身延線

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身延線
特急「ワイドビューふじかわ」
身延線の路線図
路線総延長 88.4 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V (直流)
最大勾配 25 パーミル
停車場・施設・接続路線
東海道本線
eABZ3rg BHFq ABZ3lg
0.0 富士駅
exBHF STRrg-ELEV STRrf-ELEV
本市場駅 -1969
exSTR BHF-ELEV
1.5 柚木駅 1969-
exBHF BHF-ELEV
2.8 竪堀駅
exSTRlf eABZlg
←旧線
WBRÜCKE
潤井川
AKRZu
東名高速道路
uexKBHFr + HUB84
uexKBHFr + HUB84
uexKBHFr
BHF + HUB82
BHF + HUB82
BHF
5.6 入山瀬駅
STR
根方軌道
BHF
8.0 富士根駅
BHF
9.3 源道寺駅
uexKBHFr + HUB84
uexKBHFr + HUB84
uexKBHFr
BHF + HUB82
BHF + HUB82
BHF
10.7 富士宮駅
STR
富士軌道
BHF
11.9 西富士宮駅
WBRÜCKE
潤井川
BHF
16.9 沼久保駅
BHF
19.2 芝川駅
WBRÜCKE
芝川
BHF
24.0 稲子駅
WBRÜCKE
稲子川
STR
静岡県
exGRENZE legende + TUNNEL1
exGRENZE legende + TUNNEL1
exGRENZE legende
稲子トンネル
STR
山梨県
BHF
26.3 十島駅
WBRÜCKE
佐野川
BHF
29.4 井出駅
BHF
31.9 寄畑駅
BHF
34.1 内船駅
BHF
39.8 甲斐大島駅
TUNNEL1
和田トンネル
BHF
43.5 身延駅
BHF
45.7 塩之沢駅
TUNNEL1
WASSERrg WBRÜCKE
下部川
WASSER BHF
50.2 波高島駅
WASSERlf WBRÜCKE WASSERlg
WBRÜCKE WASSERrf
BHF
51.7 下部温泉駅
BHF
54.1 甲斐常葉駅
BHF
56.1 市ノ瀬駅
TUNNEL1
勝坂トンネル
BHF
58.8 久那土駅
BHF
60.3 甲斐岩間駅
BHF
61.8 落居駅
TUNNEL1
割石トンネル
BHF
66.8 鰍沢口駅
BHF
69.8 市川大門駅
BHF
70.7 市川本町駅
BHF
71.7 芦川駅
BHF
72.8 甲斐上野駅
WBRÜCKE
笛吹川
BHF
76.3 東花輪駅
BHF
77.5 小井川駅
BHF
78.9 常永駅
AKRZu
中央自動車道
BHF
81.2 国母駅
BHF
83.1 甲斐住吉駅
BHF
84.0 南甲府駅
STR
中央本線
STRlg BHF
86.3 善光寺駅
STR BHF
87.2 金手駅
STR eGRENZE
JR東海 /↓JR東日本
ABZrg ABZrf
BHF + HUB84
BHF + HUB84
BHF
KBHFe + HUB82
KBHFe + HUB82
KBHFe
88.4 甲府駅 甲府駅前駅
STR uexKBHFl
山梨交通電車線

身延線(みのぶせん)は 静岡県富士市富士駅山梨県甲府市甲府駅とを結ぶ東海旅客鉄道(JR東海)の鉄道路線地方交通線)である。

目次

[編集] 概要

駿河湾沿岸部から甲府盆地にかけて、富士山赤石山脈(南アルプス)に挟まれた富士川の流域を走る山岳路線である。全線にわたり富士川の左岸(東側)を通り、本流を渡ることはない。北側は甲府盆地内の鰍沢口駅、南側は西富士宮駅付近まで地形が開けており、沿線人口が多い両端部での区間運転も多い。また中京地方以西と山梨県を行き来するには最も利用しやすい鉄道ルートで、静岡駅東海道新幹線と接続する特急ふじかわ」が運転され長距離輸送も担う。

