鋼の錬金術師の主要な登場人物

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鋼の錬金術師の主要な登場人物(はがねのれんきんじゅつしのしゅようなとうじょうじんぶつ)は、漫画鋼の錬金術師』に登場した人物のうち、特にエルリック兄弟に関わったり、ストーリーラインに深く関わりを持つ人物に関する一覧である。


注意以降の記述で鋼の錬金術師に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] エルリック兄弟と関わりの深い人物

ウィンリィ・ロックベル
本作のヒロイン。機械鎧整備士の少女。1899年生まれ。物語開始時15歳。
淡い金髪のポニーテールに、青い瞳の美少女。機械類には目がないお転婆な女の子。リゼンブールの医者の家に生まれ、エルリック兄弟とは幼馴染である。両親は彼女が8歳の時にイシュヴァールの内乱で死亡し、以後、祖母のピナコに育てられる。ピナコを師として機械鎧整備士になり、エルリック兄弟を支えている。物語初期ではピナコと共にリゼンブールで機械鎧整備士として働いていたが、エド達と共にラッシュバレーに立ち寄った際に自分の未熟さを知り、そこでさらに技師の腕を磨く事を決意。その後、ガーフィールの下で機械鎧整備士として働いている。
性格はとても明るく、ガサツな部分も見える。フェチとも言えるほどに高じた機械好きのため、見ず知らずの人物の機械鎧まで追求しだす。エドが機械鎧を壊したのを知れば問答無用でスパナ等で殴りつけることも珍しくない。パニーニャがエドの銀時計を盗んだ際、銀時計の蓋が溶接されている事を知り無断で開けるなど、エルリック兄弟に対しては半ば無神経な行動も見られる。その反面、本心は泣き虫かつ寂しがり屋で、常に危険に晒されている兄弟を心配するなど、誰よりも兄弟の無事を願っている。ヒューズの死や両親の死の真相などから精神的に不安定となったこともある。
機械鎧整備士の腕は非常に優れており、エドの機械鎧はすべて彼女が製作・整備しているものである。そのため、エルリック兄弟は定期的にリゼンブールに帰るなどしているが、最近は出張整備なども行っている。また、幼い頃から家にあった医学書を読んでいたことから医学知識も豊富で機械鎧における医学分野にも明るい。ラッシュバレーでは医師不在の中、持ち前の根性を振り絞ってお産に立会い、無事赤ちゃんを取り上げた。
エドとは、彼へのお節介や彼女のメカオタクぶりへの呆れなどから、口ゲンカをしながらも機械鎧整備士として信頼され、彼自身、ウィンリィ以外の機械鎧整備士の世話になるつもりはないらしい。その後「傷の男」との一件以降は、お互いに恋愛感情を自覚するようになる。ウィンリィは一度、告白同然の発言をエドの前で口を滑らせた事がある。また、11歳の時にリゼンブールに来たホークアイの影響を受けて着け始めたピアスも、エドとアルからのプレゼントを常に身に着けていたいという思いから穴が増え、今では右に4つ、左に2つの合計6つになっている。そのホークアイとは仲が良く、彼女を「リザさん」と呼び慕っている。
第三研究所の戦いから、エルリック兄弟に対する牽制としてホムンクルスにより事実上の人質にされていたが、ブリッグズで和解した「傷の男」の協力で表向き彼に誘拐されたことにしてホムンクルス達の目から逃れる。しばし「傷の男」たちと行動を共にしてリオールで潜伏生活を送った後、オリヴィエの厚意でブリッグズの兵が数人護衛に付き、リゼンブールに密かに帰郷する。そこに潜伏していたエドと再会。彼からはピナコとデンと一緒に国外へ逃亡するように忠告されるが、自身の意志で残る事を決意。逆に弱気になりかけているエドを励まし、それによりエドは戦いへの更なる決心がついた。そして最後の戦いを前にしたエドの機械鎧の微調整を行い、危険を承知でエド達の勝利を信じて待ち続けている。
作者・荒川弘はウィンリィの存在を重要視しており、本当は3話の時点で出演させるつもりでいた。しかし、担当に「まだ早い」と止められ、結果としては9話まで登場させる事が出来なかった。作者はこのことについて悔やんでいると言うコメントを残している。ちなみにエドとウィンリィの名前を組み合わせるとジーンズメーカーの「EDWIN」になり、作中でも中央でウィンリィの泊まった部屋の番号が「503」号室だったりとさりげなく公式でもネタにされている。
イズミ・カーティス
錬金術師。エルリック兄弟の師匠。36歳。
細いドレッドロックスをポニーテールのように束ねた髪型と、左鎖骨下の「フラメルの十字架」の入れ墨が特徴の美しい女性。虚弱体質にも関わらず、年齢を感じさせない若々しい美貌とモデル並みな抜群のプロポーションを保っている。胸元の大きく開いたセクシーな服などを着ているが、履物は何故かいつもトイレ用サンダルという微妙なセンスの持ち主。結婚18年目。旧姓は「ハーネット」。自宅はダブリスで精肉屋を経営する。自分が何者か尋ねられたら決まって「主婦だ!」と名乗る。趣味は夫婦揃っての旅行。
性格は少々頑固だが、厳しさと優しさの両方を兼ね備えた聡明な女性。だが夫であるシグの前では180度態度が変わり、所かまわずのろける。最初の妊娠時に病気で流産し、以後子供を産めない体になる。夫を愛すあまり、人体錬成によって子供を蘇らせようとし、結果内臓の大半を持っていかれ虚弱体質になってしまう。また、その関係でよく吐血する。しかしながら、相当な腕前の体術を持ち、アルを救出するためにデビルズネストに乗り込みグリードに啖呵を切るなど、その強さは衰えていない。また錬金術師としても、人体錬成や、人柱候補にされていることから分かるように、能力はかなり高い。
エルリック兄弟に錬金術の基礎と体術を叩き込んだ鬼師匠であると同時に、兄弟にとっての母親代わりのような存在。逆に子供のいない彼女にとっては2人は息子同然である。旅行中にリゼンブールに立ち寄った際、まだ幼いエルリック兄弟と出会う。元々、弟子を取らない主義であったが、弟子入り志願したエルリック兄弟の真剣な眼差しに根負けし、「ヨック島で一ヶ月、錬金術なし(ナイフだけ)で生き延びること」と同時に「一は全、全は一とは何かを知る」を条件に弟子入りを認める。このヨック島の修行を始め、修行はスパルタ教育であり、作中ではエルリック兄弟がたびたび修行時代のことを思い出して、当時の過酷さと現状を対比させるシーンがある。
18歳の頃に錬金術師を志し、著名な錬金術師である「シルバ・スタイナー」を尋ね、弟子入り志願する。その条件として「ナイフ一本で一ヶ月、冬のブリッグズ山で生き延びろ」と命じられる。現在でもブリッグズ砦にて語り草になる程に、国境警備隊や猛獣をなぎ倒して条件をクリアするも、実は弟子入りを志願した相手は錬金術師のシルバではなく(シルバは既に死亡)、武道家である兄の「ゴルド」だったが、結果としては一は全、全は一を学びとることに成功する。この修行の帰りにシグと偶然に出会い、互いに強烈な一目惚れをして今に至る[1]
旅行の最中、偶然ホーエンハイムと再会し、彼の錬丹術によって症状が完全ではないものの回復。「約束の日」を伝える為ブリックスの山岳警備隊にわざと捕まり、以後彼等と共に行動。セントラルシティでの戦いでは中央司令部への地下道を掘り、バッカニア達が作戦本部に突入する手助けをした。ちなみにその時だけは「錬金術師だ!」と名乗っている。
ヴァン・ホーエンハイム
エルリック兄弟の父親。錬金術師。
金髪眼鏡に特徴的な顎鬚を持つ大柄な男。リゼンブールでトリシャと出会い、彼女とその間にできた2人の息子達(エルリック兄弟)と仲睦まじく暮らしていたが、ある日突然出奔し、以来、音信不通だった。アルは当時幼かったために記憶が無いが、ホーエンハイムがトリシャを死なせた(出奔したせいでトリシャが病気になった)と誤解し続けていたエドからは酷く嫌われていた。また、若い頃の姿は息子のエドとよく似ていた。後述の通り身体が賢者の石と同化している為等価交換の原則を無視した練金術をモーション無しで発動できるが、彼自身の錬金術の腕前も非常に高く、エドワードも彼の練成の速さに驚いていた。また彼の使う錬金術はシン国式の錬丹術に近い。
理性的で感情を表に出すのが苦手だが、家族に対する愛情はとても深い。しかし、後述するように自分の身体に負い目を感じており、家族を遠ざけようとしていた。だが、幼いエドを描いた番外編のエピソードが示すように良き父である。ただし若い頃は短気な所があり、外見・性格共にエドは父親似であった事が伺える。
その出自は、かつて栄えた大国・クセルクセスで「二十三号」と呼ばれていた一奴隷。ある時、錬金術師である主人がホーエンハイムの血を元にホムンクルス(本物語における「ホムンクルス」ではなく、原義に近い「フラスコの中でしか生きられない生命体」のこと)、後の「父」を造り出し、その縁でそのホムンクルスより「ヴァン・ホーエンハイム」という名前と多様な知識を与えられる。与えられた知識により奴隷から抜け、王宮に出入りする程の高い地位に就く錬金術師となるが、クセルクセス全国民を代価とした賢者の石の錬成によって、その半分の命を持った賢者の石を魂と融合させられ不老不死となった。その後は砂漠を放浪し、力尽きて倒れていたところをシン国に向う行商人に助けられ、シンに流れ着く。その描写から、ホーエンハイムはかつてシンに錬金術の知識を伝えた「西の賢者」である事が伺える(「西の賢者」はクセルクセスの出身で、金髪に金色の瞳を持つ不老不死の男であったと伝えられている)。その後、悠久の時を生きながら各地を放浪していたが、友人になったピナコより紹介されたトリシャとリゼンブールに定住する。
本人は自らの身体を「化物」と呼び嫌悪していたが、放浪のしている間の幾多の別れや時代の流れの経験によって運命を半ば受け入れていた。しかし、トリシャと出会い、生まれた息子達が成長していくのを目の当たりにして、自身が老いないこと、化物であることを再び強く認識するようになる。そこで家族、特に子供達に必要以上に接触しないようにしていたが、トリシャの言葉で元の身体に戻る方法を探す決心をする。その後、自室で研究を続けていたが「父」の目的に気付いたこともあって家族を「父」との戦いに巻き込まない為に家を出ることになる。
出奔から約10年後にリゼンブールに帰郷し、既にトリシャが亡くなっていたことや自宅がエドの手によって焼き払われていたことを知る。偶然居合わせたエドと再会するも、会った早々にエドの行為の意味を指摘し、結局は逆上させることとなる(ただ、ピナコと話すことで間接的に人体錬成の事実をエドに知らせ、これがエドの大きな前進に繋がった)。その後もアメストリス国内を転々とし、時に内包された賢者の石を地中に放ったり、国土錬成陣を探ったりしていた。その錬成陣の主要な一角であるリオールに訪れた際に、そのまま滞在して復興の手伝いをするようになり、そこで偶然出会ったアルに生い立ちや「約束の日」について話す。その後、協力してホムンクルス達の企みにあたることになり、「約束の日」の手前にはセントラルシティ郊外でエドとも再会。彼にも自分の出自を全て話し、長年の誤解は解けた。そして、エドからトリシャの遺言を聞いて半ば和解した。
その後アルの協力の元プライドを封じ込め、エドらと共にセントラルシティに侵入。決着をつけるため「父」の前に現れる。
名前の由来はパラケルススの本名から(実際にはもっと長かったが、作中ではホムンクルスの提案した名前を「長い」と拒否し、短くなった)。

