鳩山由紀夫内閣
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| 鳩山由紀夫内閣[1] | |
|---|---|
| 内閣総理大臣 | 第93代 鳩山由紀夫 |
| 成立年月日 | 2009年(平成21年)9月16日 |
| 与党など | 民主党、社会民主党、国民新党 |
| 施行した選挙 | - |
| 衆議院解散 | - |
| 内閣閣僚名簿(首相官邸) | |
鳩山由紀夫内閣[1](はとやまゆきお ないかく)とは、衆議院議員・民主党代表の鳩山由紀夫が第93代内閣総理大臣に任命され、2009年(平成21年)9月16日に成立した日本の内閣である。
第45回衆議院議員総選挙における民主党の3分の2議席に迫る308議席という圧勝を受けて成立した。これは第二次世界大戦後の衆議院における一党が占める議席数として、それまで最大であった1986年総選挙後の中曽根康弘率いる自民党の304議席を上回り、最大である。戦前を含めても1942年4月30日に実施された第21回衆議院議員総選挙で大政翼賛会が獲得した381議席以来である。
目次 |
[編集] 経過
[編集] 組閣
2009年(平成21年)8月14日、民主党、社会民主党、国民新党の3党の政策担当者は会談を行い、「衆議院選挙に当たっての共通政策」をとりまとめた[2]。同年8月30日に第45回衆議院議員総選挙が行われ、民主党が過半数を超える議席を獲得し、政権交代が確実となった。同年9月9日には3党の党首が会談を行い、10項目の政策分野について意見を擦り合わせ、連立政権を樹立することで合意に達した[3]。非自民・非共産連立政権の発足は1994年(平成6年)の羽田内閣以来となる。
これまでの組閣では組閣当日に新閣僚が呼び込まれてポストを告げられることが常であったが、今回の組閣では、前日までに閣僚人事が内定され、新閣僚予定者にポストが内示された。これは政策決定を内閣へ一元化する政権方針の一環であり[4]、新大臣に副大臣の人選を委ねるため[5]である。また、閣僚名簿の発表後に行われてきた新閣僚の就任記者会見は「官僚主導の象徴」である[4]として閣議後に行った。
この初閣議では「国家戦略室」(法制化後に国家戦略局へ格上げする予定)の設置が鳩山から指示され、閣僚懇談会では事務次官等会議の廃止と政府の公式見解の発表を大臣・副大臣・政務官に限る原則の確認が行われ、「脱官僚依存」をアピールする形で内閣がスタートした[6]。 組閣直後の報道各社の世論調査では支持率が各社軒並み70%を超え、歴代2位もしくは3位となる高水準となった[7]。
なお、民主党が衆議院選挙前の野党時に組閣した第五次鳩山由紀夫「次の内閣」から実際に同じ役職に就いたのは、21名中、わずか3名であった[8]。また、平成17年のマニフェストに書かれた「政権発足直後の混乱を回避するため、主要閣僚などを事前に決定したチームを作る」という構想も、小沢一郎の「人事よりも選挙に勝つことが先」という意向を受けて頓挫した[9]。 内閣法では、内閣総理大臣が欠けた場合は国務大臣が内閣総理大臣臨時代理に就くことを定めており、どの閣僚がその地位に就くのか事前に順位を指定することになっている。従前は内閣官房長官が第1順位に指定されることを例としてきたため、前内閣でも内閣官房長官の河村建夫が第1順位に指定されていた。しかし、今回は内閣府特命担当大臣(経済財政政策・科学技術政策担当)の菅直人が第1順位に指定された。内閣官房長官以外の者が第1順位に指定される場合、指定された者は「副総理」と俗称されるため、菅は副総理と通称されている。副総理が設置されるのは第1次橋本内閣の久保亘以来となる。なお、総理大臣官邸には副総理執務室が用意されているが、官邸が竣工してから今まで一度も副総理が置かれなかったため、今回初めて使用されることになった。
[編集] 官僚に対する姿勢
[編集] 政治主導
選挙運動中から、「政治主導」「脱・官僚」を掲げていた。
これを実現するために事務次官会議を廃止し、閣僚を中心に政治主導で政策決定を行うための「閣僚委員会」、行政全般の予算や制度の精査を行う「行政刷新会議」を設置。政策形成における政官業の癒着を排除するため政府と与党の一元化を目指して与党にいる間、民主党政策調査会の凍結および政務三役会議と各省政策会議の設置を決め、これらのシステム変更により族議員の排除に動き出した[10]。
また、組閣後の2009年9月16日、首相官邸は、「政・官のあり方」という題の指針をまとめ、各省庁に通知した。この指針は鳩山内閣が16日夜の閣僚懇談会で申し合わせたもので、『府省の見解を表明する記者会見は大臣などの「政」が行い、事務次官などの記者会見は行わない。ただし、専門性その他の状況に応じ、大臣などが適切とした場合には「官」が行う』としている[11]。
この指針を受け、気象庁は17日に予定していた桜井邦雄長官の月例の記者会見を中止した。その他、月例の3カ月予報や地震・火山活動状況のレクチャーなどの開催も「国交省と相談中」とした。この発表に対し、気象庁記者クラブは国民の知る権利の制限につながるとして抗議文を出した[12]。同年10月2日、前原誠司国土交通相の了解を得たとして、月例記者会見の再開を発表した[13]。
また、同9月17日、海上保安庁は同庁長官による定例会見を翌月から中止し、本部長による全国11の管区本部の定例会見を見合わせるよう指示した。この指示は同日昼の平野官房長官の「海保など特殊なケースは、他省庁と同一に扱うのは困難」という発言を受けたもの[14]。鳩山は同9月17日に、「官僚の専門的知識が必要な時に記者会見をするのは全く構わない話。そこまで禁止しているつもりはない」と述べ[15]、翌18日には「国民の生命や財産を守るための意思表示は行って結構だ。必要に応じて記者に思いを述べることも当たり前だ」と発言している[14]。
2009年10月6日、与党3党は国会内の幹事長・国会対策委員長会談で、国会法を改正する方針を決めた。政府参考人として官僚に答弁させることを禁じる方針であり、小沢一郎幹事長の主張による[16]。
[編集] 事業仕分け
「行政刷新会議」も参照
政治主導の一環として、2009年11月10日から政府の行政刷新会議の事業仕分け作業が開始された。民主党の議員や有識者からなるメンバーで公開の場において、予算をそれぞれの事業ごとに要否等を議論し判定するとしている。
- 政府内や自治体での事業の重複や天下り先となっている独立行政法人の基金を中心に廃止、見直しがなされた[17]。
- 科学技術関連事業も大幅な削減が行われ、先端技術関連の予算が次々と削られた[18]。
- IPS細胞を生んだ事業も対象となり、科学関連で「無傷」な事業は存在しなかった。科学者など関係者からは日本から世界トップレベルの技術者が海外に流出する懸念が示されている[19]。
