麻雀の得点計算
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| 本稿ではいわゆる点数計算(局単位の和了点の計算)について解説しています。半荘を通した点棒のやり取りや半荘終了時の集計については下記のページをご参照ください。 |
麻雀の得点計算(マージャンのとくてんけいさん)では、和了によって獲得される得点の計算について、その計算方法とメカニズム、および和了点に関する周辺ルールを概説する。麻雀に関しての文脈では、これら和了点の計算は単に点数計算と呼ばれる。
目次 |
[編集] 概要
麻雀というゲームは通常、1局1局の和了や振り込みによって勝敗を決するのではなく、半荘終了時の最終的な持ち点の多寡によって勝敗を決する。持ち点の変化は主に和了によって生じるが、和了の際の点数の決定は歴史的な経緯により複雑な計算を必要としている。ベテランならば瞬時に計算することもできるが、初心者には正しく計算することさえ難しい。この点数計算の複雑さは、麻雀を学ぶ際の足枷の1つになっている側面がある。コンピュータを利用した麻雀環境ではこれら点数計算はすべて自動化されているものの、終盤のゲーム運びや戦略を考える上で、点数計算はやはりマスターしておいたほうが有利である。
[編集] 基本的な手順
計算方法は、概ね次の手順による。
- 符の計算
- 翻数の計算
- 基本点の算出
- 各自の負担額の決定
符と翻数が決まれば点数は確定する。これをまとめたものが後掲の早見表である。
基本点とは符と翻数の掛け算によって算出される数値のことで、例えば子の満貫8000点の基本点は2000点である。ツモ和了の場合は基本点2000点を子2人がそれぞれ支払い、親が基本点の2倍4000点を支払うことで合計が8000点になる仕組みである。
以下、各段階における計算のメカニズムについて詳述する。
[編集] 符の計算
符とは、手牌の構成や和了の状況により計算されるもので、役(翻数)とともに得点計算の二大要素となる。
具体的には、以下の各項目をすべて加算し、その合計を10符単位に切り上げたものである。たとえば、合計が34符なら、切り上げて40符となる。
| 待ち | |
|---|---|
| 両面待ち | 0符 |
| 双碰待ち | |
| 嵌張待ち | 2符 |
| 辺張待ち | |
| 単騎待ち | |
| 雀頭 | |
|---|---|
| 数牌 | 0符 |
| 客風 | |
| 自風 | 2符 |
| 場風 | |
| 三元牌 | |
| 連風牌 | 4符又は2符 |
| 面子 | ||
|---|---|---|
| 順子 | 0符 | |
| 中張 | 么九 | |
| 明刻子 | 2符 | 4符 |
| 暗刻子 | 4符 | 8符 |
| 明槓子 | 8符 | 16符 |
| 暗槓子 | 16符 | 32符 |
- 副底(フーテイ)
- 和了すると必ず与えられる20符。符底ともいう。
- 門前加符(メンゼンカフ)
- 門前でロン和了した場合に与えられる10符。門前でもツモ和了の場合は付かない。
- ツモ符
- ツモ和了した場合に与えられる2符。ただし平和をツモ和了した場合は付かない。
- 面子の構成による符
- 順子には付かず、刻子および槓子に与えられる。
- 右表の通り、明刻子 → 暗刻子 → 明槓子 → 暗槓子 の順に2倍になり、中張牌ではなく么九牌の場合も2倍になる。
- 雀頭による符
- 役牌の場合のみ2符が付く。連風牌の場合4符にすることもある。
- 待ちによる符
- 嵌張、辺張、単騎の場合2符が付く。両面および双碰には付かない。
- 符計算の例
(例)![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
ツモ![]() |
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- この牌姿の場合、「中の対子=2符」+「辺張待ち=2符」+「發の暗刻=8符」+「ツモ=2符」+「八筒の明槓=8符」+「九萬の明刻=4符」に副底20符を足し、合計で46符となる。46符は切り上げて50符として計算する。
[編集] 七対子
七対子の場合は特例として、切り上げなしの25符2翻とするのが一般的である。25符2飜は50符1飜に等しく、子1600点→3200点→6400点、親2400点→4800点→9600点というふうに、符計算なしの得点に固定されている。ただし、七対子が役として採用されてゆく際の歴史的経緯により、25符2飜以外の扱いをしているルールもある。