[編集] マスタング大佐とその部下

ロイ・マスタング
軍部の大佐。イシュヴァール殲滅戦中は少佐相当官(実際の権限は大尉)であり、中佐(エド国家錬金術師勧誘時)を経て、現在に至る。「焔(焰)」の二つ名を持つ国家錬金術師。1885年生まれ。30歳(第11巻より。初登場時29歳)。
いい加減な性格に見えるが、実際には意志が強く食えない人物。自らが信頼する人間に見せる「目的最優先」と言い放つなどの厳しい発言とは裏腹に、いざ部下などの身内のこととなると自らの危険をも省みない行動に出るという情に厚い部分を見せる。エルリック兄弟に対しても単なる利害関係の一致と距離をとるような言動を行うことがあるが、内心では気にかけている。またエドを「鋼の」と呼ぶのも特徴[2]。 
「大総統になる」という野望を抱く野心家で、かつ大変な理想家。元々民衆を守るという理想のために国家錬金術師資格を取得するが、イシュヴァール殲滅戦にて理想と現実のギャップを思い知る。それでもなお「理想を語ることをやめない」と決心を新たにし、「次の世代には幸せになってもらいたい」という願いの下、国家体制の変革(軍国主義から民主主義への移行や軍備縮小など)を行うというために大総統を目指す。その結果としてイシュヴァール戦の正当性が問われ、自身が裁かれる可能性も覚悟している。
錬金術師としての能力は二つ名の通り、焔(炎)である。また、その資質はホムンクルス達に「人柱候補」の一人として目をつけられていることからもわかるように高く、模擬戦とはいえエドを圧倒している。燃焼の三要素である燃焼物・酸素・点火源を錬金術によって生成(用意)することで炎を起こす。具体的には、対象を燃焼物とし、錬金術で酸素濃度を調節、そこに発火布(強い摩擦で火花を発する特殊な布)で作られた手袋を使い点火して炎を起こす。その性質上水に弱く、雨の日は不発、また発火布が湿ることで点火源が用意できないこともあり、部下からは(冗談半分と親しみを込めて)「無能」呼ばわりされることもしばしば。ただし単純に水だけなら、酸素と水素に分解し爆発を起こすことも可能。ラスト戦では血で手に錬成陣を描き、点火源もライターなどで代用したことがある。イシュヴァール戦での経験から、炎の発生範囲を自由に調節できるようになる。能力自体が後方支援向き(但し、後述の対エンヴィー戦では威力を調節するなど、ほぼ単独でエンヴィーを圧倒した)だったり、そもそも司令であるため後方待機であることが多い。また、軍人としては、イシュヴァール戦でより多くの仲間を守った事などから「イシュヴァールの英雄」とも呼ばれる。しかしイシュヴァール殲滅戦でのイシュヴァール人を使った人体実験に参加したことが心の闇となっている。言動には兵法書(孫子)からの引用もあり、兵法にも通じているらしい。
ホークアイとは軍に入る前からの関係で、彼女の父親は自身に錬金術の基礎を学ばせてくれた師匠である。師亡き後、イシュヴァールの戦地で軍人として再会。戦後は忠実な部下として、他の直属の部下であるハボック達とは一線を画す位置にいる。彼女に対して部下以上の感情を抱いている節があり、ナンバー66がホークアイに抱きついた時には嫉妬を露にしている。
ホムンクルス達の策略を上手くかわし、逆に軍内での地位獲得やラストを倒すことに成功するが、部下たちを地方に飛ばされたり、ホークアイを大総統付き補佐官にされるなどブラッドレイによって飼い殺し状態に置かれてしまう。グラマンやオリヴィエなど様々な協力者たちから助力を得て、「約束の日」に密かに集まった部下たちと行動を起こす。その後セントラルの地下施設へと出向き、ヒューズを殺したエンヴィーと闘い、これを倒した。その際は完全に激怒し、単なる復讐鬼に堕ちる寸前であったが、「傷の男」とエド、ホークアイの必死の説得により正気を取り戻した。
その出自が明らかにされたことはないが、クリス・マスタングという養母が登場しており、キャラクターガイドでは父方の叔母という記述がある。
コミックスのオマケ漫画のみではあるが、大総統になったら『軍の女性の服装を全てミニスカにする』と公言している。
実写にするなら?の問いに「及川光博」は作者とアシスタント全員一致の意見である。
名前の由来はアメリカの戦闘機P-51マスタング。
リザ・ホークアイ
軍部の中尉。マスタング大佐の部下。後に大総統付き補佐に配属。24~25歳(牛小屋日記より)。
金髪に鳶色の目という容姿端麗な女性。性格は仕事中は常に冷静沈着で、よほどのことが無い限り感情を表に出さない。一転して、プライベートでは笑顔のシーンも多く、引き取り手のいない仔犬(後の「ブラックハヤテ号」)を引き取るなど、根はごく普通の優しい女性である(ただし、ブラックハヤテ号への躾はかなり厳しい模様)。欠点はネーミングセンスの悪さ。類稀な射撃の腕前を持って銃器一般を使いこなし、士官学校時代には狙撃手としてイシュヴァール戦線に配置された。名前と、その正確無比な狙撃から「鷹の眼」の異名を持つ。常に銃を二丁携帯し、普段はFN ブローニングM1910エンフィールドNo.2を装備している。本人が銃を愛用するのは、本人曰く「人の死に行く感触が残らないから」。だがこれを欺瞞であるとマスタングに指摘され、自身もそれを否定しなかった。
マスタングの腹心で、「もし自分が道を踏み外したら殺せ(要約)」とまで言われている程に、他の直属の部下達とも一線を画す。また、その関係の始まりも軍人としてからではなく、マスタングが錬金術師である父の弟子であったことに起因している。この頃の彼女は今と違い、極普通の年頃の少女であった。父の死で一旦マスタングとの関係は切れるが、イシュヴァール戦にて再会し、終戦後はマスタングからの推薦もあって、彼の部下となる。背中には父の秘伝の錬金術の暗号が刺青として記されていたが、イシュヴァール戦後にその破棄を望み、マスタングの手によって一部焼き潰してもらった。マスタングとは現在は明確に上下関係であるが、マスタングが死んだと聞かされた時の取り乱し方や、エンヴィーとの戦いの際の発言などから、マスタングに対して恋愛感情を抱いているかのように見える。
第三研究所の戦い以後、ブラッドレイにより、マスタングへの圧力として大総統付き補佐となり、実質的な人質となっている。さらにセリムの正体(プライド)を見抜いてしまったために、彼からも圧力をかけられる立場となっていた。「約束の日」を目前にマスタングの下に他の部下達同様に参じ、彼らと共に戦う。その後マスタングと共にセントラルの地下施設へと赴きエンヴィーと闘う。その際暴走寸前となったマスタングをエドと「傷の男」と共に必死に諭した。
元々の髪型はショートだったがウィンリィの影響を受けてなんとなく髪を伸ばしたエピソードがある。そのウィンリィとは仲が良い。また、パーフェクトガイドブック2にて東方司令部司令官のグラマンは母方の祖父にあたるとの記述があったが、物語に直接関係がない為か、作品本編ではいまのところ触れられておらず、後に発売されたキャラクターガイドでもホークアイ、グラマンの項目ともにそのような記述はない。非常にスタイルが良く見えるが、作者曰く「(軍人の為、身体を鍛えているので)肩幅が広く、(そこそこの年齢だから)お尻が大きいため、腰が細く見える」らしい。
名前の由来はアメリカの早期警戒機E-2ホークアイ。
ジャン・ハボック
軍部の少尉。マスタング大佐の部下。後に退役する。
のらりくらりとした性格で、部下と見た場合には上官の受けは悪いが、勤務態度は模範的でよく働くので、上官と見た場合には部下からの信頼は厚い。くわえ煙草がトレードマーク。自他共に「頭は悪い」と言うが公私の区別は厳密につけており、恋人を装って探りを入れてきたラストに対しても重要なことは絶対に話さなかった。また戦闘などの実務能力も非常に高く、実戦ではマスタングを補佐するホークアイに次ぐ部下。なお、同僚のブレダとは士官学校の同期。東部の田舎出身でイシュヴァールの内乱を身近に感じて育っており、「自分でどうにかしたい」という思いから士官学校へ入った。成績が悪かったため卒業当時は准尉であったが、マスタングの部下になってからの働きにより少尉に昇進できた。
金髪・タレ目のイケメンであるが、どういう訳か女運が非常に悪い。彼女ができるもセントラルに異動になった事でフラれ、アームストロング少佐の妹であるキャスリンと見合いをしては「理想は兄である」とフラれ、セントラルでできた彼女のソラリスは、マスタングを諜報するために近づいたラストだったなど、かなり悲惨な目に遭っている。デートの前には必ずタバコを消す、マリア・ロス脱走時に手首のタグを外した際は一言断るなど、女性に対しては紳士的な面を見せる。好みはボイン。
マスタングはハボックの能力・内面を高く評価しており、本人もマスタングの目的をよく理解して支えている。性格の相性もよく、親友の様な間柄。ラストとの戦闘の際に負傷。マスタングの機転により一命を取り留めるも、ラストの爪による刺しどころが悪く脊髄を損傷し、下半身不随となる。しかし、諦めずリハビリ生活を行っている。
現在は軍を退役して家業のハボック雑貨店を継ぎ、「約束の日」に合わせてマスタングが決起した際には、シンに亡命したロスに指示を出して仕入れた武器を偽装装甲車と共に送って支援している。
名前の由来はアメリカの爆撃機A-20ハボック。
ハイマンス・ブレダ
軍部の少尉。マスタング大佐の元部下。
茶髪の刈り上げ、背は低いが恰幅の良い体型。そんな見た目とは裏腹に頭脳派であり(チェスや将棋に強いなど)、士官学校を首席で卒業した。逆に見た目通りに運動は得意ではない事を自ら言っている場面もある。同僚のハボックとは士官学校の同期であり、プライベートでは「ハボ」という愛称で呼ぶ。ぞんざいな言葉遣いで、上官であるマスタングにも憎まれ口を叩くが、実際は仲間思い。マスタングのチェス相手、知恵が必要な時の相談相手でもある。大の犬嫌いで、子犬のブラックハヤテ号にも怯える始末。何かしら食べているシーンが多い。ルガーP08を愛用。
第三研究所の戦い以後、ブラッドレイにより西方司令部に異動するが、「約束の日」に脱走してマスタング大佐の元に駆け共に戦う。その後ケインらと共にラジオ局を占拠し、ラジオで夫人と国民に大総統の列車が爆破され行方不明だという事を伝え、大総統を排除しようとした一派がいることを示唆した。
名前の由来はイタリアの航空機メーカー「ブレダ社」。
ヴァトー・ファルマン
軍部の准尉→少尉(原作第65話 - )。マスタング大佐の部下。
長身で白髪もしくはグレーの髪、頬が痩せこけている。特技は歩くデータベースの如き記憶力。元々は北部出身。東部へと転属されマスタング大佐の部下になる。その記憶力からナンバー66の尋問を担当したが、そのせいでナンバー66を見張る役目を仰せつかることになる。
記憶力は凄いが戦闘に対しては現場慣れしていないらしく、覆面をしたハボック(=素性を隠している)に誤って名前を言ってしまうなどのドジも多い。しかし銃の効かないスロウスに対し、銃で氷柱を落としてぶつける事でひるませるなど、機転の利く面もある。第三研究所の戦い以後、ブラッドレイにより北方司令部に異動。そこで少尉に昇進できたものの、更に北のブリッグスに飛ばされ、氷柱落としをしている。マスタングがセントラルシティで決起した際にはバッカニアに同行し、中央司令部に勤務していた経験と記憶力を生かし作戦本部への突入を手助けしている。
どこかついていない点はハボックにも負けていない。
名前の由来はフランスの航空機メーカー「ファルマン社」。
ケイン・フュリー
軍部の曹長。マスタング大佐の元部下。
童顔に眼鏡の青年。他のマスタングの部下達とは違い一般兵募で入隊。穏やかかつ優しい性格で気が弱い。通信機器のスペシャリストでホムンクルスを誘き出した時は外部通信を一人で担っていた。また中央の無線のチャンネルを全て知っているなど、趣味で入隊以前から培われたその知識と技術は目を瞠るものがある。捨てられていたブラックハヤテ号を拾ってきた張本人。
第三研究所の戦い以後、ブラッドレイにより南方司令部に異動。アエルゴ軍との激戦地のまっただ中にいたが「約束の日」に脱走してマスタング大佐の元に駆け共に戦う。
名前の由来は英国ホーカー社の戦闘機「ホーカー フューリー」。
ブラックハヤテ号
ホークアイの飼い犬。雄。
仔犬の頃、捨てられていたのをフュリー曹長に拾われ、最終的にホークアイによって飼われることになる。厳しい躾のためか勇敢に育ち、更にホムンクルスの気配を察知できる能力も身につけ、最終決戦にもホークアイと共にホムンクルス組に立ち向かうこととなる。愛称は「ハヤテ号」「ブラハ」。名前の由来は日本の戦闘機・疾風

