1986年の日本シリーズ
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| ゲームデータ | |||||||
| 試合日程 | 1986年10月18日-10月27日 | ||||||
| 最高殊勲選手 | 工藤公康 | ||||||
| 敢闘選手 | 達川光男 | ||||||
| チームデータ | |||||||
| 西武ライオンズ (パ) | |||||||
| 監督 | 森祇晶 | ||||||
| シーズン成績 | 68勝49敗13分 (シーズン1位) |
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| 広島東洋カープ(セ) | |||||||
| 監督 | 阿南準郎 | ||||||
| シーズン成績 | 73勝46敗11分 (シーズン1位) |
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日本シリーズ
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1986年の日本シリーズ(1986ねんのにっぽんシリーズ)は、1986年10月18日から10月27日まで行われたセ・リーグ優勝チームの広島東洋カープとパ・リーグ優勝チームの西武ライオンズによる日本プロ野球の日本選手権シリーズである。
目次 |
[編集] 戦評
森祇晶監督率いる西武ライオンズと阿南準郎監督率いる広島東洋カープの対決となった1986年の日本シリーズは、西武が4勝3敗1分けで逆転勝利し、3年ぶり6度目の日本一(西鉄時代を含む。西武では3度目)。初戦の引き分けが日本シリーズ史上初の8戦目につながる。広島3連勝で迎えた第5戦、延長12回に投手の工藤公康が放ったサヨナラ打が流れを大きく変えた。また、先発の工藤をリリーフに回し、リリーフの渡辺久信を先発に回した森采配も大きかった。後半になると広島のベテランに疲れがみえてきたのに対し、西武は新人の清原和博を中心とした若い力が徐々に力を発揮、逆転日本一につながった。第8戦では、0-2と西武がリードされた6回表、そのシリーズ精彩を欠いていた秋山幸二の起死回生の同点2ランホームランが出たが、ホームインする際秋山はバック転をみせた。
このように、先に3連敗で王手をかけられた後での逆転優勝は1958年の西鉄(西武の前身)が巨人に3連敗をされた後、稲尾和久投手の好投などで見事4連勝した事例以来2回目のことだ。また、第4戦まで勝ちなしのチームが日本一を手にしたのは日本シリーズ史上初のことである。
なお、このシリーズが終了した翌日の10月28日に広島の中軸を長年務め、「ミスター赤ヘル」の異名をとる山本浩二が引退を表明した。また、西武のベテランで「必殺仕事人」の異名をとる大田卓司も引退を表明した。
[編集] 試合結果
[編集] 第1戦
10月18日 広島 入場者26037人 延長14回時間切れ引き分け
| 西武 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
(西)東尾、渡辺久、松沼雅-伊東
(広)北別府、清川、川端、津田-達川
本塁打
(広)小早川1号ソロ(9回東尾)、山本1号ソロ(9回東尾)
[審判]セ山本(球)パ前川 セ田中 パ藤本(塁)セ福井 パ村田(外)
西武は2回、ジョージ・ブコビッチの二塁打と2つの四死球で無死満塁と北別府学を攻め、伊東勤の併殺打の間に清原和博がホームインして先制。4回には1死2、3塁から伊東がスクイズを決め、追加点を挙げた。一方、意外にもシリーズ初先発となる東尾修に8回まで零封されていた広島は、9回1死から小早川毅彦がライトスタンドに突き刺さる本塁打を放ち完封を阻止すると、続く山本浩二も外角球をライトスタンドに運ぶ技ありの一発で同点。延長戦は両チームとも救援投手が踏ん張り、結局延長14回引き分けに終わった。
[編集] 第2戦
10月19日 広島 入場者26652人
| 西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 広島 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 2 |
