草の乱
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『草の乱』(くさのらん)は2004年公開の日本映画。秩父事件120周年記念作品。
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[編集] 概要
明治17年10月31日から11月9日まで、埼玉県秩父地方を中心に起こった困窮養蚕農民の武装蜂起事件「秩父事件」をテーマに製作された、(本稿執筆時現在)唯一の劇映画。 総製作費4億5000万円は主に一般市民からの出資によって賄われ、登場するエキストラの数はのべ8000人。しかもすべてがボランティアという空前絶後の規模での撮影となった。 同じ手法で製作された神山監督の「郡上一揆」をはるかに超える規模となり、自主製作・自主上映の作品としては最大規模と言われている。 なお本作は、日活よりDVDが発売されている。
[編集] キャスト
- 井上伝蔵(困民軍会計長):緒形直人
- 田代栄助(困民軍総理):林隆三
- 加藤織平(困民軍副総理):杉本哲太
- 菊地貫平(困民軍参謀長):岡野進一郎
- 新井周三郎(甲大隊長):比留間由哲
- 飯塚森蔵(乙大隊長):北村有起哉
- 落合寅市(乙副隊長):安藤一夫
- 大野苗吉(甲副隊長):藤田哲也
- 宮川津盛(会計副長):河原崎建三
- 坂本宗作(伝令使):神山兼三
- 高岸善吉(上吉田村小隊長):田中実
- 石田造酒八(風布村小隊長):池上リョヲマ
- 犬木寿作(飯田村小隊長):永野典勝
- 井出為吉(軍用金集方):猪野学
- 井上善作(兵糧方):並樹史朗
- 小柏常次郎(小荷駄方):石田信之(現・石田延之)
- 柴岡熊吉(会計兼大宮郷小隊長):渡辺哲
- 大野福次郎:四方堂亘
- 柏木太郎吉:藤巻裕巳
- 伊藤博文:山本圭
- 山縣有朋:原田大二郎
- 大井憲太郎:益岡徹
- 江夏喜蔵(埼玉県警部長):綿引勝彦
- 鎌田冲太(埼玉県警部):尾美としのり
- 井上こま(伝蔵の秩父時代の妻):藤谷美紀
- 高浜ミキ(伝蔵の北海道時代の妻):田中好子
- 赤柴の平吉:高橋元太郎
- 野付牛の写真屋:徳井優
- 黒川文次郎(高利貸):福田勝洋
- 山左主人(高利貸):樋浦勉
- 田代クニ:佐々木愛
- 村上泰治:永岡佑
ボランティアエキストラ8000名
ほか
[編集] スタッフ
- 製作総指揮:砂村惇
- 製作:映画「草の乱」製作委員会
- 製作:木原正敏 川嶋博 舟橋一良
- プロデューサー:永井正夫
- 監督:神山征二郎
- 脚本:加藤伸代
- 音楽:Deep Forest(ディープフォレスト)
- 撮影:伊藤嘉宏
- 録音:武進
- 照明:小林芳雄
- 美術:春木章
- 音楽プロデューサー:石川光
- 助監督:南柱根
- 編集:西東清明
- 制作:森賢正
- スチール:山川雅生
- 製作現地統括:埼玉映画文化協会
- 製作プロダクション:神山プロダクション
上映時間:118分
[編集] エピソード
- 秩父事件を題材にした映画の製作については、黒木和雄や山本薩夫といった巨匠たちをはじめとして多くの映画人によってこれまで何度も企画されてきたものの、そのたびに資金面・設備面など「あまりにもスケールが大きすぎる」という理由で挫折してきた過去がある。
- 神山征二郎監督は監督デビューして間もない頃、雑誌に連載された井出孫六著『秩父困民党群像』を読んで感動したことがきっかけとなり、いつの日か自らの手で映画化したいという夢を持ち続けてきたという。
- 2000年に神山監督が岐阜で「郡上一揆」を一般市民からの出資によって完成させたことで、それを鑑賞した埼玉の有志が「郡上一揆が撮れるなら埼玉の秩父事件も撮れるはずだ」と神山監督にラブコールを送った。神山監督自身も秩父事件の映画化は若い頃からの夢でもあり、双方の思惑が合致する形で映画化に向けて動き出すこととなったという。
- 製作費にあてられる4億5000万円は、1口100万円で一般から募集したほか、各方面からのカンパ金などによってクリアした。
- 2003年10月1日から12月16日まで2ヶ月半の期間を要したロケは、一部シーンを除きほとんどが秩父郡内で撮影されている。多くのキャストやスタッフが旧吉田町上吉田(現秩父市上吉田)にある施設「吉田元気村」に合宿しながら撮影にあたり、室内シーンについても都内の撮影所や専用スタジオではなく吉田元気村施設内にある無床体育館にセットを組んで撮影された。またスタッフルームもクランクアップまでこの施設内に置かれた。
- 秩父神社、23番札所音楽寺、金比羅神社など、実際の事件当時その舞台となった同じ場所で撮影している。また、映画のクライマックスとなる11月1日・椋神社武装蜂起のシーンについては、史実に則り、実際に11月1日の夜に下吉田の椋神社境内にて撮影された。
- 主人公・井上伝蔵の家「丸井商店」については、実際の建物が残っていた当時住み込んでいた使用人の記憶や現存する写真を頼りに、間取りや大きさが忠実に再現され、現在は「秩父事件資料館・井上伝蔵邸」として一般公開されている。(秩父市吉田久長、道の駅龍勢会館脇。)
- 吉田川河川敷に専用のオープンセットが建設され、大宮郷(現秩父市)や小鹿野町、下吉田村、北海道野付牛村(現北見市。伝蔵終焉の地。)などの町並みのシーンに使用された。映画撮影後は解体され、現在そのうち数棟が道の駅龍勢会館脇に移築・展示されている。
- 2004年9月4日に東京有楽町スバル座で先行上映という形で封切られ、4週間ににわたって上映された。公開初日は4回すべての上映で満員札止め、建物を飛び出してJR有楽町駅のほうまで観客の長蛇の列が出来た。さらにその期間中は常に満席状態となり、同館の動員観客数の最高記録をうちたてて未だにその記録は破られていない。
- 本作の撮影に参加したエキストラの中から、ロケ終了後に10数人の有志が集まって、秩父事件についての学習や草の根による本作の上映PRを目的とした『映画「草の乱」エキストラ友の会』を結成。武装農民に扮しての街頭PR活動や、寸劇を交えた秩父事件公演など、ユニークなボランティア活動がマスコミにも取り上げられ話題となった。(2006年3月に活動終了。)
- 全国での単館上映やホール上映が一巡したのちは、各地で有志による自主上映会が繰り返されている。とりわけ映画の舞台となった秩父市吉田地区では、「吉田で「草の乱」をみる会」が発足し、武装蜂起の日である11月1日近辺に毎年1回上映活動を現在も継続させている。
[編集] 外部リンク
- 埼玉映画文化協会
- 秩父事件研究顕彰協議会 ※吉田で「草の乱」をみる会の上映情報も掲載。
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