[編集] 軍人

キング・ブラッドレイ
軍部の大総統。60歳。
アメストリス軍の最高責任者で、国政の実質的な決定権を持つ事実上の国家元首。戦場で数々の武功をたて、44歳の若さで独裁者へと成り上がった。オールバックの髪型をしており、口髭を蓄えた立派な体格の初老の男性。左目に眼帯をしている。彼が大総統に就任してからは、国家錬金術師制度の導入、より中央集権的な体制への編成など、アメストリスをより軍事国家として編成していく。
その正体はホムンクルス(ラース)であり「父」の計画に沿って国家の舵を取っている。若くして大総統の地位に就けたのもそれが関係している。完全なリアリストでありながら、好々爺然とした紳士という面もあるという二面性を持つ。物語序盤では最高権力者にも関わらず、仕事から抜け出して一人でこっそりエドの見舞いに行ったり、護衛一人だけでエドを追いアロハシャツ姿でダブリスに行くなどと、その軽さが際立つ。しかし、グリードとの戦闘でホムンクルスと判明してからは、リアリスト的な独裁者としての面が浮き彫りになっていく。
元は普通の人間。ホムンクルス達の計画のために、幼少時よりエリートとして養成された大総統候補生の一人であり、体に賢者の石を注入されホムンクルスとなる。名前の「キング・ブラッドレイ」はこの時に付けられた偽名である。人間ベースのため、他のホムンクルス達とは違い人間と同じように老化し、そのため身体能力に若干の衰えがある。しかし、それでも年齢を感じさせない筋骨隆々の体格をしている(これは賢者の石とは関係なく、彼自身の鍛錬の賜物である)。他のホムンクルス同様にホムンクルスであることに誇りを持ち、人間に対しては軽蔑の念を持つものの、度々語られる自身の人生観・宗教観などの思想信条には他のホムンクルスとは違った面もある。単純に人間を軽蔑しているとも言い切れず、「自らを打ち倒しにくるものは人間」という発言や、エドやマスタングの反逆、リンやオリヴィエの目的への執念を気に入ったり、楽しんだりしている様子も見られ、その真意は不明。全てを「父」に用意されたシナリオの中で生きていることにも何らかの考えを持っているようで、予想外の事態を楽しんだり、ホークアイに自分の立場を話した上で妻だけは自分で選んだと述べている。また、育った環境故に女性を口説くのは下手らしく、パーフェクトガイドブックによると今の妻に初めて会った時と二回目のデートで失礼な発言をし、両方ともビンタを食らっている(二回目にビンタされた理由は、夫人の外見を褒める際に尻の事などを誉めた為)。ちなみに一回目のビンタを食らって帰った後は地下に行って夫人を怒らせた事を他のホムンクルスたちに話し、その後ラストに女心について延々と説教されていたらしい。なお、おまけマンガでは尻派であると言って、太股派のマスタングと対立した。
戦闘力の高さや人を見抜く目は確かであり、イシュヴァール戦で既にマスタングに着目していた。ラストがマスタングに倒されてから、「父」に自分をマスタングの担当にするように進言し、その後はマスタングへの圧力を強めていく。特にグラトニーが捕まってからは、マスタングの直属の部下達を地方に飛ばし、リザを自身の直属にするなど、その圧力をいっそう強めた。
「約束の日」の手前、東方司令部で行われる北方司令部との合同演習に怪しいものを感じ取り、急遽、視察に訪れる。しかし、グラマンが仕掛けた二重の罠にはまり、中央へ急いで戻る最中に橋を爆破され、列車ごと谷底へ落ち、行方不明になる。ラジオで行方不明になったことが国民に伝えらえた際に「ブラッドレイ以外がこの国をまとめられるのか」という声が上がった事から、アメストリス国民からの信頼は厚いようである。
戦闘は自身の能力を生かした剣術で二刀流。だが戦闘中は刀剣を五振り、背中につけた特別製の鞘で装備している。ホムンクルスとしての詳しい能力等は#ホムンクルスのラースの欄を参照。
オリヴィエ・ミラ・アームストロング
軍部の少将
北方司令部より北のドラクマとの国境線に駐屯し「ブリッグズの北壁」という異名を持つ将軍。アームストロング少佐の姉で、アームストロング家の長子でもある。金髪でストレートの長髪と、官能的な厚ぼったい唇が特徴の美女。一族の血筋で、前髪の先端だけカールしている。一族の中では背は小柄な方であり、軍服で分かりにくいが、プロポーションは劇中の女性の中でも一、二を争う。年齢はマスタングより年上。
容姿だけなら非常に魅力的な美人だが、その性格は情に厚く涙脆い弟のアームストロング少佐とは正反対で、過激かつ冷徹。実力至上主義を貫く合理主義者でその思想信条から、軍人でありながら心優しいあまり甘いところのある弟を嫌っていたような言動がある。そのような厳しい性格を持つため、部下から女性とみられることは無い(バッカニア曰く「心臓まで氷の女王様」)。しかし、部下の死を侮辱したレイブンを斬り伏せたり、壊れた時計を使って救助隊の刻限を引き伸ばすなどの行為のシーンで見られるように根は弟と同じで情に厚く、部下からは指揮官として絶大な信頼を寄せられている。弟への嫌悪も、彼に成長してほしいと願う彼女なりの思いやりである。また、ホムンクルスに追われる身となったウィンリィにも、彼女の居場所を探し実家に送り届けた上で、屈強なブリッグズの護衛を付けてやるなど率直に表現はしないが優しい面もある。
錬金術は使えないが、個人としての実力(特に剣術)も指揮官としての能力も高い。指揮官としては精兵主義の方針を取り、有益であればその是非を問わない。
初見では誰も信用しないとは言え、当初はエルリック兄弟に対しては非常に厳しい態度を取る。その後、彼らの能力を見極めた上で一定の評価をし、彼らと協力してレイブンからホムンクルスの情報を引き出したりした。また、東方司令部と合同演習を行ったことがあるため、マスタングら元東方指令部の面々とは面識があり、ホークアイやハボックに目をつけている。マスタングに対しても敵意のある言動が目立つが、有力なライバルと見ていることの裏返しでもある。そんな彼とも秘密裏に連絡を取り合っている。
中央に呼び出されたことを利用してブラッドレイに取り入り、そのまま中央(大総統府)に栄転となる。「約束の日」にマスタング達が決起に合わせ、自宅に潜ませていたブリッグズ兵でセントラルを奇襲する。自らは大総統府に留まっていたが、その場にいた2人の将軍の「父」に選ばれし者と自惚れ、アメストリス国民を平然と国土錬成陣の生け贄にしようとする非道ぶりに激怒。もはや軍人ではないとして眼鏡を掛けた将軍を射殺し、さらに坊主頭の将軍を人質にとって中央軍を引かせようとするが、そこに邪魔者の始末を命じられたスロウスが現れ、一時は追い詰められてしまうが弟アレックスに助けられた。その直後不死の軍団が現れた為、自分の射殺命令を受けた兵士達を一括してまとめあげ、不死の軍団、そしてスロウスと激闘を繰り広げる。その際に助けに来てくれたイズミとは初対面で意気投合し、親友と言ってもいい間柄となっていた。
マース・ヒューズ
軍部の大尉(イシュヴァール戦時)→少佐中佐。その後、殉職による二階級特進で准将。元軍法会議所勤務。ロイの親友。1885年生まれ。
