすいようにかなり現代の言葉遣いに近づけているが、それでも江戸時代の女性に女性語をしゃべらせてしまうような演出はしない。
昭和4年に出版された落語の速記録によれば、下記のような言葉を使う女性が登場する。
特有の語尾を使う女性語は明治から昭和にかけての流行にすぎず、一般に問題となっている日本語の乱れとは性質が異なることから、一般的にはそれほど否定的にとらえられてはいない。ただし、女性が「〜かよ」「じゃねぇか」「うるせえ」「お前」「食う」「やべえ」といった従来は男言葉とされた荒っぽい表現を使うことは、また別の話である。
若者の間で女性語がすたれる傾向は1980年代から顕著になり、1980年代中盤からドラマ『毎度おさわがせします』、映画『つぐみ』で女の主人公が女言葉を用いていなかったが、バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげです』からこうした言葉が流行した。当初は乱暴な言葉遣いをする女性のキャラクター性を際立たせるために、あえて女性語を使わせていなかったものとみられる[要出典]。しかし、若い世代でユニセックスな言葉遣いがスタンダードになるにつれ、テレビで若い女性が話す女性語が登場することは少なくなっていく。バラエティ番組はもちろん、フィクションであるドラマ・映画・CMの若者女子の台詞も「〜よ」よりも「〜だよ」の方が主流になりつつある(ただし、数十年前などの昔を舞台にしたドラマは除く)。
中高年に関しても若者言葉を使う人もいる(明石家さんま、ヒロミ、東ちづる、久本雅美、麻木久仁子、中村メイコなど。特に中村メイコは年長だが、言い方は「(ってる)〜わよ」ではなく「(ってる)〜よ」。
なお、普遍的な女性語がほぼ失われた現在でも、一人称においては今なお男女差がはっきりしており、女性が「僕」「俺」などという言葉を使うことには根強い抵抗感がある(ボク少女を参考)。
[編集] 著名人・各メディアが流行らせた言葉
流行語も参照されたい。
- 。(句点)
- 句点(。)は、文章の中で一説の区切りとして用いられるもので、固有名詞などには用いられない。しかし、1980年代からCMのキャッチコピーに用いられ、モーニング娘。や漫画・テレビドラマ「いいひと。」など、1990年代に入ってからこうした表現が見られるようになった。
- H/K
- お笑いコンビ・くりぃむしちゅーの有田哲平が広めたという[要出典]。「話(は)かわる(Hanashi Kawaru)けど」の意味で、「えいちけー」または、「えっちけー」と読む。
- KY
- 「空気が読めない」の略。他者への精神的配慮に欠け、周囲をしらけさせる者を非難する言葉。渋谷の女子高校生が広めた説、朝日新聞珊瑚記事捏造事件または危険予知活動が起因となった説など根拠は確定されていないが、2007年に内閣総理大臣安倍晋三が議員の間でまことしやかに「安倍はKY」と嘲笑され、ニュースの話題になったことからメジャー化する[要出典]後にKY語という形で展開する。2007年度流行語大賞にノミネート。
- がっつり
- DJのやまだひさしがパーソナリティーを務めていた『ラジアンリミテッド』で使って、聴取者の間で広まった言葉[要出典]。「がっちり」の変形で、「きっちり」「しっかり」と同義語。また、北海道方言の「がっぱり」「がっぱし」に由来する「たくさん」という意味を指す場合もある(「がっつり食べる」、「がっつり買い込む」など)。
- キュン死(氏)に
- 「胸キュンで死にそうなほどに、恋焦がれる」こと。映画化された漫画『ラブ★コン』から。これも上記の「H/K」同様、女子中高生の間で使われることが殆どのため、それ以外の人間からは「えっ? そんな言葉流行ってたっけ?」と不思議に思われることも。
- キショイ・キモい
- 「気色悪い」「気持ち悪い」が縮まって形容詞化した言葉。意味合いとしてはそれほど差異はないが、ダウンタウンの松本人志がバラエティ番組の『ガキの使いやあらへんで!!』の談話で「キショいは動作、キモいはその人自体や」と定義している。こうした解釈が徐々に広まってきている[要出典]。
- キレる・逆ギレ
- お笑い用語では、相手の挑発に対して(そうでなくとも言動に対して)逆上したり声を荒げることをキレると表現する。「逆ギレ」は本来「キレられる」立場である者が「逆らってキレる」ということである。「責められて逆ギレする」など。
- 正直