- 25符2飜とする(現在の一般的なルール)
- 50符1翻とする
- 30符2翻とする
七対子の得点計算と歴史経緯については、七対子#歴史も参照のこと。
[編集] 喰い平和形
門前ではないが、平和の形になっているような場合(いわゆる喰い平和)、ロン和了では副底のみの20符になる。この場合は30符とするのが一般である。 麻雀の最低点は1000点という認識によるものと考えられているが、以下のような扱いも存在する:
- 特例を認めず、喰いピンの形はすべて20符で計算する
- 20符1翻に限って30符とし、2飜以上の場合は20符で計算する
[編集] 翻数の計算
得点計算における翻数は、成立している役の翻数を合計したものである。たとえば、立直(1翻)・平和(1翻)・三色同順(2翻)の場合、4翻として扱う。
さらに、ドラが含まれる場合は、ドラ1枚につき1翻を加算する。
翻数1翻につき、基本的に点数は倍になる。たとえば、符が40符で翻数が2翻の場合、40×2×2=160点である。ただし、翻数が大きくなると点数が爆発的に大きくなってしまうため、得点の上限が定められている(満貫)。満貫については後述する。
[編集] 喰い下がり
一部の役には、門前時と副露時で1翻異なる翻数が設定されている。具体的には、三色同順・一気通貫・チャンタ・純チャン・混一色・清一色は、副露した場合に1飜値段が安くなる。これを食い下がりと言い、食い下がりのある役を食い下がり役と言う。
[編集] 場ゾロ
現在の麻雀のルールでは、役(およびドラ)による翻数とは別に、さらに2翻が追加される。30符4翻の例でいうと、基本点は30×2×2×2×2=480点だが、さらに2翻追加されることで480×2×2=1920点となる。この2翻を場ゾロ(リャンゾロ、デンデン、バンバン)という。 本来はこの場ゾロも翻数に入れるべきであるが、今日では一般的に翻数は場ゾロを除いて表すのが普通になっているため、ここでも翻数は場ゾロを含めないことにする。
歴史的には、開局時のサイコロの目によって異なる翻数が与えられた。
[編集] 基本点の算出
点数計算は、基本点が基準になる。これは平たく言えば「子のツモ和了が発生した時に、他の子が支払う点数」のことである。この基本点を元に、あらゆるケースの得点を算出する。
[編集] 計算式
- 基本点=符×2(翻数+2) (ここで+2は場ゾロの分)
例えば40符2翻の場合の基本点は、40符×2(2翻+2)=640点となる。
[編集] 満貫以上の基本点
計算式で算出する場合の上限は2000点とする。2000点を超えるような計算になってしまう場合は計算式を用いず、飜数に応じて定められた値を基本点とする。
- 満貫(まんがん)
- 5翻以下の場合、基本点を2000点として扱う。
- 跳満(はねまん)
- 6~7翻の場合、基本点を3000点として扱う。
- 倍満(ばいまん)
- 8~10翻の場合、基本点を4000点として扱う。
- 三倍満(さんばいまん)
- 11~12翻の場合、基本点を6000点として扱う。また、数え役満が採用されてない場合、13翻以上も三倍満として扱われる。
- 役満(やくまん)
- 通常、役の価値は翻数で表されるが、難度の高い一部の役は役満として特別扱いされる。また、数え役満が採用されている場合、13翻以上も役満として扱われる。役満の基本点は8000点である。
60符や70符など符が大きい場合は、3翻で計算上の上限2000点を越える。このような場合は3飜でも満貫として計算する。特に60符のケースは俗に「1飜アップ」と言われる。
[編集] 切り上げ満貫
30符4飜・60符3翻の場合、基本点は1920点となり、これは満貫2000点に極めて近い値であるため、切り上げて満貫にする場合がある。後述する支払い額で表せば、子の7700点を8000点、親の11600点を12000点にすることに相当する。
この取り決めは現在比較的広く浸透しており、フリー雀荘等では「子の7700点や親の11600点は満貫として扱います」などとルール説明される。
[編集] 各自の負担額の決定
和了の際に他のプレイヤーが負担する点数は次のように決定される。なお、100点未満の端数は支払いの直前で切り上げとなる。
- 子のツモ和了
