西洋哲学

西洋哲学の最新ニュースをまとめて検索!

西洋哲学(せいようてつがく、: Western Philosophy)は、古代ギリシアスコラ哲学、イギリス経験論、ドイツ観念論など、ヨーロッパで興った哲学のこと。またはその流れを汲む哲学。語源はギリシャ語のphilosophia「知への愛」。東洋哲学と対置される。本来地球上の一文明に過ぎないヨーロッパを『西洋』として特別扱いし、他の文明を全て東洋とするのは欧州崇拝思想だとする立場からは西欧哲学、欧州哲学などと呼ばれる。

目次

[編集] 西洋哲学の意義

人間はある程度の年齢になると、自分の生きている世界がどのような原理からなりたっているのか、また、世界の中で自分がどのような位置を占めているのかを知りたくなる。世界の始まりとはなにかとか、人間のはたすべき務めとはなにかといった原理的な問いにこたえてくれたのは、未開社会では神話や宗教であった。 しかし、起源も不明なこうした宗教や神話の教えにかわって、合理的で批判的な考え方が古代ギリシャでめばえはじめた。したがって、西ヨーロッパ世界での「知への愛」というのは、論理的で合理的な原理にしたがってものごとを考え、究極的な原理に関する「知」をおいもとめる姿勢をさすとされている。 中世期に至るまで、キリスト教の影響が強く絡んでいる。

[編集] 西洋哲学の目的

西洋哲学の目的は一貫して以下の二つのものに対する追究であった。

  • 真の存在とはなにか?(存在論
  • 真の存在はどのように認識されるか?(認識論

西洋哲学の歴史の流れ

  1. ギリシャ哲学(〜キリスト教出現まで)
  2. 中世哲学(キリスト教、神学の時代)
  3. 近代哲学(デカルト〜ヘーゲル)
  4. 現代哲学(ヘーゲル以降)

[編集] ギリシャ哲学

古代ギリシャ哲学はソクラテス以前とその以降に大きく動きが異なっている。

[編集] ソクラテス以前

ソクラテス以前は哲学とは「'万物の根源'」(アルケー)についての追求であった。すなわち自然の哲学であり、その目的は自然現象を合理的に理解するためであった。以下が著名な自然哲学者である。

タレス
万物の根源を「」とし、イオニア学派の祖である。
アナクシマンドロス
万物の根源を「無限なもの」とした。
ピタゴラス
万物の根源を「」とし、「ピタゴラスの定理三平方の定理)」を発見した。
デモクリトス
万物の根源を「原子」とした。
ヘラクレイトス
万物は流転する」と説いた。

[編集] ソクラテス以降

ソクラテス以降は人間中心主義に移り、哲学はやがて人間と社会のあり方について考えるようになった(人間中心主義)。当時のギリシャにおいて民主制が発展しており、その為真理いかんにかかわらず、相手の説得に長けた職業教師「ソフィスト」らが多く現れた。しかしそれに対し、ソクラテスは真理の絶対性、また「無知の知」(自分がまだなにも知らないという事を知っている)を唱え、ソフィストらと対立した。 以下は著名な哲学者やソフィストとその主張である。

