鉄腕アトム (アニメ第2作)
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鉄腕アトム (アニメ第2作)では手塚治虫原作の漫画『鉄腕アトム』のアニメ第2作目を解説する。
日本テレビ系列にて、1980年(昭和55年)10月1日 - 1981年(昭和56年)12月23日まで放送。全52話。1990年にはNHK衛星第2テレビジョンの衛星アニメ劇場枠で再放送された。また2009年にはTOKYO MXやサンテレビでも放送されていた。
初めてカラーで制作された作品。第1作よりもアクションシーンがかなり重視されたが、9回に渡って繰り広げられた「アトム対アトラス」のシリーズからも、「心を持つロボット」というテーマは本作でも健在とわかる。また、手塚治虫自身が脚本、演出を手がけた最後の鉄腕アトム作品でもあり、手塚らしいユーモアのある物語や演出が随所に見られる。
目次 |
[編集] 登場人物
説明のない登場人物は登場キャラクターを参照。
[編集] 主な登場人物
[編集] アトムと戦ったライバル
- アトラス:北条美智留→森功至(5話の青年型以降)
- 原作に一度だけ登場した同名の、「悪の心であるオメガ因子を持つロボット」の設定を膨らませた、本作オリジナルのキャラクター。
- 科学者ワルプル・ギス男爵が非合法で入手したアトムの設計図を元にして制作、オメガ因子を取り付けた悪のロボット。当初はアトムと同様の少年型であり、ギス男爵の命令で悪事を働かされていたが、ロボットを物扱いして虐待するギス男爵が、姉代わりだったリビアンを破壊した際に怒りを覚えて反抗。その後自分自身を青年型のロボットに改造し、ロボットを虐待している人間への復讐として様々なテロ活動を起こすようになり、アトムとは何度も対決することになる。
- 劇中ではオメガ因子について「ロボットの悪の心」としか語られてはいなかったが、描写を見る限りでは「悪」というよりは「人間の命令を無視することが出来る能力」といえる。最後はアトムから受けた借りを返すため、自分の命を犠牲にして宇宙からの侵略者を退け、地球を救った。
- リビアン:横沢啓子
- ワルプル・ギス男爵(声森山周一郎)の屋敷にいた侍女ロボット。生まれたばかりのアトラスの姉代わりとなるが、些細な失敗を理由にギス男爵に破壊され、それがアトラスの反乱のきっかけとなる。後にアトラスによって修復され、アトラスの居城で大切に扱われるが、オメガ因子を持たないため人間に反乱を起こそうとするアトラスを常に止めようとする。最後はアトラスに寄り添い、共に宇宙に消える。
- スカンク草井:加藤精三
- 金三角:峰恵研(第20話)→滝口順平(第36話)
- 四角四面:屋良有作
- 金三角の部下。
[編集] アトムの知り合ったゲスト・ロボットたち
- ハムエッグ団長:永井一郎
- フランケンシュタイン:声優なし
- ダムダム:玄田哲章
- マクスン博士の作った火星開拓用ロボット。頭に中性子ビームが装備されている。お茶の水博士は彼の装備されている首が危険だと恐れているばかりにアトムに頼んで、首を取ってしまう。自分の無くした首を求めて東京中のロボット達を襲い、首狩りを始めてしまう(第1作では、ブロンX。ジェッターマルスのOPに悪役ロボットとして登場している)。
- プーク:山本嘉子
- プルートウ:森川公也
- ロック:水島裕
- ブラック・ジャック:野沢那智
- ピノコ:堀絢子
- ニョーカ:岡本茉莉
- グロッタ共和国で造られた美少女型ロボット。実はアトムの直前に、科学省の命令で天馬博士が設計・開発した、中性子爆弾内臓ロボットの設計図から製作されており、アトムに非常に近い設計である。天馬博士はその設計図を没にして封印したが、何者かに奪われてしまい、アトムはグロッタ共和国に潜入、奪還を試みて運命の出会いをする。
- アニメ第2作版の最後を飾る、手塚自身の脚本によるオリジナルキャラクターであり、アトムの分身とでも言うべき存在で、悲しくも優しい結末が印象的であった。但し、手塚自身が当初描いたデザインは「手塚キャラらしくない」というスタッフの意見があり、坂口尚がデザイン、クリーンナップしたものが使われている。
- 余談だが、この時の製作スタッフに美樹本晴彦がおり、後に超時空世紀オーガスのモームにインスパイアされている。
