魍魎戦記MADARA

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魍魎戦記MADARA』(もうりょうせんきまだら)は、1987年からゲーム雑誌マル勝ファミコンに連載された、MADARA PROJECTによる漫画作品。魍魎戦記MADARAシリーズの第1作目であり、続編と区別するために『摩陀羅壱』とも呼ばれる。小説・コンピュータRPG・オリジナルビデオアニメラジオドラマ等へ幅広く展開した、メディアミックスの先駆け的作品である。MADARA PROJECTとはシリーズの制作者集団を指し、連載当時は原作の大塚英志、作画の田島昭宇、世界設定担当の阿賀伸宏(当時は工画堂スタジオ所属)の3人であった。

本項では、シリーズ第1作目の魍魎戦記MADARAについてのみ記す。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] ストーリー概要

光と闇それぞれの宿業を背負って生まれる二人の少年、摩陀羅(マダラ)と影王(カゲオウ)と、 彼らを転生させる為にあらゆる時代に現れる二人の父と母である弥勒(ミロク)と開耶(サクヤ)、 この四者を軸に展開する転生譚である。

主軸となる四人の他にも、摩陀羅を庇護する妣の化身である麒麟(キリン)、摩陀羅に祝福を与える白沢(ハクタク)、摩陀羅の眷属である青と赤の戦士、夏凰翔と聖神邪(カオスとユダヤ)などが転生を繰り返す。

彼らは、108回転生を繰り返し戦い続けるという運命にあるが、全員が同じ時代に同時に転生するということはほとんどなく、互いに出会い、すれ違いながら転生を繰り返すこととなる。

[編集] キャラクター

本作はオリジナルビデオアニメ、ラジオドラマ、カセットブックなどに作品が展開している。そうした派生作品でそれぞれを演じた声優も、併せて以下に記載している。

[編集] メインキャラクター

摩陀羅(マダラ) 山口勝平
光の皇子。はじまりの大陸が舞台となる本作の主人公。父ミロクの手で8つのチャクラを魔物の王である八大将軍に捧げられたため、肉体を補うために古代文明のテクノロジーによる隠し武器が仕込まれた義肢、ギミックを装着されている。八大将軍を倒しチャクラを取り戻すたびに強大な霊力を発揮するようになり、最後にはミロクを取り込んだ影王をも倒す。全てを取り戻した摩陀羅はアガルタの門の前に立つが、「アガルタの力で地上に君臨せよ」という声を拒み、クサナギの剣で門を破壊する。摩陀羅が神になるのを望まなかったためにミロクが復活し、時空を越え逃げたミロクを追いかけるため、仲間達の前で来世へと旅立った。摩陀羅がアガルタの門を開かなかったこの時から、転生戦士達の物語は始まったとされている。また「アガルタ」が摩陀羅に門を開かせようとした真意は、「マダラ」の正体と共に後に語られる事となる。
影王摩陀羅(カゲオウマダラ) 声:中原茂
摩陀羅の対となる双子の兄で、父親殺しの業を背負う闇の皇子。生まれたときから弟に全てのチャクラを持っていかれたためにヒルコとして生まれる。そのため、体を補うために八大将軍の最高格である蛇蝎神ヒョウブと合体している。見た目は摩陀羅と瓜二つだが冷酷な性格をしており、あらゆるものを食らうヒョウブを自在に肉体から出現させる。しかし、同時に獰猛なヒョウブを制御するのに苦心するところも見られた。額にはヒョウブが摩陀羅から奪ったチャクラの紋章が浮かび上がっており、ヒョウブに次ぐ八大将軍のボイス、ガイレンと共に「魔界三人衆」として魔物達の上に君臨している。摩陀羅と同格である影王もまた麒麟を欲し、彼女を連れ去るが、結局は解放する。最後には、父ミロクをもヒョウブの力で吸収し摩陀羅に挑むが敗れる。その後も転生を繰り返す度に、父を殺し、対となる兄弟と殺しあう宿命を背負うが、最後にはその業から逃れ普通の人間として生きる事を望むようになる。
麒麟(キリン) 声:本多知恵子飯塚雅弓
摩陀羅を庇護する妣の化身。ときには摩陀羅を生み出す存在となることもある。
夏凰翔(カオス) 声:松本保典
真王摩陀羅の眷属である青の戦士。左半身は生体ギミックであり、掌妙剄の達人。摩陀羅が旅立ったあと、千年王国の王となる。その後、龍鬼に王位を譲り、妻の邪魅羅と共に摩陀羅を探す(転生の秘術を探す)旅に出る。真の名はギルガメッシュ。
聖神邪(セイシンジャ) 声:矢尾一樹
真王摩陀羅の眷属である赤の戦士であり、それと同時に真王殺しの宿業を背負うものでもある。掌妙剄と霊妙剣の達人。後にアガルタの魔に魅入られた夏凰翔の魂を浄化する為、親友殺しの業をも背負うこととなる。真の名は聖(ゲド)・ユダヤ。
邪魅羅(ジャミラ) 声:冬馬由美
夏凰翔と聖神邪の幼馴染。夏凰翔を庇護するものとなった。
沙門(シャモン) 声:飛田展男佐藤政道
転生戦士ではないが、度々転生戦士達とすれ違う。名前は古代インドにおける修行者・沙門から。本作「壱」では、幼い頃から摩陀羅と麒麟を兄として見守ってきており、成長した彼らの良き兄貴分といった好人物として描かれていた(「壱」の直接の続編の「赤」でも同様の役回りだった)が、転生を繰り返した結果「転生篇」や「天使篇」では非常に人格が崩れた敵役として、犬彦(聖神邪)達と対峙する。これは沙門が、「マダラ」や「キリン」、「ユダヤ」といった神名を持たないただの人間にもかかわらず、「神々の戦い」とも言える彼らの転生に、常に立ち会わされ、巻き込まれたためとされている。
緋巫佳(ヒミカ) 声:横山智佐
聖神邪の妹。当初は摩陀羅に好意を持っていたが麒麟の存在を知り素直に身を退く。龍鬼と恋仲になる。
龍鬼(ロキ) 声:伊倉一寿
純情な少年。ギミックスーツを着用してミロク軍と戦う。後に千年王国の王となり、緋巫佳を娶る。
弥勒帝(ミロクてい) 声:若本規夫
摩陀羅と影王の父。アガルタを滅ぼした張本人で、金剛国の王。名前は弥勒菩薩から。
開耶(サクヤ) 声:島本須美
摩陀羅と影王の母。全ての母なる存在、破壊と再生を司るグレートマザー。名前は日本書紀の神代巻における木花之開耶姫から。
邪兎(ジャト) 声:龍田直樹
金剛国の魍鬼の一人。兎のような外見をしている。オカマ口調の持ち主。
那由他(ナユタ)
ファミコン版のみに登場するオリジナルキャラクター。名前は数の単位・那由他から。

