遠州鉄道

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遠州鉄道株式会社
Ensyu Railway Co., Ltd
鉄道線(西鹿島線)1000系 さぎの宮-自動車学校前間にて
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 遠鉄
本社所在地 日本
〒430-8655
静岡県浜松市中区旭町12番地の1
電話番号 053-454-2211
設立 1943年11月1日
業種 陸運業
事業内容 鉄道事業、
一般乗合旅客自動車運送事業、
一般貸切旅客自動車運送事業、
不動産業 ほか
代表者 取締役社長 竹内善一郎
資本金 38億円
総資産 単体:54,594百万円
連結:104,548百万円
(2007年3月31日現在)
従業員数 1,557人
(2007年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 遠州鉄道従業員持株会 2.68%
遠州鉄道株式会社共済組合 2.22%
名古屋鉄道株式会社 1.62%
ほか
主要子会社 株式会社遠鉄百貨店
株式会社遠鉄ストア
浜松観光バス株式会社、
株式会社遠鉄トラベル
遠鉄観光開発株式会社 ほか
外部リンク www.entetsu.co.jp
  
奥山線のガード遺構
天竜浜名湖鉄道 金指駅西方

遠州鉄道株式会社(えんしゅうてつどう)は、静岡県浜松市鉄道路線1路線と、静岡県西部でバスを運営している会社である。略称は遠鉄(えんてつ)。本社は浜松市中区旭町12番地の1、鉄道営業所は浜松市東区西ヶ崎町686-1にある。

かつては鉄道路線として中ノ町線笠井線奥山線も有していたが、現在は鉄道線(旧称:西鹿島線/二俣線)が残るのみである。また浜松市街では幾度か路線変更が行われている。

乗合バス事業の詳細は遠鉄バスを参照のこと。

目次

[編集] 歴史

  • 1907年明治40年) - 浜松鉄道株式会社設立
  • 1908年(明治41年) - 浜松鉄道株式会社が大日本軌道株式会社に吸収され浜松支社となる
  • 1909年(明治42年) - 中ノ町線(遠州馬込駅 - 中ノ町駅)開業
    • 同年 鹿島線(後の二俣線、現:鉄道線)開業
  • 1914年大正3年) - 笠井線(遠州西ヶ崎駅 - 笠井駅)開業
  • 1919年(大正8年) - 遠州軌道株式会社に譲渡
  • 1921年(大正10年) - 遠州電気鉄道株式会社に改称
  • 1923年(大正12年) - 二俣線(現・鉄道線)を改軌・電化
  • 1925年(大正14年) - 中ノ町線・笠井線を浜松軌道株式会社として分離
  • 1927年昭和2年) - 二俣線(現・鉄道線)全線開業
    • 同年 浜松軌道が浜松電気鉄道株式会社に社名変更
  • 1937年(昭和12年) - 浜松電気鉄道 中ノ町線廃止
  • 1943年(昭和18年)11月1日 - 遠州電気鉄道株式会社など6社が合併し遠州鉄道株式会社設立
  • 1944年(昭和19年) - 浜松電気鉄道 笠井線廃止
  • 1947年(昭和22年)5月1日 - 浜松鉄道株式会社と合併し、同社の路線を奥山線(遠鉄浜松駅 - 奥山駅)とする。
  • 1963年(昭和38年)5月1日 - 奥山線(気賀口駅 - 奥山駅)廃止
  • 1964年(昭和39年)11月1日 - 奥山線全線廃止
  • 1985年(昭和60年)12月1日 - 鉄道線新浜松駅 - 助信駅間高架化(遠州馬込駅廃止)
  • 1986年(昭和61年)12月1日 - 浜松市営バス路線を移管完了

[編集] 鉄道事業

[編集] 現有路線

[編集] 廃止路線

分社した路線も含む。

[編集] 車両

[編集] 現有車両

地方の中小私鉄では大手私鉄からの払い下げ車が多い中、旅客車はすべてオリジナル車であることが特筆できる。また、定期的に車両新造が行われている。営業用車両はすべて日本車輌製造製である。

[編集] 30形(モハ30形 + クハ80形)
遠州鉄道30形電車
モハ30 + クハ80編成新浜松駅にて
モハ30 + クハ80編成
新浜松駅にて
編成 2両 (1M1T)
営業最高速度 70km/h
編成定員 280人
全長 18,820mm
全幅 2,700mm
編成質量 63.0 t
軌間 1,067mm
電気方式 直流750V
モーター出力 112kW
120kW(モハ51)
主電動機 NE-90(モハ51除く)
制御装置 抵抗制御
弱め界磁制御
直並列制御(モハ51)
駆動装置 釣り掛け駆動方式
(モハ51+クハ61編成を除く)
カルダン駆動方式
(モハ51+クハ61編成)
台車 トーションバー台車
ND507・ND507T
空気バネ台車
ブレーキ方式 元空気溜管式空気制動機
電気ブレーキ併用
(電気ブレーキは一部編成のみ)
モハ51 + クハ61編成