- 基本点×2を親が支払い、他の2名がそれぞれ基本点を支払う。
- 子のロン和了
- 基本点×4を放銃者が支払う。
- 親のツモ和了
- 基本点×2を他の3名がそれぞれ支払う。
- 親のロン和了
- 基本点×6を放銃者が支払う。
例えば40符2翻の場合は以下のようになる。
- 子のツモ和了
- 親は1300点(640×2=1280を切り上げ)、他の2名(子)は700点(640を切り上げ)ずつ支払うことになる。
- 子のロン和了
- 放銃者が2600点(640×4=2560を切り上げ)を支払う。
[編集] 責任払い
詳細は「責任払い」を参照
いくつかの特定の役で和了られ、その役を確定させた副露があった場合、その副露をされたプレイヤーが点の全て(ツモの場合)または半分(ロンの場合、残り半分は放銃者)を支払うルール。和了った者が受け取る点数の合計は変化しない。
採用しないこと、採用するケースが一定しないこともある。
[編集] 点数の早見表
一般的には、上記のような基本点からの計算は非常に煩雑であるため、計算結果は下図のような早見表としてまとめられ、これが広く使われている。早見表を用いることの利点は、符と翻数さえ計算できれば自動的に点数が決まり、ゲームの進行がスムーズになることにある。点数計算のできるプレーヤーはこれをほぼ暗記しているため、素早く正確に計算することができる。なお、下図の早見表は数え役満が採用されている場合のものであり、数え役満が採用されてない場合は13翻以上は三倍満と同じ点数になる。
[編集] 親の点数早見表
括弧内はツモ和了の場合の子1人の支払い分。
切り上げ満貫は背景色を黄色にしてある。
-
20符 25符
(七対子)30符 40符 50符 60符 70符 80符 90符 100符 110符 1翻 - - 1500
(500)2000
(700)2400
(800)2900
(1000)3400
(1200)3900
(1300)4400
(1500)4800
(1600)5300
( - )2翻 -
(700)2400
( - )2900
(1000)3900
(1300)4800
(1600)5800
(2000)6800
(2300)7700
(2600)8700
(2900)9600
(3200)10600
(3600)3翻 -
(1300)4800
(1600)5800
(2000)7700
(2600)9600
(3200)11600
(3900)4翻 -
(2600)9600
(3200)11600
(3900)満貫
12000
(4000)5翻 6翻
7翻跳満
18000
(6000)8翻
9翻
10翻倍満
24000
(8000)11翻
12翻三倍満
36000
(12000)13翻以上 数え役満
48000
(16000)
[編集] 子の点数早見表
括弧内はツモ和了の場合の払い分。上段が子の支払い、下段が親の支払い。
-
20符 25符
(七対子)30符 40符 50符 60符 70符 80符 90符 100符 110符 1翻 - - 1000
(300,
500)1300
(400,
700)1600
(400,
800)2000
(500,
1000)2300
(600,
1200)2600
(700,
1300)2900
(800,
1500)3200
(800,
1600)3600
( - )
2翻 -
(400,
700)1600
( - )
2000
(500,
1000)2600
(700,
1300)3200
(800,
1600)3900
(1000,
2000)4500
(1200,
2300)5200
(1300,
2600)5800
(1500,
2900)6400
(1600,
3200)7100
(1800,
3600)3翻 -
(700,
1300)3200
(800,
1600)3900
(1000,
2000)5200
(1300,
2600)6400
(1600,
3200)7700
(2000,
3900)4翻 -
(1300,
2600)6400
(1600,
3200)7700
(2000,
3900)満貫
8000
(2000,
4000)5翻 6翻
7翻跳満
12000
(3000,
6000)8翻
9翻
10翻倍満
16000
(4000,
8000)11翻
12翻三倍満
24000
(6000,
12000)13翻以上 数え役満
32000
(8000,
