007 慰めの報酬

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007 慰めの報酬
Quantum of Solace
監督 マーク・フォースター
製作総指揮 カラム・マクドゥーガル
アンソニー・ウェイ
製作 マイケル・G・ウィルソン
バーバラ・ブロッコリ
脚本 ジョシュア・ゼトゥマー
ポール・ハギス
ニール・パーヴィス
ロバート・ウェイド
出演者 ダニエル・クレイグ
オルガ・キュリレンコ
マチュー・アマルリック
ジュディ・デンチ
音楽 デヴィッド・アーノルド
主題歌 「Another way to die」
アリシア・キーズジャック・ホワイト
撮影 ロベルト・シェイファー
編集 マット・チェシー
リック・ピアソン
配給 SPE
公開 イギリスの旗2008年10月31日
アメリカ合衆国の旗2008年11月7日
日本の旗2009年1月24日
上映時間 106分
製作国 イギリス
アメリカ合衆国
言語 英語
制作費 £113,400,000
前作 007 カジノ・ロワイヤル
次作 Bond 23
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キネマ旬報
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007 慰めの報酬』(ダブルオーセブン なぐさめのほうしゅう、Quantum of Solace)は、007シリーズの第22作目となる映画作品。2008年10月31日にイギリスで公開された。

目次

[編集] 概要

原題の「QUANTUM OF SOLACE」はイアン・フレミングの短篇集『007号の冒険』(新版は『007/薔薇と拳銃』)(創元推理文庫刊)に収録されている一篇(収録題「ナッソーの夜」)から取られているが、内容はまったくの別物である。ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド2作品目。

[編集] ストーリー

前作『カジノ・ロワイヤル』からの続編で、相変わらず組織から理解されず、孤独と葛藤にさいなまれ続けていたジェームズ・ボンドは将来を誓い合いながらも、ヴェネツィアで死んだ英国財務省のヴェスパーを操っていた組織を探り、ひとりの男を追いかけていた。

場所はイタリアの古都シエーナ、ボンドの操るアストンマーチン・DBSで謎の組織構成員が操るアルファロメオ・159との凄絶な追跡を振り切り確保した男、「ミスター・ホワイト」を尋問するも仲間内で突然の裏切りが起こる。結局、ミスター・ホワイトは裏切り者の手引きにより逃走、ボンドは裏切り者を追跡の末、生け捕りにせず殺してしまう。

だが、裏切り者の遺した手がかりから、ある一人の男の存在に辿り着く。ドミニク・グリーン、この男の表の顔は今流行りのエコロジーを謳ったNPO法人「グリーン・プラネット」の代表者、しかし裏の顔は、ヨーロッパと中南米を行き来し、利権と政権奪取の手段を名目にして亡命中の元ボリビア軍事政権トップ、メドラーノ将軍に取り入るなど非情な側面を持つ怪しげな政商であった。

この男はボリビアの天然資源の採掘利権を餌に秘密裏にCIA南米支局などへ接近しており、それを巡り様々な駆け引きが裏で繰り広げられていたが、それには英国の政府の中枢部の一部も関わっていた。そのため味方であるはずの組織や祖国からの妨害や犯罪の濡れ衣を被せられる立場へ追い落とされるが、ボンドはいつものように鉄の意志を持ちひたすら、CIAを手玉に取り暗黙のうちに天然資源利権の独占を企むグリーンの黒き野望を阻止すべく立ち向かって行くのであった。

