長江・CJ-750
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長江CJ-750(ちょうこう~ 英:Chang Jiang~ 中文繁体:長江~)は、中華人民共和国に拠を置く、長江モーターワークス社の販売するオートバイ・サイドカーシリーズの事。ソビエト連邦IMZ-M72型オートバイの生産施設を買収し製造されたBMW-R71型オートバイ・サイドカーのレプリカバイクシリーズである。日本国内の適用運転免許は、大型自動二輪免許が必要。
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[編集] 概要
本車を製造した長江モーターワークス(以下長江モーター)は旧ナチス・ドイツが製造した軍用バイクBMW-R71のレプリカバイクを販売する企業として、ミリタリー車両ファンの間では非常に有名である。日本においてもその筋のマニアには有名なバイクであるが、法的問題などで日本の公道では、そのままの状態では走行しにくい車種であり、日本においてその姿を目にすることはごくまれである(側車側の方向指示器が標準で無い等の日本の車検基準を新車の状態で満たしていないという理由がある)しかし世界的には古き良きBMWレトロバイクレプリカを製造するメーカーとして大変有名で、米国やヨーロッパに直営代理店を置くなど中国の改革開放政策以降、非常に世界展開にも積極的なメーカーである。日本では代理店を設けていないため、メーカーサービスを受けられるような製品の購入はできないが、ショップや商社単位で並行輸入し、日本の車検基準を満たす改造を施し、日本の公道を走行可能になるように改造販売しているところは数社あり、日本においても一応は入手可能なオートバイである。
2007年現在も、中国人民解放軍において、迷彩色に塗装されたOHV式エンジン搭載のM1-SUPERの稼働が確認されており、現役第一線で現在も使用されている。基本的に民間に販売されている物と軍用との機構、外観的な仕様の差はほとんどない。
- 注:長江モーターワークスは、海外販売向けの海外法人であり、中国国内に、ホンダやスズキのような生産販売を一手に担う当該企業があるわけではない。中国国内では、CJ-750は中国国内に存在する数多くの軍需関連工場や、開放政策後の民間の工場が製造しており、共産国独特の製造体制で、生産販売されている(上海一易摩托車有限公司・江西洪都航空工業集団有限責任公司など)これはCJ-750自体が元々陸上兵器であったため、国営の各種工場が生産し、軍に納品していた名残である。但し、中国国内でも本車は「長江」のブランドで販売されているが、下記に示すとおり、改良型などの製品によっては別のブランド名で販売されている場合もあるので、注意が必要である。
[編集] 歴史
CJ-750シリーズは、同じBMW-R71型を祖とするソ連製IMZ-M72型(後のIMZ・ウラル)と同じく、BMW-R71型のコピーであるが、少々複雑な経緯を持つバイクである。第二次世界大戦後、1949年に中華人民共和国というソ連に続く共産主義国家として独立した中国は、毛沢東率いる中国共産党指導の元、重工業に非常に力を入れた。その際、旧日本軍が事実上の戦後賠償で遺棄した工業施設などを利用し、また、当時同じ共産・社会主義国の盟友で、アメリカ合衆国と工業、科学力を二分したソビエト連邦の支援の下、あらゆる工業分野で自国生産をめざし国づくりに奮起していたわけである。そのような中、オートバイ生産にも力を入れ、1950年、当時の「北京第6自動車工廠」が中国にも輸入されていたドイツのツュンダップKS500型オートバイを解析し、主に軍用バイクとしてそのコピーバイクを生産していた。KS500のコピーバイクは1951年までに総数4248台が製造されたが、その数から見てわかるとおり、軍用として考えた場合もそうであるが、民間にも販売されることを前提としてみても中国の人口比需要から比較して、その数は決して多い生産数ではない。というのも、当時の中国では、オートバイ生産に限らず、工業製品のほとんどを、中国の十八番である人海戦術の手工業で生産しており、オートバイのような複雑な部品で構成される工業製品をいくら人海戦術といえど先進工業プラント並みの生産数を確保するのは無理な話であった。更に、ツュンダップKS500を選択肢に選んだことにも問題があり、終戦当時ドイツではBMW-R75型と部品の互換性を持つツュンダップKS750が準主力バイクとして生産されており、KS500は既に旧式のオートバイであった。この能率の悪い状況に当時の解放軍首脳部は思案したわけであるが、幸運にも盟友ソ連がこの状況を聞きつけ、当時中国にもあったソ連軍の主力軍用バイク、「IMZ-M72型」オートバイの生産プラントを中国政府に販売することを申し出た。ソ連政府は既にBMW-R75をベースにした新型バイクの開発に着手しており、将来的に旧式になるM72の生産プラントを処分したい意図があり、また中国は中国から見て当時最新に近いオートバイプラントを安く手に入れることができるというお互いの利害が一致し、中国政府はそのM72の生産プラント、及びその技術一式をまるまる購入することに成功したのである。そしてその後、KS500のコピー製造を中止し、解放軍の主力バイクを全面的にIMZ-M72型ベースのバイクに移行することにし量産を開始した。1957年、エンジンなどをBMWシリーズを参考に独自設計したその第一号量産型が、上記写真にある「CJ-750 M1」型オートバイ・サイドカーである。