線形は33.3の勾配と半径200mの急曲線が連続し、中間の山岳区間では特急でも表定速度が50km/h 程度に落ちる。このため、列車交換待ちや長時間停車することもあって、88.4kmの全線でも、所要時間は2時間半 - 3時間半程度かかる。これは、6.5km短い木次線と比較すると、ほぼ同じか少し長い。また、旧富士身延鉄道として建設された当時、狭小トンネルのままで電化されており、以来拡張工事などが為されていないことから、入線できる車両には車高制限がある(詳細は後述)。このためJR東海のすべての車両設計では、予讃線のより車両限界の小さな区間を運転する285系を除き、最狭隘となる身延線の車両限界を勘案することになっている。

末端の善光寺駅西側から甲府駅にかけては中央本線と並行して走る。そのため、国鉄時代は他の区間が静岡鉄道管理局管内であったのに対し、同区間は東京西鉄道管理局の管内であった。国鉄分割民営化に際してはJR東海とJR東日本の会社境界が金手・甲府駅間にある甲府駅第一場内信号機付近に設定された。

[編集] 路線データ

全線が静岡支社の管轄である。ただし甲府駅第一場内信号機(富士起点87.358km地点)以遠の同駅構内は東日本旅客鉄道が管理している(ただし同社の第三種鉄道事業ではない)。

[編集] リニア中央新幹線との接続

2025年開業予定のリニアモーターカー方式の中央新幹線と交わる地点に接続駅を設ける計画がある。駅候補地として国母駅周辺から鰍沢口駅周辺までの間が挙げられており、2009年中にも予定地が決定される可能性がある。

[編集] 高架化事業

2008年(平成20年)から、富士宮市の富士宮駅の西側700mの区間で高架化工事が行われている。この区間は路線と静岡県道414号(旧国道139号)が並走しており、県道や市道などの道路が踏切を超えるとすぐに県道414号との交差点に差し掛かり、踏切と交差点の信号機によって慢性的な渋滞が発生して、交通に支障を来している。工事が行われているのは、このような問題を解消するためである。高架化にはプレキャストアーチ構造高架橋という工法が採用され、日本で初めての施工となる[1]

[編集] 周辺道路への影響

山梨県内では富士川の右岸を国道52号が併走する。将来的には並行する形で中部横断自動車道が建設されることになっており、2006年12月までに山梨県内の双葉JCT - 増穂ICが開通している。増穂IC以南の区間では測量も完了し、鰍沢口駅付近から南部町内までの区間は身延線と近接する形で建設される予定である。

[編集] 運行形態

普通列車は2両または3両の短編成で運転される。富士・富士宮両市の都市圏輸送を担う富士 - 西富士宮間、および山梨県南部から甲府市への通勤・通学輸送を担う鰍沢口 - 甲府間の運転本数が多く、全線通しの普通列車は朝夕を除き1 - 2時間に1本程度である。一部列車でワンマン運転が実施されている。かつてはJRとしては珍しい単行電車(123系)が区間輸送で用いられていた(2両連結して運転することもあった)が、123系は2007年3月に全て313系2次車と置き換えられた。優等列車としては、特急「ふじかわ」が甲府 - 富士 - 東海道線静岡間で7往復運転している。

各区間の普通列車の運転間隔は以下のようになっている。

  • 起点・富士 - 西富士宮間は、ラッシュ時は1時間に4本で、その他の時間帯は毎時1 - 3本程度である。
  • 西富士宮 - 鰍沢口間は閑散区間で、1 - 2時間に1本程度。西富士宮から甲府方はすべて単線であるため、芝川駅身延駅などで列車の列車交換による長時間の停車を行うこともある。その関係で本数も1日15本前後に減少し、駅によっては3時間程度開くところもある(特に富士方面)。
  • 鰍沢口 - 終点・甲府間は毎時1 - 2本程度に増加する。