- 11月13日には専門性の高さからこれまで政府内でも「聖域」と位置づけられてきた[20]次世代スーパーコンピューターの開発予算を事実上否定した[18][21][22]。文科省幹部、一部の科学者[19][22]、開発計画に積極的に関与している地方自治体[23]からはこれを非難する声もある。菅直人副総理兼科学技術担当相は、「スーパーコンピューターは大変重要」「評価の再考が必要」と発言し、「事業仕分けは最終結論ではない」との見解も示した[24][25]。
- 川端文部科学相は、鳩山内閣の方針は科学技術を重視するものとして、予算確保を目指す方針を明らかにした[26]。また、鳩山首相も、「科学関連予算の大幅な削減に対して、立ち止まって考える必要も出てくる可能性はある」と述べている[27]。
地方自治体の首長[28]や業界団体、各省庁[29]からはその手法について批判の声があがっている。 自民党からも「公開処刑のようだ」などの批判が出ている[30]。 また、事業絞り込みや仕分けの助言などにおいて財務省主計局に依存しており[31]、他省庁からは「財務省主導」との見方も出ている[32]。 一部の識者やメディアからは、仕分けの意義や方向性については肯定的評価をしつつも、手法や所要時間など、細部についての疑問や指摘・苦言がなされている[33] [34]。
建設業界では、事業仕分けにより予算削減が確実になったとして、大手ゼネコンの株価が軒並み下がっている[35]。
なお、この事業仕分けはあくまで「判定」であり、仕分け人に予算削減を行う権限・強制力はない[36]。
[編集] 官僚との妥協
長妻厚労相は就任当初「政治主導」を宣言し、原則的に官僚からの説明は受けないとしていたが、10月24日に官僚から説明を受けるようになった[37]。
臨時国会召集前の10月22日、内閣総務官室が各省庁の官僚に対して『官僚支配からの脱却』を訴えていた民主党の答弁用の原稿をつくるように指示。その答弁作成の留意事項として、「一文は2行半まで」「総理答弁等にふさわしい格調高い表現を」などと官僚に頼んでいたが、代表質問前日の10月27日に平野同室長官から事務方が自主的に支持しただけだと文書の撤回が指示された。その際、平野は各省庁への配布文書に加えてメール等のデータの消去を行うように要求した。ただし、同日夜には廃棄せずにそのまま使うようにと前述の指示を撤回した[38]。
[編集] 日本郵政社長人事
2009年の衆議院選挙の公約では「天下りの全廃」を掲げたが、2009年10月28日に元大蔵事務次官斎藤次郎が日本郵政社長へ就任した。また、中枢の5人中3人が官僚出身者で占められている。ただし、民主党は野党時代に、日銀総裁人事について自民党が提示した候補に対して、「元官僚」という理由で反対していた経緯があり整合性が問題とされた。一部の政党からは「天下り役人の総本山にするのか」との批判が上がった [39][40] [41]。
この件について民主党は、「長期間民間で働いていた経緯があり、日銀総裁人事の一件とは話が違う」と反論している[42]。後に、通産官僚OBなら認めるといっていたと民主党は主張している[43]。『しんぶん赤旗』は、斎藤が大蔵次官退任後に、大蔵省(現財務省)の外郭団体である研究情報基金の理事長、国際金融情報センター顧問、東京金融先物取引所(現在の東京金融取引所)の理事長などを歴任していることを挙げて、この郵政人事は「渡り」に該当すると批判する声があると報じた[44]。また、斎藤以外にも官僚OBが副社長に4名中2名が就任している[44]。
[編集] 記者会見参加者拡大の中止
「記者クラブ#首相官邸」および「記者クラブ#中央官庁」も参照
2009年5月、鳩山は民主党代表就任会見において、「政権交代後には記者会見を「オープン」にするつもりである」と表明し、記者クラブに所属していない雑誌やネットメディアなどの記者が首相会見に参加できるようになると期待されていたが、これに対して党内や大手メディアから反対の声が上がったため記者会見の参加者拡大は中止された。同年9月16日の首相就任会見では外国特派員記者など一部の記者が新たに会見に参加したが、ネットメディアは事実上締め出され、会見でも質問したのは大手メディアがほとんどであった。上杉隆、神保哲生など記者クラブの閉鎖性を追及しているジャーナリストから非難の声が上がっている[45]。
一方、共同通信社は雑誌記者が会見に参加したことを受け、オープン化が実施されたかのような報道を行ったが[46]、ジャーナリストの藤代裕之はこの共同通信の記事を引用し「誤報といってもいい」と非難した[47]。
また、この「締め出し」は記者クラブだけではなく、既存メディアや平野博文官房長官の意向を汲んでいるとの指摘もある[48]。
拡大中止の流れの中で、外務大臣の岡田克也は、9月18日、「事前の登録を必須とする」ことを条件に、すべてのメディアに外務省での定時会見を開放すると発表した。日本新聞協会、日本民間放送連盟、日本雑誌協会、日本インターネット報道協会、日本外国特派員協会の会員のほか、外国記者登録証保持者やフリーランスの記者も対象とするという。この動きに対し外務省記者会は即日質問書を外務省に提出した[49] [50][51]。
[編集] 経済問題
[編集] 市場の動き
藤井裕久財務相が為替介入に否定的な発言をしたことが「円高容認」との観測を呼び、円が急騰しミスター円高と呼ばれた[52]。このことについて、欧米の金融関係者や識者は批判を強めている[53]。 亀井静香郵政金融相は就任直後の9月16日から17日未明にかけ、金融機関からの借入金の返済猶予(モラトリアム)制度を創設する意向を表明した(金融モラトリアム構想)。これを受け同17日から、新BIS規制に対処するための新株発行(増資)が懸念されていた銀行株が軒並み売られる展開となった[54][55]。株価指数は9月第1週を目先のピークに下落に転じ、11月第3週には日経平均株価は9500円割れ、東証株価指数(TOPIX)は4月上旬の850割れの水準まで下落した。欧米および新興国の株価が軒並み上昇する中、日本の株価は低迷を続けている。証券業界では、鳩山政権の経済政策および日本市場への信頼が低下し、「日本売り」が加速する可能性を指摘している[56]。 11月18日にはTOPIXの年初来変化率がついにマイナスとなった。民主党の成長戦略が見えないためとの指摘がある[57][58]。
藤井はイスタンブールで開催されたG7で民主党の経済政策を説明したが、各国の経済担当首脳から質問などはゼロだったという[59]。
2009年11月16日、直嶋正行経済産業相が内閣府の発表30分前にGDPの伸び率を漏らしていたことが発覚[60]。GDPは株価や為替の動きに重大な影響を与える可能性があり[60]、平野博文官房長官は報道陣からの「インサイダー取引も誘発しかねない」との指摘に同意し、「政権の危機管理も問われる」と語っている[61][62]。
