言霊学

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言霊学(ことたまがく)とは、森羅万象が、五十音コトタマの法則によって成り立っているとする学問。日本最古の書物である『古事記』はこのコトタマについて神話のかたちを借りて説明した文書であるとする。濁音の「ことだま」「言魂」については言霊を参照。

目次

[編集] コトタマとコトダマ

濁音のつく「ことだま」は、「こと」の「だま」(所有格)で、言葉に乗せた念(霊・魂)の力のことを指し、清音の「ことたま」は五十音の言および霊そのもののことを指す(並列)。日本人の叡智の結晶とも言えるコトタマは非常に高度かつ厳密な法則に基づいた、霊的かつ機械的なものであり、コトダマとの違いは、個人的な感情の有無と言える。

[編集] 駄洒落との関連性

念や感情に重きを置き、ある意味ドロドロした?コトダマと違い、コトタマは音そのものが翼を持ち、自由に空を羽ばたくかのような、軽やかな知的ゲームである。また英語と日本語の性質の違いからも、その特性が浮き彫りにされる。英語は機械言語と言われ[要出典]、ひとつの結論に収束する言語であるが、日本語は末広がりの言語であり、人間の想像力が許す限り無限に意味が広がる。古くは駄洒落、そして最近では2ちゃんねるの意図的な誤変換や当て字なども、そうした日本語の特性を最大限利用した、日本語ならではの高度な遊びであると言える[要出典]

[編集] 言霊学の概要

言霊学の基本はアイウエオ・ワヰウヱヲの陰陽(妹背)五母音と、チイキミシリヒニの陰陽(妹背)八父韻と、残りの三十二子音と、最後の神代表音文字一音、計五十音からなり、それぞれ古事記の神名に当てはめられる。なお、父韻の「イ」は「ヤ」行の「イ」である。

[編集] 天津磐境(先天構造)

まだ現象に現れない心の先天構造を表す。母音と半母音と親音と父韻合わせて十七言霊。別名を天名(あな)という。

[編集] 母音と半母音

母音は五段階の心の宇宙そのものであり、アオウエ・イの母音の宇宙(天の御柱)は主体で、ワヲウヱ・ヰの半母音の宇宙(国の御柱)は客体を表す。ウはまだ主体と客体の区別が未分化の状態である。アによって初めて「吾」という意識が芽生え、同時に客体ワが生まれる。

  • 淡路の穂の狭別の島
    • 【ウ】 天の御中主の神(あめのみなかぬしのかみ)…感覚、欲望
  • 伊豫の二名島
    • 【ア】 高御産巣日の神(たかみむすびのかみ)…直感
    • 【ワ】 神産巣日の神(かみむすびのかみ)…感情
  • 隠岐の三子島(天の忍許呂別)
    • 【オ】 天の常立の神(あめのとこたちのかみ)…思考
    • 【ヲ】 宇摩志阿斯訶備比古遅の神(うましあしかびひこぢのかみ)…記憶
    • 【エ】 国の常立の神(くにのとこたちのかみ)…選択
    • 【ヱ】 豊雲野の神(とよくもののかみ)…知恵

[編集] 親音

母音のうちイ・ヰだけを特別に親音と呼ぶ。親音は他の母音(半母音)を統合し、父韻に展開し、母音と父韻を結びつけて子音(現象)を生み出し、その現象の名前をつける創造主の役割を果たしている。

  • 伊岐の島(天比登都柱)
    • 【イ】 伊耶那岐の神(いざなきのかみ)…意志
    • 【ヰ】 伊耶那美の神(いざなみのかみ)…生命

[編集] 父韻

父韻は時間の経過に伴う変化のリズム(律動)である。母音と半母音に働きかけ、子音(現象)を生むきっかけを作る。別名を天の浮橋といい、天の御柱と国の御柱の間を架け橋のようにつないでいる。

