遺作
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遺作(いさく)とは、死亡した者が生前最後に残した(遺した)文学や音楽、絵画、漫画などの作品。
完成した作品とは限らず、未発表の作品や、完成する事なく制作途中の状態で作者の死後に発表される作品のこともある。執筆途中の作品を複数抱えていたときは、すべて遺作と呼ばれることが多い。また、発表済みの作品でも最後のものだけが遺作と呼ばれるとは限らず、「遺作」であることは広告戦略上のウリになるため、かなり拡大解釈されることもある。
文筆業では、連載中や制作中に完成を待たずして作者が死亡した場合、その作品を「絶筆」(ぜっぴつ)と呼ぶ。(生前に意思のもと活動をやめる断筆とは異なる)
クラシック音楽では、作曲家が生前に作曲はしたものの出版しなかった作品が死後に出版される場合、それらを全て遺作と呼ぶ習慣がある。例えばモーツァルト の『レクイエム』は作曲家最後の作品だが、 ショパン の『幻想即興曲』は彼の死の15年も前の作品である。
多くは著作活動について言うが、役者の最後の出演映画や歌手の最後の録音などについて言うこともある。
作品が完成し世間に発表された後に作者が死亡して遺作となるケースや、完成したものの発表前に作者が死亡するケース、又は、制作途中に作者が死亡し未完成のまま発表されるケースがある。制作途中の作品の発表は作者本人が不在のところで遺族や編集者によって編集や推敲が行われる事となるが、それら行為が作者の意向に背くのではないかという指摘がなされたり、関係者間の意見の相違から議論に発展する事が珍しくない。著作権が絡む場合はより事態の収拾を一層困難とするケースもある。
作者が生前に世に出す作品として制作し、結果的に生涯最後の制作物となったものが遺作である。没個人的な書き置き、私的なメモや録音、遺筆や遺書、遺言は遺作に含まれない。
[編集] 遺作の例
「:Category:絶筆作品」も参照
没年順
- モーツァルト (1756–1791)『レクイエム』(未完,死後に弟子により完成)
- ゲーテ (1749–1832)『ファウスト』(没する直前に完成)
- ショパン (1810–1849)『幻想即興曲』(作曲者が生前出版しなかった)
- 宮沢賢治 (1896–1933)『ビジテリアン大祭』(未完作) 『銀河鉄道の夜』(未完作)
- バルトーク(1881–1945)『ヴィオラ協奏曲』(未完,シェルイ・ティボールにより補完)
- 和辻哲郎 (1889–1960) 『自叙伝の試み』(未完作)
- 三島由紀夫 (1925–1970) 『天人五衰 豊饒の海4』(小島千加子「三島由紀夫と檀一雄」に詳しい)
- 檀一雄 (1912–1976) 『火宅の人』(担当は同じく小島、病床で口述筆記にて完成、のちNHK特集でも番組製作)
- 小林秀雄 (1902–1983) 『正宗白鳥の作について』(絶筆作)
- 手塚治虫 (1928–1989)『ネオ・ファウスト』『グリンゴ』『ルードウィヒ・B』(絶筆作)
- 池波正太郎 (1923–1990) 『仕掛人・藤枝梅安 梅安冬時雨』『鬼平犯科帳 迷路』(絶筆作)
- アシモフ (1920–1992)『ファウンデーションの誕生』(他に死後に出版された作品がある)
- 司馬遼太郎 (1923–1996) 『濃尾参州記』(街道をゆくシリーズ 絶筆作)
- 藤子・F・不二雄 (1933–1996) 『ドラえもん・のび太のねじ巻き都市冒険記』(絶筆作)
- 多田かおる (1960–1999) 『イタズラなKiss』(未完作)
- 栗本薫 (1953–2009) 『グイン・サーガ』(未完作)
- 臼井儀人 (1958–2009) 『クレヨンしんちゃん』(絶筆作)