- 「正直に言って」の略。ナインティナインは、(NSCの後輩である)ココリコの遠藤章造が最初だといっており、「遠藤が口癖で使うてたら、みんなまねして使い始めよった」とラジオ番組『オールナイトニッポン』の中で異口同音にいっている。また、KinKi Kidsの堂本剛が司会を務めるバラエティ番組『正直しんどい』からとも、2001年3月、プロレスラー佐々木健介の試合後コメント「正直スマンカッタ」からとも。
- ダメダメ
- 1999年に明石家さんまが明石家マンション物語で流行させ飛び火。2000年3月発売の青色7のシングル『青いスポーツカーの男』の歌詞にも登場した。
- どS・どM
- ドン引き
- 元々は映画・テレビ業界で「広い画を撮るためにカメラを離れた位置に置くこと」や、舞台で「客の気持ちが離れる(冷める)こと」を表す専門用語であったが、土田晃之がテレビ番組で使い始め広まったとされる[要出典]。意味はその通り、かなり引かれる(白ける)こと。一般化して広く用いられている[要出典]。
- なのだ
- 説明の意図、または強い強調を示す終助詞。文章的でもあるが、話し言葉ではおどけて使う場合が多い[要出典]。もっとも知られているのは天才バカボンのパパの口癖である。鈴木由美子による漫画作品で、1998年1月5日から3月16日までテレビ朝日系列にてドラマ化された『おそるべしっっ!!!音無可憐さん』で音無可憐が多用したことも有名。タレント・歌手の泰葉や一部のオタク女性が日常会話に愛用。
- ぶっちゃけ
- 「本音を言うと」という意味の副詞。深作欣二監督作品『県警対組織暴力』(1975年作品)において、友安議員(金子信雄)が久能刑事(菅原文太)同席の下、大原組の広谷(松方弘樹)に対し、川手組との兄弟の盃を勧める場面で「ぶっちゃけて」という言葉を使っている。語源には諸説ある。「ぶちまける」(洗いざらい言う)の短縮であるというもの、大阪言葉の「打ち明ける」の転「ぶっちゃける」の名詞化であるというもの、古くは「ぶっつけた話」と言っていたのが変化したもの[8]などである。2008年からは、タレント・歌手のDAIGOが多く活用している。
- マジ
- 萩本欽一が使うことで広まった言葉[要出典]。萩本が使い始めたころは若者だけが用いていたが、その後島田紳助や和田アキ子、明石家さんまら中年層の芸能人の間でも使われ、新語(現代用語の中で、俗語に分類すべき言葉)として定着した感がある[要出典]。
- めっちゃ
- 2000年に開催されたシドニーオリンピックで、水泳選手の田島寧子が、僅差で銀メダルに終わったことを「めっちゃ悔しい〜!」と感想を述べたのが新語・流行語大賞に選ばれたのは有名。ただし「めっちゃ」は関西では以前から若者言葉として使われており、お笑い芸人は全国区に進出しても使用している。
[編集] 若者言葉を題材にした楽曲
- Mi-Ke - 3rdシングル『ブルーライト ヨコスカ』(1991年6月13日発売)で、当時の若者が使っていた言葉を歌詞中に盛り込んだ。
- フライングキッズ - ミツビシFTOのオリジナルCMソング(1994年10月からオンエアされた。CD発売なし)で上記同様に当時の流行語を取り入れた。
- ことばおじさん(NHKアナウンサーの梅津正樹)とアナウンサーズ - 『みんなのうた』で放映し、シングル化された『これってホメことば?』で、自らの経験も踏まえて若者言葉を理解しようとする中年男性の思いの丈を歌った。
[編集] 方言由来の若者言葉
近年若者の間で広まっている言葉の中には、方言から取り入れられたものが少なくない。異なる地域同士の言語接触の例とみることができる。こうした方言由来の若者言葉の内訳は、各地域で伝統的に使われていた方言が広まったものと、各地域の若い世代が使い出した「新方言」が広まったものとがあるが、厳密には区別しがたい。
以下、方言由来の若者言葉の主な例を掲げる。なお、「(元の)使用地域」および「意味」は、主として『辞典〈新しい日本語〉』[9]および『日本方言大辞典』[10]を参照し、代表的なものを示した。それ以外の典拠も注に記した。
| 語 | (元の)使用地域 | 意味 |
|---|---|---|
| うざい | 東京多摩地区の「うざったい」が短縮されたもの[11]。埼玉県西北部で「うざっぽい」[12]。 | 不快だ、いやな(人)、面倒だ、わずらわしい。原義「(濡れた畑に入ったような)不快な感じ」。 |
| うち | 関西・中国・四国など[10] | 両性の自称。(方言では主に女性の自称) |