家族を溺愛しており、所構わず家族の写真を見せびらかしたり、娘自慢やのろけ話のために軍の回線を公然と使用するなど、極度の親バカ・愛妻家。そのため、しばしば周りに迷惑をかけるものの、同時に気遣いや優しさを家族同様にかけるために、周囲の人物からは非常に慕われていた。エルリック兄弟に対しても何かにつけ気にかけたり、初対面のウィンリィを自邸に泊まらせ、娘の誕生日会に誘うなど、面倒見の良い人物であった。頭の回転が早く、見た目はデスクワーク派であるが、かつてイシュヴァール殲滅戦において前線で戦い抜いた屈強の軍人であり、暗器にも酷似したナイフの達人でもある。なお拳銃も自費購入のものを所持しており(ポーランド製ラドムVIS wz1935)、愛娘に近づく男への「脅し」に用いられている(相手は子供なので勿論発砲したことはない)。イシュヴァール殲滅戦の回想では前線で戦い銃(マウザーGew98)も使用していた。
エドから彼が第五研究所で賢者の石の錬成陣を教えてもらっていた為、リオール暴動や各地の戦場の位置を見て国土錬成陣の存在にいち早く気付き、ホムンクルスに命を狙われてしまう。軍法会議所で襲撃してきたラストを辛うじて退け、国土錬成やホムンクルスたちが大総統や中央上層部と繋がっている事を直感し、一般回線から東方司令部にいるマスタングにこの事を伝えようとするが、その電話が彼に届く前に最愛の妻グレイシアに化けたエンヴィーに撃たれ、殉職するという最期を迎えた。享年29歳。彼の死はエルリック兄弟やウィンリィ、マスタングらの心に大きな影を落とした。結果として2巻から4巻のみという非常に短い登場であるが、人気は根強い。後にイシュヴァール戦の回想に登場したりするなど、死してなお物語に対する影響力を持っている。
因みに外線から東方司令部へ電話したときに言ったコード(『アンクル』『シュガー』『オリバー』『エイト』『ゼロ』『ゼロ』)は『USO800』。つまり『嘘八百』から。
「フォッカー」という名前にする予定だったそうだが、一足先に登場したショウ・タッカーと語感が似ているため、変更になった(代わりにフォッカーは、ヒューズの部下の名前として使われている)。
先述のように登場期間が短かったためか、作者は「(単行本の)カバー表紙に描きそびれた」という(第23巻より)。
アレックス・ルイ・アームストロング
軍部の少佐。「豪腕」の二つ名を持つ国家錬金術師。
大柄な男で鍛え上げられた逞しい肉体と立派なヒゲ、個性的な髪の毛がトレードマーク。事あるごとに軍服を脱ぎ捨て、その肉体を披露したがる癖を持つ。暑苦しさが過ぎて威圧感があり、秘密を自白させるなどの効果もある。錬金術も錬成する対象物を錬成陣の書き込まれた手甲で殴りつけるというパワフルな物である。戦闘の際は、前述の手甲でブロック片等を矢の形に錬成しつつ殴り飛ばしたり、地面を殴ってトゲを生やすなどの攻撃を好んで用いる。いかつい外見とは裏腹に感動癖で涙もろく、優しい性格。そのため、イシュヴァール戦では女子供にまで手をかける非情さに耐え切れず軍令に背き、デビルズネスト掃討戦ではロアに説得を試みるなど、敵であっても冷酷に徹しきれない。この軍人に不向きな点に関してブラッドレイから「だから出世できないのだ」と指摘され、実姉のオリヴィエからは嫌われる要因となっている。このことを理解しているマスタングより、ホムンクルスと軍部の関係を聞かされた後に除隊を勧められるが、イシュヴァール戦時のように非を理解しながら逃げたくないとしてこのまま軍に身を置くことを決意した。
元々はヒューズの補佐であったが、ヒューズの死後は大総統護衛を務めるなど、軍内での役職は不明。直属の部下には、マリア・ロスとデニー・ブロッシュがいる。マスタングのセントラル異動後は、マスタングとエルリック兄弟の伝令役などを行っている。エルリック兄弟に対しては極めて協力的であり、姉への紹介状を書いたり、人体錬成を行った過去も咎めるどころか、愛情が起こした結果として逆に感動していた。上述の性格からか抱擁癖があり、何度かエドを負傷させた。
代々将軍を輩出した名家の出身だが、出自を鼻にかけることはない。「我がアームストロング家に代々伝わりし○○(芸術的錬金術、似顔絵術、尾行術、以下略etc…)!!」が口癖で、風貌に似合わず器用で多芸多才。家族では姉妹が多く存在し、姉3人と妹の5人姉弟(兄妹)。特にアームストロング家の長子であり長姉のオリヴィエは「ブリッグズの北壁」の異名を持つ少将である。最終決戦の際にはピンチに陥った姉の元に現れ、錬金術と体術を駆使してスロウスと闘う。
名前の由来は英国の兵器メーカー、アームストロング社。または、ミドルネームの「ルイ」はアメリカ人ジャズミュージシャン「ルイ・アームストロング」から。
ゾルフ・J・キンブリー
軍部の少佐(イシュヴァール殲滅戦時)→中佐。「紅蓮」の二つ名を持つ国家錬金術師。
白いスーツとコート、帽子を愛用する吊り目の男。物腰の柔らかい紳士然とした人物だが、その正体は殺人に美意識を見出すサイコパス(ただし単なる快楽殺人鬼というわけではなく、自らが殺した相手を記憶するなど殺人に関して独自の理念を持つ)。自身はこの世界にとって異端の存在であると自覚しており、紳士を演じているのもその為。また異端であるが故に、感情論に左右されない、合理的な考えを示すこともある。
彼の錬金術は、掌に刻まれた錬成陣(右手に下向きの三角と太陽の記号、左手に上向きの三角と月の記号)を合わせて対象物に触れ、爆発性のある物質へ作り変えるというもの[3]。錬金術の特性に加え、爆発に対する造詣も深いことから「爆弾狂のキンブリー」の異名を持つ。
イシュヴァール殲滅戦では上官から賢者の石を貸与され、大きな戦果を上げるが、終戦後、賢者の石の返還を渋り、返還を迫った上官を爆殺。この一連の行動によりエンヴィーに気に入られ、自らの特性を最大限にバックアップしてくれることからホムンクルスの協力者となる。その後、上官殺しを建前に中央刑務所で服役生活を送っていたが、「傷の男」の抹殺と逃亡の疑いのあるマルコーの捕獲(それに伴う報復として村の抹消[4])のため出所する。
特に体術の心得があるわけではないが、錬金術の能力に加え、普段から頭が切れること、相当に場慣れしていること、賢者の石を持っていることから作中屈指の強さを誇り、ブリッグズでエドと戦った時はエドを難なく退けている。しかし、カナマスラム付近でプライドと共にアルやハインケルらと闘った際、一度はハインケルに重傷を負わせたが、アルの作戦により復活したハインケルに致命傷を負わされ、最期はプライドに食われてしまう。
イシュヴァール戦で「傷の男」を瀕死の重傷にした上、彼の家族を死に至らしめた張本人であり、「傷の男」に最も怨まれている国家錬金術師である。また「傷の男」に殺害されたロックベル夫妻に対しては「意志を貫く人は好き」と敬意を払い、殺される前に会ってみたかったと発言している。夫妻の娘であるウィンリィはエルリック兄弟に対するホムンクルス側の牽制材料になっており、キンブリーもブリッグズ滞在中にエルリック兄弟への牽制を行っているが、ウィンリィに対しては、ロックベル夫妻の娘であることに加え、現在置かれている状況に対して彼女が前向きな姿勢を見せていることから気に入ったと発言している。
ホムンクルスの協力者の中では、「大きな世界の流れの中で(人間とホムンクルスの)どちらが生き残る力を持つのか(観てみたい)」と述べたり、己の存在の是非を賭けたりと、レイブンら通常の人間の協力者とは一線を画している。このような点から一種のアンチヒーローとなっている。
作者によればミドルネームのJは特に考えずに付けたらしく、「ジャジャジャジャーン」のJなどと述べている。