30形は、1958年より1980年まで長期間にわたって製造された日車標準車体湘南スタイルの前面をもつ2扉ロングシート車である。廃車が進行し2009年現在では4編成8両が在籍している。現在はラッシュ時の運用が主体となっており、日中は車庫で休んでいることが多い。

登場時の塗装はグリーンとクリーム色のツートンカラーであったが、1961年12月に踏切事故対策として長らく遠州鉄道の色として定着し、「赤電」の名前の元となったスカーレット一色の塗装に、現在は1000形等に準じたスパニッシュレッドの車体に白とグレーのラインが入った塗装になっている[1]

完全新造車と機器流用車(36 - 39、86 - 89、29、79)があった。最終増備車の1編成のみカルダン駆動方式、それ以外は釣り掛け駆動方式。完全新造車とモハ29は電気ブレーキ付き。減速時にも釣り掛け音が聞こえる。

モハのみ、クハのみを新造した年もあり、編成組み替えもしばしば行われた。

モハ25 - モハ30とクハ79・80・85とモハ51+クハ61は両開き2扉車となっている(それ以外の車両は片開き2扉車)。また、上記と関連して両開きドアの車両と片開きドアの車両の混成編成も存在する(下記の編成を参考)。車体前面のアンチクライマーが取り付けられていない車両や、全室運転台や半室運転台等の形態の差異も多い。

増備される段階で、モハ39+クハ89に達したが、その次の編成はモハ30+クハ80となり、その後はモハ29+クハ79、モハ28(+クハ88(当初はモハ38と組んでいた))と、増備されるごとに番号が若くなっていった。最終増備車となったモハ51、クハ61は独立した車体番号となっているが、実質上は別形式といえる車両であり、前述の「若返り番号」の範疇には入らない。

冷房装置の取り付け改造が進行していた頃には、「冷房」と書かれた青い小さなヘッドマークを取り付けていた。


[編集] 30形編成一覧
  • モハ25+クハ85(初の冷房車、普通鉄道最後の完全新造のノーズ・サスペンション方式釣り掛け車※)
  • モハ26+クハ86(片開き車と両開き車の混成編成)
  • モハ27+クハ89(上記と同じく片開き車と両開き車の混成編成)
  • モハ51+クハ61(初のカルダン駆動車、前面形状を変更)

※1,067mm軌間の普通鉄道最後の完全新造の釣り掛け電車は1983年製造の江ノ電1200形だが、こちらはバー・サスペンション方式。普通鉄道最後の完全新造の釣り掛け電車は1990年製造の三岐鉄道北勢線277形(762mm軌間)である。


[編集] 1000形 (1000+1500)
遠州鉄道1000形電車
1000形1003編成さぎの宮-自動車学校前間にて
1000形1003編成
さぎの宮-自動車学校前間にて
編成 2両 (1M1T)
起動加速度 2.2km/h/s
営業最高速度 70km/h
設計最高速度 70km/h
減速度 3.62km/h/s(常用最大)
4.6km/h/s(非常)
編成定員 290人
全長 19,000mm
全幅 2,730mm
編成質量 66.0 t
軌間 1,067mm
電気方式 直流750V
モーター出力 120kW
主電動機 TDK8095-A
歯車比 85:16(5.31)
制御装置 ACDF-M4120-777B
抵抗制御
直並列制御
弱め界磁制御
駆動装置 中空軸平行カルダン方式
台車 ダイレクトマウント空気バネ台車
ND309 (1001、1002)
ND309T(1501、1502)
ボルスタレス台車(1003、1503以降)
ブレーキ方式 電気指令式空気ブレーキ
応荷重装置
発電ブレーキ併用

1000形は、1983年の鉄道線高架化に合わせて製造され、現在7編成14両が在籍する主力形式。全長19mの3扉車 (d1D3D3D1) である。

最終編成1007編成には、導入時遠鉄初となる車内LED表示器が設置されていたが、現在のように乗降口に千鳥配置ではなく、車両の乗務員室扉上部に設置されていた。営業運転開始直後はニュースや次駅名表示が行われ、駅案内は英語もスクロール表示されていた。現在のLED表示システムとは違うらしく、アンテナが1007号の屋根部、無線アンテナの付近に設置(現在は乗務員室内)されていた。撤去はされたものの、その痕跡が残っている。

