酸化マグネシウム

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酸化マグネシウム
IUPAC名
別称 マグネシア
識別情報
CAS登録番号 1309-48-4
特性
化学式 MgO
モル質量 40.3044 g mol−1
外観 無色結晶
密度 3.65 g/cm3, 固体
融点

2852℃

沸点

3600℃

への溶解度 加水分解0.0086 g / 100 cm3[1]
構造
結晶構造 立方晶系塩化ナトリウム型構造
配位幾何構造 8面体6配位
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −601.7 kJ mol−1[2]
標準モルエントロピー So 26.94 J mol−1K−1
標準定圧モル比熱, Cpo 37.15 J mol−1K−1
危険性
MSDS ICSC 0504
EU Index Not listed
NFPA 704
0
1
0
引火点 不燃性
関連する物質
その他の陰イオン 硫化マグネシウム
その他の陽イオン 酸化ベリリウム
酸化カルシウム
酸化ストロンチウム
酸化バリウム
特記なき場合、データは常温(25 ℃)・常圧(100 kPa)におけるものである。

酸化マグネシウム(さんかマグネシウム、magnesium oxide)はマグネシウム酸化物で、化学式 MgO化合物。白色または灰色の固体マグネシアカマ[3]カマグとも呼ばれる。

目次

[編集] 製法

金属マグネシウム燃焼させると生成する。

2Mg + O2 → 2MgO

水酸化マグネシウムあるいは炭酸マグネシウムを加熱分解すると生成する[4]

Mg(OH)2 → MgO + H2O
MgCO3 → MgO + CO2

高温でホウ酸塩と酸化マグネシウムを融解したものを徐冷すると立方体の結晶が析出する[5]

[編集] 性質

融点 2,800 °C、沸点 3,600 °C、密度 3.65 g/cm3、水に難溶。塩化ナトリウムと同様に立方体の構造をしている。その格子定数はa = 4.203Åである[5]

水酸化マグネシウムあるいは炭酸マグネシウムを600℃程度の低温で焼成してつくったものは、と反応して水酸化マグネシウムを生じ、二酸化炭素および水を吸収して塩基性炭酸マグネシウム、およびアンモニウム塩水溶液に容易く溶けてマグネシウム塩を生成する。しかし1000℃以上の高温で加熱されたものはより密度が高く、安定となり酸に容易には溶解しない[4][6]

[編集] 効果

主に薬として使用されることが多く、緩下剤として優秀な効果を発揮する。腸管内で水分の吸収を高める役割を持ち、その結果、腸の蠕動運動を助け、排便を促す。

酸化マグネシウム自体は天然由来成分であるが、体内に吸収されにくく、比較的副作用の少ない医薬品として使用されている。医薬品としての年間処方数としては、上位10位に入り、日本では最もよく処方される下剤である。医薬品としては粉末のものが一般的であるが、酸化マグネシウムの特性上、口中不快感があるため、飲みにくい薬といわれているが、飲みにくさを改善した錠剤の形をした製剤もある(マグラックス等)。下剤としての使用は日本が最も多く、他国ではほとんど使用されていない。

緩下剤についても、角が尖っており、腸壁に留まり後で飲んだ水分が腸壁に吸収されてしまうのを防ぎ、水分が直腸側に補給されやすくなる効果があるとされている。

[編集] 副作用

高マグネシウム血症(不整脈や呼吸抑制などが起こる)。高齢者の死亡例が報告されている。[7]

[編集] 反応

二酸化炭素や水をマグネシウムと反応させると、それらが還元されてそれぞれ炭素水素が生じ、マグネシウムは酸化マグネシウムとなる。

2Mg + CO2 → C + 2MgO
Mg + H2O → H2 + MgO

また、うすい塩酸に溶かしたとき、マグネシウム(銀灰色)は溶けて泡(水素ガス)を発生するが、酸化マグネシウム(白)は水素を発生しない。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ http://fscimage.fishersci.com/msds/13450.htm
  2. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  3. ^ 日本薬剤師会, ed. (2008), 調剤指針 (第12改訂増補版), 薬事日報社, p. 62, ISBN 9784840810517 
  4. ^ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成I』 丸善、1977年
  5. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
  6. ^ F.A. コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年
  7. ^ "「酸化マグネシウム」の長期投与に注意". 2008-12-03 閲覧。, 魚拓

[編集] 外部リンク

NIHS ICSC

最終更新 2009年11月23日 (月) 10:50 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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