ユニオンペイ・ネットワーク

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中国ユニオンペイ (簡体字中国银联繁体字中國銀聯)は中華人民共和国(以降、中国と略)を中心に広がっている決済ネットワークシステム。通称は銀聯、略称はCUP(China UnionPay)である。設立は2002年3月で、中国の多くの銀行が加盟している。総公司は上海にある。

「銀聯」(ぎんれん)のロゴがあるキャッシュカード及びクレジットカードは「銀聯カード」(银联卡)と呼称されている。銀聯カードは本来デビットカードに分類され、「信用カード」(信用卡)と呼ばれる国際クレジットカード(VISA、Master Card、American Express、JCB等)のような本来のクレジットカードとは区別して、厳密には「借記カード」(借記卡)と呼ばれるものである。 しかし、本土では、カードを利用しての支払いのことを、一般的に「刷卡」と簡潔に呼ばれ、国内の店舗でクレジットカード(信用卡)を使いたい旨を申し出ると、VISA、AMEX、MASTER等の「外卡」か、銀聯カードの「内卡」で支払うのかを質問される。このことから、本来デビッドカード=「借記カード」(借記卡)であるはずの銀聯カードだが、クレジットカード=「信用カード」(信用卡)と同様なカードとして、中国の国内ではあまり厳密に区別されないで利用されていることが伺える。ネット上ではしばしば「国内銀聯卡」と表記される。

目次

[編集] 概要

先進国に於いては高額の買い物をする場合、信用に基づくクレジットカードを利用することが一般的である(もっとも、VISAにおいては、クレジットカードの取扱高よりも、デビットカードの取扱高の方が多くなっている[1]。)。収入の格差が高く、個人の信用度が低いため個人の与信が困難であり、大多数の中国人はクレジットカードを持てない。それゆえ必然的にキャッシュカードを利用することとなる。先進国を中心とする各種のクレジットカードに対応するためにも、銀聯(ぎんれん)ネットワークは当初、国家の強力な指導の下、銀行間での即時決済を目指していた。

今日では中国のATMの大部分が銀聯ネットワークに参加するまでになる。一部の銀聯ネットワークは、クレジットカードにも対応している。ATMでの現金の引出やPOS端末で支払時、自動的にカード会社への通信して決済する。銀聯ネットワーク自身には与信機能がなく、発行された銀行のルールによって、関連口座から即時引落、あるいは毎月指定日の支払が行われる。これらのATMでは、設置・管理している銀行以外の銀行から発行されたキャッシュカードでも、銀聯ネットワークを経由する現金の引出しが可能である。ただし、銀聯ネットワークを経由する預金は出来ない。日本で言うデビットカードに相当(J-Debitと違って、中国では銀聯ネットワークが基本的には24時間利用が可能である)。

銀聯カードを使用する際、信用度の低い社会である中国国内では、カードを発行した銀行のある省や市を越えては使えない場合がある。これは銀聯カードを発行した銀行が、概ね省内の管理で手一杯だからである。(北京、上海、広州等の大都市で発行した銀聯カードであれば、周辺の省で使える利便性は高い。)この不便さは、中国領土の広さを念頭に置けば、容易に理解できるであろう。支払いで使う際、店舗側は手数料[2]の掛かるクレジットカードよりも、手数料の掛からない直接決済の銀聯カードを使用することを望む傾向がある。

信用度の観点から暗証番号は数字6桁であり、ATMから現金の引き出す場合やPOS端末でショッピングを行う際に必要とされる。クレジットカードで支払う場合、暗証番号が未設定の場合は暗証番号は不要だが、利用者による自署のサインが必要となる。中国に於いてこれをクレジットカードとして利用するケースは少なく、キャッシュカードが日本のクレジットカードの様な頻度で使われるので、POS端末の操作員は暗証番号の入力及びサインを両方要求することが常態となっている。なお、暗証番号を3回間違えて入力した場合、そのカードは使用できなくなり、再度発行銀行へ出向き、再発行手続をする必要がある。同様に、カードや口座を解約する場合も、発行した同場所の銀行へ出向き、直接手続する必要がある。手続の際に発行された書類を持参する必要がない場合が多い。

