テン
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![]() ムナジロテン Martes foina |
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テン (貂、黄鼬・Martes) は、食肉目イタチ科の哺乳類でテン属に分類される種の総称である。全長は小型の種で約40cm。大型の種で80cm以上になる。夜行性で、ウサギ、ネズミ、リス、果実などを食べる。
日本でテンというと主にホンドテンMartes melampus melampusを指す。ホンドテンは本州、四国、九州などに分布。主に森林に住み、木にも登ったりもする。泳ぎも得意で流れる川を泳いで渡ることもある。ホンドテンのうち、茶色で一年中同じ色の個体をスステン、夏は茶色だが冬は黄色に変わる個体をキテンと呼ぶが、両者の間に遺伝的な相違は見つかっていない。
キテンの毛皮は特に優れていて、最高級とされる。そのため、「テン獲りは二人で行くな」ということわざが猟師に伝わっている。高価で売れるので、一方がもう一方を殺しかねないという意味である。
他にも、北海道、サハリン、シベリアなどにクロテンが生息している。
目次 |
[編集] テンの仲間
- アメリカテン Martes americana
- キエリテン Martes flavigula
- ムナジロテン Martes foina
- テン Martes melampus
- ホンドテン Martes melampus melampus
- ツシマテン Martes melampus tsuensis
- フィッシャー Martes pennanti
- クロテン(セーブル) Martes zibellina
- エゾクロテン Martes zibellina brachyura
[編集] 伝承
三重県伊賀地方では「狐七化け、狸八化け、貂九化け」といい、テンはキツネやタヌキを上回る変化能力を持つという伝承がある。秋田県や石川県では目の前をテンが横切ると縁起が悪いといい(イタチにも同様の伝承がある)、広島県ではテンを殺すと火難に遭うという。福島県ではテンはヘコ、フチカリ、コモノ、ハヤなどと呼ばれ、雪崩による死亡者が化けたものといわれた[1]。
鳥山石燕の妖怪画集『画図百鬼夜行』には「鼬」と題した絵が描かれているが、読みは「いたち」ではなく「てん」であり[2]、イタチが数百歳を経て魔力を持つ妖怪となったものがテンとされている[3]。画図では数匹のテンが梯子上に絡み合って火柱を成しており、このような姿に絡み合ったテンが家のそばに現れると、その家は火災を遭うとして恐れられていた[4]。
[編集] 脚注
- ^ 村上健司編著 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、230頁。ISBN 978-4-6203-1428-0。
- ^ 高田衛監修 稲田篤信・田中直日編 『鳥山石燕 画図百鬼夜行』 国書刊行会、1992年、50頁。ISBN 978-4-336-03386-4。
- ^ 少年社・中村友紀夫・武田えり子編 『妖怪の本 異界の闇に蠢く百鬼夜行の伝説』 学習研究社〈New sight mook〉、1999年、123頁。ISBN 978-4-05-602048-9。
- ^ 多田克己 『幻想世界の住人たち IV 日本編』 新紀元社、1990年、249頁。ISBN 978-4-9151-4644-2。




