音楽配信

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音楽配信(おんがくはいしん)とは、インターネットを通じて楽曲を配信することである。無料配布もあるが、有料販売を指すことが多い。「デジタル音楽販売」「オンライン(音楽)配信」なども同じ意味に使われる。

目次

[編集] 歴史

[編集] 黎明期

1996年から、小室哲哉が自身のウェブサイト「Planet TK」で、NTTの音楽配信技術「Twin VQ」を使用した音楽配信の実験を開始した。MP3と比べて高い圧縮比率を持ち著作権保護の仕組みも備わった技術であったが、普及には至っていない。Twin VQの技術の一部はMPEG-4に取り入れられている。

1998年頃までにパーソナルコンピュータの世界でMP3フォーマットが広く普及し、インターネットを通じて音声ファイルを手軽に配布することが可能になった。レコード契約を持たない独立系ミュージシャンアマチュアミュージシャンなどが、作品をMP3ファイルで配布するケースも現れた。

だがMP3フォーマットは著作権保護の仕組みを持たないため無限にコピーを作成することが可能で、コンパクトディスクからエンコードしたMP3ファイルが海賊版としてネット上で流通することが問題になった。マイクロソフトWindows Media Audioなどデジタル著作権管理(DRM)を導入したフォーマットが登場し、著名アーティストの楽曲を有料配信するウェブサイトも登場し始めたものの、Napsterなどのファイル共有ソフトブロードバンドの普及で海賊版問題が急速に拡大した。

[編集] 普及期

海賊版全盛の状況に歯止めをかけるのは、全米レコード協会によるP2Pソフトウェアメーカー及び利用者への訴訟攻勢や、2003年に登場したアップルコンピュータiTunes Music Store(現iTunes Store)であった。アップル社はiPodの人気を追い風にし、ほとんど普及していなかった有料音楽配信を大きな収益を挙げるまでに引き上げた。MSNYahoo!RealNetworksといった大手インターネット企業もこれに追随し、大手レコード会社も独自の音楽配信事業を立ち上げた。

これとは別に広く普及したのが携帯電話を使った音楽配信である。着信メロディ着うたなどにより、レコード会社は収益を挙げることが可能になった。

2005年上半期には、世界のレコード業界全体の売り上げのうち6%をデジタル販売が占め、前年の3倍超に急増した。(出典:国際レコード産業連盟の発表

2006年に日本では音楽配信による売上がシングルCDの売上を上回った([1])。なお日本では携帯電話向けの音楽配信が圧倒的な比率を占めていると言われている(売り上げは、iTSなどのインターネット配信の約4倍)。

2007年2月、アップルのスティーブ・ジョブズCEOがレコード会社に対してデジタル著作権管理(DRM)を撤廃するよう呼びかけた。その背景にはコピーコントロールCDを含む音楽複製防止に消費者の嫌悪が広がったこと、アップルが採用するFairPlayが他社の機器・ソフトで利用できず消費者を囲い込んでいることへの批判がある。これを受けてEMIはiTunes Store上でDRMなしの楽曲を配信することを決定し、2007年5月30日よりDRMフリーの楽曲を販売を開始した。10月、歌手・宇多田ヒカルの有料音楽配信ダウンロード数が、平成19年1月からの9カ月間で1000万件を突破。1アーチストの年間配信数で1000万件突破はこれが世界初となった。

[編集] 特徴

音楽配信を利用すると、1曲だけ欲しい場合にCDをアルバムごと購入せずに済んだり、CDが廃盤になるなどで入手困難な楽曲を入手できる可能性があるところがメリットである。

DRMを使用した有料音楽配信の場合、購入する楽曲に「ポータブルプレーヤーへの転送回数制限」「CDへの書き込み回数制限」「バックアップの可否」などの条件が設定される。ただし一度CD-DAにコピーすれば、CDからリッピング・エンコードする分には制限が無意味になってしまうことが課題である(ただし、非可逆圧縮を伸長しているため、音質は劣化している)。