2009年11月17日、『フジサンケイ ビジネスアイ』は日本経済が回復基調にあるとしながらも、再度の景気失速やデフレの可能性もあると報じた[63]。 同11月20日、政府は11月の月例経済報告で公式に物価が持続的に下落するデフレに逆戻りしたことを宣言した。[64]。
2009年11月18日、経済協力開発機構(OECD)は日本の経済政策に関する提言を発表、鳩山内閣が目玉としている子ども手当について、大幅な見直しを求めている[65]。
[編集] 財源問題
民主党は選挙前にマニフェストの財源を埋蔵金と無駄の削減から捻出すると主張していたが、2009年度の税収が当時の政府の見込みより大幅に下回ったことを受け、選挙後に財源として赤字国債の増額を行う可能性もあると発言した[66]。
鳩山は赤字国債増額への批判に対し、「マニフェストの実現よりも、やはり国債をこれ以上発行してはいけないと、国民の意思としてそのようなことが伝えられたら、あるいはそういう方向もあると思う」と、赤字国債を増刷を回避することが国民の意思として示されればにマニフェストの実現をあきらめることも有り得ると述べている[67]。
消費税については選挙前には上げないと明言していたが、現在の衆議院議員が任期満了を迎える4年後以降に上げることもありうると鳩山は発言している[68]。
当初、民主党は国債発行額を出来る限り抑えると表明していたが、2009年度の税収は昨年度よりも6兆円減の40兆円を下回る見通しが出ており、税収が前政権が2009年度予算予算を作成した当時の見込みより大幅に下回ったため、結局国債増額を表明し、その発行額は過去最高の50兆円を突破する見通しとなっている。さらに、急激な景気回復が見込めない中、国債を増やそうとする民主党の経済政策は日本国外でも不安視されており、「すでに日本経済は“失われた20年”に突入した」と語る識者もいる[69]。
鳩山は国債発行額を44兆円以下にしたいと表明している[70]が、藤井は国債増発を表明しており、国債が50兆円を上回るのは確実ともいわれている[71]。さらに、税収は前年度からマイナスになる見通しであり、国債発行額が税収を上回る可能性が高くなっている。国債発行額が税収を上回れば、第二次大戦終結直後の1946年以来の「異常事態」である[72]。
鳩山由紀夫首相は、歳入不足は特別会計の「埋蔵金」など税外収入で補うことにより10年度の国債発行を44兆円以下に抑えたいとしている[73]。 なお、民主党は、過去に、マニフェストにて財政投融資特別会計と外貨準備高等が埋蔵金であると主張していた[74]が、前者は中小企業への融資などをおこなうための予算[75]であり、後者は為替変動への準備を行う為に備えた予算である(外貨準備を参照)。
[編集] 金銭問題
[編集] 鳩山首相の金銭問題
詳細は「鳩山由紀夫#政治資金報告書虚偽記載問題」を参照
[編集] 献金問題
東京地検特捜部は(首相就任以前から問題となっていた)鳩山の個人献金者名簿に記載されていた名前の約8割が虚偽(総額2177万8千円)であるとして捜査を進めている。名簿に死亡した人物の名前が多数含まれていることから、故人献金問題とも言われている。捜査関係者は10月3日、この問題に関して参考人聴取を進めていることを明らかにしている[76][77]。『産経新聞』は、「正規の献金を装うための隠蔽(いんぺい)工作だった可能性も浮上している」と報じている[78]。
日本共産党も追及しており、機関紙『しんぶん赤旗』などでも首相の責任は重大であり、説明するべきと主張している[79]。
10月25日にはこの匿名献金の大半が鳩山家から出ていることが判明し、故人献金は偽装献金だった疑いが強まっている。また、政治資金規正法に抵触する可能性も出てきている[80]。
鳩山は過去に(出納責任者の逮捕による)小林温自民党参議院議員への連座制適用について「辞任は当然。むしろ、出納責任者が逮捕された段階でお辞めになるべきだった」、「選挙のお金を扱う責任者の連座は当然。官房長官の発言はおかしい」と主張して、秘書が選挙違反を行い直接関与していない小林も責任を取るべきと発言していた[81]。また、事務所費問題について批判した際に、「資金管理団体、政党支部の代表者は政治家本人。領収書の多重使用などは事務的なミスではない」と発言している[82]。自民党はこの過去の発言を取り上げて厳しい追及を行っている。これに対して、鳩山は責任の取り方については明言を避けている[83]。11月10日に記者団から献金についての追及を受けた際には「わからない」を繰り返した[84]。
2009年11月14日には、偽装献金を管理していた鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」に、2001年から年間平均6000万円を超す不自然な人件費が存在していることが明らかとなった。現在までの合計金額は5億3195万円である[85]。
[編集] 資産の記載漏れ問題
2009年11月2日、鳩山が株の売却益約7200万円を確定申告していないことが発覚した。鳩山側はこの件について、「手違いがあった」と不作為的なものであると主張しているが、「手違い」の具体的内容については回答を避けている[86]。11月10日、鳩山首相は衆院に資産訂正届を届けた。その結果、2日に明らかになった記載漏れ以外にも膨大な資産についての記載がもれていたことが明らかとなった。訂正総額は合計5億円を超えている[87][88]。11月11日、鳩山首相は「恵まれた家庭に育ったため、資産管理が極めてずさんだった」と説明した。自民党では大島理森幹事長が「脱税の疑いがある」と批判し[89]、棚橋泰文は2009年11月17日の衆院法務委員会において鳩山首相を「脱税総理」と呼び、委員会が一時紛糾している[90]。
[編集] その他の金銭問題
鳩山由紀夫の関連政治団体がビル1棟を相場より安い値段で借りてきたことが明らかとなった。鳩山は問題ないとの認識を示している[91]。
川端文部科学大臣の政治団体が江田五月参議院議長など民主党議員4人の政治団体と同様、キャバクラなどへの支払いを政治活動費として計上していた問題が浮上している[92]。
[編集] 外交問題
「友愛外交」も参照
- インド洋給油問題
- 10月11日、インド洋で補給活動を行う海上自衛隊について、パキスタンを訪問した岡田外務大臣はギラニ首相と会談。給油活動の継続を求めるパキスタン政府に対して、岡田は、「来年1月の期限までに延長のための法案提出は間に合わない。連立与党の中に強く反対する社民党がいる」と説明し、理解を求めた[93]。
- 10月13日、インド洋で補給活動を行う海上自衛隊について、鳩山は、記者団に対して、「アフガニスタン政府は日本の給油支援に対してあまり強い思いを持っていない」と新テロ対策特別措置法の期限切れに伴って速やかに撤退させることを表明した[94]。アフガニスタンのスパンタ外相は、岡田外相との会談で給油継続を要望している[95]。
- 北朝鮮問題