導入後、ブレーキの制輪子摩耗低減のため、制御車(Tc)に遅れ込め制御化改造が施された。

初期車両は台車がFS式であったが、後期車両はボルスタレス式台車に改められている。

また、1001編成のみシングルアーム型パンタグラフに交換されている。

現在は全車両バリアフリー対応として、乗務員室後部、助士席側のシートが撤去され、車椅子スペースとなっている。


[編集] 2000形 (2000+2100)
遠州鉄道2000形電車
編成 2両 (1M1T)
営業最高速度 70km/h
設計最高速度 80km/h
編成定員 260人
全長 19,000mm
全幅 2,730mm
編成質量 57.6 t
軌間 1,067mm
電気方式 直流750V
モーター出力 120kW
主電動機 MB-5081A
歯車比 7.07
制御装置 VVVFインバータ制御IGBT素子1C2M)
駆動装置 平行カルダンWN継手式
台車 ボルスタレス台車
ND728・ND728T
ブレーキ方式 電気指令式空気ブレーキ
応荷重装置
回生ブレーキ及び発電ブレーキ併用

2000形は、1999年に登場したVVVF制御車で、現在4編成8両が在籍する。車体の外観は1000系と同一で、目立った外観上の変化は無い。シングルアームパンタグラフが標準で搭載されている。

2002Fからはワンハンドルマスコンに変更されるとともにドアチャイムが設置された。2003Fは方向幕にローマ字表記が追加された。4両運転の際には1000形と併結が可能。

2008年6月10日に4編成目 (2004F) が遠州上島駅から搬入され、2008年6月27日94レ(西鹿島15:12→新浜松15:44)から営業運転を開始した。インバータは三菱電機の新型、MAP-124-75V187形で純電気ブレーキ仕様に、ブレーキ抵抗器は従来のインバータ装置に内蔵されていたものが外付けになった。そのため強制冷却用のブロワファンがなくなった。車内にはスタンションポールが新たに設置され、エアコンにはドライ運転モードも追加されている。


[編集] 事業用車両
ED28形 (ED282)
国鉄から譲受した凸型電気機関車。工事列車の牽引に使用される。
ホキ800形貨車
東海旅客鉄道から購入。軌道保守のため、バラスト運搬用にED28形電気機関車に牽引されて使用される。

[編集] 過去の車両

  • モハ1形
    • 1923年 日本車輌製。当時の遠州軌道が改軌・電化の際に導入。
  • モハ6形
  • モハ11形
  • モハ13形
  • モハ15形
    • 1953年7月 ナニワ工機(のちアルナ工機→現:アルナ車両)製。
  • モハ21形
    • 1956年6月 ナニワ工機製。
  • モハ22形
    • 1957年7月 ナニワ工機製。
  • クハ51形
  • クハ53形
  • クハ61形(旧)
  • クハ62形
  • クハ71形
  • キハ801形

[編集] 駅・改札設備

鉄道線では磁気式の乗車券を導入していないため、磁気券を読み取る方式の自動改札機は存在しない。ICカードナイスパス」のカードリーダー、および駅係員・車掌の改集札で対応している。

無人駅や、有人駅で係員が不在の時間帯では車掌や運転士が改集札に当たり、全降車客のナイスパスの読み取り及び乗車券の回収を行なう。しかし4両編成での運転時は無人駅にも職員が派遣され、降車客の集札にあたる。

これは4両編成の場合、編成長が約70mと長く、車掌と運転士による集札だけでは時間がかかり発車が遅れてしまうためである。単線で12分間隔の運転という高密度なダイヤで運行しているため、発車が遅れてしまうとダイヤ全体への影響が出てしまう。

新浜松・遠州西ヶ崎・西鹿島を除く各駅には、ホームに番号がついていない。相対式ホームでは行先の案内で目的のホームを判断し、片面ホームや島式ホームでは列車の方向幕によって乗車する列車を判断することになる。

[編集] バス事業

本節の詳細は遠鉄バスを参照のこと。

なお、1997年12月25日に浜松市は全国初の「オムニバスタウン」に指定されている。

[編集] 関連事業

遠鉄ではメインの鉄道・バス事業を補完するため、本体で国内企画旅行(運輸事業部)・不動産・保険代理業の各関連事業を直営しているほか、浜松市を中心に運輸・流通・観光事業など15の関連会社を擁し、企業集団「遠鉄グループ」を形成している。キャッチコピーは「地域とともに歩む、遠鉄グループ」。

2008年9月1日よりグループ共通のポイントカード「えんてつカード」が運用開始となった。また、テレビCMも放映され、三重県出身の歌手西野カナの『stamp』という曲が使われている。

総株主は特記なければ遠州鉄道(株)。

[編集] 出典

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  1. ^ 浜松市立中央図書館『西鹿島線の歴史展』資料、1996年。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年11月15日 (日) 19:54 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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