甲府駅では中央本線の全ホームより身延線への入線が可能な構造となっているが、現在両線を直通する定期列車はない。国鉄時代には身延線の車両も甲府駅西方の留置線を使用していたが、甲府駅の管轄がJR東日本となった民営化後は中央線の車両のみ留置されている。そのため甲府側では貨物輸送の衰退で余裕が生まれた南甲府駅の側線、また一部は鰍沢口駅へ回送して車両を留置している。

[編集] 臨時列車

春季の土曜休日には臨時特急「しだれ桜」が静岡 - 身延間に1往復運転される。2004年には鰍沢口まで初の延長運転が行われたが、以後は実施されていない。また1986年までは臨時列車として新宿駅 - 身延駅間に急行「みのぶ」が運転されており、唯一の中央本線との直通列車であった。普通列車では、毎年8月7日、市川三郷町の花火大会に際して甲府 - 市川大門・鰍沢口間に多数の臨時電車が運転され、通常は見られない313系4両編成も用いられる。

また、年に数回の頻度で、日蓮正宗法華講による金沢・糸魚川方面からの団体臨時列車が、東海道本線を経由して富士宮駅まで運転される。使用車両は183・189系485・489系681683系などで、富士宮駅では団体専用の1番線に停車する。このほか、数年に一度、長野方面からも団体臨時列車が身延線に入線することがある。

富士駅側では、かつて日蓮正宗の総本山である大石寺(富士宮市)への参拝を目的に、創価学会関連の団体専用列車(いわゆる「創臨」)が各地から富士宮駅に多数発着していた。そのため富士 - 富士宮間が複線化され、西富士宮駅手前まで大規模な引き上げ線を設置するなどしていたが、1991年に日蓮正宗が創価学会を破門すると臨時列車の運行が宗門側の法華講によるものだけとなり、本数も大幅に減少した。広大な引き上げ線も廃止された現在は、2008年末から2009年にかけて行われている道路の高架化に伴い、これまでは本線側とは完全に切断されて残っていた線路の撤去作業が進められている。

2001年(平成13年)3月31日をもって、全区間における貨物輸送は廃止されたが、例外的に「工臨」(工事用臨時列車)として、静岡運転所所属の電気機関車EF64形2号機とレール運搬用のチキ5500形で編成される列車が運用されている(2008年現在)。

[編集] 車両とその運用

313系
313系
115系 身延色
115系 身延色
123系 ワンマン車
123系 ワンマン車

身延線は前身の富士身延鉄道時代に作られた区間のトンネル断面および建築限界が小さく、車両限界は狭小トンネルで知られる中央本線などを含めた他のJR線よりも小さい。JR線の電化区間で更に車両限界が小さいのは、1980年代以降に新たに電化された予讃線箕浦駅以西のみで、身延線の車両限界は長きにわたり、極めて特殊な事例として見られてきた。そのため、パンタグラフがある部分の屋根を低くした特殊構造の車両(モハ114-2600番台など)が投入され、他の路線からの転用車もパンタグラフ回りの屋根を極度に低く改造することが必須とされてきた(ただし、トンネルのない富士 - 西富士宮間では車高制限を受けない)。民営化後のJR東海が導入したクモハ211-5600番台クモハ311も身延線への入線を考慮した設計となっている。その後の折り畳み高さの低いシングルアーム型パンタグラフの開発により、1995年に製作された373系以降は屋根高さの制限は緩和されたものの、身延線に関わる車両限界が、そのままJR東海の車両限界を規定している状況に変化はない。

2008年現在身延線で使用されている車両は、211系313系373系である。313系3000・3100番台はワンマン対応で、通年で全列車が半自動ドア扱いである。身延線の列車番号末尾がGの列車は同番台充当のワンマン列車である。211系は2006年10月10日より東海道線に直通する普通列車の一部で運用されている(西富士宮以南での運用)。

2007年3月17日までは115系123系も運用されていた。最終的には115系は身延線全線、123系は富士 - 芝川間で運用されており、123系はワンマン運転対応であった。