- 2009年10月12日、鳩山首相は、北朝鮮が日本海に向けてミサイル5発を発射したことに対し「事実なら大変遺憾だが、それ以上コメントする状況にない」と述べた[96]。
- 北朝鮮による日本人拉致問題について、鳩山首相は「拉致問題と核問題がすべて解決しなければ、日朝国交正常化交渉に入らないという立場ではない」と表明している[97]。
- 自衛隊の海外派遣
- 普天間基地移設問題
[編集] 選挙前の発言について
- 民主党は自民党政権時代に(例えば、定額給付金などについての)閣内不一致に対して強く批判を行ってきたが、2009年11月2日に、平野博文官房長官の記者会見にて、「議論のプロセスの中でいろいろな思いをそれぞれが語ることを封じていては議論が高まっていかない。鳩山内閣においては大いに議論すべし、これにかかわらず、いろんなところで活発な議論は行われてもいい」と自身の閣内不一致は問題ないとする発言を行った[99]。
- 日本共産党の笠井亮の、沖縄・米軍普天間基地をめぐる追及に対し、岡田克也外相は2009年11月4日の国会答弁にて「公約と(鳩山首相の)選挙中の発言とはイコールではない。公約というのはマニフェストだ。あえてマニフェストには普天間という言葉を書かなかった」と答弁した。[100]。
- 首相や官房長官の裁量で自由に使える官房機密費の取り扱いについて、2009年11月5日の記者会見にて平野は「オープンにしていくことは考えていない」と発言し、民主党はその使途や使用した金額を公開しない方針を明言した。また、平野は同年9月17日の記者会見で機密費の存在を知らないと断言していたが、11月5日に行った記者会見では麻生政権の河村建夫前官房長官からの引き継ぎを受けたことを認めた。なお、民主党は2002年に自民党の官房機密費について不明朗であると批判して機密費流用防止法案を提出していたこともあったが、平野は、「過去の民主党が透明化をいってきたのは事実だが、報償費という性格上、相手のあることだ」「(機密費は)内閣にとって重要な情報収集の対価」、「(支出が適正であるかは)私が責任を持って判断する。信頼いただきたい」と述べた。鳩山首相はこの件について平野に一任するという発言をしている他、連立与党も黙認する構えである[101]。
[編集] 強行採決
2009年11月18日に審議が開始された中小企業金融円滑化法案が、僅か1日の審議で与党の強行採決によって採択された。民主党は、過去の野党時代に自民党の強行採決を常に批判してきた歴史がある。また、審議時間も短いことから、野党を含む多方面から批判されている[102][103]。11月20日には、さらに3つの法案、3つの外務条約の強行採決が行われた[104]。
[編集] 内閣支持率
日本経済新聞が行った世論調査によれば、発足直後の支持率は75%となっており、歴代2位となった[105]。その後、11月13日に時事通信が行った世論調査では54%、11月10日の読売新聞の世論調査でも63%に下降している[106]。
[編集] 内閣の動き
[編集] 2009年
[編集] 内閣成立前
- 7月1日
- 7月23日 - 民主党の政策である配偶者控除と扶養控除の廃止について、自民党の細田博之幹事長が「年間14万2000円の増税」とテレビ番組で指摘したことについて、平野博文民主党役員室長は(後に官房長官)が、「民主党が主張している配偶者控除と扶養控除の廃止は所得税のみであり、住民税は含んでいない」と反論し、誤解と偏見に満ちた批判を繰り返して国民に誤解を与えたことは極めて不当であると自民党を非難する抗議文を民主党のホームページに掲載した。[109]。
- 8月8日 9月1日に発足する消費者庁の発足や人事について、民主党は「衆院選を前に与党だけの手柄にするのか」と反発し、仙谷由人が「民主党が政権を取ったら一から体制を点検しないといけない」と先延ばしを要求した。政府は、「関連法案の審議に民主党がもっと早く応じていれば、とっくに発足していたものだ」と拒否[110]。
- 8月30日
- 8月31日
- 衆院選全480議席が確定。議席数は自民119、民主308、公明21、共産9、社民7、国民新3、みんなの党5、新党日本1、新党大地1、無所属6。
- 東京地検特捜部が鳩山由紀夫民主党代表の献金問題の捜査に動き出す[114]。
- 民主党が日本郵政グループの株式売却を凍結する「郵政民営化見直し法案」を国会へ提出する方針を固める。この法案は日本郵政の上場・民営化の手続きを停止させ、4つに分社された郵政事業を見直す内容[115]。
- 鳩山由紀夫民主党代表が、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された彼の論文がアメリカ合衆国内で批判されていることについて、「決して反米的な考え方を示したものではないことは、論文全体を読んでいただければわかる」と発言[116]。
- 韓国の李明博大統領が鳩山由紀夫民主党代表に電話で祝意を伝える。「海外の首脳から初めてのお祝い電話だ」と鳩山は喜んだ[117]。
- 防衛省が2010年度予算の概算要求をまとめる。同月15日に決定した北朝鮮のミサイル防衛のためのPAC3全国配備の予算などが含まれ、要求総額は09年度の当初予算比から3%増の4兆8460億円[118]。
- 民主党の一部が示す日本銀行に国債購入を求める案について、日本銀行総裁白川方明が否定的な考えを示す[119]。
- 9月1日
- 民主党が北朝鮮貨物検査特別措置法案を提出する方針を固める。審議拒否で民主党が廃案にした麻生内閣の法案と同様の内容。党幹部が「なるべく早く法案を成立させる必要がある」と述べる[120]。
- 民主党が「消えた年金記録」回復法案を提出する方針を決める。提出時期は次期通常国会となる見通し[121]。
- 亀井静香国民新党代表が鳩山由紀夫民主党代表と会談し、連立協議を進めることで合意[122]。
- テレビ朝日の昼番組で福島瑞穂社民党党首が海上自衛隊によるインド洋での給油活動について、即時撤退にこだわらない考えを明らかにする[122]。
- 共同通信社が8月31日から9月1日にかけ行った世論調査では、民主党支持率が41.1%となった。鳩山由紀夫民主党代表に「期待する」と答えた人は71.1%、「政権交代してよかった」と答えた人は49%だった[123]。
- 民主党の公約「米軍普天間飛行場の沖縄県外への移設」について、米国のケリー国務省報道官は「普天間飛行場を沖縄県名護市の米軍基地内に移設する日米合意案の再交渉を行うつもりはない」と言明した[124]。
- 9月2日
- 9月3日
- 9月4日
- 「政権移行チーム」を自称する複数のグループが霞ヶ関の官僚を戸惑わせていると報じられる[131]。
- 鳩山由紀夫民主党代表と小沢一郎民主党代表代行が協力し、閣僚・党役員・衆院議長など人事調整を本格化させる[132]。官房長官に平野博文民主党役員室長が内定[133]。
- 民主党、社民党、国民新党の3党が、インド洋給油活動を行う海上自衛隊を来年1月までに撤退させることや、アフガニスタン本土の人道復興支援の重点実施などの方針について一致[134]。