- 注:本車のエンジンは、IMZ-M72のプラントを使用しているにもかかわらず、それをそのまま採用しておらず、独自に設計し直したエンジンを採用している。これは、一説では当時の中国軍内での親ソ派と、毛沢東派の対立があったためともいわれており、そのためか少数ながらエンジン形状の違う物が存在する。但しこの説の真偽は不明である。
[編集] 現在のCJ-750シリーズ
現在の長江モーター社では今風の先鋭的デザインのバイクも多数販売している(その中には国際特許や国際著作権法的に問題のあるものも含まれる)1957年に製造されたCJ-750M1は、その後も生産、レストアされ続け、現在の改革開放政策後の長江モーター社でも主力商品の一端を担う商品として販売され続けている。現在のCJ-750シリーズの最大の特徴は、「1957年当時の設計から全く変わっていないこと」である。M1においては、レトロバイクシリーズとして位置づけ、当時のままのものを今もって製造している(長江モーター社自身が、本車を「イミテーションBMW-R71」というキャッチコピーで販売しているのであるから、否定のしようがない)むろん電装系などでは現在のものを流用したりするものもあるが、基本的なフレーム設計や、エンジン設計などは、よい所も悪いところも含めて、はっきりいえば「当時のまま」のものである。逆にこれが世界中の趣味的バイクを求めるユーザーの間で大変な評判となり、現在ではBMW-R71型に最も近いデザインのバイクを入手できる唯一の車種として非常に高い人気を誇っている。
本車を購入する際に気をつけなければならないことが一つある。それはその入手経路をあまり気にしてはいけないという点である。いかんせん元々純粋な軍用車両でもあり、また古い形態の車種でもあり、構成される部品が新車であっても延々在庫された何十年も前の部品を組み込まれていたり、新車といいながら中古の部品を組み込んであったりと、かなり中国的なアバウトな商品であるのも事実だからである。あるオーナーの例では、入手した本車が民間仕様とばかり思っていたものが、ついこの間まで中国軍の演習に使われていた純正軍用で、軍の下取り品であったというような話は、このバイクにおいては全然珍しい話ではないため、本車を購入する意欲のある人は、あまり「新車である」とか「中古である」とかを気にして購入しないほうが良い。長江オーナーの間では「軍用下取り品」をつかめば、その希少価値から「アタリ」と言われているほどのバイクであることに注意する必要がある。
[編集] CJ-750シリーズ一覧
[編集] CJ-750M1
- 上記のとおりのバイク。ミリタリーグリーンをベースにしている最初期のモデル。
- 主に中国人民解放軍で多く使われている軍正式採用車両で、色も解放軍カラーである。
[編集] CJ-750M1-GREY
- 旧ナチス・ドイツのジャーマングレーをイメージしたカラーモデル。
[編集] CJ-750M1-TAN
- 砂漠仕様のカラーリングをイメージしたモデル。
[編集] CJ-750M1M
- CJ-750M1のマイナーチェンジ改良型。色は上記の通り各種ある。
- 上記4モデルは、基本的にM1モデルと同じデザインのサイドカータイプである。バッテリーが12V化されセルモーターが付いた。
[編集] CJ-750M1-SUPER
M1のエンジンを、サイドバルブ式からOHV式に改良したマイナーチェンジ型。 エンジンの信頼性がM1型よりも向上している。
[編集] CJ-750M1-4SEAT
- CJ-750M1サイドカーの側車側のトランクに4人乗り用シートを装備した変わったコンセプトの車種。そのアイディアは面白いものがあるが、見た目に4人目のシートの耐久性に問題がありそうであり、実用性には疑問が残る。
[編集] Dong Tian 750
- M1の車体をベースにオート三輪化した車種。商用ベース。
[編集] Dong Tian 750 M1COOL
- CJ-750M1のフレームを改良し、改良した新型水平対向2気筒空水冷エンジンを搭載した意欲作。M1の設計を発展させたサイドカー。
[編集] CJ-900
- 長江の名を冠する排気量900ccのサイドカーの存在が確認されている。CJ-750のフレームを大型にし、900ccの大型水平対向エンジンを搭載したもので、少数生産されたようである。その形状、フレーム構造からIMZ・ウラルやBMW-R75(戦後型)、BMW-R50を模倣したように見えるが、詳細は不明。
[編集] CJ-750 M1サイドカー 一般データ
- 寸法=2400x1580x1000mm
- 総重量=450kg
- 推奨最高時速=90Km/h
- 内燃機関=サイドバルブ式空冷4ストローク水平対向2気筒ガソリンエンジン(M1-SUPERはOHV方式)
- 排気量=749cc
- 発電機=6V(M1)~12V(M1M以降)
- 馬力=22hp~32hp
- 変速=前進4速・後退・シャフトドライブ
- タンク容量=24リットル
- 1輪駆動(日本国内では、大型自動二輪免許対象車)
- 推奨燃料=レギュラーガソリン
- 推奨エンジンオイル=20W-50
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年9月13日 (日) 12:16 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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