プロタゴラス
著名なソフィストである。有名な言葉は「人間は万物の尺度」。人間から離れたところに真理はありえないという意味である。
ソクラテス(前470 - 399):
無知の知」、「弁証法」、「愛知」、「知行合一」、「知徳合一」など多くの著名なキーワードを残し、古代ギリシャ最大の哲学者であった。真理の絶対性を説き、よき市民としての生き方を追求したが、市民の誤解と反感を受け処刑された。その言葉は弟子らによって著書となった。
プラトン(前427 - 347):
ソクラテスの弟子であり、二元論の始祖であった。不変不滅の実在であるイデアが存在し、現世の物質世界はその投影でしかないとするイデア論を展開し、プラトン以降の西洋哲学に大きな影響をあたえた。
また、プラトンはペロポネソス戦争以降のギリシャ民主制の煽動政治や衆愚政治を経験し、「百人の愚か者が決定する政治より一人の哲学者による統治の方がよい」とする哲人王の思想を確立。哲人王を育てるための教育施設「アカデメイア」を設立した。
著書に「ソクラテスの弁明」「パイドン」「国家」など。理性主義者(Rationalist)。
アリストテレス(前384 - 322):
プラトンの弟子であり、「万学の祖」と呼ばれのちのイスラームの学問や中世のスコラ学に大きな影響を与えた。また、アリストテレスはアレクサンドロス大王の家庭教師として有名である。
プラトンのイデア論を批判し「エイドス論」を唱えた。「個物=形相(本質)+質量(材料)」であるととらえ、つまり、イデアは別個の次元にあるわけではなく、個物(現実)の中に含まれているとした。さらに「真実はすべて中間にある」という「中庸」思想を展開した。
他に、「人間は政治的動物」や「観想的生活」などの概念も確立した。彼の主張する一元論中庸論などは、西洋哲学にはまれに見る東洋的色彩を帯びていた。
著書に「形而上学」「ニコマコス倫理学」「政治学」などがある、その著書を総称して「オルガノン」と呼ばれる。経験主義者(Empiricist)。

[編集] その他ギリシャ哲学

その他にも真理の追究とは別に、幸福な生を追求しようとする人生の哲学(倫理学)も生まれた。

[編集] エピクロス派

エピクロスはエピクロス派の始祖であり、アタラクシア(快楽主義を追求した。快楽=善で、快楽をもって判断を停止させ、魂の平安を求めた。その門戸は誰に対しても開かれていた。

[編集] ストア派

ストア派の祖はゼノンであり、理性でもって欲望をコントロールしようとした禁欲主義を唱えた。その理性主義はキリスト教の思想にも大きく影響を与えた。

著名な哲学者に、ネロの家庭教師であったセネカエピクテトスローマ皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスなどがいた。
徹底した禁欲のため、それを実際に達成できるのはごく一部の人間であるため、エピクロス派とは対称的に、エリートのための哲学となった。

[編集] 中世哲学

中世における西欧社会は、カトリック教会によって厳しく支配された時代であり、哲学ももっぱら神の哲学と限定された。神を証明しようとする神学スコラ哲学が盛んであった。また、プラトンから始まる二元論が、神と人間の関係に相似していたので、以後西欧哲学は二元論に大きく傾倒していく。 以下が著名な神学者である。

パウロ(? - 64)
キリスト教をローマ帝国に広めた使徒であり、神のもとにおける平等を説いた。
アウグスティヌス(354 - 430)
イデア界が神の国であると主張し、「教父哲学」を展開した。
トマス・アクィナス(1225 - 1274)
封建秩序を正当化し、スコラ哲学を完成した。

[編集] 近代哲学

宗教革命やルネサンスを経験したヨーロッパにおいて、神学もまた衰退し、その代わり、ギリシャ哲学に回帰する風潮が生まれ、人間が中心である哲学の再構築を試みた。その代表的なものが「大陸合理論」や「イギリス経験論」であった。

[編集] 大陸合理論

理性を働かせることによって真理に近づくことができるとする思想。以下の哲学者がいる。

デカルト(1596 - 1650)フランス
デカルトは近代哲学の祖とよばれ、大陸合理論を確立した人物である。プラトン以来の二元論をふまえ、理性を働かせることによって真理に近づくことができるとする理性主義(Rationalism)的な「物心二元論」を唱えた。
デカルトが取った方法を「方法的懐疑」と呼び、「我思う、ゆえに我あり」(コギト・エルゴ・スム)で有名となった。その内容は、今までの知識や常識について徹底的に疑うことによって、不変なもの、真実なものはなにもないという風に気づく。だがしかし、「疑っている我」がいることはもはや疑い用のない真実であり、そこで「認識主体としての自我」が確立される。つまり自己・精神が主体であり、世界・物質が客体であるという図式ができあがる。これが主観客観図式として確立され、西洋的自我の確立に繋がったのみならず、自然を観察可能な客体として捕えることを可能にし、西洋の自然科学の発展につながった。
また、良識(ボン・サンス)はこの世の誰にでも公平に配分されているとし、真実と虚偽を見分けて正しく判断する力であるとした。 さらに、学問探究の方法論として、明証の規則、分析の規則、総合の規則および枚挙の規則の「精神指導の4つの規則」をあげている。
著書に「方法序説」「省察」などがある。演繹法を確立した。
スピノザ(1632 - 1677)オランダ
スピノザは唯一の実態を神とし、一切の事物は神の必然性によって決定されているとして「神即自然」を説いた。著書に『エチカ』。