- 鳩山由紀夫民主党代表と権哲賢駐日韓国大使が会談。朝鮮半島占領などの歴史について「(次期政権は)歴史認識でも過去を直視できる政権になる」と述べる[135]。
- 朝日新聞朝刊に環境省課長補佐が投稿した民主党の環境政策の矛盾点を指摘する批判論文が掲載される。同紙面では『「民主党不況」が始まる』という別記事も掲載された。
- 鳩山の妻鳩山幸の、「私たちみんな宇宙人」、「太陽をパクパク食べている」、「UFOに乗って金星に行った」、「前世でトム・クルーズと一緒だった」などのオカルト発言が世界中で話題になっていると「デジタルマガジン」が報道[136]。翌日、GoogleのロゴがUFOとなり、これも「デジタルマガジン」は鳩山幸の発言と関連付けて報道[137]。
- 9月5日
- 9月6日 - NHKの夜の番組で岡田克也幹事長が国家戦略局に経済人は参加させない考えを明らかにする[140]。
- 9月7日
- 9月8日
- 9月9日
- 9月10日
- 福島瑞穂社民党党首の入閣が決定[147]。
- 岡田克也幹事長が「麻生首相のもとで出てきた恥ずかしい数字は、もう全部白紙に戻す」と発言[148]。岡田と鳩山由紀夫民主党代表が、政権発足後に米国による核持ち込みを認める密約問題を政権発足後に調査すると明言[149]。
- 福島瑞穂社民党党首が民主党に希望していたポストを雇用担当相から環境相へ変更。「役所があって部下に権限がふるえるところがいい」と発言[150]。
- 読売新聞社が全国のインターネット利用者1,000人を対象に実施した「第4回衆院選ネットモニター」の調査結果がまとまる。民主党の獲得議席についての回答は、「もっと少ない方が良かった」が全体で58%、民主党支持層では29%、無党派層では60%となった。民主党が掲げた重点政策の評価は軒並み低かった[151]。
- 9月11日
- 小沢一郎民主党代表代行が在日コリアンなどの永住外国人に地方選挙権を付与する法案を来年の通常国会に提出することに前向きな考えを示す[152]。
- 鳩山由紀夫民主党代表が拉致対策に関する担当閣僚を設けることを検討する考えを明らかにする[153]。
- 新政権の人事が小沢一郎代表代行の意見を受け15日以降へ持ち越されることとなる[154]。
- 社民党の参議院議員辻元清美の元秘書が逮捕される[155]。
- 岡田克也民主党幹事長が事務次官会見を廃止する方向で検討していると発言[156]。
- 「ブロードバンド・ゼロ地域解消計画」による自治体の光ファイバー回線の敷設工事が、民主党の補正予算の一部執行停止により34万世帯への敷設が宙に浮く可能性があると報じられる[157]。
- 9月12日
- 民主党議員の渡辺義彦に対する破産手続きが進行していることが判明[158]。記者会見で渡辺は、借金は連帯保証人として知人の債務を肩代わりしたもので、総額約1億4千万円にのぼるとし、辞職については否定した[159]。
- 民主党の田中美絵子衆院議員に日本国外での逮捕暦があったことが報じられる[160]。
- 阿部知子社民党政審会長が「脱原発」政策に現実的に対応することを表明[161]。
- 民主党の輿石東参院議員会長兼代表代行が教員免許更新制度の廃止を盛り込んだ教育職員免許法改正案を提出する考えを明らかにする[162]。
- 16日付で衆院議員の8月分の歳費が支給されると報じられる。投開票のあった30日と31日の計2日の在任期間に対し、歳費と文書通信費の計230万1千円が満額支払われる[163]。
- 共同通信社のアンケートにより、民主党の高速道路無料化政策に賛成している都道府県知事は岩手・徳島・沖縄の3名にとどまることが判明。ガソリン税などの暫定税率廃止には20人が反対していた[164]。
- 9月13日 - 民主党が「公務員制度改革実施計画(2011~13年度)」を策定する方針を固める。人事院勧告制度見直しによる給与引き下げと大幅な人員削減を盛り込む見通し[165]。
- 9月14日
- 民主党が地球温暖化ガス排出量削減目標達成のため、海外から取得する排出枠や森林の吸収分も含めて計算する方針を固める[166]。
- 9月14日
- 9月15日
- 鳩山由紀夫民主党代表が、「鳩山新内閣はどのような内閣になりそうか」という記者団の質問に対し、「それよりも、イチローのあの活躍はすごいじゃないですか」と回答[168]。
- 9月15日
- 亀井静香国民新党代表が防衛相起用の要請を取り下げ、郵政金融大臣へ内定[169]。
- 9月16日
[編集] 内閣成立後
[編集] 9月
- 9月16日
- 9月17日
- 長妻昭厚労相は2009年4月に廃止された生活保護の母子加算を最低でも年内に復活させると発表した[172]。
- 千葉景子法相は就任記者会見で『人権侵害救済機関を早急に実現したい』と述べ、内閣府の外局として設置する考えを示した。
- 赤松広隆農相は販売農家に生産費と市場価格の差額を補てんする戸別所得補償政策を2011年度から本格実施する意向を表明した。
- 小沢鋭仁環境相は二酸化炭素の排出量などに応じて課税をする「地球温暖化対策税」を4年以内に導入する方針を明らかにした。
- 9月23日
- 日米首脳会談が開催される。鳩山首相はアフガニスタン支援策として、「現地警察官の訓練」をオバマ米大統領に提案した。具体的な訓練内容については不明[173]。
- 9月28日
- 9月29日
- 鳩山首相は拉致問題の解決について「これから真剣に考える」と記者団に語った[176]。
- 「モラトリアム(支払い猶予)法案」について、鳩山は「元本支払いを猶予し、金利は支払いをするという法案を考えてみたい」と見解を述べた[177]。
- 長妻昭厚労相は、2007年6月30日に安倍内閣が成立させた社会保険庁改革関連法案の予定にしたがって、2010年1月に社会保険庁の後継組織「日本年金機構」を発足させる方針を固めた[178]。この社会保険庁改革関連法案は野党時代の長妻が「年金責任逃げ切り法案だ」と強く批判していた法案[179]。
- 藤井財務相は、急上昇する円高について、「円高が急激過ぎる」「円相場が異常な事態になれば、色々あり得る」と為替介入を示唆した[180]。
- 藤井財務相は、急上昇する円高について、「誤差の内だ」とし、「為替というのはいろいろな動きがある。過剰反応しない方がいい」と財務省内で記者団に語った[181]。
- 9月30日
- 川端達夫文部科学相が「ニューハーフショーパブ」「キャバクラ」などの店への支払いに、数年間にわたり政治資金から114万円を支出していたことが発覚した[182][183]。
- 平野官房長官は記者会見で、鳩山首相が日米首脳会談で、アフガニスタン支援策としてオバマ米大統領に「現地警察官の訓練」を挙げたとことについて、その可能性はないと否定した[184]。