2008年現在、中国以外で利用可能な国は、日本アメリカ合衆国大韓民国タイシンガポールドイツフランスオーストラリアなど約20カ国の加盟店で利用できる。

[編集] 外国旅行との関わり

中国在住者は、中国政府による人民元の現金持出制限(一人当たり5,000USドル相当額)により、国外での買物に制限がある。また、銀聯借記カードの中国国外ATMでの一日累計引出額は5,000元人民元だったが、中国・国家外匯管理局はそれを1万元人民元まで上限アップさせることを2008年7月9日に発表した。また、銀聯カードを国外国内の加盟店にて使う場合、人民元口座残高の上限迄(キャッシュカードの場合)買物ができる様になった。その際の手数料は、各金融機関によって差異がある。

[編集] カード発行メンバー

「銀聯:ユニオンペイ」は以下の金融機関によって発行。

[編集] 中国本土以外での利用

現在、中国本土以外で利用ができる加盟店は少ないが、東アジアを中心に加盟店ネットワークを拡大している。ディスカバーカードと相互提携しており、米国内での加盟店舗、ATMが多い。

[編集] 香港・マカオでの利用

香港マカオ銀通(JETCO)というATMネットワークと接続している。

[編集] 日本での利用

日本では、三井住友銀行三菱東京UFJ銀行ゆうちょ銀行郵便局)、セブン銀行セブンイレブンイトーヨーカ堂等)にて、一日当りの上限があるものの、日本円の現金を引き出すことができる。中国のキャッシュカードを使用して、銀聯ロゴがあるPOS端末で、銀聯ネットワーク経由の現金決済ができる。また、銀聯カードの認知が広がることに伴い、中国からの観光客の多い店舗が加盟店となる動きが広がっている。

[編集] その他

  • 日本の株式会社クレディセゾンは、同社の上海に於ける現地法人である世尊商務諮詢(上海)有限公司が中国銀行と提携し、「長城SAISONクレジットカード」の名称で発行していた。
  • 2006年より、シティバンク発行のワールドキャッシュの提携ネットワークに加えられ、銀聯とシティのネットワーク相互利用が可能になった。
  • 三井住友カードが2007年12月18日から日本初の銀聯カード(クレジットカード)の募集を開始。このカードを取得する場合は、三井住友カードのVISA・マスターカードの本会員が必要。年会費等は三井住友カードのホームページを参照。
  • 発行銀行によっては他の国際ブランド(VISA/MasterCard/JCB)との複合タイプも存在し、その場合当該ブランドの加盟店で利用可能である。日本を基準とした対応状況を整理すると下表の通り。
  • 2009年3月初旬を目処に、トラベレックスジャパンが中国元(人民元)建てのキャッシュパスポート「銀聯キャッシュパスポート」の発行を開始予定。こちらのカードは、銀聯ネットワークではデビットカードとしても利用可能となっている。
付加される
他ブランド
加盟店の種類
国内 国内外
VJA/OMNI VISA Master JCB AMEX Diners Discover
(なし) × × × × ×
VISA × × × ×
MasterCard × × × ×
JCB × ×

※AMEX、Diners加盟店におけるJCBブランドカードの利用は、全ての加盟店で可能というわけではない事に留意。

[編集] 脚注

  1. ^ http://www.visa-asia.com/ap/jp/merchants/productstech/visadebit.shtml
  2. ^ ATMから現金の引出す時、一般的に銀聯ネットワーク経由の場合、カードの発行銀行の規定によって手数料が異なり、利用者負担となる。(発行元のATMなど、銀聯ネットワークを経由しない場合、基本的に手数料は有料。時間帯での手数料を考えた場合、それが自行のカードであっても手数料かかる制度はない。)POS端末でショッピング場合、手数料(0.5% - 1%の様子)は加盟店が負担し、利用者側は無料となっている。
  3. ^ 『日本で広がる「銀聯」決済 東京の百貨店で続々』2008年4月2日付配信 サーチナ・中国情報局
  4. ^ ゆうちょ銀行及びUFJ銀行のATM利用サービスについては、JCBと提携している[1]

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月22日 (日) 00:58 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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