[編集] 特色

  • 本編がシリーズ初の続編となっている。
  • シリーズでのボンドの決め台詞「Bond. James Bond」が登場しない。
  • メインのボンドガールとのベッドシーンなし。
  • 上映時間は106分(シリーズ最短)
  • 恒例のタイトルバックの主題歌は、シリーズ初の男女デュエット。
  • ストーリーの中で英米の情報機関、政府内の暗部も取り上げている。
  • 劇中、Mのメイク落としのシーンまである。
  • 映像で重要な格闘や追跡の描写で、実際の歌劇であるトスカオーストリア)やパーリオ(イタリアのシエーナ)や観客の喧騒などシーンをフラッシュバックするように織り込みストーリーに重厚感を持たせる工夫がなされている。
  • どのボンド映画よりも多い6カ国で撮影された[1]
  • 以前のような突飛なアイディア満載の超人的なボンドグッズは殆ど見られず、代わりにソニー・エリクソン製の多機能携帯電話が情報収集や諜報活動に大活躍するなど時代の変化も顕著に描かれている。
  • Mの私生活や私室が若干確認できるほか、彼女の司令室は3D映像技術が導入されるなど、大きな変化と共に非常に高度な技術発達が描かれている。Mを演じたジュディ・デンチはパンフレットのインタビューなどで、新しくなった司令室のデザインを非常に気に入っていることを話している。
  • トゥモロー・ネバー・ダイ』以来、約11年ぶりにワルサーPPKがボンドの愛銃として再登場した。
  • 本作の撮影中はトラブル続きであった。後述の車両事故の他、チリでのロケでは撮影に反対する現地の町長が車でセットに乱入し、逮捕される騒ぎが起こった[2][3]。また、ボリビアの副教育文化相は、作中にボリビア人とされる麻薬密輸業者が登場することについて、プロデューサーに抗議文を送った[4][5][6]。さらに、ダニエル・クレイグは撮影中に指に負傷し[7][8]、顔にも8針縫う傷を負って、撮影終了後に美容整形を受けた[9][10]
  • 前作『007 カジノ・ロワイヤル』に登場したアストンマーチン・DBSは、本作でもボンドカーとして登場し、オープニングで激しいカーチェイスを繰り広げた。なお、2008年4月19日午前6時(現地時間)、イタリアのガルダ湖でのロケのため、スタントマンがDBSを撮影場所まで移動させていたところ、コントロール不能になって車ごと湖に沈んでしまうというアクシデントが起きた。車の引き上げの模様は、衛星テレビのスカイ・イタリアで放送された。スタントマンは救助隊に救助され軽症ですんだが、このとき撮影に使えるDBSは、湖に沈んだ1台だけだった[11][12][13][14][15]。事故はそれだけでは終わらず、アルファロメオが大破した3度目の事故では、スタントマンの一人が重体に陥った[16][17][18][19][20][6]
  • 前作や前前作同様アストンマーチンやレンジローバーを傘下に持つ(当時)フォード・モーターの後援を受けており、車両の提供を受けているが、上記のようにアルファロメオが登場する他、デイムラーが登場するものの旧型が使用されている。
  • ボンドが着用する腕時計は、オメガ「シーマスター プラネット・オーシャン 600M コーアクシャル クロノメーター」[21][22]であった。
  • ボランジェとのコラボレーションで、同社のシャンパンが登場した[23]
  • ガンバレル・シークエンスは本編の最後、エンド・クレジットで登場。近年の作風と異なり、平面的な作りとなっている。
  • タイトル・デザインはダニエル・クラインマンと、フォースター監督作品『主人公は僕だった』、『君のためなら千回でも』に参加したMK12の共作。新しい試み(タイポグラフィを新たに作成)と原点回帰(第1作『ドクター・ノオ』やガンバレル・シークエンスの円を多用したデザイン)の両方が盛り込まれている。MK12はMI6本部のテーブルや大型モニターに映る多数のモーショングラフィックも手掛け、タイトルデザインだけでなくVFXスタジオとしてもクレジットされた。本作での同社の役割はさらにVG版、主題歌のPVやコカ・コーラのタイアップCMにまで及んでいる。
  • シエナポルトープランスブレゲンツといった地名のレタリング制作は『ジャッカル (映画)』メイン・タイトルも手掛けたトマト・フィルム(ロンドン)。
  • 007シリーズでは、過去の作品のシチュエーションを形を変え登場させることがよくある。今回、ジェマ・アタートン演ずるフィールズが全身オイルまみれにされ殺されるシーンは、『ゴールドフィンガー』でシャリー・イートン演ずるジル・マスターソンが全身金粉まみれにされ殺されるシーンが元になっている[24][25]
  • 前作同様、配給はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが担当したが、Blu-ray DiscDVDの発売元はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントではなく、20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社が担当しており、以後のソニー配給のMGM作品でこの体制となっている。これは、ソニーがMGM作品におけるDVDなどの販売権を失ったからである[26]。Blu-rayは6月19日、DVDは6月26日とBlu-rayが1週間先行して発売された。