- 「モラトリアム(支払い猶予)法案」について、亀井静香金融相は「元本だけでなく金利も検討対象にする」と発言し、前日に鳩山由紀夫首相が元本のみの返済猶予に言及したことについて亀井は、「首相のいう『友愛』は言葉だけでいっても仕方がない。首相を意見の相違はない」と一蹴した[185]。また、「500%成立しないことはない。『やれ』ということで鳩山首相は私を金融大臣にした」と述べ、秋の臨時国会で成立させることを意欲を見せた[186]
- 菅直人経済財政担当相は「マクロ経済政策を実施したい」と述べ、民間エコノミストらとの意見交換会を週1回ペースで開くことを決定した[187]。
- 菅直人国家戦略相は、経済不況を研究する「世界金融・経済危機研究事業」、専門的知識を持つ海外の人材をデータベース化する「外国人高度人材ネットワーク構築事業」、インターネットで行政情報を入手できる「国民電子私書箱」の調査・分析関連事業の3事業を不要と判断し、予算執行を停止する方針を固め、政務三役会議で承認された。菅は、「総額4億2000万円のうち、すでに支払われた金額と違約金の支払いを差し引き、約2700万円が政府に戻ってくる」と説明した[188]。
- 前原誠司国土交通相は、日本航空が海外の金融機関の間で旅行会社向けの保険適用除外の対象とされたり、クレジットカードによる発券の取引を停止されたりする動きがあるなど、日本航空が国際的な信用不安の対象となっていることを記者会見で報告した[189]。
- 子ども手当創設のための関連法案について、長妻厚労相が10月の臨時国会への提出を見送ることを明らかにした[190]。
- 夫婦別姓法案について、千葉景子法相と福島瑞穂費者・少子化担当相は10月の臨時国会への提出を目指すことを明らかにした。「(夫婦別姓は)家族のきずなを弱めるものでは全くない。強制でもなく選択肢の拡大だ」と意義を強調した[191]。
- 川端達夫文部科学相ら民主党の5議員の政治団体が政治資金収支報告書でキャバクラやニューハーフショーパブへの支払い代金(5年間で計500万円以上)を政治活動費として計上していた問題について、平野博文官房長官は記者会見で「適切か不適切かは国民の皆さんが判断されることだと思う」と見解を述べた[192]。
- 求職者の生活を支援する基金(職業訓練費用/低スキル者を採用する企業に対する補助金/長期失業者への就職、生活、住居支援/出稼ぎ日系人の帰国支援/企業が倒産した研修生への帰国支援)7000億のうち4000億円が、平成21年度補正予算の見直しのため執行停止される[193]。
- 鳩山内閣のメールマガジン「ゆう&あい」が創刊される[194]。
- 鳩山イニシアチブに関して、国民への負担や経済的影響がどの程度のものになるのかを試算する閣僚委員会が開催される[195]。
- 民主党最大の支持団体である官公労は、鳩山首相が「天下りをしなくても定年まで勤務できるよう、公務員制度改革を速やかに実施する」と述べたことについて、「早期退職勧奨に応じる必要がなくなり、職員の権利向上につながる」と歓迎の意向を示した[196]。
[編集] 10月
- 10月1日
- 10月7日
- 選挙前にはマニフェストにて在日米軍再編を行うと主張していた民主党が、前政権と米国で結ばれた普天間飛行場の移設を合意を容認した。この件について、鳩山総理は「時間によって変化する可能性は否定しない」「マニフェストを絶対に変えてはいけないという、そんな石頭で首相はやっていない」と弁明。しかし、民主党は過去に自民党がマニフェストを実行していないと主張し,鳩山らによって先述の自身のマニフェストの不履行に対する擁護とは完全に矛盾する『やるやる詐欺』等言う批判を行っていた[198]。
- 10月9日 - 鳩山首相は、日韓共同記者会見で在日韓国人への地方参政権付与について、「時間はかかる」としながらも実現に意欲を示した[199]。
- 10月10日 - 長妻厚労相は、2010年度予算の概算要求で、日本年金機構の年金記録問題に対応する非正規職員を含めた人件費の増額を盛り込む考えを示した[200]。
- 10月13日 - 子ども手当の財源について、長妻厚労相が地方に負担を要請することを検討[201]。
- 10月14日
- 10月15日 - 菅直人副総理は、NHK『クローズアップ現代』 で、官僚主体政治からの脱却を説明する流れの際、立法と行政の分権が損なわれることにならないかとの主旨の質問に対し、『三権分立は憲法の規定に無い』『(明治憲法下での天皇の統帥権を引き合いに出しながら)総理に全ての権力が集中するのが当たり前である』と説明した。
- 10月15日 - 平成21年度補正予算の見直しによる3兆円の財源確保について、鳩山首相は、「みんな必死に頑張っている。3兆円が独り歩きしているが、一応のめどだ」と目標数値を下方修正した[204]。
- 10月16日
- 10月17日 - 鳩山首相は東京国際映画祭のオープニングイベントに夫人を同伴して来場し、祝辞を述べた[208]。
- 10月18日
- 子ども手当の財源について、野田佳彦財務副大臣が、「現行の児童手当と同じ考え方をすると負担は国と地方と事業主で、ということも考える」と述べ、財源を地方自治体や企業にも求めていく方針を示した[209]。
- 鳩山イニシアチブ(温室効果ガスの25%削減)について、田園調布の環境イベントで鳩山首相は、「温室効果ガスの25%削減は達成できる国民だと確信している」と見解を示した[210]。
- 日本経済新聞の世論調査で、鳩山内閣の発足から1ヶ月の仕事ぶりについて、61%が「評価する」と回答した[211]。
- 岡田克也外相は、アメリカに核兵器の先制不使用を求めていく考えを示した。この発言は、北朝鮮が弾道ミサイルに搭載した生物化学兵器で日本を攻撃しても、米国は核兵器では反撃しないという保証を与えることになるため波紋を呼んだ[212]。
- 10月19日
- 10月20日
- 10月21日
- 日本郵政の新社長に斎藤次郎元大蔵次官を起用することを決定[217]。
- ウォールストリートジャーナルは、日本郵政の新社長が大蔵省からの天下り人事だったことについて、鳩山内閣は古い自民党に回帰していると指摘した[218]。
- 北朝鮮関係船舶に対する貨物検査法案について、鳩山首相は「海上保安庁のみで対応し、自衛隊の関与は将来的にも不要」という考えを強調した。民主党が廃案にした麻生内閣による同法案は、海保のみで対応できない場合は海自による活動も認める内容だったため、首相発言はこれに沿ったものになる[219]。
- 米軍の普天間飛行場の移設問題について、北澤俊美防衛相は「この問題に時間を浪費するいとまはない」と問題解決に時間をかけることは建設的ではないと述べた[220]。
- 10月23日
