鹿鳴館 (戯曲)
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『鹿鳴館』(ろくめいかん)は三島由紀夫の戯曲。新派のために書き下ろされた。新派の八重子十種の一つ。
目次 |
[編集] 概要
舞台は明治時代の鹿鳴館、登場人物は華族である。三島は「人が人を信じること」「人が人を動かすこと」について極めて怜悧な、かつ普遍的な考察をしている。それを吐露する長セリフも聴きどころのひとつである。プロットには意外性が多く、今日まで上演すれば当たる人気演目となっている。
本戯曲の実際の公表は、初演直前に発売された文藝春秋の文芸雑誌「文學界」12月号にて行われた。
文学座創立20周年記念公演(1956年11月27日、第一生命ホール)、主演・杉村春子、中村伸郎。初演時には三島自身もカメオ出演し、鹿鳴館を模様替えする大工に扮した。
また水谷八重子の八重子十種のひとつとして新派の財産演目ともなっている(主演:歴代の水谷八重子、市川團十郎 (12代目))。1970年、NHKによって岩下志麻・芦田伸介主演でドラマ化、1986年、東宝によって菅原文太・浅丘ルリ子主演で映画化(市川崑監督)、2008年、テレビ朝日によって田村正和・黒木瞳主演でドラマ化された。
最近は劇団四季のレパートリー演目として定着している。
[編集] 背景
明治維新で武士は廃されたが、“大名”(藩主)、公卿、功労者(主に下級武士)には明治16年に爵位が与えられ、華族となった(大名と公卿は叙爵以前の維新当初から華族と呼ばれている)。また、旧大名は維新後数年で、公卿は十数年で政治の実務からは外されており、明治17年の内閣制度発足後に閣僚となったのは、功労者出身の華族とこれに続く官僚、軍人のみであった。本作では実在、架空とりまぜて彼ら功労者出身の華族、閣僚が主要な役割を演ずるが、外務大臣・影山と自由民権運動家・清原のモデルはそれぞれ井上馨と後藤象二郎であることは三島の創作ノートで明らかである。この二人は幕末の志士としては珍しく中級に近い武士階級の出身であるが、最後まで首相になれなかった点も共通している。後藤は明治政府の参議を辞任後、過激な民権運動を指導しながらも少し遅れて伯爵に叙任、のち閣僚も歴任しており、二人の関係が権力者と草の根の反体制活動家ではなく、あくまで二人の大物政治家の政争である点は劇中の影山と清原の関係にも影響している。
明治期にあっては、首相たちを含む政治家・貴顕たちは、芸者を愛人としただけでなく、正妻とすることも一般的に行われていた。これは何らスキャンダラスなことではなかった。彼女らは「今は貴族だけれども、元は芸者」なのである。朝子=影山伯爵夫人もその一人である。これは隠すべきことでも恥ずべきことでもなかった。
この戯曲に登場する「自由党」は自由民権運動の自由党であるとはいえ、三島は登場人物を理想主義的政治家・過激派の象徴として造形した。よって時代を超えて説得力を持つ。
[編集] テレビドラマ
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[編集] 1961年版
[編集] 1970年版
[編集] 2008年版
テレビ朝日の開局50周年記念番組として、同局系列で、2008年1月5日の21:00〜23:09(JST)に放送された。視聴率12.2%。
[編集] 出演
- 影山悠敏:田村正和
- 影山朝子:黒木瞳
- 大徳寺顕子:石原さとみ
- 清原久雄:松田翔太
- 明治天皇:真島公平
- 大徳寺夫人:麻生祐未
- 藤田朋子
- 山本未來
- 鈴木一真
- 桐野侯爵夫人:筒井真理子
- 宮崎彩子
- 王妃殿下:原千果子
- 伊藤博文:風間杜夫
- 草乃:高畑淳子
- 飛田天骨:橋爪功
- 清原永之輔:柴田恭兵
- ナレーション:野際陽子 ほか
[編集] スタッフ
- 原作:三島由紀夫
- 脚本:鎌田敏夫
- 監督:藤田明二
- テーマ音楽:古澤巌(劇中でも出演)
- 音楽プロデュース:EDISON
- 技斗:二家本辰巳
