襟カラー

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襟カラー(えりカラー)とは、詰襟服の襟に、襟の内側を汚れないよう保ち、襟を補強し、また服の襟から見えるカラーで服にアクセントを与えるなどの目的をもって装着されるもののことをいう。単にカラーと呼ばれることも多く、この記事でもカラーと呼称する。

なお、英語の「カラー(collar)」という語は日本語の「襟」に相当し、「襟カラー」という呼称は重言の一種になる(記事参照)。

カトリック教会神父や詰襟・折襟軍服、日本の詰襟型男子学生服などで用いられる。

目次

[編集] 概説

かつては、白い布地の帯を糊で堅く固めたものが使用されていたが、手入れに手間がかかる上、汚れやすいので、布地を使わず、合成樹脂が使われるようになった。はじめはベークライトだったが、その後セルロイドが原料に用いられた。しかし、これは割れやすい上、火がつくと激しく燃えて首筋に大きな火傷ができる危険があるので、1970年ごろから、不燃性のポリ塩化ビニルが採用された。しかし、これは硬くていぜん割れやすいので、現在では、ポリプロピレンが素材として一般に使われている。

カラーは、立襟の補強のため堅い素材でできているので、首の自由な運動を妨げて着用者の窮屈感を増強しがちである。また、現代のカラーはプラスチック製のため全く汗を吸わず、気温が高い日、身体を激しく動かすときなど、首まわりに汗がたまり、着用者の不快感を増す。

反面、明治後期以降の大日本帝国陸軍のように、カラーは襟の補強の為ではなく襟汚れを防ぐ為やアクセントとしての意味合いの方が強く、製の他、糊があまり効いていない吸汗性の強い厚めの製が多く普及したところもある。

[編集] 神父の服装

カトリック教会神父の場合は、黒の布地で筒のように作った襟の中にカラーを通し、首の後ろで留める。もっとも、改まった席以外では、カラーを首の後ろで留めずに、はずしたまま楽にしているのを見かけることがある。首の前側だけしかない簡易型のカラーもある。

カトリック教会以外の教派聖職者教職者牧師など)が着けていることもある。

[編集] 軍服

かつて立襟型軍服を採用していた諸軍隊でも、立襟型軍服の問題点から第1次世界大戦前後頃から折襟型軍服への移行が進んだが、立折襟形状でも基本立襟なのでカラーは使用し、平折襟でも首が直に襟に擦れる為使用された(日本陸軍昭和13年制式軍衣の様に立折襟型で実質従来の立詰襟型と変わらない軍服及び、下士官以下の場合は、従来の立襟形軍服の時代から薄い布を幾重にも巻いて細長くした物を、直接軍服の内襟に仮縫いの要領で縫い付けカラーとしていたので別)。もっとも、現代でも海軍士官の夏服には肩章付白色詰襟5つボタンの軍服が多く採用されている。このような軍服の場合は、カラーを着用している。

また、防衛大学校本科学生の冬服常装においても襟・袖カラーを着用する。

[編集] 学生服

現代の学生服の場合は、襟の内側に5個ついた突起にはめて取り付ける。学生服のカラーには、詰襟の高さに応じて、幅が異なるいくつかのタイプがある。

  1. 標準型学生服として規定された4cmの高さの詰襟に装着し、襟の全面を裏から覆って襟の先から数mm出る幅39mmのものが最も一般的である。これは、装着してきちんと襟ホックをかけると、首かせのような窮屈感を抱くものも多い。
  2. 首周りの窮屈さを軽減するため、慶應義塾大学およびその付属校などが採用している高さ3.5cmの詰襟には、幅が33mmの「慶應型」カラーを装着する。幅が細いぶんだけ首周りが楽になるので、慶應型カラーの襟に止める穴の位置を下にずらし、標準型学生服につけられるようにしたバリエーションの型もある。
  3. 丈の短い変形学生服である「短ラン」の中で比較的標準型に近い「セミ短」と呼ばれる変形学生服は、襟が低めにデザインされており、幅26mmのカラーを装着する。
  4. 丈の短い変形学生服である「短ラン」の中でも極めて丈の短い「極短」と呼ばれる変形学生服は、襟がかなり低くデザインされており、幅20mmのカラーを装着する。
  5. 「長ラン」と呼ばれる丈の長い変形学生服は、襟が高くデザインされている。4.5cmをこえる高い詰襟には、「ハイカラー」と呼ばれる幅50mmのカラーを装着する。

[編集] カラーを装着しない学生服 とその問題点

学生服では、窮屈感などから購入時についていたカラーを生徒が自分で取り外し、ノーカラーにして着用することが増えてきた。これに対処するため、襟の先端に白色のパイピングを配することでプラスチックカラーの代わりとし、また襟の前を丸くしてホックを1個とするなど、着用感に配慮したラウンドカラーと呼ばれるタイプも製造されるようになった。家庭での洗濯が困難であった従来の学生服と異なり、素材や縫製技術の進歩によって学生服を丸洗いできるようになったため襟は汚れないと説明されることもあるが、ワイシャツのように数日おきに学生服を洗濯することは現実には困難であり、また頻繁な洗濯が型崩れを招かないという保証もないので、カラーつきの型をノーカラーで着用する場合もラウンドカラーの場合も、襟の内側が次第にしみこむ汗や垢で不潔となってゆくことは避けがたい。また、ノーカラー・ラウンドカラーいずれも、襟章の裏ネジが首の素肌に直接当たり、金属アレルギーを刺激する問題がある。とくに、校章学年章のように複数のバッジを襟につけさせる校則の学校では、首の数ヶ所がネジで擦れることになり、着用する生徒の負担が増す。このため、ラウンドカラーの着用を認めないか、推奨しない学校もいぜん存在する。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年7月18日 (土) 15:41 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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