- ゲーツ米国防長官が同盟国である日本との関係強化の為に来日。しかし、普天間飛行場移設問題等で進展は無かった。また、民主党政権となった日本との関係について「最悪といわれた盧武鉉前政権下の米韓関係よりもひどい状況」とアメリカから評されている。加えて、「同盟強化よりも後ろ向きな姿勢ばかりが目立つ鳩山政権への強烈な不快感の表明」からゲーツ長官が防衛省での栄誉礼や一度セッティングされた北沢防衛相との食事をキャンセルする等、民主党政権で米国との関係が悪化している実例となった[221]。
- 米軍普天間飛行場の移設問題について、鳩山首相は「(日米が)お互いにいかにリスクを回避するかだ。それが外交だ。あせることはない」と述べ、時間をかけて調整を進める考えを示した[222]。
- 岡田克也外相は閣僚懇談会で、国会開会式での天皇陛下のおことばについて、「陛下の思いが少しは入った言葉がいただけるような工夫を考えてほしい」と述べ、宮内庁に対しておことばの見直しを検討するよう求めた[223]。ちなみに、国会の開会式でのおことばの作成は宮内庁ではなく内閣官房総務官室が作成している。
- 10月24日
- 10月28日
- 鳩山由紀夫首相は韓国船籍のコンテナ船が護衛艦くらまに衝突した件について「日韓関係にいささかでも差し障りがあるようなことにならないようなことが大事だ」と(具体的な調査結果が出る前に)調査の際に政治的な配慮をする様に[要出典]指示していた[226]。なお、7管には船の管制を行う権限はなく、あくまで助言を行うことしかできないと海保は発表している(仮に、管制を行う権限があったとしても、コンテナ船はその誘導に従っていないという調査結果が出ている[227])。また、後日コンテナ船側の行動に様々な問題があったことが判明している[228]。
- 小沢鋭仁環境相は2010年度の税制改正要望に地球温暖化対策税(環境税)の創設を記者会見にて明言した。この環境税は、二酸化炭素排出削減のための物とされている。また、ガソリンや軽油や石炭といった主な化石燃料全てに課税と、自民政権時代の暫定税率よりも課税対象が広い。また、エコカーの減税等を自身なども実行すると同時に発言している[229][230]。ちなみに、民主党は国民の家計の為にガソリンや灯油等の油に対する税金(暫定税率)を廃止すると主張するため、議員たちを集めて「ガソリン値下げ隊」というパフォーマンスとしていた[231]。
- 2009年10月28日、 在日本大韓民国民団の大阪本部懇談会に参加した民主党議員が、「しっかりやって恩返ししたい」、「人権を守るためにも必ず」、「指紋押捺撤廃の時も頑張った。地方参政権でも期待に応える」などと在日朝鮮人のために日本での外国人参政権を実現させると確約した[232]。
- ただし、現在外国人参政権を(地方参政権だけであっても)認めている国は数カ国のみ。正確にいうと、「過去に植民地であった国」や「同じ共同体に参加している国に限定して制限付きで参政権を与えている国がそれ以外に数カ国ある。
[編集] 重要法案の先送り
政府は政権公約の目玉であった子ども手当を含む各種重要法案[要出典]を先送りする方針である。
[編集] 民主党・社民党・国民新党の3党合意
2009年(平成21年)9月9日に行われた与党3党(民主党、社会民主党、国民新党)の党首会談において、「三党連立政権合意書」に示された合意事項は次の通り[233]。
- 三党連立政権は、政権交代という民意に従い、国民の負託に応えることを確認する。
- 三党は、連立政権樹立に当たり、別紙の政策合意に至ったことを確認する。
- 調整が必要な政策は、三党党首クラスによる基本政策閣僚委員会において議論し、その結果を閣議に諮り、決していくことを確認する。
[編集] 政策合意の項目
- 速やかなインフルエンザ、災害対策、緊急雇用対策
- 消費税率の据え置き
- 郵政事業の抜本的見直し
- 子育て、仕事と家庭の両立への支援
- 「子ども手当(仮称)」の創設、生活保護の母子加算の復活、父子家庭に対する児童扶養手当の支給拡大、高校教育の実質無償化。
- 年金・医療・介護など社会保障制度の充実
- 雇用対策の強化―労働者派遣法の抜本改正―
- ただし、民主党は雇用対策予算を上記の通り4000億円削減している。
- 地域の活性化
- 販売農業者に対する戸別所得補償制度の実施、中小企業に対する「貸し渋り・貸しはがし防止法(仮称)」の成立。
- 地球温暖化対策の推進
- 自立した外交で、世界に貢献
- 憲法
- 日本国憲法の「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」の三原則の遵守、憲法の保障する諸権利の実現。
[編集] 国務大臣
| 職名 | 氏名 | 所属など | 特命事項など | |
|---|---|---|---|---|
| 内閣総理大臣 | ![]() |
鳩山由紀夫 | 衆議院、民主党 | |
| 内閣法第9条の第1順位指定大臣 (副総理[236]) 内閣府特命担当大臣 (経済財政政策担当) (科学技術政策担当) |
![]() |
菅直人 | 衆議院、民主党 | 国家戦略担当 雇用問題担当 温暖化対策担当 |
| 総務大臣 内閣府特命担当大臣 (地域主権推進担当) |
原口一博 | 衆議院、民主党 | ||
| 法務大臣 | ![]() |
千葉景子 | 参議院、民主党 | |
| 外務大臣 | ![]() |
岡田克也 | 衆議院、民主党 | |
| 財務大臣 | ![]() |
藤井裕久 | 衆議院、民主党 | |
| 文部科学大臣 | 川端達夫 | 衆議院、民主党 | 国立国会図書館連絡調整委員会委員 | |
| 厚生労働大臣 | 長妻昭 | 衆議院、民主党 | 年金改革担当 | |
| 農林水産大臣 | 赤松広隆 | 衆議院、民主党 | ||
| 経済産業大臣 | 直嶋正行 | 参議院、民主党 | ||
| 国土交通大臣 内閣府特命担当大臣 (沖縄及び北方対策担当) (防災担当) |
前原誠司 | 衆議院、民主党 | ||
| 環境大臣 | 小沢鋭仁 | 衆議院、民主党 | ||
| 防衛大臣 | ![]() |
北澤俊美 | 参議院、民主党 | |
| 内閣官房長官 | 平野博文 | 衆議院、民主党 | ||
| 国家公安委員会委員長 | 中井洽 | 衆議院、民主党 | 拉致問題担当 | |
| 内閣府特命担当大臣 (金融担当) |
![]() |
亀井靜香 | 衆議院、国民新党 | 郵政改革担当 |
| 内閣府特命担当大臣 (消費者及び食品安全担当) (少子化対策担当) (男女共同参画担当) |
![]() |
福島瑞穂 | 参議院、社会民主党 | |
| 内閣府特命担当大臣 (行政刷新担当) |
仙谷由人 | 衆議院、民主党 | 公務員制度改革担当 | |
- 2009年(平成21年)9月16日任命[237]。
- 内閣法第9条に基づく内閣総理大臣臨時代理就任順位は、1位に菅直人(内閣府特命担当大臣)、2位に平野博文(内閣官房長官)、3位に中井洽(国家公安委員会委員長)、4位に藤井裕久(財務大臣)、5位に千葉景子(法務大臣)がそれぞれ指名された。
[編集] 内閣官房副長官・内閣法制局長官