なお、373系は185系と同じく普通列車としても運用することを前提に造られており、当初は甲府 - 鰍沢口間で早朝深夜帯の普通列車としても使用された。しかし普通列車への使用は313系導入と共に姿を消し、以後は特急列車にのみ使用されている。

皇族の輸送には、373系に代わり、383系を神領車両区から借りて使用する。内閣総理大臣などの場合は「ふじかわ」の指定席車を使用する。なお、2001年の第52回全国植樹祭に関連して甲斐岩間→甲府間にお召し列車が運転された際にはキハ85系3両が使用された。

[編集] 歴史

[編集] 富士身延鉄道

身延線の前身は、私鉄の富士身延鉄道である。江戸時代まで甲駿間は富士川沿いの富士川舟運による物流が盛んで、明治中期には最盛期を迎えていた。そのため、中央本線の計画に際しては岩淵から富士川沿いに北上し、市川大門を経て甲府へ至る岩淵線ルートが構想されていたが、中央線は八王子線のルートが採用され、1901年(明治30年)に開通した。中央線の開通により舟運の相対的地位は低下するが、甲駿間を結ぶ鉄道路線の計画は1895年(明治28年)に東京在住の資本家を中心とする駿甲鉄道敷設計画として存続し、舟運関係者からは反対されるが山梨・静岡の支持者や若尾民造らの支援者を得る。

駿甲鉄道計画も資本金不足などにより挫折するが、1911年(明治44年)には小野金六、根津嘉一郎甲州財閥系の資本家による富士身延鉄道と、身延参詣者の輸送を目的とした身延軽便鉄道(甲駿軽便鉄道)の計画が同時に持ち上がる。富士身延鉄道は、大宮町から分岐し、富士川左岸沿いに富士 - 甲府間を結ぶ計画で、身延軽便鉄道は興津から分岐し富士川右岸を万沢・南部から身延まで至る計画であった。両者の甲駿鉄道計画は最終的に後者が却下されることにより富士身延鉄道計画が採用され、東海道線の鈴川(現在の吉原)から大宮(現在の富士宮)までの馬車鉄道を運営していた富士鉄道を買収し、1913年に富士 - 大宮町間が蒸気鉄道として開業した。以後、順次延伸され、1920年5月18日に身延まで開通した。

富士身延鉄道は富士 - 身延間を開業させるが経営状況は芳しくなく、末期には運賃が日本一高いといわれるほどにもなった。そのため沿線から国営化を望む声が挙がり、身延以北は政府による建設が決まった。しかし関東大震災の影響で不可能となり、結局国有鉄道の規格に準じることを条件に富士身延鉄道が建設することとなった。この建設には習志野の陸軍鉄道連隊が関与したといわれる。