[編集] 公開日

2008年10月29日ロンドンで開催されたザ・タイムズ・BFI・ロンドン・フィルム・フェスティバルでプレミア公開され、2008年10月31日にはイギリスフランススウェーデンで一般公開された。欧州では007にちなんで11月7日に公開した国が多い。

日本では他国から2か月ほど遅れて2009年1月24日と世界で最も遅く公開された(一部劇場では1月17日1月18日に先行公開)。1989年公開の『007 消されたライセンス』以来20年ぶりの邦題となる。

[編集] 主題歌

映画タイトルとは異なった"Another Way To Die"を担当したのは、アリシア・キーズとザ・ホワイト・ストライプスなどで活躍するジャック・ホワイトとの共演、007シリーズ史上初のデュエットだった事なども含め、話題性は十分だった。イギリスのチャートでは、最高位9位と健闘したが、アメリカの「ビルボード」誌では、最高位81位だった。また、同サウンドトラック・アルバムはチャート入りしていない。

[編集] キャスト

[編集] 参照

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  1. ^ Randee Dawn (2008-11-11). “[is Marc Forster's 007 art film]”. The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/hr/content_display/film/news/e3ie9098baec9eb95cd02a01aebbd96a968 2008-11-13 閲覧。 
  2. ^ Warden, Tom (2008-4-3). [Daniel Craig shaken and stirred by mad mayor's protest in Chile”] (英語). Mail Online. http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-554709/007-Daniel-Craig-shaken-stirred-mad-mayors-protest-Chile.html 2009-6-15 閲覧。 
  3. ^ Leonard, Tom (2008-4-3). [Bond gets new villain as Chilean mayor drives at Daniel Craig”] (英語). Telegragh.co.uk. http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/1583805/James-Bond-gets-new-villain-as-Chilean-mayor-drives-at-Daniel-Craig.html 2009-6-24 閲覧。 
  4. ^ [[1]] (英語). AFPBB News. (2008-4-7). http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2374982/2802714 2009-6-24 閲覧。 
  5. ^ [Groux dispara contra James Bond”] (スペイン語). La Razón. (2008-4-4). http://www.la-razon.com/versiones/20080404_006232/nota_253_572609.htm 2009-6-24 閲覧。 
  6. ^ Moore, Malcom (2008-4-25). [Bond 'curse' prompts Italian investigation”] (英語). Telegragh.co.uk. http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/1903355/James-Bond-curse-prompts-Italian-investigation.html 2009-6-24 閲覧。 
  7. ^ Fernandez, Colin (2008-6-11). [of Bond strikes again as Daniel Craig slices tip of his finger off during filming”] (英語). Mail Online. http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1025527/Curse-Bond-strikes-Daniel-Craig-slices-tip-finger-filming.html 2009-6-15 閲覧。 
  8. ^ [Daniel Craig not shaken nor stirred after slicing off top of finger during filming”] (英語). Mail Online. (2008-6-18). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1027570/Bandaged-Daniel-Craig-shaken-stirred-slicing-finger-filming.html 2009-6-15 閲覧。 
  9. ^ [[2]]. AFPBB News. (2008-10-9). http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2526464/3410612 2009-7-16 閲覧。 
  10. ^ [star Daniel Craig reveals he had cosmetic surgery after set accident”] (英語). Mail Online. (2008-10-9). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1075616/Bond-star-Daniel-Craig-reveals-cosmetic-surgery-set-accident.html 2009-6-15 閲覧。 
  11. ^ [アストンマーティンがロケ現場の湖に沈没”] (英語). AFPBB News. (2008-4-21). http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2381057/2853220 2009-6-15 閲覧。 
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[編集] 外部リンク

最終更新 2009年10月13日 (火) 16:29 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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