長崎電気軌道3000形電車

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長崎電気軌道3000形電車
3000形
3000形
車両定員 63(28)人
全長 15100mm
全幅 2300mm
全高 3230mm
車両質量 22t
モーター出力 85kw×2
主電動機 TDK6407-A
制御装置 IGBT-VVVFインバータ制御
駆動装置 車体装架カルダン駆動方式
ブレーキ方式 回生発電ブレンディングブレーキ
電動ばね式ブレーキ
製造メーカー アルナ車両
備考
第45回(2005年
ローレル賞受賞車両

カテゴリ / テンプレート

長崎電気軌道3000形電車(ながさきでんききどう3000かたでんしゃ)とは、2003年より製造された長崎電気軌道路面電車である。2004年3月より営業運転を開始した。2004年グッドデザイン賞受賞。

目次

[編集] 概要

長崎電気軌道は1980年軽快電車と呼ばれる2000形を2編成導入していた。当初は軽快電車の更なる増備が予定されていたが、軽快電車の開発の遅れやコスト面等の理由から、以降は旧式車両の機器を流用し車体のみを新造する方式で新車の導入が行われていた。

1990年代に入っても、新車の増備は従来車の機器流用方式が継続され、長崎電気軌道の低運賃維持に貢献した。しかしこれらの車両は低コストである反面、バリアフリー対策が十分になされているとは言えず、1999年に導入された1700形や、2000年から導入された1800形では交通バリアフリー法に合わせて中央扉の拡幅や車椅子スペースの設置が行われたものの、熊本市交通局9700形電車など他都市で導入が進んでいた低床電車と比べると、バリアフリーへの本格的な対応には至っていなかった。

そのような状況の中、長崎電気軌道は2002年に低床車の導入を発表し、そして導入されたのが本形式である。本形式は長崎電気軌道初の連接車両でもあり、導入に合わせて一部の停留所などでは対応工事が行われた。純粋な新車としては前述の2000形以来であり、営業開始前後には地元メディア等で大きく取り上げられ話題を呼んだ。導入当初はブレーキ系統の故障があり運休することもあったが、2008年現在では概ね安定した運用が行われており、市民の足として定着し、車椅子での利用者も徐々に増えつつある。

当初長崎電気軌道は2006年までに4編成を導入する予定だったが、2008年現在は3編成しか導入されていない。同社は2010年以降に低床電車の導入を再開するとしているが、それが本形式となるかどうかは未定である。

尚、本形式の価格は一編成当たり2億2000万円である。

[編集] 車体

アルナ車両が開発した超低床路面電車のリトルダンサーUタイプで、両先頭車(A・B車)に台車を配し、両車間に中間車体(C車)をフローティングした3車体2台車の連接構造となっている。全長は15,100mm、幅は2,300mm、自重は22t、定員は63人(うち座席28人)である。

A・B車の運転台床下に主電動機を車体装架したことで、車軸付きの車両でありながら、台車部分の床面高さ480mmを実現している。中間C車の床面高さは380mmで、先頭車とはスロープで結んでおり、ほぼ100%のフルフラット構造となっている。この床面の高さは電停のホームの高さとほぼ同じであり、さらに中央扉では手動式のスロープを展開することで車椅子やベビーカーの乗り降りを補助できる。

座席はロングシートを基本に、台車上にクロスシートを採用したセミクロスシート式。ロングシートの一部は跳ね上げ式になっており、車椅子スペースとなる。冷房はA・B車の天井にのみ設置されており、C車との連接面に吹き出し口がある。この冷房は長崎の路面電車としては初めての東芝製である。また車内の前後にはLEDディスプレイがあり、次駅や行き先の案内を日本語と英語で行っている。

[編集] 電装品・台車・ブレーキ

制御方式はIGBT-VVVF方式で、東洋電機製85kWかご形三相誘導電動機を駆動し、2個の電動機を1台の制御装置で制御している。動力伝達方式は車体装架カルダン駆動方式で、床下の電動機とはユニバーサルジョイントで結んでいる。

ブレーキは、鹿児島市交通局1000形で実績のある応荷重装置付き電気・機械式ブレーキシステムを採用し、5km/hまでは回生発電ブレンディングブレーキを作動させ、停止までは電動ばねブレーキを作用させる。

乗降扉は電動式のプラグインドアを国産車両として初めて導入。さらに警笛も電子警笛とすることで、上記のブレーキと合わせ、本形式は圧縮空気を全く必要としなくなった。

運転台のマスコン(主幹制御器)は1軸片手式のワンハンドルマスコンが採用された。また運転席には液晶ディスプレイが2つ設置され、それぞれ車体の側面後方と車内の中扉付近をカメラからの映像で確認できる。これに伴い、従来車で車道側に突き出していた格納式のバックミラーは本形式では廃止された。

ちなみに計3編成が存在する本形式だが、導入年の違いから各編成間で僅かな違いがある。3002号は3001号と比べると車内確認用カメラの位置が変更され視認性が拡大された他、車内天井のバーが1本から2本に増やされた。3003号は3002号での変更点に加え、さらに運転席の窓に車椅子マークが掲示されたり乗降扉の文字が変わったりと、外観が若干変更されている。

[編集] 導入・現状

2008年現在、3001,3002,3003の3編成が在籍。2004年3月に3001号車、2005年に3002号車、2006年に3003号車の運用が開始された。

低床電車としての性格上、本系列専用のダイヤが設定されており、各停留所に専用のダイヤが掲示されているほか、ホームページでも確認することができる。導入から暫くは3000形全編成が専用ダイヤに基づいて運行されていたが、3003号車が導入されて3編成体勢になって以降は専用ダイヤには1編成のみが使用され、あとの2編成はそれぞれ1・3系統と5系統の通常ダイヤに入って運行されている。そのため専用ダイヤに記載される運行数は導入当初よりも減っている。尚、3編成中、1編成は点検等で走行しない日もある。

車体広告で有名な長崎電気軌道だが、本形式は登場以来全編成が標準のカラーリングで運用されている。

長崎スマートカードへの対応は3001号から始まり、3編成とも2008年9月までに対応完了している。

[編集] 主要諸元

  • 製造初年:2003年
  • 全長:15,100mm
  • 全幅:2,300mm
  • 全高:3,230mm
  • 自重:22t
  • 車体構造:全金属製
  • 定員(着席):63(28)人
  • 出力・駆動方式:TDK6407-A 85kw×2、車体装架カルダン駆動方式
  • 車種:電動客車

[編集] 備考

  • 導入当初は3系統赤迫蛍茶屋行は運行せず、赤迫発蛍茶屋行は2系統で運行していた。現在は2系統での運行はない(2007年5月24日から7月18日までは、脱線事故の影響により蛍茶屋発赤迫行のみ終日2系統で運行していた。)。
  • 2007年3月に車内に液晶テレビが取り付けられ、地元放送局の地上デジタルテレビ放送ワンセグ放送が電波状況に応じて切り替えられて受信されている。2008年春までの予定。
  • 2008年3月から長崎電気軌道でも長崎スマートカードが導入されるのに合わせ、2008年1月現在3001号に小田原機器製の自動運賃箱が搭載されている(残る3002、3003号も2008年9月までに搭載された。)。

[編集] 外部リンク

[編集] 参考サイト


最終更新 2009年7月8日 (水) 09:34 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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