[編集] イギリス経験論

イギリス経験論は「経験により知識は与えられる。」と考えられている。以下の哲学者が有名である。

フランシス・ベーコン(1561 - 1626)
F・ベーコンは「ノヴム・オルガヌム」を著し、アリストテレスの「オルガノン」に対抗した。

自然に関する正しい知識に基づいて自然を支配、利用し、それによって人間の生活の改善、向上を図ろうとした。このことを「知は力なり」と表現した。 また、物事をありのままに認識するには先入観や偏見(イドラ)を排除しなければならないとし、4つのイドラを挙げた。

ホッブズ(1588 - 1678)
社会契約論者で、自然状態を「万人の万人に対する闘争」ととらえ、絶対王政を理論面から支えた。著書に「リヴァイアサン
ジョン・ロック(1632 - 1704)
生まれたての赤ん坊は白紙状態(タブラ=ラサ)であることを指摘し、理性の生得観念を否定した。

またホッブズの違い、自然状態は平和状態であり、社会契約は平和状態を作り出すためになされるのではなく、それを確実に維持するためになされる。契約の際に、ホッブズのように「自然権の譲渡」によるものではなく、「自然権の信託」によるものとし、従って、国民の信託に反した政府にたいし、体制の変革を求める権利「抵抗権」を有すと考えた。著書に『人間悟性論』、『市民政府論』など。

デイヴィッド・ヒューム
ヒュームは知覚外のものは認識不可能とし、徹底した経験論を展開した。また倫理学では道徳的判断は理性の推論によるものではなく、情念によるものであるとした。著書に『人間本性論』。

[編集] ドイツ観念論

ドイツ観念論は、行き過ぎた経験万能主義である経験論と理性万能主義である合理論を統合させ、市民社会を欲望の体型として批判し、批判哲学として成立し、近代哲学を完成させた。

カント(1724 - 1804)
人間にはア・プリオリ的(先天的)な認識能力を持っている、例えば、因果関係の原理を認識する能力は生まれながらに備わっているため、経験しながら学習することができる。しかし、その能力には限界があるとし、それを超えたところは「形而上学」の領域であり、哲学から切り離した。
また理性による自律と人格の尊重を重視し、人格は手段ではなく目的であると主張した(目的の王国)。著書に「実践理性批判」などがある。
フィヒテ(1762 - 1830)
カントを継承しつつ、自我の働きを統一。
ヘーゲル(1770 - 1830)
近代西洋哲学の完成者とよばれ、ヘーゲルの弁証法は「事物の運動、発展の法則」を意味し、万物に理性的原理が働いてるとし、絶対的精神の自己展開の過程としてとらえられたものである。
ヘーゲルによれば、人間社会は絶対精神にたいする憧れがあるため、すべての事物の運動発展は矛盾を契機として、正(テーゼ)・反(アンチテーゼ)・合(ジンテーゼ)の三段階に展開し、より高い階層に向かう。客観的な法と主観的な道徳と総合されて人倫の段階になるが、この人倫は、現実には家族・市民社会・国家の弁証法が展開され、国家論的、ゲルマン至上主義の思想に肩を持つようになった。
著書に「精神現象学」など。

[編集] その他近代哲学者、学派

[編集] 功利主義

ベンサム
(本人は直接言ってはいないが)「最大多数の最大幸福」ということばで有名であり、快楽を量的に計算することによって、個人の最大の快楽が最大多数の人々に与えられることを社会的善とした。これを量的功利主義と呼ぶ。
J.S.ミル
ベンサムの理論に修正を加え、快楽には質的相違があることを主張して、精神的な快楽は肉的な快楽よりも高級であると主張した。「満足した愚者よりも、不満足なソクラテスのほうがよい」ということばで表現された。これを質的功利主義と読んだ。