[編集] 魍鬼八大将軍

魍鬼の統率者。金剛国の大将軍。ミロク帝が九鬼曼荼羅を用いて召喚した。それぞれが摩陀羅の体より奪われたチャクラを一つずつ所有している。なお、最下段の三名が八大将軍の中でも上位に位置する「魔界三人衆」であり、人間形態とは別に魔界に真の姿がある。これに合身した淒斬刃双臀を加えて「金剛国軍四天王」と呼ぶ。

魍鬼八大将軍は、初代ウガヤ王に封印された八つ首の竜(オロチ)のそれぞれの頭の化身であるため、契約によってミロク帝に従っているが、潜在的にはマダラによって倒されてチャクラとともに霊性をマダラに吸収されて、影王がマダラに勝利する形で九龍曼荼羅を完成させて影王の下で八つ首の竜に戻ることを望んでいる。魍鬼八大将軍がどこか死に急いでいるようにミロク帝が感じたのはこの為。

禍耳幽羅(カジューラ)
目が退化して異常に発達した聴覚で周囲を把握できる。実体は百八匹の蝙蝠に似た魍鬼。必殺技は敵の霊力を封じ、バトルギミックも使えなくさせる濁骸瘴波(ダクガイショウハ)。耳のチャクラを持つ。
闇界睨魔(オンカイギョーマ)
巨大な眼球に触手が生えたような形態をしている。風姫の邑を支配していた。必殺技は全身を覆い隠す「妖雲」と攻撃用の球電「妖雷球」。目のチャクラを持つ。
淒斬刃双臀 拿髏(セイザンパソウビ ナロ)
淒斬刃双臀 拿穢(セイザンパソウビ ナエ)
拿髏と拿穢は合体して淒斬刃双臀となる。この状態では非常に強力で金剛国軍四天王に数えられるほど。拿髏は左腕の、拿穢は右腕のチャクラを持つ。拿髏(ナロ)、拿穢(ナエ)の名称は、「右」「左」の文字がもとになっており、それぞれを崩して「右→ナロ」「左→ナエ」となったことが明らかになっている。
貂魎伐跨(チョウリョウバッコ)
あっさり聖神邪に片付けられていた。足のチャクラを持つ。
漲緋統凱聨(チョウヒトウガイレン)
リョサンの邑を襲いスクネを殺した張本人。霊気で作った分身である人間形態はモヒカンの巨漢。本体は血液で、温厚で操りやすい魍鬼の一族の中に潜んでいた。胴体(心臓)のチャクラを持つ。
妖焔候戊倭主(ヨウエンコウボイス)
八大将軍の副将的存在。ヨミの城で待ち受けていた。人間形態は気品ある美しい青年。美しいものを好み、カオスの半身もコレクションのひとつとして保管している。多重人格。喉(声)のチャクラを持つ。
蛇括神憑分(ダカツシンヒョウブ)
八大将軍の頂点。チャクラを持たずにヒルコとして生まれた影王摩陀羅に憑依し、ブラックギミックとしてその肉体を構成する。黒い不定形の蛇のような形態。天のチャクラを持つ。

[編集] 続編

魍魎戦記MADARAシリーズ参照。

[編集] 補足

父親の野望のために魔物に体を捧げられ、それを補うために武器を仕込んだ義肢を装着するという、摩陀羅のバトルギミックの設定は、手塚治虫の『どろろ』に登場する百鬼丸のオマージュである。また、登場人物が転生するという設定は三島由紀夫の小説『豊饒の海』が元ネタである[1]

[編集] 脚註

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  1. ^ 『初心者のための「文学」』(大塚英志、角川文庫)22ページ

最終更新 2009年10月6日 (火) 03:32 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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