[編集] 傷の男とその一行

傷の男(スカー)
イシュヴァール人。
イシュヴァール人特有の外見(褐色の肌と赤い瞳)に加え、十字の傷がある額と、錬成陣の刺青が彫られた右腕を持つ強面の男。普段はサングラスを着用し、瞳を隠している。
イシュヴァール殲滅戦で兄や同胞を殺された恨みから、国家錬金術師を殺害して回っている。「傷の男(スカー)」という名前は軍部が付けた通称であり、本名は不明。本人は復讐の為に名を捨ててきたと発言している。
「単身でアメストリス兵十人分の戦力に匹敵する」イシュヴァラ教の元武僧で、並外れた体術を持つ。加えて右腕には錬成陣が刻まれており、錬金術の「分解」を行うことが可能。これらを利用した破壊攻撃を得意とし、作中屈指の強さを誇る。なお、彼の腕に刻まれた錬成陣は正確には錬丹術に属しており、「父」によって錬金術を封じられた際も、錬成が可能だった。
イシュヴァラの教義から錬金術を嫌っており、錬金術を研究する兄には反抗的であった。イシュヴァール殲滅戦で親族と共にキンブリーの攻撃を受ける(額の傷はこの時のもの)が、その際に兄が盾となった為、彼は即死せずに済む。しかし右腕を失うという重傷を負い、意識を失ってしまう。その間に兄は弟の命を救う為、「分解」の錬成陣が彫られた自らの右腕を弟に移植する。その後、ロックベル夫妻の診療所に運ばれ治療を受けたが、意識が戻った瞬間、怒りと錯乱から2人を殺してしまい、後述するウィンリィとの関係の中で復讐の意義について考えさせられることとなる。
エルリック兄弟とはタッカー殺害の後にエドを狙ったところから関係が始まる。当初は、国家錬金術師と復讐を図るイシュヴァール人という関係でしかなかったが、後に「傷の男」がウィンリィの両親を殺害した犯人であると分かってからは、兄弟の方も積極的に「傷の男」逮捕に乗り出す。そして中央で両者が対面した際、兄弟を案じて戦場にやってきたウィンリィとも対面を果たす。「傷の男」はウィンリィに対して謝罪はせず、「お前には己れを撃つ権利がある」と言った上で「ただし撃てばその瞬間に敵とみなす」と警告するなど暴走寸前の状態だったが、ウィンリィをかばったエドの姿に、キンブリーから自分をかばった兄の姿が重なり、彼女の殺害を思いとどまった。その後、ブリッグズで兄弟に拘束され、再びウィンリィと対面した際は、「何を言っても言い訳にしかならない」と詫び、無抵抗の状態でその去就を彼女の手に委ねる。これに対してウィンリィは「傷の男」を見捨てることを拒否。「己れを許すのか」という問いに「理不尽は許していない」と返答され衝撃を受ける。そしてウィンリィがホムンクルスに狙われている身である事を知ると、自身が誘拐した事にして、一時的に離れる事になったエドに代わってリオールで別れるまでウィンリィを護衛した。
一連のウィンリィとの出会いで(貧民街で再会した師に復讐の無意味さを説かれたことも関係している)、当初の復讐こそが絶対の正義という考えは改めた模様。現在はホムンクルスに対抗するためエド達と一時的に協力関係を築いており、「約束の日」の阻止に加え、テロ以外の形でアメストリスを変えようとしている。
見かけによらず可愛いもの好きで、初めてシャオメイを見たときはその可愛さに衝撃を受けていた。ちなみに猫派。キャラクターのモチーフはターミネーター
ヨキ
アメストリス軍の元中尉。
元はユースウェルの一炭鉱主であったが、出世欲に駆られて軍に入り、中央の高官に賄賂を贈ることで地位を得た小悪党。炭鉱の経営権を握っているのをいいことに、更に賄賂を増やそうとして炭鉱の人々を重税で苦しめていたが、エドに騙され炭鉱の経営権を奪われた上、東方司令部に悪行を報告されて軍を追放される。その後イシュヴァールの貧民街に拾われるも、かつての地位へ返り咲く為に貧民街の掟を破って「傷の男」の居場所を売り渡したことで、住民から袋叩きに遭った末に追い出される。そして半ば脅迫に近い形で「傷の男」のお供となり、こき使われている。
長所は極めて少ないが、元炭鉱経営者であるため鉱山については詳しい。現在では「傷の男」やマルコーを心配する発言もあり、昔に比べれば更生しつつある(しかしエンヴィーに人質にされた際には、はったりとはいえ「傷の男」を始めその場にいた全員から見捨てるような態度を取られた)。
自分を失脚させたエドのことは根に持っているが、アルに対しては特に恨みはなく、むしろ本人は友達だと思っているらしい。カナマスラム付近でアルとハインケルがプライドやキンブリーと交戦した時は、プライドに自動車をぶつけてアル達を救うという活躍も見せた。
なお本人とは別に「ヨキ2世」という人物が存在し、47年前まで生きていたらしい。また、作中の背景に「ヨキサーカス」というサーカス団のチラシが出ているがこのサーカス団との関係も不明。おまけ四コマでは様々な職業や役柄で登場したりとある意味作者とアシスタントに愛されているキャラクターでもある。登場人物を人相学的に分析した企画では、出世しない顔の特徴を色々と備えており、ブラッドレイとは逆の要素を持った顔と分析されている。
ティム・マルコー
「結晶」の二つ名を持つ元国家錬金術師。
白髪が目立ち始めた優しそうな小柄なおじさん。アメストリス軍の錬金術研究機関で賢者の石の製作に関わっていたが、賢者の石の材料が生きた人間だったことや、その試作品がイシュヴァール殲滅戦で使用されたことに耐えられず、資料と試作品を持ち出し軍から逃亡。その後は「マウロ」と名を変え、田舎の町医者として穏やかな生活を行っていた。
ある日、偶然エルリック兄弟と出会い、彼らに賢者の石の秘密を示唆する。しかし同時にラストに見つかり、町を人質に取られて監視される。ラストの死後はエンヴィーによってホムンクルスのアジトに幽閉されるが、後にアジトに潜入した「傷の男」と会い、イシュヴァール殲滅戦の真実を彼に話す。その後、「傷の男」の策により自分の死を偽装してアジトより脱出、以降彼と行動を共にする(その際、顔面の表皮のみを破壊されて強制的に顔を変えられる)。
賢者の石の製作に関して主要な立場にいたこと、人柱の候補者にされていること、ホムンクルスの企みにある程度気づいていることから、錬金術師としてはかなり有能な人間と推測できる。一方、イシュヴァール殲滅戦で賢者の石の製作に関わったことに強い罪悪感を抱いており、「傷の男」と出会った時に自らを殺すよう懇願していた。その後、その罪悪への償いの為、北部にエンヴィーを誘き出し、賢者の石の破壊に成功。エンヴィーを一時的に戦闘不能状態に追い込んでいる。
メイ・チャン
シン国の第十七皇女。錬丹術師。#シン国人の項目を参照。
シャオメイ
メイのお供。#シン国人の項目を参照。