16000)
[編集] 備考
- 理屈から言えば満貫以下は1翻増えるごとに点数が2倍になるはずだが、実際には端数切り上げの都合で必ずしも正しい点数になるとは限らない。しかし「1翻増しの点数は符を2倍にした点数に等しい(2m符n翻の点数=m符(n+1)翻の点数)」と見なせば、端数も含めて正しい関係になっている。例:60符1翻と30符2翻(親2900/子2000) 25符2翻と50符1翻(親2400/子1600)。このように捉えておくと暗記するべき早見表の項目を減らすことができる。すなわち、20→40→80、25→50→100、30→60が1翻増しの関係にあることを理解していれば、40・50・60・80・100符の列を暗記する必要はない。また50符以上の列は50符とその他の列の足し算で求まる。例:50符2翻(親4800/子3200)+40符2翻(親3900/子2600)=90符2翻(親8700/子5800)(ツモ和了でも誤差なし)。このことを知っていれば70・90・110符の列も暗記の必要がない。結果として暗記するべき列は20・25・30の3列に絞られる。
- ツモ和了時の他家の支払い額は、ロン和了時の点数のみを覚えている場合にはそれから計算することもできる。親のツモ和了時は各家1/3、子のツモ和了時は親が1/2、他の子が1/4を支払うが、100点未満の端数はすべて切り上げれば各家の支払い額は上記早見表と同じ値になる。当然ながら切り上げが発生する箇所では100点または200点ほど合計点が増加する。すなわちツモ和了の場合はロン和了より点数が若干高くなる場合がある。
- 満貫以下のロン和了時の点数だけを考えた場合、「符を1.5倍にした子の点数は親の点数に等しい」という関係も成立している。例えば子30符の「1000-2000-3900-7700」というパターンは、子60符のほか親20・40・80符と、計5箇所に応用できる頻出パターンである。
- 90符の列は30符の列の約3倍である。例えば「子90符1翻」は「子30符1翻1000点」の約3倍で2900点となっている。また、「子90符2翻」は「子30符2翻2000点」の約3倍で5800点となっている。このような誤差が生じるのは、符×翻の計算をした後に100点未満の端数を切り上げるためである。実際のところ「子30符1翻1000点」は960を切り上げたものであり、960*3=2880を切り上げれば2900点という値が出る。同じく「子30符2翻2000点」は厳密には1920点であり、1920*3=5760を切り上げ5800点になる。
- 同様に前述の「満貫以下は1翻増しで点数が約2倍」や「親の点数は子の約1.5倍」などの関係は端数の関係で必ずしも正しいとは限らない。しかしこうした概念で大まかな点数を見積もることができれば、前述の「パターン」に当てはめやすくなる。なお25・50・100符のパターンは基本点に端数が発生せず、前述の関係がすべて正しく計算できることから習得が容易である。
- 以上の関係から早見表における頻出パターンを下図にまとめる。いくつかの限られたパターンを覚えることで親子とも60符以下の合計点はすべて網羅されることが分かる。
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(参考)早見表における頻出パターン 20符 25符 30符 40符 50符 60符 70符 80符 90符 100符 110符 親 1翻 - 1500 2000 2400 2900 3400 3900 4400 4800 5300 2翻 2000 2400 2900 3900 4800 5800 6800 7700 8700 9600 10600 3翻 3900 4800 5800 7700 9600 11600 満貫 (12000) 4翻 7700 9600 11600 子 1翻 - 1000 1300 1600 2000 2300 2600 2900 3200 3600 2翻 1300 1600 2000 2600 3200 3900 4500 5200 5800 6400 7100 3翻 2600 3200 3900 5200 6400 7700 満貫 (8000) 4翻 5200 6400 7700
