補助貨幣
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補助貨幣(ほじょかへい)は銀行券や本位貨幣のような主たる貨幣に対する補助的な貨幣であり、おもに小額決済のために発行される。
通常は硬貨が補助貨幣に充てられるが、稀に政府紙幣などの紙幣が用いられることもある。銀行券などと共に法定通貨とされることが通常だが、法定通貨としての強制力においては、一回の決済での総額面や使用枚数に制限があることが多い。小額の本位貨幣を鋳造することは技術面の問題から困難であり、これを補うために本位貨幣の素材よりも素材価値が低い金属で鋳造されることが多い。そのため、額面価格よりも低い価値素材で鋳造される場合もあり、定位貨幣として位置づけられている。このため、制限法貨として一定の金額の範囲内でのみ強制通用力をもっている場合が多い。従って経済の混乱や補助貨幣の素材の不足による素材価値の上昇によって額面価値と素材価値に大きな乖離が発生した場合には補助貨幣が溶解されて、必要な流通量が確保できないという状況も想定される。
[編集] 日本の法令上の補助貨幣
明治4年(1871年)5月10日公布の新貨条例では本位金貨の他に50銭以下の貨幣が定められたが、この法令の文面では「定位ノ銀貨幣」および「定位ノ銅貨幣」と定められ、さらに「定位トハ本位貨幣ノ補助ニシテ制度ニヨリテ其価位ヲ定メテ融通ヲ資クルモノナリ故ニ通用ノ際コレカ制限ヲ設ケテ交通ノ定規トス」と明記されている。この新貨条例は明治8年(1875年)6月25日に「貨幣条例」と改められて公布され、「補助ノ銀貨」および「補助ノ銅貨」の表記となった[1]。
明治30年(1897年)10月1日施行の貨幣法においては、本位金貨の他に50銭以下の銀貨幣、白銅貨幣および青銅貨幣が定められ、これらにも法貨としての通用制限額が定められた[1]。
昭和13年(1938年)6月1日施行の臨時通貨法では政府は貨幣法に定めるものの他に臨時補助貨幣を発行することが可能となり、これ以降発行される硬貨はすべて通用制限額が定められた臨時補助貨幣となった[2]。
昭和63年(1988年)4月1日施行の通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律では、本位貨幣が廃止され臨時補助貨幣のみが名前を変えて生き残ったのであるが、本位貨幣の廃止に伴い名目上「補助」は意味を成さないものとなり、同法律により「貨幣」と規定されることとなった[3]。
このため現在、日本円の硬貨は「貨幣」とは称するものの、この法律施行以前に発行されていた、臨時補助貨幣の様式および法定通貨としての通用制限をそのまま踏襲したものであり、補助貨幣的な性格を有するものである。
[編集] 法貨としての通用制限
日本の硬貨が法定通貨としての強制力を有するのは、一回の決済につき、同一額面の貨幣それぞれについて20枚までである(例えば、十円硬貨15枚と百円硬貨15枚の計30枚は、同一額面では20枚を超えていないので、1,650円として強制通用力がある)。補助貨幣の強制通用力に制限がない通貨には人民元がある。
また、必ずしも通貨としての流通を目的としない記念貨幣や地金型貨幣が補助貨幣として発行されることもある。
[編集] 参考文献
最終更新 2009年11月24日 (火) 08:18 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【補助貨幣】変更履歴