[編集] お茶の水博士の友人科学者
- 灰戸博士:千葉耕市
- ロボットランドの設立者。お茶の水博士のライバルの科学者、裏では武器密輸をしていた
- 根子股教授:千葉順二
- 武蔵野の自然開発工事中止を訴えていた科学者。自分の死を偽装し、愛猫のチリと同じ赤い猫の仮面を被り工事を止めようとした
- さらに超音波催眠装置を使い東京中の動物を操り暴れさせた
- マクスン博士:矢田稔
- ダムダムの作り主。お茶の水博士のライバルの科学者である。
[編集] スタッフ
- 原作、メインキャラクター:手塚治虫
- 企画:吉川斌
- プロデューサー:武井英彦、山本智
- 音楽:三枝成章
- 美術監督:石津節子
- 撮影監督:菅谷信行
- 録音監督:中野寛次
- 音楽ディレクター:鈴木清司
- プロデューサー補:山川紀生
- 文芸担当:寺田憲史
- 監督:石黒昇
- 動画チェック:吉村昌輝、山崎茂、吉沢政江、篠崎俊克、辻佳宏、宇田八郎、高橋正、保田康治、杉山京子、簗田由美
- 色指定:川崎智子、井上悦子、鈴城留美子、鈴木一海
- 仕上検査:平山礼子、中間秀美、伊藤幸世、篠原和子、金原芳治、松葉美沙子
- 特殊効果:田崎正夫、前川孝、田中芳夫
- 美術補:熊谷聡、脇威志
- 編集:井上和夫、坂本雅紀
- タイトル:タイトル87
- 録音技術:前田仁信
- 効果:倉橋静男
- 設定デザイン:尾中学、清水恵蔵、小和田良博
- メカデザイン:青井邦夫、錦織正宣、清水恵蔵、小和田良博
- 設定進行:小熊公晴
- 制作進行:土屋貴彦、松崎義之、井上博明、下平好則、三浦亨、宇田川益弘、川崎健司、竹山澄夫、鈴木一海、山脇秀隆、久保田稔、秋田健作、靱矢直人、近藤篤弘、須永司、中村実
- 文芸進行:宮本昌孝
- 制作事務:浅野加寿
- 制作資料:久保田稔
- 制作デスク:土屋貴彦
- 演出助手:小熊公晴、小笠原輔則、石田普一
- プロダクションマネージャー:松谷孝征
- 録音制作:東北新社
- 現像:東洋現像所
[編集] 主題歌
- オープニング:『鉄腕アトム』
- 通常エンディング:『未来に向かって 〜ニュー鉄腕アトム〜』
- 作詞:手塚治虫
- 作曲:三枝成章
- 歌:ANKH
- 特別エンディング:『ウランのテーマ』(ウランがメインとなった話で使用)
- 作詞:荒木とよひさ
- 作曲:三枝成章
- 歌:ウランズ
-
- 上記3曲のEPレコードは、フォーライフより発売された。
[編集] 放送タイトル
| 放送日 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1980年 10月1日 |
1 | アトム誕生 | 手塚治虫 | 手塚治虫 安濃高志 |
正延宏三 | |
| 10月8日 | 2 | アトム対アトラス | 手塚治虫 | 石黒昇 | はしもとなおと | |
| 10月15日 | 3 | ロボットサーカス | 杉江慧子 | 安濃高志 | ||
| 10月22日 | 4 | クラスメートを救え! | 山崎晴哉 | 山谷光和 | 出崎哲 | 清水恵蔵 |
| 10月29日 | 5 | アトム対アトラス・2 アトラス復活 | 荒木芳久 | 樋口雅一 | 安濃高志 | 西村緋禄司 |
| 11月5日 | 6 | ロボットランド | 高橋良輔 | 横山裕一郎 | はしもとなおと | 吉村昌輝 |
| 11月12日 | 7 | フランケンシュタイン | 荒木芳久 | 矢沢則夫 | 森田浩光 | |
| 11月19日 | 8 | 赤いネコ | 杉江慧子 | 永樹凡人 | 小笠原輔則 | 飯野皓 |
| 11月26日 | 9 | アトム対アトラス3 砂漠のクリスタル | 手塚治虫 | 山谷光和 | 安濃高志 | 正延宏三 |
| 12月3日 | 10 | 白い惑星号 | 出崎哲 | 清水恵蔵 | ||
| 12月10日 | 11 | ロボット大統領 | 金子裕 | 樋口雅一 | 石田晋一 | 飯野皓 |
| 12月17日 | 12 | ダムダムの首 | 高橋良輔 | 森田浩光 | ||
| 12月24日 | 13 | 電光人間 | 高屋敷英夫 | |||
| 1981年 1月7日 |
14 | ウランはおてんば娘 | 金子裕 | 山谷光和 | はしもとなおと | 西村緋禄司 |