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端数無く容易に計算できる箇所 その他の頻出パターン 1600 → 3200 → 6400 1000 → 2000 → 3900 → 7700 2400 → 4800 → 9600 1300 → 2600 → 5200 1500 → 2900 → 5800 → 11600
-
- 20符の計算をするのは平和をツモ和了した場合だけである。必然的に、20符1翻は存在しない(平和と門前清自摸和が同時に成立するため、最低でも20符2翻になる)。
- 七対子の形を25符として扱う場合は七対子の翻数を2翻とするため、25符1翻は存在しない。25符という中途半端な符が存在する理由は、七対子#歴史を参照のこと。
- ダブ東やダブ南といった連風牌の対子を2符とするルールでは、110符以上の手には必ず三暗刻・三槓子のいずれかが成立する。このため110符2翻の手は存在するが、110符1翻の手は存在しない。ただし、連風牌の対子を4符とするルールならば、下図のような形の110符1翻があり得る。
- 東場の東家の場合、上の牌姿は「副底=20符」+「門前ロン=10符」+「連風牌ダブ東の対子=4符」+「中の明刻=4符」+「一萬の暗槓=32符」+「九筒の暗槓=32符」=102符で、切り上げて110符。役は中のみの1翻で、110符1翻は親5300点となる。
- 同様に、南場で南家の場合でも上記の形で110符1翻を構成でき、3600点となる。
- 120符以上の形は必ず3翻以上の役が伴うので、最低でも満貫となる。
[編集] 得点計算に関するその他のルール
[編集] 積み符
連荘や流局などによって積み棒(場棒)が存在する場合、積み棒1本につき和了時の得点が300点加算される(ツモ和了の場合は各自の支払いが100点ずつ増える)。これを積み符という。1本場につき300点とするのが一般的であるが、1本場1500点とすることもある(ツモ和了の場合は各自500点ずつ)。また、積み棒自体を採用しないルールもある。
-
積み棒がある時の得点(子の8000点の和了の場合) 0本場(平場) 1本場 2本場 3本場 場300点 ツモ和了 2000-4000 2100-4100 2200-4200 2300-4300 ロン和了 8000 8300 8600 8900 場1500点 ツモ和了 2000-4000 2500-4500 3000-5000 3500-5500 ロン和了 8000 9500 11000 12500
通常のルールは1本場300点だが、300点程度の積み棒の重要度はさほど大きくない。しかし、1本場を1500点とするルールの場合、上の表のとおり積み棒が1本多くなるごとに1500点増し、3000点増し、4500点増しとなるため、積み棒の重要度は格段に高くなる。これは例えば、4本場であれば1000点が7000点になるということである。1000点が2200点になるのとでは比較にならない。
また、1本場300点のルールには特に名称はないが、1本場1500点のルールは俗に場千五(バセンゴ)と呼ばれる。これは「場に1500点」を略した俗称である。
[編集] 高点法
得点計算において、複数の解釈が成立する場合、最も点数が高くなるように計算しなければならない。この原則を高点法という。
例えば











の手を
であがった場合、萬子部分は「2の対子」「345の順子」「45の両面塔子」にも取れるし、「5の対子」「234の順子」「24の嵌塔子」にも取れる。2を雀頭にする場合あがり役はタンヤオ+平和+一盃口となり、30符3飜の得点になる。しかしこの手の場合、萬子以外の2面子が234を構成しているため、萬子部分も345ではなく234と取り、三色同順に取ったほうが得点が高くなる。その場合あがり役はタンヤオ+三色+一盃口の40符4飜となる(ただし、萬子部分を234と取る場合、待ちの部分は24の嵌張に取らなければならないため、平和は消えてしまう)。このように、同じ形で2通りにとれる場合は常に得点の高くなるほうで点数計算をするのが高点法である。
このほかにも代表的な例として、七対子とも二盃口とも解釈できる場合がある。この場合、点数が高くなるように二盃口と解釈する。
高点法は符計算にも適用される。例えば3455の待ちで5で和了した場合、2と5の両面待ちではなく単騎待ちと解釈したほうが符が2符高くなる。ただし、平和が成立する場合には、両面待ちと解釈することになる。下図の例は、リャンメンにも取れるしカンチャンにも取れるケース。カンチャンに取ったほうが点数が高くなる。