有料音楽配信に使われるフォーマットは、iTunes StoreではAAC、他のサービスではWMAやATRAC3が多い。これらは非可逆圧縮であり音質の劣化が発生するため、可逆圧縮(ロスレス)フォーマットを用いたり、サンプリング周波数を上げるなどでCDよりも高音質を実現した音楽配信も模索されている。

有料音楽配信の価格は、1曲あたり100~300が一般的である。iTunes Music Storeが2005年日本でサービスを開始した際、競合サービスに比べて低価格であり、他社が対抗値下げをしたことがあった。CDを購入するより割安だが、レンタルCDに比べれば高価で制限が多い。

人気アーティストがCD発売よりも早く楽曲を配信したり、音楽配信のみでCD発売されない楽曲をリリースするなど商業的戦略にも活用されている反面、デジタルオーディオプレーヤーを販売するメーカーを親会社に持つ音楽事業会社が、戦略的にライバルの音楽配信サービスに楽曲をリリースしないといった問題も多い。

[編集] 主要な音楽配信サービス

[編集] パーソナルコンピュータ・携帯プレーヤー向け(日本)

MPEG-4 AAC DRM FairPlay
ATRAC3 DRM OpenMG X

ATRAC3の音楽配信サイトは全てmoraのプラットフォームを共有

WMA DRM Windows Media Technologies

 ※はMusic Oceanとプラットフォームを共有

MP3
  • recommuni (音楽関連記事と連動したMP3,WAV配信サイト)
  • KINGBEAT (クラブミュージック専門のMP3配信サイト)
  • EGG MUSIC (ゲームミュージック専門の配信サイト)
  • Wasabeat (クラブミュージック専門の配信サイト・WAV形式も配信している)
  • Beatport (クラブミュージック専門の配信サイト)
  • monstar.fm (モンスターFM、インディーズ系が主)
  • muzie(インディーズ系が主)
  • viBirth(WAV形式有、Myspace公式ストア、インディーズ系が主)

[編集] 携帯電話向け(日本)

  • LISMO-1曲全ての再生が可能。(au(KDDI/沖縄セルラー電話)CDMA 1X WINのうち対応する端末で利用可能)
  • 着うたフル-1曲全ての再生が可能。(au(KDDI/沖縄セルラー電話)のCDMA 1X WIN、SoftBank 3GNTTドコモFOMAのうち対応する端末で利用可能)
  • 着うたフルプラス-上記の着うたフルの超高音質版にあたる。(au(KDDI/沖縄セルラー電話)のCDMA 1X WINの最新の基本プラットフォーム(OS)である「KCP+」対応端末のうち対応する端末で利用可能)
  • 着うた-曲の一部の再生が可能。(au(KDDI/沖縄セルラー電話)、ソフトバンクモバイルとNTTドコモのFOMAなど、現在日本で販売されている殆どの機種で利用可能)

[編集] 配信専門の音楽レーベル(日本)

[編集] かつて存在していた音楽配信サイト

WMA
  • ORICON STYLE 音楽ダウンロード(2006年11月にサービス終了)
  • MaxMuse(2007年1月にサービス終了)
  • goo Music Store(2007年3月にMusic Oceanへ統合)
  • club dam 音楽ダウンロード(2007年3月にサービス終了)
  • Excite Music Store(2007年9月にサービス終了)
  • MSNミュージック ダウンロードサービス(2007年9月にサービス終了)
  • i-revoミュージックICE(コナミグループ。2008年5月にサービス終了)
  • music.jp for PC(2008年8月にサービス終了)
  • @MUSIC→mu-moエイベックスグループ。2009年1月にMora winに販売楽曲及び決済を共有化)
ATRAC
  • Kmusic(Moraへ統合)
  • @MUSIC(2006年6月にMoraへ統合)
  • ORICON STYLE(2006年11月にサービス終了)
  • bitmusic(2007年7月にMoraへ統合)
  • Victor Music Download(ビクターエンタテインメントが運営。事実上Moraに販売楽曲及び決済を共有化)
AAC(SD-Audio)
  • MOOCS(2008年2月にサービス終了。現在は音楽情報サイトとして存続)

他、多数

[編集] 関連項目

最終更新 2009年8月18日 (火) 06:14 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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