[編集] ホムンクルス

アメストリス建国に関わった者たち。

「父」
ホムンクルス達の統括者。人造人間達からの呼び名は統一されておらず、本名と呼べるものも存在しない。ここではあくまでWikipedia内での仮称として「父」と表記する。なお、キャラクターガイドやテレビアニメ版では「お父様」と表記されている。
ホムンクルス達の生みの親であり、その呼び名通り父親といえる存在。ヴァン・ホーエンハイムとほぼ同じ容姿を持つ。セントラルの地下深くに居城を構えており、普段は大量のパイプが伸びた椅子に自らの肉体を接続し、錬金術の研究にふけっている。
ホーエンハイムの言を取れば体その物が賢者の石である為に強力な能力を有し、アメストリス国中の錬金術の発動を不可能にする、「傷の男」の人体破壊が全く効かない、錬金術師としてはモーション無し、等価交換の原則無視で錬金術を発動させたり、額の目から自らの魂の分け身たる賢者の石を精製する、擬似・真理の扉を創り出すなど、力は未知数である。
その正体は、かつてクセルクセス国で奴隷であったホーエンハイムの主人である錬金術師が、ホーエンハイムの血液を使って偶発的に誕生させた「フラスコの中の小人(ホムンクルス)」。フラスコ内に浮かぶ球体の影のような身体を持ち、口や眼を出して見聞きや会話も可能。本物語における「ホムンクルス」という単語が「人造人間」という意味で使われるのに対して、本来の意味に近い「フラスコの中でしか生きられない生命体」であった。生まれながらにしてほぼ全知の存在であり、不老不死の法を求めるクセルクセス王がその叡智を頼ってきたことを利用し、クセルクセス全土を使った不老不死の法に見せかけた全国民の魂を使った賢者の石の練成陣を発動させ、これを利用して自身とホーエンハイム以外の全ての人間を石に変えてクセルクセスを一夜にして滅ぼす。また、その際に練成した強大な賢者の石の半分を自身に付加し、フラスコに替わる容れ物としてホーエンハイムのコピー体を創り不老不死の肉体を手に入れて自由に活動できるようになる。その後、アメストリスの建国に関わり、現在までホムンクルス達を使役しながら暗躍し、スロウスによる地下トンネルと流血を伴う大事件によって、アメストリス国上に巨大な賢者の石の錬成陣を築きつつあるが、その目的の全容は今も不明である。
人の持つ七つの罪をホムンクルスとして切り離し感情を捨てた。それ故フラスコ内にいた頃と全く雰囲気が違う。ホーエンハイムから昔は感情豊かで面白い奴だったと言われている。
人間の事は虫けら程度の存在として見ているが、自身の計画に必要な人間にはそれなりの敬意と態度をとっている。ホーエンハイムの血より生まれた関係で、彼を血を分けた家族と呼んで特別視しており、当時名前を持たず「二十三号」という呼び名の奴隷であった彼に「ヴァン・ホーエンハイム」という名を与え、また読み書きや錬金術などの広範な知識を与え、賢者の石の半分を彼に付加し不老不死の肉体を与えた。賢者の石の錬成までは仲も良く、錬成後に仲違いしたが、エルリック兄弟がホーエンハイムの息子と知って楽しそうな顔をしている。フラスコ内の姿がマリモに似ていることから、単行本巻末などでネタにされる。それ以外でも単行本の裏表紙などではギャグキャラとして扱われる事が多い。
ラスト
色欲」の名を持つ人造人間。
2番目に造られたホムンクルスで、胸元にウロボロスの紋章を持つ。「父」を「お父様」と呼ぶ。
ウェーブがかった髪を持つ、グラマラスで妖艶な美女。胸の谷間を強調するドレスのような服を纏っている。冷静沈着な知性派で、人を動かす術に長けている。単独行動も行うが、物語初期はグラトニーと共に行動することも多く、グラトニーから慕われていた。
ホムンクルスとしての固有能力は、指先を伸縮自在の鋭利な刃に変えられること。刃を自在に操り全てを貫く攻撃力から、この能力は「最強の矛」と呼ばれる。一方で性格はあまり戦闘向きではなく、それも影響してか戦闘力自体はさほど高くない。賢者の石の力ですぐ再生するとはいえ、致命傷を与えられることも多々あった。
「父」の片腕として計画遂行の実行役を担い、物語の表裏を問わず暗躍。エルリック兄弟を尾行して彼らの行動を阻止したり、「ソラリス」の偽名を使ってハボックと接触し、マスタング組の動向を探ろうとした。しかしハボックからは何の情報も得られず、逆にマスタングの作戦にはまり、第三研究所でマスタング一派と対決することになる。ハボックに重傷を負わせ、バリーを倒したが、マスタングの決死の機転の前に敗北。彼の勇猛な戦いぶりと部下を捨てない姿勢に敬意を表した後、彼の運命を哀れむかのような不気味な言葉を残して消滅した。後にマスタングはブラッドレイによって飼い殺し状態にされ、彼女の言葉は見事に的中してしまった。
作者のお気に入りのキャラの一人であり、ガンガン本誌などで「退場させるのが少し早過ぎた」と述べている。
オマケ漫画ではあるが、胸の谷間でクルミの殻を割る事が出来る。またグラトニーとの合体した姿も描かれた(服装と髪型はラストだが、残りは全てグラトニー)。
グラトニー
暴食」の名を持つ人造人間。
6番目に造られたホムンクルスで、舌にウロボロスの紋章を持つ。「父」を「おとーさま」と呼ぶ。
坊主で丸顔に丸い巨体という肥満体(容姿のモデルはスノーマン)。のんびり屋かつマイペースで、無邪気な子供そのもの。自分の食欲に忠実で「食べていい?」が口癖(この際に中断・禁止されても、大抵守らず食べてしまう)。それ以外は、攻撃をする際に仲間の許可を待つといった受動的な面が目立ち、「自分の意志」という面で欠如が見られる。
ホムンクルスとしての固有能力は、高い嗅覚に加え、材質や質量を問わずどんな物質でも無限に食べられることである(ちなみに味の好みがあり、肉の柔らかい少女が好きらしい。ラースに「傷の男」を片付けろと言われた時には、女の肉が食べたいという理由でランファンを始末したいと食い下がっている)。
その正体は、「父」が真理の扉を作ろうとした結果、失敗して誕生した「擬似・真理の扉」である。腹を割って口と繋げ、肋骨を牙と見立てたような縦向きの大きな口と、その中心に大きな一つ目を出現させることで「擬似・真理の扉」としての機能を発揮することが可能になり、棒放射状に広範囲の対象を「飲み込む」ことができる。飲み込まれた先は現実と真理の狭間の世界であり、限りなく広大な空間に血の海と暗闇が広がっている。グラトニーが普通に物を食べた場合も物体はこの世界に送られる(体積以上の物体を食べることができるのはこのためである)。通常の方法では脱出不可能だが、賢者の石を使って本物の真理の扉を開ければ脱出は可能。
戦闘では、ホムンクルスの不死性と巨体を活かした猪突猛進な攻撃を行う。しかしそれが災いして「死にすぎた」結果、本拠地での「傷の男」との戦いで賢者の石の再生力を使い果たし回復不能に陥る。その後、「父」に一旦石に戻された上で修復を受けることになり、一時的に戦線を離脱する(グリードと違って記憶は保持された)。
「約束の日」を前に行動するエド達を抑える為、プライドと共にアルの身体を奪い、エド達に襲いかかる。しかし気の流れを読むシン国人達に苦戦し、最期は石の力を消耗したプライドによって、石の力と嗅覚を補う為に自分が食われてしまうという皮肉な最期を遂げた。
エンヴィー
嫉妬」の名を持つ人造人間。
4番目に造られたホムンクルスで、左脚の太腿にウロボロスの紋章を持つ。「父」を「お父様」と呼ぶ。
顔立ちは中性的で身体は小柄。一見するとひょうきんだが、その本性は陰険かつ残忍。「父」には忠実だが、計画の範囲内であれば、より非道な演出も行う。
ホムンクルスとしての固有能力は、外見を自在に変えられること。人間や動物はおろか、武器などの無生物に姿を変えられるが、自身の視覚情報を頼りに変身しているので、変身にミスが生じることもある(例:ロスの泣きボクロ)。ただし変身をしても体重は変化せず、その質量はかなりの重量級。このことから分かるように前述の容姿も実は変身したものであり、本来の姿は、自身の核である賢者の石の構成要素(=無数のクセルクセス人)が全身から表出した、四本腕・四本足のトカゲに似た巨大な化け物である。しかも、核である石を破壊されて弱体化するとこの姿も保てなくなり、哺乳類ののような姿になり果てる(この状態では変身能力は使えず、他者の身体に寄生し乗っ取るくらいしかできなくなる)。自身の本来の姿にはコンプレックスを抱いているようで、グリードに「不細工」「ゲテモノ」と呼ばれた時は激しい怒りを見せた。
その能力から裏方仕事を担うことが多く、イシュヴァールやリオールの内乱を引き起こしたのはエンヴィーである。また変身能力を活かしてヒューズを殺害するなど、ホムンクルスの中ではラストと並んで計画遂行の実行役を担うことが多く、ラストの死後はよりその傾向が強まった。一方で卑怯な手段ばかり使っているせいか直接の戦闘は苦手で、リンとランファンを相手にした時は終始劣勢に回っている。本来の姿に戻ることで強大な戦闘力を得る事もできるが、命のストックがあることに加え、些細なことで冷静さを失ったり、相手を見下し過小評価する傾向があるため足をすくわれることも多い。
「傷の男」やマルコーらの策略で中央から北部へ誘き出され、交戦の末にマルコーに賢者の石を破壊されて敗北。先述した胚のような状態になり果てるが、シン国皇帝への献上品とされて命拾いし、シン国へ戻ろうとするメイを唆して中央へ向かう。中央に戻った後、量産型ホムンクルスを取り込んで元の姿に戻り、そこで偶然エドやマスタングらと接触。ここでマスタングらに自分がヒューズを殺害したことを明かしたが、それがマスタングの逆鱗に触れ、彼から激しい攻撃に遭い、自分の卑劣な性格が全て裏目に出た形で惨敗。再び胚のような状態になる。それでも執念深く得意の口車でエド達の同士討ちを狙うも、既に憎しみを捨てていた4人には通用せず完全に失敗。そして核である賢者の石を自ら引き剥がすという最期を遂げた。
他者を軽んじており、とりわけ人間を軽蔑する姿勢はホムンクルスの中でも顕著である(同じホムンクルスであっても、末弟で人間ベースのラースを見下したりしている)。これについてエドは「人間への嫉妬」であると語っており、エンヴィーは自身の本当の心情を「理解」されたことに涙を流した(自裁直前、普段「おチビさん」と呼んでいたエドに対し「エドワード・エルリック」と名前を呼んだ)。
ホムンクルス達の中でも人気の高いキャラで人気投票では、唯一10位以内に入っている。
グリード
