荒尾競馬場

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荒尾競馬場
荒尾競馬場遠景
荒尾競馬場遠景
施設情報
所在地 熊本県荒尾市宮内出目72番
開場 1928年2月
所有者 荒尾競馬組合
コース
周回 右回り
馬場 1周1200m
  

荒尾競馬場(あらおけいばじょう)は熊本県荒尾市にある地方競馬競馬場。熊本県と荒尾市で構成される一部事務組合である荒尾競馬組合によって競馬が開催されている。オッズパーク加盟競馬場。1928年2月開設。移転もなく続いている競馬場としては地方競馬でも最古の部類に入る。

目次

[編集] 概要

全体的な競走馬のレベルの低さや、ダートグレード競走をこれまで一度も開催していない、その上3連勝式馬券(2007年度から)やインターネットによるレース実況の配信(2006年度から)などは全国の地方競馬を見渡しても最後発となるなど、現状の荒尾競馬の施策については、他の競馬場と比較してやや見劣りする点がある。このようなことから全国地方競馬場の中でもかなり地味な存在であり、売上規模も小さい。

スタンドは西向きでコースの向こう側は有明海という、海の見える風光明媚の競馬場として名高い。ただし、それだけに夏場の午後の西日は全国の競馬場の中でも最も強烈であると言われており、リニューアル以前の競馬場の公式ホームページでは女性客に対してUV対策の必要があるという趣旨の文面が掲載されていたほどである。また業務環境の改善のため、西日を和らげるべく、実況席と裁決委員室の窓の一部には青いフィルムが貼られている。

パドックはダート路面の小振りなもの。真ん中に大きな木(楠)があるのが特徴。出走掲示板はチョークに手書きである。元々フルゲートが10頭だったため、掲示板は10頭分のスペースしか用意されていない。11頭以上のレースの場合は2頭分の黒板を下に貼り付けて表示する。誘導馬がおらず、1枠に入った馬が自動的に誘導馬の役割を果たすという特色もある。本馬場入場時のBGMは長らく五木の子守唄、田原坂行進曲と当地に縁のある曲が使われている。

内馬場には、野球場があり無料で利用することができる(ただし、競馬開催日、能力検定実施日などは貸し出しをしていない)。

現在は同じ九州ブロックの佐賀競馬場とローテーションで開催を組んでおり、相互に場間場外馬券発売を実施している。また、スタンド内にはJRA専用発売窓口が設置され、JRAのGI競走開催週は当該競走の他、前日である土曜日に開催される一部の重賞競走も発売される。

[編集] コース

荒尾競馬場パドック(2008年3月20日撮影)
荒尾競馬場ゴール前(2008年3月20日撮影)
  • 馬場:1周 1200m 右回り平坦
  • 直線(4コーナーからゴール板まで):220m
  • 施行可能距離:800m, 950m, 1300m, 1400m, 1500m, 1900m, 2000m, 2150m, 2500m
    • ただし、以前は重賞競走で多く使われていた2150mは2004年3月(大阿蘇大賞典)を最後に、また2500mも2000年1月(サラブレッド大賞典)以降、レースの設定がない。
    • かつては、1640mのコース設定も存在した。スタート位置は3,4コーナーの中間点であった。
  • 最大出走頭数(フルゲート):12頭
  • 特徴
    • 1~2コーナーがきつく、3~4コーナーは緩やかなカーブ形状を持ったコース
    • 現在は日本の競馬では行われていないが、繋駕速歩競走にも使用可能な設計で作られている。
    • ダートコースに使われている砂は壱岐海底の上質砂を使用している。粒子が細かいため、他の競馬場と比して砂が飛んだ時に人馬にあまり痛みを感じさせない。また、水はけが非常に良いとされる。

[編集] 発売する馬券の種類

○…発売 ×…発売なし

単勝 複勝 枠番連複 枠番連単 馬番連複 馬番連単 ワイド 3連複 3連単
×

2007年4月14日より3連勝式馬券(3連単、3連複)およびワイドを導入。これにより、ばんえい競馬を除く全公営競技での3連単の導入が完了した。

[編集] アクセス

鉄道
バス

[編集] 主な競走

2009年現在、ダートグレード競走は実施されていない。

[編集] 重賞競走

[編集] その他特別競走

  荒尾競馬場ではこのシリーズの前身である全日本レディース招待が行われており、シリーズ化され各競馬場持ち回り開催となった現在でも荒尾競馬場は毎年開催地となっている。

  • M&Kジョッキーズカップ(岩手・佐賀・荒尾の各地区所属の騎手による交流競走)