  • 竺紫の島
    • 豊の国(豊日別)
      • 【チ】 宇比地邇の神(うひぢにのかみ)…宇は地に比べて邇(近)い。一点集中する働き。目の前にある物事にフォーカスする。思い切って近寄る。ひとつのことに全身全霊で打ち込むための最初の瞬発力。
      • 【イ】 須比地邇の神(すひぢにのかみ)…須らく智に比べて邇(近)い。知恵を駆使して継続する働き。千代に八千代に弥栄(いやさか)える。
    • 熊曽の国(健日別)
      • 【キ】 角杙の神(つのぐひのかみ)…角は古い細胞が角質化したもので、闘いや身を守る道具として使われる。杙は依り代。物事の判断基準になるもの。記憶を掻き繰る働き。自らの経験知識に従って、記憶領域のデータを検索する。
      • 【ミ】 生杙の神(いくぐひのかみ)…生きるための依り代。生きるための手蔓金蔓必要なものを何でも引き寄せる働き。選別はしない。手当たりしだい見境なく引き寄せる。
    • 竺紫の国(白日別)
      • 【シ】 意富斗能地の神(おほとのぢのかみ)…意に富む斗(はかり)の能(働き)の地。あれこれ試行錯誤した上に識別された認識の土台。左回りの収束する螺旋。思考。考える→神帰る。ひとつの結論に収まる。静まる。一神教。
      • 【リ】 大斗乃弁の神(おほとのべのかみ)…大いなる斗(はかり)の弁(わきまえ)。大いなる認識が人間の想像力が許す限り、どこまでも適用され発展していく。右回りの展開する螺旋。とりとめのない想像。めくるめく妄想でラリる。多神教。
    • 肥の国(健日向日豊久士比泥別)
      • 【ヒ】 於母陀琉の神(おもだるのかみ)…於母陀琉=面足(おもだる)で表面に完成する。ひらめく働き。名状しがたきものの正体(名)が日の光の下に晒される。あるいは重くてだるい。母が惰性に流される。肥満(自己肥大)。知性より感情によって動く。
      • 【ニ】 阿夜訶志古泥の神(あやかしこねのかみ)…阿夜訶志古泥=奇(あや)に畏(かしこ)き音(ね)。奇妙で畏れ多き古き泥。煮詰める働き。どろどろとした名状しがたきもの(なめくじ)が心の裏で育っていく。

[編集] 後天構造

三十二子音神代表音文字一文字、合わせて三十三言霊。先天構造はまだ現象に現れない、まだ意識さえされない潜在意識の奥の出来事であるが、後天構造は現象として意識の上に現れている出来事である。

[編集] 子音

子音は現象の最小単位である。フ、モ、ハ、ヌの四言霊を神名(かな)、それ以外の子音二十八言霊を真名(まな)という。現象が生まれてくる順序がそのまま三十二子音そのものをも表している。言霊が現象の最小単位にして宇宙の最終要素であるからこそ成し得るこの無駄のない精妙さを「言霊の幸倍へ」という。

  • 津島(天の狭手依比売)
    • 【タ】 大事忍男の神(おおことおしをのかみ)
    • 【ト】 石土毘古の神(いはつちひこのかみ)
    • 【ヨ】 石巣比売の神(いはすひめのかみ)
    • 【ツ】 大戸日別の神(おほとひわけのかみ)
    • 【テ】 天の吹男の神(あめのふきをのかみ)
    • 【ヤ】 大屋毘古の神(おほやひこのかみ)
    • 【ユ】 風木津別の忍男の神(かざもつわけのおしをのかみ)
    • 【エ】 海の神名は大綿津見の神(おほわたつみのかみ)
    • 【ケ】 水戸の神名は速秋津日子の神(はやあきつひこのかみ)
    • 【メ】 水戸の神名は速秋津比売の神(あやあきつひめのかみ)
  • 佐渡の島
    • 【ク】 沫那芸の神(あわなぎのかみ)
    • 【ム】 沫那美の神(あわなみのかみ)
    • 【ス】 頬那芸の神(つらなぎのかみ)
    • 【ル】 頬那美の神(つらなみのかみ)
    • 【ソ】 天の水分の神(あめのみくまりのかみ)
    • 【セ】 国の水分の神(くにのみくまりのかみ)
    • 【ホ】 天の久比奢母智の神(あめのくひざもちのかみ)
    • 【ヘ】 国の久比奢母智の神(くにのくひざもちのかみ)
  • 大倭豊秋津の島(天津御虚空豊秋津根別)
    • 【フ】 風の神名は志那津比古の神(しなつひこのかみ)
    • 【モ】 木の神名は久久能智の神(くくのちのかみ)
    • 【ハ】 山の神名は大山津見の神(おほやまつみのかみ)
    • 【ヌ】 野の神名は鹿屋野比売の神(かやのひめのかみ)
    • 【ラ】 天の狭土の神(あめのさつちのかみ)
    • 【サ】 国の狭土の神(くにのさつちのかみ)
    • 【ロ】 天の狭霧の神(あめのさぎりのかみ)
    • 【レ】 国の狭霧の神(くにのさぎりのかみ)
    • 【ノ】 天の闇戸の神(あめのくらどのかみ)
    • 【ネ】 国の闇戸の神(くにのくらどのかみ)
    • 【カ】 大戸或子の神(おほとまどひこのかみ)
    • 【マ】 大戸或女の神(おほとまどひめのかみ)
    • 【ナ】 鳥の石楠船の神(とりのいはくすふねのかみ)
    • 【コ】 大宣都比売の神(おほげつひめのかみ)

[編集] 神代表音文字

最後の言霊ンは文字のことである。

  • 【ン】 火之夜芸速男の神(ほのやぎはやをのかみ)

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • 島田正路著『古事記と言霊』

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月22日 (日) 20:28 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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