  • 1890年明治23年)6月26日 富士馬車鉄道が東海道線鈴川(現在の吉原駅) - 大宮間に馬車鉄道を開業
  • 1897年(明治30年) 富士川電気鉄道設立、富士 - 甲府間に免許取得するも日清戦争後の不景気で資本金不足のまま免許失効、会社解散
  • 1908年(明治41年) 富士馬車鉄道が富士鉄道に改称
  • 1910年(明治43年)4月17日 富士鉄道が富士 - 長沢間の支線を開業
  • 1911年(明治44年) 甲府財界を中心としたグループに富士 - 甲府間の免許
  • 1912年大正元年) 富士身延鉄道設立。富士鉄道から路線を譲受
  • 1913年(大正2年)7月20日 富士 - 長沢間、入山瀬 - 大宮間の馬車鉄道を廃止し、富士 - 大宮町間の蒸気鉄道(6.4M≒10.30km)が開業。入山瀬駅、富士根駅、大宮町駅(現在の富士宮駅)開業
  • 1915年(大正4年)3月1日 大宮町 - 芝川間(5.3M≒8.53km)が延伸開業、芝川駅開業
  • 1918年(大正7年) 馬車鉄道の鈴川 - 長沢 - 入山瀬間を根方軌道に譲渡
    • 8月10日 芝川 - 十島間(4.4M≒7.08km)が延伸開業、十島停留場開業
    • 10月8日 十島 - 内船南部間(4.9M≒7.89km)が延伸開業、内船南部駅(現在の内船駅)開業
  • 1919年(大正8年)4月8日 内船南部 - 甲斐大島間(3.5M≒5.63km)が延伸開業、甲斐大島駅開業
  • 1920年(大正9年)5月18日 甲斐大島 - 身延間(2.4M≒3.86km)が延伸開業、身延駅開業
  • 1924年(大正13年)7月6日 根方軌道線廃止
  • 1926年(大正15年) 電化が決定したのでこの年から全線で電化工事が並行して実施される
    • 3月8日 竪堀停留場開業
    • 9月1日 大宮町内で細々と運行されていた馬車鉄道が全廃
  • 1927年昭和2年)6月20日 富士 - 身延間が電化、電車運転開始。以後は開通時から電化
    • 7月15日 大宮西町駅(現在の西富士宮駅)開業
    • 11月5日 竪堀停留場を駅に格上げ
    • 12月17日 身延 - 市川大門間(16.4M≒26.39km)が延伸開業。甲斐下山駅(現在の波高島駅)、下部駅(現在の下部温泉駅)、甲斐常葉駅、久那土駅、甲斐岩間駅、鰍沢黒沢駅(現在の鰍沢口駅)、市川大門駅開業
  • 1928年(昭和3年)3月30日 市川大門 - 甲府間(11.4M≒18.35km)が延伸開業し全通。当時の所要時間は甲府 - 富士間3時間。甲斐上野駅、東花輪駅、西条常永駅(現在の常永駅)、国母駅、甲府南口駅、善光寺停留場開業
  • 1929年(昭和4年)2月11日 芦川停留場開業
    • 3月10日 沼久保停留場開業。
    • 3月26日 井出福士停留場(現在の井出駅)開業
    • 8月15日 稲子駅、小井川停留場、金手停留場開業
    • 12月28日 (貨)井出側線駅開業
  • 1930年(昭和5年) 甲斐下山駅を下山波高島駅に改称
    • 4月1日 営業距離の単位をマイルからメートルに変更(全線 54.7M→88.1km)
    • 6月1日 落居停留場開業
    • 10月1日 市川本町停留場開業
    • 12月25日 (貨)源道寺駅廃止。源道寺停留場が開業
  • 1931年(昭和6年)4月1日 甲府住吉停留場(現在の甲斐住吉駅)開業
    • 9月20日 井出側線駅を井出福士側線駅に改称
    • 11月1日 寄畑停留場開業
    • 12月1日 井出福士側線駅を第二井出福士駅に改称
  • 1932年(昭和7年)5月10日 市ノ瀬停留場開業
  • 1933年(昭和8年)9月1日 塩之沢停留場開業
  • 1934年(昭和9年)6月1日 塩之沢停留場を駅に格上げ
    • 7月1日 本市場停留場(現在の柚木駅)開業
  • 1936年(昭和11年)6月22日認可 十島停留場、井出福士停留場を駅に格上げ。(貨)第二井出福士駅を井出福士駅に併合

[編集] 国鉄借上げ以後

全線開通の10年後となる1938年には路線が鉄道省(後の国鉄)に借り上げられ、1941年には国有化された。なお身延線の買収は戦時買収ではないが、予算捻出のため「戦時買収的な名目」で買収されている。

1964年3月、身延線初の優等列車として富士 - 甲府間に準急「富士川」2往復の運転が開始された。同年10月に東海道新幹線が開通すると接続のため1往復が静岡駅まで運転区間を延長し、1966年3月には一部が急行列車となった。準急として残った1往復は「白糸」と改称した。

