隠神刑部

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隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)または刑部狸(ぎょうぶだぬき)は、伊予国(現・愛媛県)に伝わる化けの総大将[1]。日本三大狸話の一つに数えられる『松山騒動八百八狸物語』で知られる[2]

[編集] 概要

愛媛県松山市・山口霊神社 松山騒動伊予八百八狸の碑

久万山の古寺に棲み[3]四国最高といわれる神通力を持っていた化け狸[4]。808匹の眷属を従えていたが[3]、この従っていた狸の1匹1匹もまた各自の土地では親分格であり、隠神刑部は多くの親分のさらに上に立つ存在、いわば大名格に相当する[1]。眷属の数から八百八狸(はっぴゃくやたぬき)とも呼ばれる[5]

「刑部」とは松山城の殿様の先祖から与えられた称号であり[3]、非常に優遇された存在であったが[3]、松山隠岐守の時代にお家騒動が起こると、隠神刑部は謀叛人の側に立ち、子分の狸たちに命じて悪戯を繰り返したり治安を乱したりと、城を乗っ取るべく暗躍した[3]

しかし怪談稲生物怪録』で知られる藩士・稲生武太夫が、妖怪の頭領・山本五郎左衛門から授かった木槌で狸たちを打ち倒し、隠神刑部以下808匹の狸は敗北[1]。久万山に追い詰められ、洞穴の中に封じられてしまった[3]。その跡には祠が建てられ、狸たちが再び悪さを働かないよう、毎年丁重に祀られるようになった[3]。しかしそれでも化け狸の子孫たちは、四国各所に現れては悪戯を繰り返しているという[3]

隠神刑部を封じた祠は現在でも、山口霊神という神社として松山市久谷中組に残されている[1][4]

[編集] 脚注

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  1. ^ 水木しげる 『妖鬼化 4 中国・四国編』 Softgarage、2004年、67頁。ISBN 4-861-33016-5
  2. ^ 愛媛観光情報 えひめの情報宅急便瀬戸内海汽船ホームページ内) 2008年8月3日閲覧。
  3. ^ 草野巧、戸部民夫 『日本妖怪博物館』 新紀元社、1994年、324頁。ISBN 4-883-17240-6
  4. ^ 四国の狸話四国電力広報誌『ライト&ライフ』2002年3月号) 2008年8月3日閲覧。
  5. ^ 村上健司他 『DISCOVER妖怪 日本妖怪大百科 VOL.07』 講談社、2008年、17頁。ISBN 4-063-70037-2

[編集] 関連項目

最終更新 2009年9月2日 (水) 09:27 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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