- ガンエフェクト:パイロテック(大宮敏明、竹田壮志、古川宏)
- ダンス振り付け指導:浦辺日佐夫
- 所作指導:小笠原流礼法宗家本部
- 美術協力:テレビ朝日クリエイト
- 車輌:マエダオート
- 技術協力:バスク
- ロケ協力:清泉女子大学、小山町フィルムコミッション、八王子フィルムコミッション、みうら映画舎、ワープステーション江戸、市原ぞうの国、東京国立博物館、六義園、江戸東京たてもの園、千葉県立房総のむら、はん亭、三浦市営業開発課
- スタジオ協力:角川大映撮影所
- 製作協力:シネハウス(ラインプロデューサー:牧義寛、小林正知)
- 協力プロデューサー:江平光男
- プロデュース:藤本一彦、小橋智子(テレパック)
- チーフプロデューサー:五十嵐文郎
- 製作著作:テレビ朝日
[編集] 遅れネット局
[編集] 映画
| 鹿鳴館 | |
|---|---|
| 監督 | 市川崑 |
| 製作 | 川本源司郎 |
| 脚本 | 日高真也 市川崑 |
| 出演者 | 菅原文太 浅丘ルリ子 石坂浩二 中井貴一 尾美としのり 岸田今日子 沢口靖子 井川比佐志 渡辺篤史 常田富士男 三橋達也 浜村純 |
| 音楽 | 山本純ノ介 谷川賢作 |
| 撮影 | 小林節雄 |
| 編集 | 長田千鶴子 |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 | 1986年9月20日 |
| 上映時間 | 125分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| allmovie | |
| IMDb | |
東宝配給で1986年9月20日に公開された。上映時間は125分。不動産会社の丸源が製作、数億を投じて再現された鹿鳴館の豪華セット、セリフを舞台風に読ませた大胆な演出などで話題になったが、現在権利上の問題で封印されている。
[編集] キャスト
- 影山悠敏伯爵:菅原文太
- 影山朝子(伯爵夫人):浅丘ルリ子
- 清水永之輔:石坂浩二
- 清水久雄(永之輔の息子):中井貴一
- 清水健次郎(永之輔の息子):尾美としのり
- 清水節子(健次郎の娘):沢口靖子
- 飛田天骨:井川比佐志
- 赤星以蔵(馭者):渡辺篤史
- 女中頭・草乃:浅利香津代
- 宮村陸軍大将:平野稔
- 宮村夫人・則子:横山道代
- 坂崎男爵:丸岡奨詞
- 坂崎定子(男爵夫人):三條美紀
- 館長・伊集院:常田富士男
- 給士長・山本:遠藤征慈
- 法制局々長・高柳:佐々木勝彦
- 伊藤博文:三橋達也
- 伊藤梅子(博文の妻):高林由紀子
- 大山巌:井上博一
- 大山捨松(巌の妻):森田遙
- 谷干城:神山繁
- 武部官:浜村純
- 塾生:佐藤正文、清末裕之、井上浩
- 贋壮士:川崎博司、永妻晃、倉尾烈、保木本竜也、小林一師
- 給士長・川田:田辺千秋
- 給仕長・小西:茂木繁
- 給仕長・松井:小柳金弘
- 長屋の中年男:早田文次
- 館員:藤堂貴也、牧村泉三郎、神崎智孝、入江隆
[編集] スタッフ
- 監督:市川崑
- 製作:川本源司郎
- プロデューサー:藤井浩明、馬場和夫
- 企画:川本源司郎
- 脚本:日高真也、市川崑
- 撮影:小林節雄
- 美術:村木忍
- 編集:長田千鶴子
- 音楽:山本純ノ介、谷川賢作
- 衣裳デザイン:ワダ・エミ
- 照明:下村一夫
[編集] オペラ
2010年6月24日、新国立劇場中劇場にて初演予定
[編集] 外部リンク
- 新派120年に向かって 本戯曲のラストシーンが名セリフとして抜粋されている
- 劇団四季公演「鹿鳴館」のホームページ
- テレビ朝日『鹿鳴館』
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最終更新 2009年11月22日 (日) 15:17 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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