| 職名 | 氏名 | 担当 | 所属など | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 内閣官房副長官 | 松野頼久 | 政務担当 | 衆議院、民主党 | |
| 松井孝治 | 参議院、民主党 | |||
| 瀧野欣彌 | 事務担当 | 元総務事務次官 | ||
| 内閣法制局長官 | 宮﨑礼壹 | 元内閣法制次長 | 再任 |
- 2009年(平成21年)9月16日任命。
[編集] 内閣総理大臣補佐官
| 職名 | 氏名 | 担当 | 所属など | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 内閣総理大臣補佐官 | 中山義活 | 中小企業対策・地域活性化対策担当 | 衆議院、民主党 | |
| 小川勝也 | 農山漁村地域活性化担当 | 参議院、民主党 | ||
| 荒井聰 | 国家戦略担当 | 衆議院、民主党 |
- 中山、小川両氏は2009年(平成21年)9月16日任命。
- 荒井氏は2009年(平成21年)10月23日任命。
[編集] 副大臣
| 職名 | 氏名 | 所属など | 備考 |
|---|---|---|---|
| 内閣府副大臣 | 大島敦 | 衆議院、民主党 | |
| 古川元久 | 衆議院、民主党 | ||
| 大塚耕平 | 参議院、民主党 | ||
| 総務副大臣 | 渡辺周 | 衆議院、民主党 | |
| 内藤正光 | 参議院、民主党 | ||
| 法務副大臣 | 加藤公一 | 衆議院、民主党 | |
| 外務副大臣 | 武正公一 | 衆議院、民主党 | |
| 福山哲郎 | 参議院、民主党 | ||
| 財務副大臣 | 野田佳彦 | 衆議院、民主党 | |
| 峰崎直樹 | 参議院、民主党 | ||
| 文部科学副大臣 | 中川正春 | 衆議院、民主党 | |
| 鈴木寛 | 参議院、民主党 | ||
| 厚生労働副大臣 | 細川律夫 | 衆議院、民主党 | |
| 長浜博行 | 参議院、民主党 | ||
| 農林水産副大臣 | 山田正彦 | 衆議院、民主党 | |
| 郡司彰 | 参議院、民主党 | ||
| 経済産業副大臣 | 増子輝彦 | 衆議院、民主党 | |
| 松下忠洋 | 衆議院、国民新党 | ||
| 国土交通副大臣 | 辻元清美 | 衆議院、社会民主党 | |
| 馬淵澄夫 | 衆議院、民主党 | ||
| 環境副大臣 | 田島一成 | 衆議院、民主党 | |
| 防衛副大臣 | 榛葉賀津也 | 参議院、民主党 |
- 2009年(平成21年)9月18日任命。
[編集] 大臣政務官
| 職名 | 氏名 | 所属など | 備考 |
|---|---|---|---|
| 内閣府大臣政務官 | 泉健太 | 衆議院、民主党 | |
| 田村謙治 | 衆議院、民主党 | ||
| 津村啓介 | 衆議院、民主党 | ||
| 総務大臣政務官 | 小川淳也 | 衆議院、民主党 | |
| 階猛 | 衆議院、民主党 | ||
| 長谷川憲正 | 参議院、国民新党 | ||
| 法務大臣政務官 | 中村哲治 | 参議院、民主党 | |
| 外務大臣政務官 | 吉良州司 | 衆議院、民主党 | |
| 西村智奈美 | 衆議院、民主党 | ||
| 財務大臣政務官 | 大串博志 | 衆議院、民主党 | |
| 古本伸一郎 | 衆議院、民主党 | ||
| 文部科学大臣政務官 | 後藤斎 | 衆議院、民主党 | |
| 高井美穂 | 衆議院、民主党 | ||
| 厚生労働大臣政務官 | 山井和則 | 衆議院、民主党 | |
| 足立信也 | 参議院、民主党 | ||
| 農林水産大臣政務官 | 佐々木隆博 | 衆議院、民主党 | |
| 舟山康江 | 参議院、民主党 | ||
| 経済産業大臣政務官 | 近藤洋介 | 衆議院、民主党 | |
| 高橋千秋 | 参議院、民主党 | ||
| 国土交通大臣政務官 | 長安豊 | 衆議院、民主党 | |
| 三日月大造 | 衆議院、民主党 | ||
| 藤本祐司 | 参議院、民主党 | ||
| 環境大臣政務官 | 大谷信盛 | 衆議院、民主党 | |
| 防衛大臣政務官 | 楠田大蔵 | 衆議院、民主党 | |
| 長島昭久 | 衆議院、民主党 |
- 2009年(平成21年)9月18日任命。
[編集] 鳩山・一郎政権
民主党で党務を取り仕切る幹事長である小沢一郎の影響力の大きさと、鳩山との密接な関係から、一部のメディアは鳩山内閣を鳩山・一郎政権などと呼称している。『日本経済新聞』では「検証 鳩山・一郎政権」と題した論説を3日間にわたって行った[238]。東京新聞や中日新聞の社説などでは「鳩山」「一郎」政権として評論された[239][240]。また、『週刊文春』などでは鳩山・一郎内閣としている[241]。鳩山の祖父である鳩山一郎が組閣した鳩山一郎内閣とは無関係だが、それをもじったものと思われる。
[編集] 脚注
- ^ 1954年(昭和29年)12月10日から1956年(昭和31年)12月22日まで存在した「鳩山一郎内閣」と区別するため、「鳩山由紀夫内閣」と表記する。
- ^ 民主党 (2009-08-14). [[1]]. Press release 2009-09-16 閲覧。.
- ^ 民主党 (2009-09-09) (PDF). [[2]]. Press release 2009-09-16 閲覧。.
- ^ い ろ “[政策決定一元化目指す]”. 毎日新聞. (2009-09-05) 2009-09-17 閲覧。
- ^ [[3]]. 時事通信社. (2009-09-16) 2009-09-17 閲覧。
- ^ “[論客配置、ベテラン処遇]”. 共同通信社 (47NEWS). (2009-09-16) 2009-09-17 閲覧。
- ^ “[歴代2位か3位の高水準]”. 夕刊フジ (産業経済新聞社). (2009-09-18) 2009-10-30 閲覧。
- ^ "民主党『次の内閣』一覧". 民主党 (2009-05-16). 2009-09-17 閲覧。
- ^ “[政権移行チーム構想も雲散霧消]”. 産経新聞: p. 2. (2009-09-02) 2009-11-06 閲覧。
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[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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最終更新 2009年11月21日 (土) 23:55 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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