転校生 (映画)

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転校生
監督 大林宣彦
製作総指揮 佐々木史朗
製作 森岡道夫
大林恭子
多賀祥介
脚本 剣持亘
出演者 尾美としのり
小林聡美
撮影 阪本善尚
配給 松竹
公開 1982年(昭和57年)4月17日
上映時間 112分
製作国 日本の旗日本
言語 日本語
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転校生-さよなら あなた-
監督 大林宣彦
製作 黒井和男
脚本 剣持亘
内藤忠司
石森史郎
南柱根
大林宣彦
出演者 蓮佛美沙子
森田直幸
撮影 加藤雄大
配給 角川映画
公開 2007年(平成19年)6月23日
上映時間 120分
製作国 日本の旗日本
言語 日本語
  

転校生』(てんこうせい)は、1982年(昭和57年)に公開された日本の映画山中恒の児童文学『おれがあいつであいつがおれで』の映画化作品。2007年(平成19年)に、リメイク版が公開された。ロケを行った土地にちなみ、1982年版を「尾道転校生」、2007年版を「長野転校生」と呼び分ける向きもある。

目次

[編集] 概要

この映画が製作された当時、監督をつとめた大林宣彦は「CMディレクター出身の新進気鋭の映画監督」という位置づけであり、すでに監督経験はあったものの名声や地位が十分に確立されていたとはいえなかった。また、主演の尾美としのり小林聡美もほとんど無名の俳優であり、さらに、「男と女の身体が入れ替わる」という内容が、当初は出資を決めていた会社(「学用品関連」とのこと)の内部で「破廉恥である」と問題になり、出資が中止されるなど、制作費の調達などは極めて厳しい状況だった(大林自著の「日日世は好日 巻の2」に詳しい)。大林は「一時期はクランクアップが危ぶまれるところまで追い込まれた」と述べている。

公開後、地味だが極めて良質の映画という評価がなされ、参加スタッフ・出演俳優の代表作になった。また、その後の大林作品と組み合わせて「尾道三部作[1]と呼ばれるようになり、広島県尾道市を観光都市として世に知らしめる[2]ことになった。1980年代の日本映画界を代表する映画のひとつと評され、更に地元との協力関係の中で映画を作るという手法も注目を集め、それはその後全国各地のフィルム・コミッション誕生へとつながっていった。「転校生」は、さまざまな意味で日本の映画制作の流れにも大きな影響を与えた。なお、皇太子徳仁親王はこの作品を自らの好きな映画作品に挙げ「ですから《転校生》のヴィデオを見始めると、ついつい徹夜して寝不足になって了います」と大林に語ったことがある[3]

[編集] ストーリー


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


明るくクラスの人気者である斉藤一夫。彼のクラスに、ある日転校生がやってくる。その転校生とは、実は幼いころ近所に住んでいた、幼馴染の斉藤一美だった。一夫と一美は、学校の帰り道、ちょっとした弾みで一緒に石段を転げ落ちてしまう。それによって、二人の身体と心は入れ替わってしまっていた。つまり一夫の体に一美の心が、一美の体に一夫の心が入ってしまったのである。

帰宅してからそのことに気付いた二人は、自分たちの身に起こったことに戸惑いながらも、ともかくそれぞれ相手になりきって生活を続けることにした。しかし、当然男の子が女の子の生活に、女の子が男の子の生活に、そう簡単に馴染むことができるはずもなく、二人は勝手がわからない中でそれぞれに苦労しながら、協力し合い、助け合って乗り越えていく。そうするうちにいつしか二人の心には、他のだれにも理解できない絆が生まれてきていた。

そんなある日、一美のかつてのボーイフレンドであり憧れの人である山本弘が、一美を訪ねて、以前一美が住んでいた町からやってくることになった。それを聞いた一美は、一夫に自分の気持ちを話し、弘との間がうまくいくよう協力を頼んだ。最初はしおらしく女の子らしい演技をしていた一夫だったが、次第に地が出てきてしまう。心配で二人のデートについてきた一美は、そのことに我慢できなくなり、ついには泣き出してしまった。そんな二人を見た弘は、二人の間の見えない絆の存在に気付き、二人を励ましながら自分の町に帰って行った。

そしてついに、二人が恐れていたことが起きてしまった。一夫の家が、仕事の都合で引越しをすることになり、尾道を離れなければならなくなったのである。このまま二人は入れ替わったまま、それぞれの生涯を過ごさなければならないのか。思いつめた二人は、ついに家出をしてしまう…。数日後、一夫が父の転勤で横浜に引っ越す事になった。それを知った一美は驚くどころかますます落ち込んでしまう。いつまでたっても元に戻らぬ二人は、絶望的になっていき、特に一美は自殺を考えるまで追い込まれる。が、一方で、互いの体に嫌悪感さえ覚えながらも、徐々に異性としての愛情が芽生えていく。