1969年にそれまで全線単線であった身延線の富士 - 富士宮間の複線化工事にあわせて、富士 - 入山瀬間[2]の路線付け替えおよび高架化が行われ、同時に本市場駅(柚木駅に改称)、竪堀駅も移設された。これは、1960年頃から当時創価学会と関係のあった(1991年に断絶)日蓮正宗の総本山である大石寺参詣のための団体列車が急増しており、その輸送力増強と、本市場駅付近を通っていた旧国道1号線(現在の県道396号線)との踏切の渋滞が深刻化していたためである。移設後は富士駅から東京側で分岐していたのを静岡側で分岐するように改め、首都圏方面からの団体列車がスイッチバックせずに直通できるように配線が変更され、また高架化されたことで国道1号線の渋滞も緩和された。富士 - 富士宮間の複線化は1974年に完成した。旧線部分の約2km(本市場駅付近から現在線路との合流地点まで)は富士緑道として遊歩道化されている。

1980年代後半頃から、富士市や富士宮市のクルマ社会化にあわせ利用者が減りはじめ、1両編成車両(123系)の導入や、ワンマン運転の実施、駅の営業縮小(富士宮駅縮小や、夜間および早朝の無人化など)などコスト削減が進められた(123系は2007年使用終了)。

  • 1938年(昭和13年)10月1日 鉄道省に借り上げられる
    • 停留場を駅に格上げ。井出福士駅を井出駅に、内船南部駅を内船駅に、下山波高島駅を波高島駅に、鰍沢黒沢駅を鰍沢口駅に、西条常永駅を常永駅に、甲府住吉駅を甲斐住吉駅に、甲府南口駅を南甲府駅に改称
  • 1941年(昭和16年)5月1日 国有化され身延線となる
  • 1942年(昭和17年)10月1日 大宮町駅を富士宮駅に、大宮西町駅を西富士宮駅に改称
  • 1949年(昭和24年)8月25日 国鉄買収時に投入されたモハ62001が島尻トンネル内で架線と接触し焼失。廃車となったモハ62001は西武鉄道へ譲渡される
  • 1953年(昭和29年)5月10日 戦災により1945年ごろより営業休止となっていた金手駅が営業再開
  • 1964年(昭和39年)3月20日 準急「富士川」運転開始
  • 1966年(昭和41年)3月5日 走行キロ100km以上の準急列車は急行列車に格上げ。「富士川」のうち、身延線内のみ運転の列車は準急のまま残り「白糸」と改称
  • 1968年(昭和43年)10月1日 「白糸」が急行格上げ、「富士川」に編入のうえ全便静岡乗り入れ開始
  • 1969年(昭和44年)9月28日 富士 - 入山瀬間[2]が経路変更、あわせて高架・複線化。竪堀駅、本市場駅を移転し、本市場駅は柚木駅に改称。経路変更に伴い全線でキロ修正、0.3km延長(富士 - 柚木間 +0.2km、柚木 - 竪堀間・竪堀 - 入山瀬間・芝川 - 稲子間・南甲府 - 善光寺間・金手 - 甲府間 +0.1km、沼久保 - 芝川間・十島 - 井出間・甲斐大島 - 身延間・甲斐住吉 - 南甲府間 -0.1km)
  • 1971年(昭和46年)3月29日 富士根 - 富士宮間が複線化
  • 1972年(昭和47年)3月13日 入山瀬 - 富士根間が複線化
  • 1974年(昭和49年)9月27日 竪堀 - 入山瀬間が複線化され、富士 - 富士宮間の複線化完成
  • 1981年(昭和56年)8月31日 この日をもって戦前形旧型国電の営業運転を終了。62系(2代)を除いて115系2000番台に置き換えられる
  • 1982年(昭和57年)3月1日 CTC
  • 1987年(昭和62年)3月21日 国鉄最後のダイヤ改正で富士 - 西富士宮間の区間電車増発。123系電車投入
  • 1989年(昭和63年)3月 甲府 - 鰍沢口間の区間電車増発
  • 1990年平成2年)3月10日 富士 - 西富士宮間の一部列車でワンマン運転開始
  • 1991年(平成3年)12月14日 下部駅を下部温泉駅に改称
  • 1995年(平成7年)10月1日 急行「富士川」廃止、特急「ふじかわ」へ格上げ
  • 1999年(平成11年)6月1日 313系電車の営業運転を開始
    • 12月4日 全線で一部列車除いてワンマン運転開始
  • 2001年(平成13年)3月31日 日本貨物鉄道の第二種鉄道事業(東花輪 - 甲府間)廃止
  • 2003年(平成15年)10月1日 東海道新幹線品川駅開業に合わせたダイヤ改正で、特急の運転間隔の2時間パターン化を静岡発一部列車を除いて実施
  • 2004年(平成16年)2月1日 身延CTC指令所を静岡総合指令所に統合
  • 2005年(平成17年)10月1日 ダイヤ改正、特急料金が値下げ、30キロまで310円の特定特急券が設定
  • 2006年(平成18年)3月18日 ダイヤ改正、特急停車駅が統一
    • 8月7日 313系3100番台投入、運用開始
  • 2007年(平成19年)3月18日 ダイヤ改正により115系・123系の運行終了、特急「ふじかわ」全面禁煙化
  • 2010年(平成22年) TOICAが富士駅から西富士宮駅まで導入される予定。

