1/N展開
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1/N展開 (1/N expansion) は、主に量子論的場の理論で用いられる非摂動論的近似法の1つ。数学的観点からは摂動法の1種だが、物理学では非摂動論的近似法に属する[1]。QCDのクォークの閉じ込め問題の解決を期待して1970年代に開発、研究が進められたが、この問題の解決という観点からは期待はずれな結果に終わった[2]。
場がSU(N)やO(N)などの対称性を持つ理論において、 場のスケーリングや補助場の方法(物性物理学の分野ではしばしば、 ハバード・ストラトノヴィッチ(Habburd-Stratonovich)変換とも呼ばれる)を利用して、 相互作用項の係数が1 / Nに比例するようにラグランジアンを 変換し、1 / Nを摂動パラメータとして摂動計算をおこなう。 実際の計算では、展開の1次で計算をストップしてしまうことも多い。 多くのモデルでは、Nは2か3であるが、 自然単位系では QED における結合定数 e は 0.3 程度であり、QEDの摂動計算が非常によい近似を与えていることを考えると、展開して得られた結果が定量的にも悪くない結果を与えるはずであるとウィッテンは指摘している [3][疑問点 ]。
[編集] 参考文献
以下の教科書に計算例が載っている。
- NJL(南部=ヨナ=ラシーニョ)模型の計算例[4]
- O(N)非線形シグマ模型の計算例(latticeでの計算)[2]
- φ4理論、グロス=ヌヴー(Gross-Neveu)模型,CPN − 1模型,トゥフーフト('t Hooft)模型の計算例[3]
[編集] 脚注
- ^ 物理学において摂動展開と言った場合、暗黙の了解として結合定数を摂動パラメータとする摂動展開を指す。 一方、1 / N展開の摂動パラメータは結合定数ではないので、摂動の各次数には、結合定数を展開パラメータとした場合、結合定数の無限次まで展開した計算結果が一部とは言え含まれているだろうと考えられる。このことから、非摂動的と呼ばれる。
- ^ い ろ 崎田文二・吉川圭二共著, 径路積分による多自由度の量子力学, 岩波書店, 1986, ISBN 4 00 005313 2
- ^ い ろ S. Coleman, Aspects of Symmetry, Cambridge Unversity Press, 1985, ISBN 0 521 31827 0
- ^ 九後汰一郎著, ゲージ場の量子論II, 培風館, ISBN 4 563 02424 4
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最終更新 2009年10月13日 (火) 19:33 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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