強欲」の名を持つ人造人間。
3番目に造られたホムンクルス。左手の甲にウロボロスの紋章を持つ。「父」を「親父殿」と呼ぶ。
黒い短髪で体格の良い男。名前の通り自分の欲望に忠実で、金・女・命、この世のありとあらゆるものを欲している。100年ほど前に、己の業である強欲を満たせないとして、「父」の元から去る。その後、軍の実験で合成獣となった元兵士達や世間のはみ出し者達を集め、ダブリスの「デビルズネスト」を根城にし自由奔放に生きていた。部下を自身の所有物だと公言しているが、それゆえ単なる駒として見ず、またその性格と合わせて部下からは慕われていた。本人は情ではないとしているが、目の前でブラッドレイの手でロアとドルチェットが殺された時には激怒する一面も見せた。「ありえないなんて事はありえない」が口癖。この言葉は後に、エド側(特にアルフォンス)も時折引用し、作中の真実に直面したときにそれを受け入れる促進剤の役割をも果たしている。
ホムンクルスの固有能力として、体内の炭素の結合度を変化させ、表皮をダイヤモンド並に硬化させる「最強の盾」と呼ばれる能力を持つ。防御に特化しているだけではなく、例えば素手でコンクリートを引き裂くなど、その硬さにより攻撃力を増すこともできる。全身を覆うこともできるが「ブ男になる」という理由で、通常は身体の一部を硬化させるに留まっている。一見、こと防御に限れば最強に見えるが、再生と硬化は同時に行えない、また、それらに若干の時間がかかるために再生・硬化中に連続で攻撃を受けると窮地に陥る、あるいは相手が錬金術師の場合、結合の度合いを変化させられる事で能力を無効化されてしまう等の危険がある。それらがエドとの戦闘における撤退、ブラッドレイとの戦闘における敗北に繋がっている。
完全な永遠の命を手に入れようとエルリック兄弟に近づくが、それが原因でホムンクルス達に居所を知られてしまい、ブラッドレイ率いる軍部のデビルズネスト殲滅戦が起こる。最終的にブラッドレイに敗北し、「父」の元へ連れ戻され、再び「父」の下で働く事を提案されたが、己の業が満たされないことから拒否。賢者の石に精製し直され「父」の体内に戻された。
その後は空席となっていたが、ホムンクルスたちのアジトへ侵入したリンに「強欲」の賢者の石を注入されたことで、人間ベースのホムンクルスとして復活した。リンとの外見上の差異は眼の色が赤く変わった事と、初代同様にウロボロスの印が左手に現れた事。そして髪で右目が隠れる事である(リンの意識下では左目が隠れる)。硬化能力は保持したままだが、グリードの意志でしか使えない。その代わりに、リンの意識下では人間のとき同様気の流れを読める。同じ人間ベースであるラースと違い魂のストックはかなり残っているため、傷を治癒できる。(ただし、一度死ぬとそれで終わりである。)二代目は初代と魂は同一で人格は保持しているが、記憶は浄化されたため「父」への忠誠心は失っていなかった。ただ、完全なグリードとも言えず、リンの意識(=魂)も残っている。最初はグリードの方が影響力が強いが、いずれ自らが支配するとリンは公言し、またグリードもそんな彼の態度を気に入っており、彼の頼みごとを聞いたりするという、ある種の友情が芽生えたかのような奇妙な関係になっていた。エドの仲間になってからは主導権こそはグリードが握っているものの二人の関係はほぼ対等になっており、戦況に応じて交代したりしている。ちなみにグリードの方はランファンの事を一目で「いい女」と気に入っており、リンに「スミに置けねぇ」とからかっていた。
初代グリードの部下であったビドーを殺害したことがきっかけで、消された記憶の一部を取り戻し、錯乱状態からブラッドレイを襲撃してしまい、再び離反することとなる。その後エド達と出会い、建前はエド達が部下ということで仲間になる。その際に、リンの意識下で「約束の日」について話している。プライドがホーエンハイムによって閉じ込められたのを見て、「世界の王になる」という目的を達するため単独行動を開始。その後フー、ブリッグズ兵と共にセントラル中央司令部に現れたブラッドレイと戦い、死闘の末退けた。
スロウス
怠惰」の名を持つ人造人間。
5番目に造られたホムンクルスで、右肩の後ろにウロボロスの紋章を持つ。
ホムンクルスの特徴の一つである基盤模様が顔の右半分にまで伸びており、隻眼になっている。
非常に物臭な性格で、口癖は「めんどーくせぇ」。動きや思考は鈍重であり、物事を深く考えない為、感情の起伏は乏しい(表情が変化するのは強い攻撃を受けたときくらいである)。
真の姿のエンヴィーを除けばホムンクルスの中では一番の巨体。戦車でも押しのけられない程の怪力と、大量の砲弾を受けても物ともしない強靭さを持つ。しかしホムンクルスとしての真の固有能力は、怪力や強靭さではなく「速さ」。スロウス自身も「最速のホムンクルス」を自称しており、その速さは自身の体躯と合わせて恐るべき脅威となる。しかしそれは同時に弱点であり、速さを自分で制御できず、目の前に障害物があっても避けることができない。
100年以上前から、国土錬成陣の発動に必要な円状トンネルを掘る役割を任されていたが、怠けてばかりでなかなか完成に至らなかったが、後に完遂。その後は中央に戻り、「父」の護衛を務める(しかしほとんど寝てばかりと、ここでも仕事を怠けがちであった)。オリヴィエが中央司令部で反旗を翻すとその始末を命じられ、オリヴィエ、そして彼女の応援に駆けつけたアレックスの姉弟と戦闘を開始。真の固有能力も披露し、圧倒的な力でアームストロング姉弟を追い詰めるもイズミ等の登場により滅ぼされる。
プライド
傲慢」の名を持つ人造人間。
「父」に最初に創り出された「始まりのホムンクルス」。セリム・ブラッドレイの正体。七人のホムンクルスの長男でありリーダー的存在。「父」を「父上」と呼ぶ。
「容れ物」であるセリムの身体は10歳前後の少年で、身体能力も人間と同程度だが、本体の姿は巨大な影に無数の目や口が備わったようなもので、フラスコの中にいた初期の「父」の姿に似ている。紳士然とした丁寧な口調で話すが、本性はその名が示す通り非常に慇懃無礼。エンヴィー以上に冷酷・残忍な気性の持ち主であり、兄弟ですら駒としか見ていない。事実上組織のNo.2で「父」に次いで絶対的な権限を持っており、興奮状態にあるエンヴィーとグラトニーを言葉のみで屈服させたり、ものぐさな性格のスロウスも、レイブンの口からプライドの名前が出ただけで仕事を再開した程。ホーエンハイムは彼の性格・姿の所以(後述の活動範囲の制限など)を、彼を創り出した「父」の本質が「傲慢」であったため初期の「父」に似ているのだと推測している。「父」同様に人間を見下しているが、大切なものを守るためなら命をも賭ける人間の性質は彼なりに評価している。また、「セリム」としての義母であるブラットレイ夫人に対しては「母」として思うところがあるらしく、家族ごっこではあったが夫人の事は気に入っていたと語っている。
ホムンクルスとしての固有能力は、影としての本体を自由自在に操ること。伸縮自在であり、影に備わった口での咀嚼や、形状を変化させ斬撃等の物理的な攻撃を繰り出し、並の防壁を意に介さない攻撃力を持つ。視覚器官も備わっているために射程も非常に長く探索などのも使え、ホムンクルス達の中で最強の力を持っている。ただし、影の性質を持つため強烈な閃光の中では存在できず、また完全な暗闇の中では「本体の影」ができないため使用不能になる。また、影は本体の身体であるため分離させることもできない(何らかの理由で容れ物から切り離された場合、霧散・消滅する)。セリムという容れ物自体は身体能力が普通の子供と変わらないため、死ぬ事こそないが完全な暗闇の中では全くの無力になる。さらにセリムという容れ物が無ければ一定範囲内でしか活動できず、(分かっている範囲では)アメストリスの地下トンネルの範囲より外に出ることはできない。他のホムンクルスの賢者の石を喰らうことでその能力を得る事もでき、後にグラトニーを食べて嗅覚・材質問わず咀嚼可能となる能力を得ている。
その性質故に物語初期ではホムンクルスとしてあまり目立った行動は少なかったが、ラースとともに国家錬金術師の最終選定を行う、「父」の代理としてホムンクルス達の監督、命令などを行っていると思われる描写がある。また、昔からセリムの姿でアメストリスの要人達のそばに常におり、何からの活動を担っていた。しかし、エルリック兄弟やマスタング達の攻勢が続く中、リザに自らの正体を明かして脅迫するなど、表舞台にも登場。「約束の日」に向けて活動するエドたちを抑えるため、グラトニーと共にまずアルの鎧を乗っ取って操りエド達を襲撃する。そこで劣勢に立たされるも、グラトニーを食らいその能力を得てエド達を追い込む。その後、アルの活躍によって彼と共にホーエンハイムによって閉じ込められるが、軍用の通信符号を使って連絡を取りキンブリーに助けられる。その後キンブリーと共にアルと闘うが、ヨキの活躍によって隙をつかれアル達を逃がしてしまう。(意図的に逃がした可能性もある)
ラース
憤怒」の名を持つ人造人間。
7番目に造られたホムンクルスで、キング・ブラッドレイの正体。左目の眼球にウロボロスの紋章を持つ(眼としての機能も持っている)。「父」を「父上」と呼ぶ。
他のホムンクルスと違い、選抜された人間の体内に賢者の石を注入し、その高エネルギーに耐えた末に誕生した人間ベースのホムンクルス(ホムンクルス曰く「最後の詰め」に用意された存在)。他のホムンクルスと比べると与えられた名に反して怒っているシーンは少なく、むしろ冷静である。また、2代目グリードが誕生するまで末弟だったせいか、特にエンヴィーに小馬鹿にされることが多い。しかし、年上の兄である筈のグラトニーに命令口調で話している場面も見られ、エンヴィー以外はそれほど末弟であることを気にしているわけではない模様。同じく人間ベースである2代目グリードと違って魂が最初から一つしか残っておらず、シン国人でもその気配を人間と区別できない。
ホムンクルスとしての固有能力は、銃の弾道さえも見切る動体視力。「最強の眼」とも呼ばれ、戦闘時にはその眼で主導権を確保し、二刀流の剣術と戦場で鍛え上げられた身体能力を活かして敵をなぎ倒す。本人は「昔ほど無茶ができなくなった」と語りながらも、グリードに隙を与えずに倒すなど、白兵戦における戦闘力は純正のホムンクルスを凌駕している。ちなみにこの戦闘力の高さは危機回避能力にも繋がっている。
人物像については#軍人のキング・ブラッドレイの欄を参照。