一夫の引っ越しが間近に迫ったある日、あの神社の階段の上で、二人はふとしたハズミで再び転げ落ちてしまった……。気がついてみると、二人は元の一夫と一美に戻っていた。「オレ一美が大好きだ」「この世の中で誰よりも一夫君が好き」泣きながら抱き合う二人。数日後。引っ越し荷物を積んだコンテナ・トラックに一夫と両親が乗り、一美が見送りに来ている。動き出したトラックの助手席から、追って来る一美を8ミリで撮る一夫。「サヨナラ、オレ」「サヨナラ、あたし!」。



以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 出演者

  • 斉藤一夫 … 尾美としのり
  • 斉藤一美 … 小林聡美
  • 斉藤明夫(一夫の父) … 佐藤允
  • 斉藤直子(一夫の母) … 樹木希林
  • 斉藤孝造(一美の父) … 宍戸錠
  • 斉藤千恵(一美の母) … 入江若葉
  • 斉藤良行(一美の長兄) … 中川勝彦
  • 斉藤次郎(一美の次兄) … 井上浩一
  • 一美のおばあちゃん … 高橋ます乃
  • 幼年時代の一夫 … 円福寺幸二
  • 幼年時代の一美 … 奥藤直美
  • 大野光子(中学校担任) … 志穂美悦子
  • 金子正昭 … 岩本宗規
  • 佐久井健治 … 大山大介
  • 福田静男 … 斎藤孝弘
  • 川原敬子 … 柿崎澄子
  • 山本弘 … 山中康仁
  • 吉野アケミ … 林優枝
  • 校長 … 加藤春哉
  • チンピラ … 鴨志田和夫
  • 幹事 … 鶴田忍
  • 番頭 … 人見きよし

[編集] スタッフ

  • 製作:佐々木史朗
  • プロデューサー:森岡道夫
大林恭子
多賀祥介
  • 監督:大林宣彦
  • 助監督:内藤忠司
  • 脚本:剣持亘
  • 原作:山中恒おれがあいつであいつがおれで』(旺文社, 1980年)
  • 撮影監督:阪本善尚
  • 8ミリ撮影:大林千茱萸
  • 録音:稲村和己
  • 音響デザイン:林昌平
  • 照明:渡辺昭夫
  • 編集:P・S・Cエディティングルーム
  • スタント:藤川聡、村上潤
  • 記録:黒岩美穂子
  • イメージソング:『マイ・ボーイフレンド』
作詞:堀川マリ、作曲・編曲:梅垣達志、歌:北原佐和子テイチク
本編では未使用。
日本アート・シアター・ギルド

[編集] 受賞歴

新人俳優賞:尾美としのり、小林聡美
新人賞:小林聡美
作品賞:転校生
脚本賞:剣持亘
最優秀新人賞:小林聡美

[編集] 転校生-さよなら あなた-

1982年公開の『転校生』のリメイク版。監督は同じく大林宣彦。舞台は長野県長野市に変更されている。蓮佛美沙子の初主演作品となる。2007年6月23日公開。上映時間120分。

1982年版が原作のほぼ忠実な映画化だったことに対して、本作は、特に後半部分が原作と全く異なる展開となっている。

[編集] スタッフ

  • 原作:山中恒『おれがあいつであいつがおれで』(角川文庫刊)
  • 製作:黒井和男
  • プロデューサー:鍋島壽夫、大林恭子
  • 監督/潤色:大林宣彦
  • 脚本:剣持亘、内藤忠司、石森史郎南柱根、大林宣彦
  • 音楽:山下康介、學草太郎
  • 主題歌:寺尾紗穂『さよならの歌』(MIDI)
  • 撮影監督:加藤雄大
  • 美術:竹内公一
  • 編集:大林宣彦
  • 照明:西表灯光
  • 録音:内田誠

[編集] キャスト

[編集] ビデオ

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 尾道市でロケーションを行った本作『転校生』のほか、『時をかける少女』(1983年)、『さびしんぼう』(1985年)の三作を大林「尾道三部作」と通称する。
  2. ^ 大林自身が、しばしば講演等で述べているところによれば、本作品に出てくるのは「観光名所」や「近代的に開発された町並み」などではなく、「近所の民家」やら「路地裏」など、尾道のそのままの姿である。そのため尾道における完成披露の際には、「尾道の恥ずかしいところばかり映している」などと、きわめて評判が悪かった、とのことである。
  3. ^ 大林宣彦ブログ「雨撮晴記」2007年07月05日

[編集] 外部リンク

《転校生》はいかにして生まれたか
寄稿 映画作家、大林宣彦さん《転校生》が生み出したもの
寄稿 原作者、山中恒さん《転校生》あれから二五年

最終更新 2009年12月1日 (火) 17:16 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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