のリャンメン待ちで、二萬をツモあがったケースである。和了役はリーチ+ツモ+中で計3翻。符計算は、123・34のリャンメン待ちに取った場合「副底=20符」+「中の暗刻=8符」+「ツモ符=2符」+「リャンメン待ち=0符」= 30符。ところが234・13のカンチャン待ちに取った場合「副底=20符」+「中の暗刻=8符」+「ツモ符=2符」+「カンチャン待ち=2符」= 32符、切り上げて40符となる。リャンメンに取るなら30符3翻で1000-2000、カンチャンに取るなら40符3翻で1300-2600。したがって得点がより高くなるカンチャン待ちのほうに取ることとなる。
[編集] 一事不再理
得点計算に誤りがあった場合、得点の支払いをすませて次局に進んでいれば、現状を有効として訂正しないのが一般的である。(4者の合意がある場合や、公式戦で記録がある場合は訂正されることがある。)
このルールを悪用し、故意に点数を過大申告する者もまれに存在し、それを防止するために過大申告を錯和とすることもある。
[編集] 得点計算の例
以下、平場(積み棒なし)の場合のみを扱う。
[編集] 基本的な計算例
-
- 聴牌形は順子が3つと数牌の対子、そして嵌塔子1つ。このため、符は副底の20符に嵌張待ちの2符とツモあがりによる2符が加えられ合計24符。これを10符単位に切り上げて30符となる。
-
- この結果、基本点は30×24+2=1920となり、あがったのが親であるため子はそれぞれ1920×2=3840を100点単位に切り上げた3900点を支払い、親は3900×3=11700点を受け取る事になる。ただし、このような4飜30符は、端数を切り上げて満貫として扱う場合も多い(切り上げ満貫)。
[編集] 平和の計算例
東場の南家、リーチして一発目のツモ番でツモ和了、ドラ表示牌
裏ドラ表示牌
-
- まず、ツモあがりであるため門前加符10符は発生せず、得点計算の基本は20符となる。次に、3つの面子がすべて順子であるため、牌の組み合わせによる符は加算されない。また、雀頭となる対子が役牌ではないため、雀頭にも符がつかない。そして、両面待ちであるため、待ちによる符もつかない。かつ、平和成立の要件を満たしているため、ツモあがりのツモ符2符も加算されない。これにより、20符で計算される。
-
- 和了役は、リーチ1翻+一発1翻+ツモ1翻+平和1翻、合計4翻となる。
-
- これにより基本点が20×24+2=1280となるため、以下の点棒のやりとりが行われる。
- 親(東家)は1280×2=2560、これを100点単位で切り上げた2600点を払う。
- 子2名(西家、北家)はそれぞれ1280を100点単位に切り上げた1300点を払う。
- あがった南家の得点は2600+1300×2=5200点となる。
- これにより基本点が20×24+2=1280となるため、以下の点棒のやりとりが行われる。
[編集] ドラが絡む例
東場の東家、リーチして南家からロン和了、ドラ表示牌
裏ドラ表示牌
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- この事例は聴牌の形としては3つの順子+客風牌の対子+両面塔子であり、先の事例同様平和が成立している形である。この状態でのロンあがりは副底20符+門前加符10符の30符となる。
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- 和了役は、リーチ1翻+平和1翻+表ドラ1+裏ドラ1で計4翻となる。
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- 基本点は30×24+2=1920となり、親のロンあがりなのでこれを6倍し1920×6=11520を100点単位に切り上げた11600点が南家から東家に移動する事になる。
[編集] 副露している例
東場の南家、以下のように副露して東家からロン和了、ドラ表示牌
裏ドラ表示牌が
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- 和了形は4順子(明順子と暗順子の別は得点計算に影響しない)と客風牌の単騎待ち。この場合、符は副底の20符に単騎待ちの2符が加算されて22符となり、これを切り上げて30符となる。