| おちょくる | 関西・中国・四国など[10] | からかう。愚弄する。 |
| したっけ(ね) | 東北で「したけ・したっけ」など[10]。北海道や北関東で若い世代に増える[9]。ただし、北関東でも茨城県南部では使われない。 | それじゃあ。さようなら。 |
| 〜じゃん | 山梨県で明治30年代(≒1897年 - 1906年)に使用、長野県大町で大正時代に使用[13]。静岡県浜松で昭和初期に使用例[14]。横浜に伝播した後、1970年代前後には東京でも使用し全国に伝播。東海地方で「じゃんか」[11]。 | 〜ではないか。〜じゃないか。 |
| 〜(だ)べ | 東北・関東[10] | 〜(だろ)う。元々は「たるべし」だったと推定される[要出典]。 |
| だもんで | 三河弁および遠州弁の方言[9] | だから。それで。 |
| ちがくない/ ちがかった/ ちがくて |
福島・栃木[11] | 違わない・違った・違って |
| 〜っしょ | 北海道[9] | でしょう。 |
| 〜っちゃ | 南東北・山口・東九州など[15] | 〜よ。 |
| 〜(で)ないかい | 北海道[16] | 〜(では)ないか。 |
| なまら | 北海道の若者言葉[9] | 大変。とても。 |
| ばり | 西日本[9] | 大変。とても。 |
| めっちゃ | 関西[9] | 大変。とても。 |
| ~よか | 北関東・中部など[17]ただし、北関東でも茨城県南部では使われない。 | ~よりも |
| よめ(さん) | 西日本[10] | 妻。 |
[編集] 海外での若者言葉
[編集] 中国
中国では、ローマ字に置き換えて表現することが流行っているという。Record Chinaでは一例として「MMは妹妹(メイメイ)で女子や彼女の意味、GGは哥哥(グーグー)で男子や彼氏の意味で使われる。」[18]と紹介されている。
[編集] 脚注
- ^ 金田一秀穂『適当な日本語』アスキー・メディアワークス、2008、27頁。
- ^ 読売新聞(2007年1月31日朝刊・社会面)
- ^ 北原保雄・編著『問題な日本語』大修館書店
- ^ 言葉「やばい」の使用は古くからあり、1955年(昭和30年)5月発行の『広辞苑』第一版2144頁で形容詞「危険である」の隠語とされ、さらに1969年(昭和44年)5月発行第二版2227頁では「やば」は不都合、けしからぬ、奇怪として『東海道中膝栗毛』の使用例を引用し、「危険」の使用例も示している。1915年(大正4年)5月発行京都府警察部出版、警視富田愛次郎監修『隠語輯覧』二類、三類でも同様の意味合いで載っていると復刻版の『隠語辞典集成』第2巻1996年(平成8年)12月大空社(ISBN:4-7568-0333-4/-0337-7)は記載している。
- ^ エキサイトニュース『大人の女性に使う「女子」という言葉について』[1]
- ^ 第1期国語審議会記録
- ^ 滝浦真人「“継ぎ穂”としてのことば」『言語』大修館書店、1998.6。
- ^ 泉鏡花の『婦系図』(1907年)には「打附(ぶッつ)けた話がこうだ。南町はちと君には遠廻りの処を、是非廻って貰いたいと云うもんだから…」が見られる。
- ^ a b c d e f g 井上史雄・鑓水兼貴[編] 『辞典〈新しい日本語〉』東洋書林、2002年
- ^ a b c d e f 徳川宗賢[監修]『日本方言大辞典』小学館、1989年
- ^ a b c 井上史雄『日本語ウォッチング』岩波新書、1998年。
- ^ 小林初枝 (1974)、『おんな三代』、朝日新聞社。
- ^ 馬瀬 良雄 (2003)、『信州のことば―21世紀への文化遺産』、信濃毎日新聞社。
- ^ 山口幸洋『方言・アクセントの謎を追って』悠飛社、2002年。
- ^ 漫画「うる星やつら」のラム、ドラマ「野ブタ。をプロデュース」で草野彰が使用。
- ^ NHK教育テレビ「ふるさと日本のことば・北海道」(2000年5月21日放送)
- ^ 平山 輝男 (1992-1994)、『現代日本語方言大辞典』、明治書院。
- ^ 『GG?MM?ネット隠語「新世代言語」だらけ!小中学生の作文、大人には「意味不明」―中国』2007年12月13日付配信 Record China
[編集] 参考文献
[編集] 関連項目
最終更新 2009年9月12日 (土) 01:26 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【若者言葉】変更履歴