[編集] モラリスト

ブレーズ・パスカル(1623 - 1662)
大自然において人間の存在は脆弱であり、同時に、その人間の尊厳は理性によって維持されると主張した。これを「人間は考える葦」と表現した。また理性のみならず、人間性についても深い洞察を行った。著書に「瞑想録(パンセ)」などがある。
モンテーニュ
絶えず自己観察し、自己の無知を自覚する内省的な態度で人間性を探求した。「われ何をか知る」(ク・セ・ジュ)という言葉で有名である。著書に「随想録(エセー)」などがある。

[編集] 現代哲学

ヘーゲル以降

[編集] 実存主義

実存主義は、近代合理主義・理性主義において人間を抽象化・一般化することによって主体性を喪失したことに対する批判を加え、理性ではつかむことのできない現実存在(実存)を重視し、人間の主体性の回復を図ろうとした。

キェルケゴール(キルケ=ゴール)(1813〜1855)デンマーク
実存主義の先駆者であり、自らの生を支える真理は自らつかみとらねばならいとする「主体的真理」を追求した。人間をただひとり神の前に立つ孤独な実存(単独者)であるととらえた。
また、実存を三段階にわけ、美的実存(低)→倫理的実存→宗教的実存(高)とした。

著書に「死に至る病」「あれかこれか」

ヤスパース(1883 - 1969)ドイツ
アウシュビッツなどを経験したのち、限界状況(例えば死)を突破するため、理性を超えた真の包括者(超越者)にみを委ねることを主張した。また、超越者を通じて真の実存に目覚めた人間が、実存的交わりによって結ばれるとしている。
著書に「理性と実存」「哲学入門」
ハイデガー(1889 - 1976)ドイツ
ハイデガーは無神論的実存主義者と文リィされ、人間は自己の死に責任を果たそうと覚悟して生きることによって、真の実存になることができるとした。また、現に存在している人間は認識の対象である前に世界内に投げ込まれていることを「世界内存在」と表現した。
著書に「存在と時間」など。
サルトル(1905 - 1980)フランス
実存は本質に先立つとし、自分に取っての本質を自ら生み出す決断を自分に課して生きるべきで、また、自由には責任を伴うと主張した。アンガージュマン(社会参加)を呼びかけた。
著書に「存在と無」など。

[編集] 分析哲学

ゴットロープ・フレーゲ
数学論理学に還元するという論理主義を展開。しかし、ラッセルのパラドックスによって破綻。しかし、その途上でアリストテレス以来の論理学を刷新し、現代論理学を独力でほぼ現代の形に作り上げ、また分析哲学に大きな影響を与えた。
バートランド・ラッセル
フレーゲとは違った方向で自らのラッセルのパラドックスを克服し、数学の論理学への還元を成し遂げようとした。とりあえずはパラドックスの回避はできたものの、論理的な身分の怪しい還元公理などの妥協を強いられ、満足のいく解決を提出できなかった。また、盟友G・E・ムーアと共に当時イギリス哲学を支配していたヘーゲル主義を批判し、ヘーゲルとは正反対の普遍実在論を展開した。
ルドルフ・カルナップ
エルンスト・マッハの現象主義、実証主義の影響を受け、ウィーン学団のメンバーと共に論理実証主義を展開した。カルナップは形而上学とその命題を論理的手続きによっても経験的な方法によっても証明されえないがゆえに、無意味であると批判した。

[編集] 構造主義

[編集] ポスト構造主義

[編集] その他現代哲学

[編集] ニヒリズム

[編集] 現象学

[編集] プラグマティズム

[編集] 科学哲学

[編集] フェミニズム
執筆の途中です この「西洋哲学」は、哲学に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正して下さる協力者を求めています。(Portal:哲学

最終更新 2009年9月27日 (日) 15:22 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【西洋哲学】変更履歴

ご利用上の注意

もっと調べる!