| 1月14日 | 15 | ロビオとロビエット | 永樹凡人 | 宮崎一哉 | 飯野皓 | |
| 1月21日 | 16 | 火星隊長 | 星山博之 | |||
| 1月28日 | 17 | スペースシャトルSOS | 松崎健一 | 石黒昇 | 正延宏三 | |
| 2月4日 | 18 | アトム対アトラス 4 恐怖のすい星 | 山崎晴哉 | 山谷光和 | 出崎哲 | 清水恵蔵 |
| 2月11日 | 19 | 悪魔の風船 | 五十嵐ひろみ | 永樹凡人 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 2月18日 | 20 | 十字架島のプーク | 山崎晴哉 | 内田薫 | 安濃高志 | 正延宏三 |
| 2月25日 | 21 | イワンのバカ | 高屋敷英夫 | 森田浩光 | ||
| 3月4日 | 22 | うそつきロボット | 高橋良輔 | 矢沢則夫 | 森田浩光 | |
| 3月11日 | 23 | アルソアから来た少女 | 星山博之 | 永樹凡人 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 3月18日 | 24 | 地上最大のロボット・前編 | 山崎晴哉 | 石黒昇 | はしもとなおと | 西村緋禄司 |
| 3月25日 | 25 | 地上最大のロボット・後編 | 安濃高志 | |||
| 4月1日 | 26 | アトム対アトラス 5 暴走族ガデム | 手塚治虫 | 出崎哲 | 清水恵蔵 | |
| 4月8日 | 27 | ブラックジャックの大作戦 | 手塚治虫 | 石黒昇 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 4月29日 | 28 | ちびロボサムの大冒険 | 金子裕 | 石黒昇 吉田浩 |
石黒昇 | 正延宏三 |
| 5月6日 | 29 | アトム対アトラス 6 氷の中の帝王 | 山崎晴哉 | 山谷光和 | 安濃高志 | 西村緋禄司 |
| 5月13日 | 30 | ウランちゃんとウランちゃん | 金子裕 | 石黒昇 | はしもとなおと | 正延宏三 |
| 6月3日 | 31 | 嵐の中を突っ走れ! | 高屋敷英夫 | 出崎哲 | 清水恵蔵 | |
| 6月17日 | 32 | クレオパトラの謎 | 高橋良輔 | 永樹凡人 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 7月1日 | 33 | アトム対アトラス 7 地下鉄大暴走 | 山崎晴哉 | 石黒昇 | 出崎哲 | 清水恵蔵 |
| 7月8日 | 34 | 子象プーラ | 城山昇 | 秋山勝仁 | 宇田川一彦 | |
| 7月15日 | 35 | ミツバチ島の秘密 | 金子裕 | 山谷光和 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 7月22日 | 36 | クラーケンの怪物 | 皿田明 | 石黒昇 | 安濃高志 | 正延宏三 |
| 8月5日 | 37 | ポチョムポチョム島のルミー | 城山昇 | 西村緋禄司 | はしもとなおと | |
| 8月19日 | 38 | アトム対アトラス 8 衛星破壊!プロトン砲 | 山崎晴哉 | 石黒昇 | 出崎哲 はしもとなおと |
清水恵蔵 |
| 9月2日 | 39 | 盗まれた太陽 | 高屋敷英夫 | 永樹凡人 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 9月16日 | 40 | ブラックルックス | 高橋良輔 | 石黒昇 | 吉村昌輝 | |
| 9月23日 | 41 | 魔神ガロン | 村野守美 石黒昇 |
出崎哲 はしもとなおと |
清水恵蔵 | |
| 10月14日 | 42 | 進め!ガラクタ三銃士 | 藤川桂介 | 西村緋禄司 | 安濃高志 | 正延宏三 |
| 10月21日 | 43 | アトム対アトラス9 アトラスよ永遠に | 山崎晴哉 | 石黒昇 | 出崎哲 はしもとなおと |
清水恵蔵 |