[編集] シン国人

隣国シンから不老不死の法を求めやってきた者達。

リン・ヤオ(姚麟/姚林)
シン皇帝の第十二子。初登場時15歳。後に2代目グリードになる。
50万人からなるヤオ族の出身。現皇帝が病に臥せった事を機にヤオ族の地位を引き上げ、そして次の皇帝に指名されるために不老不死の法を求めてアメストリス国へと不法入国してきた。普段は護衛役のランファンとフーを連れているが、身勝手な行動でしばしばはぐれる。エドと同じ歳だがエドより背が高く細目で「フケ顔」であるために少年と見られない事が多い。目つきが怖いことを気にしており、故意的に細目の笑顔にしている。グラトニーほどではないがかなりの大食漢であり、空腹の間隔が短いためすぐ行き倒れる。
性格は極めて陽気で常に笑顔であるが、目的のために手段を選ばず、非常事態には冷静沈着で真剣な顔を見せる。皇帝になる野望も、ヤオ族やシン国のことを真剣に思い真面目に考えている。また極めて部下想いであり、後述のホムンクルス化にしても自分のために腕を捨てたランファンへの忠義に報いるためだとしているなど、総じてマスタングに通じるところがある。関連して、ブラッドレイの国を統べる者が他者を簡単に捨てることに激しい怒りを示し、逆にブラッドレイに青臭い理想論だと返された。
暗殺の危機から逃れるため身体を鍛えており、卓越した体術と柳葉刀を用い、最強の眼を持つブラッドレイと渡り合える程の剣術を習得している。(しかも、この時は片手にランファンを背負いながら片手でしか攻撃できない・ブラッドレイにもグラトニーという応援がいるといったかなりのハンデを背負っていた。よって、まともに戦えば対等以上の戦いになる可能性もある)さらに気の流れを読めるため、身体に複数の命を持つホムンクルス達を探知でき(ただし、ラース=ブラッドレイには命が1つしか無いため察知できなかった)、ホムンクルスとの戦闘を有利にしたこともあった。
不法入国後、ラッシュバレーで行き倒れていたところをエルリック兄弟と出会い、彼らが不老不死の鍵(賢者の石)について知っている事を感じ、以後、エルリック兄弟に強引に同行する。セントラルでは、ホムンクルスの再生能力に目をつけ、エルリック兄弟・マスタングと共同戦線を張ってこれを捕まえるが、グラトニーの暴走により一転して窮地に立たされる。結果として「父」の元へ辿り着き、賢者の石(強欲)を注入され人間ベースの新たなグリードとなる。ただし、リンの魂は未だ残っており、グリードの魂と共存し、ゆくゆくは乗っ取ろうと目論んでいる。現時点では彼とグリードの考えには共通したコンセプトがあるため、どこか意気投合している節もある(リンはシン国の、グリードは世界の主になるという考え)。そのことを知るブラッドレイからは一転して気に入られる結果となっている。
「約束の日」の手前、ビドーを躊躇いもなく殺したグリードに対し激怒し叱責。そのまま混乱するグリードを押さえ込んでエド、ランファンと合流した。それ以降のプライド、グラトニー戦ではグリードと見事なコンビネーションを発揮し、これを撃退する。
ランファン(蘭芳)
リンの家系に代々仕える家系の娘。
素顔は非常に見目麗しい美少女だが、内気な性格で素顔を見せることを嫌い、常に黒い仮面が手放せない。リンやフー同様修錬を積んだ達人で、苦無を使った戦法を得意としていたが、機械鎧を手に入れてからは主に機械鎧の肘の部分に仕込まれた刃物を使った戦法を用いている。リンを心の底から敬愛しており、彼の悪口には一切容赦しない。そのため、リンに対する態度と他の人物(特にエドとメイ・チャン)に対する態度には天と地ほどの差がある。グラトニー捕獲の際にラースの奇襲を受けるが、負傷した自らの左腕を切断し、それを囮に逃走に成功する。しかし、ダメージが大きく戦線離脱。失った左腕の代わりに機械鎧を希望、その入手とリンの奪還のため一時セントラルを離れる。
機械鎧を手に入れた後はフーと共にセントラル近辺に潜伏していたが、プライドやグラトニーの大きな気の動きを察知して、これらと戦っていたエドたちのもとに現れる。リハビリが完璧でないものの、グラトニーに一切の隙を与えず圧倒。その際、エドは機械鎧のリハビリ期間の短さに驚嘆していた。機械鎧である左腕の肘部分に刃を仕込んでいる。
フー
リンの家系に代々仕える老人で、ランファンの祖父。
白髪白髭の老人であるが、卓越した体術を誇り、薄刃刀を使った戦法を得意とする。一応リンのお目付け役ということになっているが、よく見失っている。普段はランファン同様に仮面をつけている(彼のは白い)。孫娘のランファンに対しては、主人であるリンを守れなかったことに対して師として厳しく当たると同時に腕を無くした孫娘を心配するという祖父としての深い愛情も持つ。
ロス少尉の亡命の手助けで一時期アメストリスを離れる。アメストリスに戻って来た後は、リンの奪還とランファンの機械鎧を得るため、孫と共にエド達とは別行動を取る。
義理堅い人物であり、孫娘の手当てをしてくれたノックスには手を合わせて感謝している。また理知的な人物でもあり、エドがランファンの機械鎧に関してウィンリィを紹介しようとした時も、提案に感謝した上で「軽々しく動いては共倒れになってしまう」と申し出を断った。機械鎧を手に入れた後はランファンと共にセントラルに潜伏していたが、大きな気の動きを察知してエド等と再会する。プライドと戦った後は様子を探るため、セントラルシティに潜り込む。
メイ・チャン(張梅)
シン国の第十七皇女。錬丹術師。
シン国で弱小のチャン族の出身。リンとは異母兄妹にあたる。黒い髪と御団子頭が特徴の可愛らしい少女。リンと同じく、自らの一族の地位を引き立ててもらおうと、不老不死の法の手がかりを錬金術に求め、ペットのシャオメイとともに砂漠を越えてアメストリスにたどり着く。但し、リンのように皇帝となって国を変えようとなどは考えていない。リン達とは違い護衛も無く、東の大砂漠も仲介者無しで自力で横断してきたようであるなど、リン率いるヤオ族と比べるとチャン族の弱小ぶりが見て取れる。これらを含む自身の出自と地位により、ヤオ族(というより他部族全てだと思われる)に属する者に憎悪に近い感情を持っていたが、ノックスに諭されて以降は反省した。未だ年端もいかない少女であるが、高度な錬丹術や体術を使いこなす。年相応に乙女心を持っているがその反面、思い込みが激しく、他人に対して失礼な発言をしてしまうなどと言った二面性の激しい面がある。
錬丹術の達人で通常の錬成はもちろん、様々な文字や模様の描かれた鏢(ひょう)を駆使することで遠隔錬成が可能。また、リン達と同じように気を読むことができることも彼女の能力の高さを示している。作中でも不意打ちとはいえ、エルリック兄弟を退け「傷の男」を助けたり、合成獣の群れ相手にいとも簡単に倒していくなどの活躍を見せる。ただし、イメージのセンスはエドと良い勝負。
妄想癖があり、 東の大砂漠横断後、ユースウェル炭鉱にて炭鉱事故を自らの錬丹術によって解決。そこでエドの噂を聞き、彼を白馬の王子と勝手に想像して、エドを追いかけ始めるが想像と実際のギャップを知った途端エドに対して一方的に大激怒した(エドの方は彼女に対して何もしていない)。その後はシャオメイを保護し自分を助けてくれたアルに対して恋心を抱くようになるが、やはりアルに対しても元の姿がまるで王子様のようなイメージを妄想している。セントラルでひょんなことから、「傷の男」と行動を共にすることなる。その後、北へと向かいマルコーと共に「傷の男」の兄が残した錬金術書の解読を行っている。
ブリッグズでエンヴィーを倒した後、「傷の男」の勧めで虫のような姿になったエンヴィーを連れてシンへ帰ることになる。しかし、その途中でエンヴィーの口車に乗り、セントラルシティへと向かい、地下の研究所で量産型ホムンクルスに襲われた際エンヴィーを復活させてしまう。その後エンヴィーや量産型ホムンクルスと戦っていたが、偶然地下施設に来ていたエド達と合流する。
シャオメイ(小梅)
メイのお供。彼女の肩に乗れる程の超小型の雌のパンダ。病気で大きくなれなかったジャイアントパンダの子供と説明されている。人間の言葉を理解する高い知能と、ビール程度ならジョッキで飲み干してしまう雑食性など、動物としては奇怪な行動が目立つ。またメイ同様に、気の流れがある程度感知できると思われる。
主人であるメイに忠実で、彼女の危機には身を挺して敵に噛み付いたりする。また、常にメイの動きとシンクロするような描写が見受けられる。傷の男捕獲作戦での混乱でメイとはぐれ、一時期アルと行動を共にした。
人間をランク付けしており、自分より下位と認識した相手には懐かない(ランク最上位は噛み付いても全く歯が立たなかったアルで、メイとは同格と意識しているようである)。

[編集] その他

真理
「真理」と呼ばれる認知外領域に浮かんでいる扉の前に座っている存在。当初は「ただ人の形をした何か」としか表現しようのない透明人間のような風貌をしている。
人や物というより単に存在、或いは概念と言った方が正しい。自らを「世界」「宇宙」「神」「真理」「全」「一」などと呼ばれるモノだと名乗り、またエドを指差し「オレは、おまえだ」とも言っている。ゆえに固有名詞は無く、全事象というべき存在。その辺りから、おそらく入る人毎に姿が変わる(存在自体は同一だが、エドの腕と足を持った「真理」はエドしか会えないなど)と推測される。
その役割は、人体錬成などを行い扉の前に来た者に真理を見せ、代わりにその者の身体の一部のどこかを等価交換、通行料と称して「持っていく」。持っていく身体はランダムでエドは左足(後に自ら右腕も支払う)、イズミは内臓、外伝に登場した錬金術師は両目という風だった。また、一部かと言えば、アルのように全身を持っていく可能性もある。これは罪の証と言う意味も持つが、払った体の比率に応じて、人が未だ知りえない高域の知識を得られるとされる。
カバー裏ではエドのパンツやヨキの髪の毛を持っていったりしている他、トイレにいたり母親がいたり独り寂しくクリスマスパーティーをしていたりと庶民の生活を送っている描写がある。またガイドブック内では錬金術師ではないキャラクター(動物含む)の相談相手にもなっている。

[編集] 脚注

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  1. ^ ハガレン研究所DXの「もしもシリーズ」より。
  2. ^ 原作者によれば、二つ名の「鋼」を意識して呼んでいるらしい。また、ギャグ寄りの設定では「名前を覚えていないから」といった理由もある。
  3. ^ エドはキンブリーの錬金術について、の概念に基づくものと推測している。
  4. ^ マルコーの逃亡に関しては「傷の男」が行った偽装工作の為にホムンクルス側は確信に至っているわけではなく、捕獲の任務はあくまで逃亡が事実ならばという条件付きだった。

以上で鋼の錬金術師に関する核心部分の記述は終わりです。


最終更新 2009年11月28日 (土) 13:54 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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