議員年金

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議員年金(ぎいんねんきん)は、日本においては国会議員互助年金や地方議員の年金を指す。

目次

[編集] 国会議員互助年金

国会議員の年金は「国会議員互助年金法」で定められていたが、2006年平成18年)4月1日をもって廃止されることが決定した。しかし、掛け金は停止になったものの、すでに支払った掛け金に関しては、減額をして年金を支給することを盛り込んでいるため、国会議員の議員年金が完全に廃止されるのはしばらく先のこととされる。その第1条に「互助の精神に則り、国会議員の退職により受ける年金等に関して、国会法第36条の規定に基き定めるものとする」とある。

国会法36条 「議員は、別に定めるところにより、退職金を受けることができる」

議員年金の掛金の扱いは国の一般会計であり、年金給付は総務省の「恩給費」から支出される。

  • 受給資格:在職10年
  • 在職時掛金:年間126万6000円。
  • 受給額:最低でも年412万円(在職年数10年)。在職1年増える毎に年額8万2400円増える。
  • 備考:国会議員互助年金は約70%が公費からの支出となっている。(2006年改正を持って自己負担はゼロ、公費負担100%となった)
  • その他:受給資格が得られない場合、在職3年以上であれば掛け金の8割が戻る。

[編集] 憲政功労年金

憲政功労年金は50年以上国会議員として在職し、議決を受けた者に年金が支給されたもので、2003年(平成15年)に制度は廃止された。1954年昭和29年)に制定された憲政功労年金法による。当初は年額100万円支給され、1987年(昭和62年)に年額500万円に改定された。過去に受給したのは尾崎行雄三木武夫など。

[編集] 地方議会議員年金

1961年(昭和36年)7月に地方議会議員互助年金法に基づく任意加入の互助年金制度として発足し、1962年(昭和37年)12月に地方公務員共済組合法に基づく強制加入の年金制度に移行された。地方議会議員の年金は、「地方公務員等共済組合法 第11章地方議会議員の年金制度」で定められている。目的は、公務員の場合と相違はない。

  • 受給資格:在職12年
  • 掛金:都道府県議会は月額報酬の13%、市町村議会議員は月額報酬の16%、期末手当にも一定の掛金
  • 受給額:年額平均約95万円(都道府県議会議員約195万円、市議会議員103万円、町村議会議員68万円、いずれも2007年度平均)
  • その他:年金の運営にあっては、都道府県及び市町村より約40%の公費が支出されている。

平成の大合併で地方自治体の数が減り、また、地方自治体の行財政改革で議員定数が削減されていったこともあり、掛金を払う現役議員の総数は減ったが受給される元議員が増えたため、共済会の財政は逼迫した。市議と町村議が加入する共済会は2008年度にも積立金が枯渇するのではという懸念が報道されたりもした。

2003年(平成15年)4月に議員共済会の財政状況が赤字のため、掛金率増、特別掛金率増、公費負担率増、給付削減等の制度改正が実施された。

2006年(平成18年)6月に「地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律(平成18年法律第63号)」が成立、2007年(平成19年)4月1日施行となり、年金減額となったが、これを避けるために3月に”駆け込み辞職”する地方議員が現われ、各地で問題となった。また議員年金への掛金や公費負担は強制であるが、これに反発する動きもある[1]

2008年(平成20年)12月、2012年度にも破綻するとの試算がまとめられ、これを受け2009年(平成21年)春には総務省内に有識者会議が設置され、同年11月2日に議員年金制度そのものの廃止案を諮問した[2]。廃止案のほかに存続案も2つ提示され、2009年中にも答申を受ける予定となっている。

なお、都道府県知事市町村長は議員ではないため、一般地方公務員と同様、共済組合に加入する。

[編集] 目的・立法趣旨

諸外国の国会議員年金制度の目的にもあるように、引退後の所得を心配することなく、議員活動を保障しようとするところにあると考えられる。議員という身分は選挙に基づいて与えられたものであるから、一般のサラリーマンとは異なり非常に不安定であり、生活のための収入が継続的に約束されているわけではない。国民・有権者から信任を受けた国会議員が、独立した立場で国民に公約した各政策に取り組める環境が真に必要と考えられ、手厚い保障を設けることは、ひいては優秀な人材に議員としての活躍の道を開くものであるといえる。

[編集] 問題点

  1. 短い加入期間で受給資格が得られる。
  2. 公費負担率が高い。

として、問題視する声も多い。 また、国会議員年金については、自分自身で内容を決めることが、制度上出来てしまうため、「議員同士のお手盛り」年金と言われることも多い。

国会法36条における、「議員退職金」を年金として受けることとなっている国会議員互助年金法があるため、退職金と年金の区分を曖昧にしているこの法令に関しても見直しが必要であろう。

2005年(平成17年)1月に衆議院・参議院議長の諮問機関「国会議員の互助年金等に関する調査会」が下記の改革案を答申した。

  • 議員の納付額を70%以上増やし、給付は30%減らす。
  • 受給資格年数を在職10年から12年にする。
  • 既存の受給資格者の受給額は変更しない。

[編集] その他

年金関連法の成立は、厚生年金保険法が1954年(昭和29年)で一番早く、国会議員互助年金法と国家公務員共済組合法1958年(昭和33年)で2番目に早く、次いで国民年金法1959年(昭和34年)で、地方公務員等共済組合法1964年(昭和39年)と一番遅い。国会議員互助年金法は、公務員年金がまだ恩給制度の際に成立しているので、法の内容も給付の仕組、そして給付の原資も恩給制度と同等になっている。これは、恩給制度は基本的に掛け金なしでも給付が受けられる制度であるため、公務員年金が厚生年金と同様の制度に「改悪」される前に成立を図ったのではないかとも考えられる。

また市議、県議を各12年歴任後、国会議員10年在職した場合、基礎年金、2つの共済年金、国会議員年金を併給できる。 互助会制度で公的年金ではないため、別に、公的年金(国民年金など)に加入しなければならない。

[編集] 脚注

  1. ^ 読売新聞
  2. ^ “[[1]]”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2009-11-03). http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091103-OYT1T00517.htm 2009-11-03 閲覧。 

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月3日 (火) 08:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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