風化
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概要
物理的風化
物理的風化(ぶつりてきふうか、physical weathering[5])または機械的風化(きかいてきふうか、mechanical weathering)は、温度変化や氷・塩類の存在によって岩石が破壊される風化のことである[6]。以下の作用の連続により岩石が破壊されていくことから、疲労破壊と考えることが可能である[7]。物理的風化の要因として、以下が挙げられる。
- 除荷作用
- 岩石の上部にあった物体(氷河など)が除去されたことによって生じた風化であり[8]、岩石塊の膨張に伴い亀裂が成長し[9]、節理がつくられる[10]。除荷作用により形成されるものの一例としてシーティング節理が挙げられ、花崗岩ドームの表面などで確認できる[8]。
- 日射風化
- 岩石の温度変化(昼間の日射による加熱膨張と、夜間の放射冷却による収縮)の繰り返しによる風化のことである[8]。
- 乾湿風化
- 岩石が吸水・乾燥することで、膨張と収縮を繰り返して起こる風化であり、スレーキングともよぶ[11]。例えば、「鬼の洗濯板」とよばれる地形は乾湿風化に伴う地形の一例であり、波食棚の凹部のみが潮の満ち引きに伴って乾湿風化を受けたことで形成された[10]。他にも、フードーも乾湿風化によりつくられた地形である[12]。
- 塩類風化
- 塩類による風化のことである[7]。乾燥地域における蒸発岩の形成に伴うが、寒冷地(南極大陸など)や海岸(塩分供給があるため)でも塩類風化は発生する[13]。要因としては主に、塩を含む溶液での、塩類の結晶成長時にかかる圧力が挙げられる[10]。塩類風化により形成される地形として、タフォニや蜂の巣構造[注釈 1]、波食窪が挙げられる[15]。
- 凍結破砕
- 岩石中の水が凍結により水分の体積が約9%増加することで、岩石を破壊する風化のことである[7]。
この他、植物根の進入など生物的要因による物理的風化もある[8]。
化学的風化
生物学的風化
宇宙風化
風化の種類
脚注
注釈
出典
- ^ a b 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、44頁。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ 日本地形学連合 2017, p. 764.
- ^ 松岡ほか 2017, p. 268.
- ^ a b 松倉 2017, p. 272.
- ^ a b 文部省、土木学会編 『学術用語集 土木工学編』 土木学会、1991年、増訂版。ISBN 4-8106-0073-4。
- ^ 松倉 2008, p. 10.
- ^ a b c 松倉 2007, p. 60.
- ^ a b c d e f g 松倉 2007, p. 59.
- ^ 松倉 2008, p. 11.
- ^ a b c 小池ほか 2017, p. 242.
- ^ 松倉 2007, pp. 59-60.
- ^ 松倉 2008, pp. 36-38.
- ^ 松倉 2008, p. 19.
- ^ 日本地形学連合 2017, p. 721.
- ^ 松倉 2008, p. 35.
- ^ 町田 1985, p. 12.
- ^ a b 松倉 2008, p. 21.
- ^ 松倉 2007, p. 61.
- ^ a b 松倉 2007, pp. 60-61.
- ^ 松倉 2008, p. 26.
- ^ 松倉 2007, pp. 62.
- ^ 松倉 2008, p. 27.
参考文献
- 『写真と図で見る地形学』 貝塚爽平・太田陽子・小疇尚・小池一之・野上道男・町田洋・米倉伸之(編)、東京大学出版会、1985年。ISBN 978-4-13-062080-2。
- 松倉公憲 「地形は変化する(1) : 風化」『地球環境学―地球環境を調査・分析・診断するための30章―』 松岡憲知・田中博・杉田倫明・村山祐司・手塚章・恩田裕一(編)、古今書院、2007年。ISBN 978-4-7722-5203-4。
- 松倉公憲 『地形変化の科学―風化と侵食―』 朝倉書店、2008年。ISBN 978-4-254-16052-9。
- 『自然地理学事典』 小池一之・山下脩二・岩田修二・漆原和子・小泉武栄・田瀬則雄・松倉公憲・松本淳・山川修治(編)、朝倉書店、2017年。ISBN 978-4-254-16353-7。
- 『地形の辞典』 日本地形学連合(編)、朝倉書店、2017年。ISBN 978-4-254-16063-5。
- 松岡憲知・小口千明・福士圭介・松四雄騎・横山正「特集号「風化─ナノスケールからグローバルスケールまで─ 1. 微視的風化と基礎研究」序説」、『地学雑誌』第126巻第3号、2017年、 267-269頁。
- 松倉公憲「地形学からみた風化研究の問題点と今後の課題」、『地学雑誌』第126巻第3号、2017年、 271-296頁。
外部リンク
- 風化─ナノスケールからグローバルスケールまで─1. 微視的風化と基礎研究 - 地学雑誌 第126巻3号(2017年)の特集
- 風化─ナノスケールからグローバルスケールまで─2. 巨視的風化と応用研究 - 地学雑誌 第126巻4号(2017年)の特集
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