蚊帳

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蚊帳(蚊屋、かや)は、などの害虫から人などを守るための箱状の網。通常、室内に吊して用いる。

目次

[編集] 概要

虫は通さず風は通すため、1mm程度の網目となっており、などの繊維、のちに化学繊維でも作られている。

日本には中国から伝来した。当初は貴族などが用いていたが、江戸時代には庶民にも普及した。「蚊帳ぁ、萌黄の蚊帳ぁ」という独特の掛け声で売り歩く行商人は江戸に初夏を知らせる風物詩となっていた。

就寝時に用いることが多く、簡単に取り付け、取り外しができるよう長押(なげし)のくぼみが鉤(かぎ、フック)をかけるのに利用された。また、長押に鉤を打ち付けておき、それに輪型の釣具を掛ける方式もある。その長押は、今日の日本家屋からは消滅しつつある。

生活環境の変化、すなわち殺虫剤や下水の普及による蚊の減少および気密性の高いアルミサッシの普及に伴う網戸の採用、さらに空調設備の普及により、昭和の後期にはほとんど使われなくなった。

電気も薬品も使わない防蚊手段であり、エコロジーの観点や薬品アレルギー対策として見直され始めている。

[編集] 日本国外への普及

日本国外では、蚊帳が普及しつつある地域もある。マラリアの被害に悩まされるアフリカ諸国や東南アジアなどで、低コストな蚊対策として注目を浴びている。

特に2000年、世界保健機関(WHO)から蚊帳の増産とアフリカへの無償技術移転を依頼された住友化学タンザニアに工場を2箇所建設している。

  • 日本では、2003年よりODAUNICEFを通じた支援を実施、3年間で200万張以上の蚊帳を世界各国に配布している。
  • ナイジェリアでは、テレビドラマやコマーシャルを通じたPR活動を進めた結果、普及が進んだ。
  • 海外支援用の蚊帳については、ピレスロイド系殺虫剤を練り込んだ蚊帳をWHOが採用している。これは、蚊が触れるだけで殺虫効果があり、5年間ほど効果が持続する。
  • ピレスロイド系殺虫剤は発がん性物質の危険性があることが指摘されているため、薬剤無しの蚊帳の使用を推奨する意見も出ている[1]

[編集] その他

  • 乳幼児や食卓向けの、傘を逆さまにしたような折り畳みの式のタイプもある。
  • 前項と同様な形状のものでも、害虫から食品を一時的に保護するためのものは蝿帳という。
  • 「大事な情報などを知らされない」「仲間はずれ」といった意味合いで、「蚊帳の外」という言い回しがある。
  • 小林一茶俳句に、「新しき蚊屋に寝るなり江戸の馬」というものがある。

[編集] 脚注

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[編集] 外部リンク

最終更新 2009年8月1日 (土) 22:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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