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- ここから、基本点は30×22+2=480点となり、子のロンあがりなので振り込んだ東家が480×4=1920点を100点単位に切り上げた2000点を南家に支払う事になる。
[編集] 七対子の例
南場の東家、リーチしていない状態でツモ和了、ドラ表示牌
裏ドラ表示牌
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- この形は七対子なので、符は25符で固定されている(標準的なルール)。単騎待ちの符や役牌の対子の符は考慮されない。
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- 和了役は、七対子2翻+ツモ1翻で合計3翻である。手の内に一盃口の形ができているが、七対子の場合は牌の構成は順子ではなく対子として扱われるので、役の数え上げにおいて一盃口はカウントされない。
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- 基本点は25×23+2=800点となり、親のツモあがりなので、子3人がそれぞれ800×2=1600点を東家に支払うことになり、親の得点は1600×3=4800点となる。
[編集] 満貫以上の例
南場の東家、リーチして北家からロン和了、ドラ表示牌
裏ドラ表示牌
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- 符を計算すると、三萬の暗刻4符+七筒の暗刻4符+八筒の対子0符+一索の暗刻8符+中の明刻4符+副底20符+門前加符10符で、ジャスト50符となる。しかし、満貫以上の点数は翻数のみによって定まるため、符の計算は得点計算に関係しない。
[編集] 役満の例
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- この例では大三元が成立している。大三元は役満なので、振り込んだ西家は和了した南家に32000点を支払うことになる。
[編集] 数え役満の例
数え役満を採用する場合、以下のような形が13翻以上となる
[編集] 役満の複合例
[編集] 付加的なルール
伝統的でない取り決めおよび種々のローカルルールを列挙する。
[編集] 満貫以上の得点の扱い
古いルールおよび一部のルールにおいて、満貫以上の得点の扱いが現在一般的なルールとは異なっていることがある。上述の切り上げ満貫も今でこそ一般的なルールになっているが、もともとは以下の挙げるようなルールの一つだった。
- 倍満の扱い
- 満貫以上を2翻刻みで統一する方がよいとの根拠から、倍満を8~9翻とすることがある。この場合、三倍満や数え役満の翻数も同様に繰り下がる。
- 三倍満の扱い
- 古いルールでは、倍満の次のランクは三倍満ではなく役満であった。三倍満の考案はおおよそ昭和40年代から50年代にかけてであり、比較的新しいルールである。少なくとも戦後すぐの段階では三倍満はまだ登場しておらず、そのため古い文献では「トリプル」は三倍満のことではなくトリプル役満を意味している。
- 数え役満の扱い
- 13翻以上の手は一般に数え役満と言われるが、正規の各種役満は得点計算における特別扱いであるという見地から、通常役の加算による得点が役満と同じ額の得点になることを避けるべく、数え役満を認めないルールになっていることがある。その場合、通常の役の加算によって得られる得点の上限は三倍満となる。三倍満が一般に広まる前の時代では、上限はさらに低く倍満までであった。
- 役満の扱い
- 古いルールおよび一部のルールにおいて、役満の点数を満貫の3倍もしくは5倍などにしていることがある。また、大四喜や九蓮宝燈など難易度の高い役満を、役満の1.5倍の額で取り扱うことがある。1.5倍額の役満は大役満もしくは古い用語では大満貫と呼ばれる。
- ダブル役満等の扱い
- 四暗刻単騎や国士無双十三面待ち、九蓮宝燈九面待ち、大四喜など難度の高い役満を、2倍の得点となるダブル役満として扱うことがある。これは上記4つに比べれば比較的広く採用されているルールである。
[編集] 割れ目
点数授受をさらに引き上げるルールに割れ目(われめ、ワレメ)がある。
割れ目は、局の開始時に牌を取り始めた山(開門)の位置のプレーヤーはその局の点数授受が倍になるというルールである。倍になるという点で親と似ているが、割れ目ルールでは積み符計算まで済んだあとで機械的に点数を倍にする。割れ目が親なら容易に高得点が実現される、リスキーなルールである。