[編集] JRA2歳認定競走

  • ストロングホース(認定新馬)
  • ファイナルホース(認定未勝利)

[編集] 主な競走馬

競走馬のレベルは全国地方競馬の中でも高くない方に入る。アングロアラブに関しては、平成期以降でも楠賞全日本アラブ優駿を制したダイメイゴッツ、コウザンハヤヒデなど全国レベルの名馬を輩出している。

[編集] 所属騎手

この他、冬季休業中の岩手競馬から騎手が参戦する年がある。

[編集] 現状

三井三池炭鉱の閉山などによって地域経済が斜陽化することを見越して、競馬場を存続させるために合理化や売上確保といった経営努力に全国の全公営競技場でも最も早いうちから取り組み、また多くの競馬場で年間数億円の費用を発生させ経営の足枷となっている土地施設賃貸料についても、競馬場施設を完全に自前で所有し、土地も3分の2が市有地であるために多額の負担が発生しないという強みを持っている(高知競馬場では年間3億7000万円、荒尾競馬場は3000万円。競馬場費も8000万円)。1990年代中ごろに全国の競馬場が続々と赤字転落をしてゆく中にあっても、荒尾は1997年度まで黒字を計上していた。しかし、1998年度に約6億円の単年度赤字を出す。以降も単年度赤字が続き、2005年度には約1億3200万円にまで単年度赤字額を圧縮したが、累積赤字は2008年4月現在約12億7000万円。廃止に追い込まれた中津競馬の約20億円や新潟県競馬の約66億円ほどではないが、見通しは厳しい状況にある。2008年から2009年にかけて荒尾競馬活性化委員会が、2009年5月に「荒尾競馬あり方検討会」が設置され、今後に向けての議論が行われた[1]

経費削減のために2007年後期から賞金が大幅に減らされ、最下級条件競走の賞金が高知競馬と大差ないレベル[2]に下がってしまった。また、JRAの補助がないレースとしては最高額競走は2歳九州地区交流重賞の九州ジュニアグランプリで1着賞金は250万円。3歳重賞の荒尾ダービー、荒尾所属馬のみのレースでは大阿蘇大賞典で、両競走の1着賞金は100万円。

荒尾競馬は所属馬が310頭強(2009年現在)と競走馬の不足が慢性化している。その状況を打開するため、2008年(2007年度)の冬季開催では、姉妹競馬場提携を記念して岩手競馬より競走馬50頭、厩務員12人、調教師2人、騎手3人が参戦した。荒尾側にとっては競走馬確保によるレース数、1レースの出走頭数増のメリットがあり、岩手競馬側は冬季開催ができないため、その間の人馬資源の有効活用、レース出走機会確保のチャンスができるメリットがあり、双方の利害が一致した形である。馬の輸送費などの経費5000万円は荒尾とNARが負担している。2009年(2008年度)の冬季開催では熊本県馬主会がホッカイドウ競馬の馬主に依頼をして約30頭の競走馬が参戦している。ホッカイドウ競馬の競走馬は所属変更はせず、荒尾競馬の調教師に期間限定で管理委託するという形式を採っている。また前年と同様の形式で岩手競馬からも47頭が参戦した。これらの結果により、1月20日、21日開催から3月まで第12Rが施行されることとなった。

2001年に突如廃止され大混乱を来した中津競馬場から厩舎関係者に多くの人材を受け入れた事情もあり、主催者も厩舎関係者も一様に競馬場運営に対する危機意識が強く[3]、JRAの重賞競走の場間場外発売窓口の場内設置や、全国の地方競馬で開催されるダートグレード競走の場外発売、接客施設の改善、ホームページの拡充など、現代競馬の最先端に歩調を合わせる訳ではないが時代の潮流への対応は地道に続けており、華やかさには欠けるものの等身大の経営を着実に行っている競馬場として一定の評価を得ている[3]

[編集] 場外発売所

ニューウェーブ大崎(2009年1月1日撮影)


[編集] 備考

[編集] 脚注

  1. ^ 荒尾競馬あり方検討会(荒尾市)
  2. ^ 最下級の1着賞金10万円、2着2万5千円は高知競馬より高いが、3着1万円、4着3千円、5着2千円は全国最低である。また、出走頭数が6頭以下の場合5着賞金はない。
  3. ^ "高知競馬というお仕事14 =第3部= 夢の跡流浪記". 高知新聞夕刊 (2003-2-8). 2008年8月5日 閲覧。

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年11月8日 (日) 00:54 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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