[編集] 駅一覧

私鉄由来の路線ということもあり、平均駅間距離は2.3kmと都市部以外のJR線では比較的短い。列車の折返しは富士・西富士宮・芝川・身延・下部温泉・鰍沢口・甲府の各駅で行われている(2008年3月現在)。

  • 普通列車は全駅に停車。特急列車の停車駅についてはふじかわ (列車)を参照。
凡例
単線/複線 … ∥:複線区間、◇:単線区間(列車交換可能)、|:単線区間(列車交換不可)、∨:ここより下は単線、∧:終点(交換可能)
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 単線/複線 所在地
富士駅 - 0.0 東海旅客鉄道東海道本線 静岡県 富士市
柚木駅 1.5 1.5  
竪堀駅 1.3 2.8  
入山瀬駅 2.8 5.6  
富士根駅 2.4 8.0  
源道寺駅 1.3 9.3   富士宮市
富士宮駅 1.4 10.7  
西富士宮駅 1.2 11.9  
沼久保駅 5.0 16.9  
芝川駅 2.3 19.2   富士郡
芝川町
稲子駅 4.8 24.0  
十島駅 2.3 26.3   山梨県 南巨摩郡
南部町
井出駅 3.1 29.4  
寄畑駅 2.5 31.9  
内船駅 2.2 34.1  
甲斐大島駅 5.7 39.8   南巨摩郡
身延町
身延駅 3.7 43.5  
塩之沢駅 2.2 45.7  
波高島駅 4.5 50.2  
下部温泉駅 1.5 51.7  
甲斐常葉駅 2.4 54.1  
市ノ瀬駅 2.0 56.1  
久那土駅 2.7 58.8  
甲斐岩間駅 1.5 60.3   西八代郡
市川三郷町
落居駅 1.5 61.8  
鰍沢口駅 5.0 66.8  
市川大門駅 3.0 69.8  
市川本町駅 0.9 70.7  
芦川駅 1.0 71.7  
甲斐上野駅 1.1 72.8  
東花輪駅 3.5 76.3   中央市
小井川駅 1.2 77.5  
常永駅 1.4 78.9   中巨摩郡
昭和町
国母駅 2.3 81.2  
甲斐住吉駅 1.9 83.1   甲府市
南甲府駅 0.9 84.0  
善光寺駅 2.3 86.3  
金手駅 0.9 87.2  
甲府駅 1.2 88.4 東日本旅客鉄道中央本線

[編集] 過去の接続路線

  • 入山瀬駅:根方軌道線 - 1924年廃止
  • 富士宮駅:富士軌道線 - 1938年廃止
  • 甲府駅:山梨交通電車線(甲府駅前駅) - 1962年7月1日廃止

[編集] 脚注

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  1. ^ 静岡県公式HP 富士土木事務所
  2. ^ 正確には、富士駅から、竪堀駅 - 入山瀬駅間の潤井川手前まで。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年11月12日 (木) 05:25 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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