例えばサイコロの出目が10だった場合、南家のその局の収入・支出が2倍となる。その状態で南家が満貫の手を和了すると収入は16,000点となり、親が満貫の手を自摸あがりした場合は通常なら子3人で4,000点ずつの支払いとなるところ南家は8,000点の支払いとなる。
サイコロの目がぞろ目だった場合ワレメの収支を2倍ではなく4倍とするルールもあり、これを「大割れ目」と呼ぶ。
フジテレビで不定期に放送される麻雀番組「THEわれめDEポン」でこのルールが採用された事から、近年では知名度が高まっている。
[編集] 導火線
導火線ルールは、得点授受2倍の対象を割れ目とするのではなく、和了が発生した時のツモ山の位置とするルールである。割れ目ルールでは得点授受2倍の対象は固定されているが、導火線ルールでは序盤・中盤・終盤で得点授受2倍の対象が上家方向に移ってゆく。
[編集] 青天井
現実の麻雀で採用されることはまれだが、特殊ルールとして、青天井と呼ばれる以下のような点数計算法が採用される場合がある。
前掲の早見表にあるように、通常の点数計算では翻数に応じてそれぞれ満貫・跳満・倍満・三倍満・数え役満の点数が固定的に定められる。しかし青天井ルールでは、そのような通常の満貫以上の打ち切りをせず、符×2(翻数+2)の計算式に符および翻数を厳密にあてはめて計算する。すなわち、1翻上がるごとに得点は倍になっていく。
詳細は「青天井ルール」を参照
[編集] 符を用いない点数処理
符計算は煩雑で初心者には難しいため、しばしば符を用いない翻数だけによる暫定的な点数表が利用されることがある。これは正式な計算方法ではないが、面子の中に符計算をできる者がいない場合でも麻雀を楽しむことができることから、いくつかの入門書やゲームで紹介されている。もともと麻雀のアガリは30符になることが多いため符計算を覚えるまではとりあえず30符の点数のみが紹介される場合があるが、この手の簡易点数表はそれを切り上げ満貫などで簡略化したものに近い。
| 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4-5翻 | 6-7翻 | 8-10翻 | 11-12翻 | 13翻以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 親 | 1500 | 3000 | 5800 | 満貫(12000) | 跳満(18000) | 倍満(24000) | 三倍満(36000) | 数え役満(48000) |
| 子 | 1000 | 2000 | 3900 | 満貫(8000) | 跳満(12000) | 倍満(16000) | 三倍満(24000) | 数え役満(32000) |
資料によっては親2翻が30符と同じ2900点となっているものや、逆に2翻以上はすべて1000点単位に切り上げたものも知られる。しかしおおむね30符の点数に準じていることから、初心者にとっては「親は子の約1.5倍」、「4翻以下は1翻増しで約2倍」などの理解に繋げることができる。
- 付加的なルール
符を用いない場合には平和と門前自模の複合による点数の低下を再現できないため、この手の簡易点数表に基くゲームでは平和ツモなしルールが優先的に採用される場合がある。また槓2回で1翻増し相当などのテンパネが定義されることがある。
[編集] 異なるルール体系
一般的な日本の麻雀ルール(立直麻雀)以外のルールでは、得点計算の方法も大きく異なることが多い。以下の記事の「得点計算」等の節を参照。
[編集] 得点計算の自動化
政治家になる以前の菅直人が、麻雀の点数計算の複雑さに目を付けて麻雀の点数を自動的に計算する機械を発明して特許を取ったが、実用化はされなかった。
現在は点数計算を自動でおこなう全自動卓も存在し、点棒を使わず打つこともできる。
[編集] 関連項目
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最終更新 2009年11月20日 (金) 12:52 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【麻雀の得点計算】変更履歴


























