誘導結合プラズマ

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誘導結合プラズマ(ゆうどうけつごうプラズマ、Inductively Coupled Plasma、略称ICP)は、気体に高電圧をかけることによってプラズマ化させ、さらに高周波数の変動磁場によってそのプラズマ内部に渦電流によるジュール熱を発生させることによって得られる高温のプラズマである。誘導結合プラズマの温度は10000K程度、電子密度は約1017個/m3である。

石英ガラス管で作られた気体の通過する流路の周囲にコイルを巻いてそこに高周波数の大電流を流すことによって高電圧と高周波数の変動磁場は同時に得られ、誘導結合プラズマを発生させることができる。

高電圧の高周波数の電源は周囲に電磁波を漏洩する。それによる通信の妨害を避けるために、通信以外の用途専用に開放されている周波数帯である周波数27.12MHzおよび40.68MHzの電源が用いられている。

化学分析においてはアルゴンガスによって生成される誘導結合プラズマが、サンプルを数1000-10000℃まで加熱し、原子化・熱励起するのに用いられている。

ICPを利用した分析法には、ICP-AES(OES)とICP-MSの2種類がある。

ICP-AES(ICP - Atomic Emission Spectrometry、あるいはICP-OES Optical Emission Spectrometry(ICP発光分光))は、ICPによってサンプルを原子化・熱励起し、これが基底状態に戻る際の発光スペクトルから元素の同定・定量を行う方法である。原子吸光法と異なり、一度に何種類もの元素を分析することができる。感度はフレームレスの原子吸光法より劣る。

ICP-MS(ICP - Mass Spectrometry, ICP質量分析)は、ICPによってイオン化された原子を質量分析計に導入することで、元素の同定・定量を行う方法である。73種類の元素について使用可能であり、また質量分析計を用いるために、pptレベルの超高感度分析が可能である。ただし、プラズマ内で一時的に生成される分子イオンの妨害を受けるため、分析には注意を要する場合がある。

最終更新 2009年11月27日 (金) 08:02 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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