| 10月28日 | 44 | 宇宙ヒョウ | 金子裕 | 山谷光和 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 11月4日 | 45 | ウランちゃんの神様 | 城山昇 | 石黒昇 | 吉村昌輝 | |
| 11月11日 | 46 | 宇宙空港R-45 | 手塚治虫 | 手塚治虫 石黒昇 |
正延宏三 | |
| 11月18日 | 47 | 飛行船 危機一髪! | 藤川桂介 | 永樹凡人 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 11月25日 | 48 | 人面岩 | 杉江慧子 | |||
| 12月2日 | 49 | ウランは殺し屋が好き | 城山昇 | 安濃高志 | 笠原達也 | 樋口善法 |
| 12月9日 | 50 | オーディンの大魔境 | 手塚治虫 山崎晴哉 |
西村緋禄司 | 出崎哲 はしもとなおと |
清水恵蔵 |
| 12月16日 | 51 | スフインクスの怒り | 手塚治虫 石黒昇 |
石黒昇 | 宮崎一哉 | 飯野皓 |
| 12月23日 | 52 | アトムの初恋 | 手塚治虫 | 石黒昇 | 正延宏三 | |
[編集] 映像ソフト化
- 2001年1月25日に1巻、2002年1月25日に2巻のDVD-BOXがそれぞれ発売。
- 2009年現在単品のDVDは発売されていない。
[編集] 制作秘話
- 本作のアトムのエネルギー源はエネルギーカセットなる代物に変更された。この物体に核融合エンジンの核燃料となる重水素が充填されている。アニメ第1作の原子力(核分裂)エネルギーから本作では核融合エネルギーへと、アトムの動力源も時代に合わせて変化している。
- 本作では第1話の設定年代は2030年となっており、原作のアトム誕生の年である2003年から変更されている。
- 最終回では、手塚治虫本人がメッセージを述べる実写映像が冒頭に流された。この映像を演出したのは子息の手塚眞である。また、この最終回のゲストキャラクターの女性形ロボット・ニョーカは、当時監督の石黒昇が主催するアートランドに所属していた美樹本晴彦がデザインを行った[1]。最初のニョーカのデザインは手塚治虫自らが描いたが「手塚キャラらしくない」というスタッフの意見で没となり、美樹本デザインのものが採用された。後に『超時空世紀オーガス』のモームに生かされている。
- オープニングは前作のリミックスバージョンとなった。編曲は三枝成章が行い、手塚のコメントによると、何故前作のままでないのか?という前作のファンからの批判があったとのこと。但し、元曲と基本ラインは同じであり、澄んだコーラスラインのファンも多く、「三枝版」(または「新鉄腕アトム版」)と呼ばれている。この当時はアニメの楽曲も製作に関係したテレビ局と製作プロダクションとの共著という形になっている場合が多く、製作プロダクションが同じでも放映キー局が異なると楽曲を流用できない場合が多かったので、そのままでは無いとはいえ、元曲が使われているのは稀有なケースである。
- 開始当初はまずまずの視聴率を稼いでいたが、半年後に裏番組で鳥山明原作のアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』(フジテレビ系)がスタート、同作が大ヒットした煽りをまともに受けて苦戦を余儀なくされた。また、プロ野球シーズンインによるNTV水曜ナイターの影響で休止回数が増えたが、当初より4クール52話制作の話で進められていた為、休止した分放送を延長して1981年12月をもって終了した[2]。
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
- 日本テレビ系アニメ
- 海底超特急マリンエクスプレス(アトムと外見が全く同じロボットが「アダム」という名で登場する)
[編集] 外部リンク
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最終更新 2009年11月19日 (木) 17:21 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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