(西)●工藤(1敗)、市村、松沼雅-伊東
(広)○大野(1勝)-達川
勝利打点 正田1
本塁打
(西)秋山1号ソロ(3回大野)
[審判]パ村田(球)セ福井 パ前川 セ田中(塁)パ五十嵐 セ久保田(外)
3回秋山幸二のバックスクリーンに叩き込む豪快な本塁打で西武が先制したが、広島は4回、2死2、3塁から正田耕三がレフト線へ2点タイムリー二塁打を放ち、逆転。リードを貰った広島先発の大野豊は5回先頭打者の石毛宏典に安打を許したのを最後に1人の走者も出さず、1点差を守り切り完投した。
[編集] 第3戦
10月21日 西武 入場者31769人
| 広島 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 西武 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 4 |
(広)○長冨(1勝)、川端、S津田(1S)-達川
(西)●郭(1敗)、市村、石井毅、松沼雅、渡辺久、川本-伊東
勝利打点 達川1
本塁打
(西)石毛1号2ラン(7回川端)
[審判]セ久保田(球)パ五十嵐 セ福井 パ前川(塁)セ山本文 パ藤本(外)
西武球場に舞台を移しての第3戦。2回、辻発彦のタイムリーヒットで3戦続けて西武が先制。しかし広島は4回に山本浩のタイムリーヒットで同点、5回には1死2塁から達川光男がライトへタイムリー二塁打を放ち、逆転に成功。さらに、投手の長冨浩志の犠飛に続いて3連打を集中し、西武先発の郭泰源をKO。西武も7回石毛の2ランなどで追い上げるが、8回2死満塁から代打・長内孝の2点タイムリーでとどめを指した。8回から登板した津田恒実が2イニングを無安打に抑え、広島が連勝。
[編集] 第4戦
10月22日 西武 入場者32136人
| 広島 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
(広)金石、○津田(1勝1S)-達川
(西)松沼博、松沼雅、永射、石井毅、●渡辺久(1敗)-伊東
勝利打点 山崎隆1
[審判]パ藤本(球)セ山本文 パ五十嵐 セ福井(塁)パ村田 セ田中(外)
2回、投手の金石昭人のタイムリーで初めて広島が先制。8回、代打・田尾安志が安打で出塁、盗塁を決めた後石毛が同点タイムリー。しかし、9回登板した渡辺久信が乱調。ヒット、四球、野選で無死満塁のピンチ。1死は取ったものの、山崎隆造に押し出し四球を与え、小早川にも犠牲フライを打たれてしまう。渡辺は第3戦に続くリリーフ失敗。西武も9回、無死1,2塁と津田を攻めたが、津田が気迫で後続を絶ち、広島が3連勝で日本一に王手をかけた。
[編集] 第5戦
10月23日 西武 入場者32395人 延長12回サヨナラ
| 広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 2 |
(広)●北別府(1敗)、津田-達川
(西)東尾、○工藤(1勝1敗)-伊東
勝利打点 工藤1
[審判]セ田中(球)パ村田 セ山本文 パ五十嵐(塁)セ久保田 パ前川(外)
西武は3回、2死から田尾、金森永時、石毛の3連打で先制したが、広島も7回1死から2塁走者の長嶋清幸が三盗を試み、伊東の悪送球を誘って同点。北別府、東尾の息詰まる投手戦は9回でも決着がつかず、延長戦へ。12回裏、西武は辻が四球で出塁、伊東が送ったところで、打順は10回から登板していた投手の工藤公康。西武ベンチは渡辺をはじめとするリリーフ陣に不安を残し、また工藤が広島打線を完璧に抑えていることからここでサヨナラとならなくてもまた、サヨナラの局面が来ると考え、そのまま打席に送った。広島はこの場面で力投の北別府から津田に交代。工藤はこの試合で広島の捕手・達川に死球を与えていることから「内角を突いてくる」と読み、カウント0-1からの2球目の内角の球を「1,2,3で振った(工藤)」打球はライト線を破るサヨナラヒット。日本シリーズの投手によるサヨナラヒットは、奇しくも今シリーズと同じ3連敗4連勝で決着した1958年の、これも第5戦で稲尾和久が放ったサヨナラ本塁打以来だった。ちなみに翌年のシリーズからパ・リーグ出場球団の本拠地球場開催試合に限り指名打者(DH)制度が採用され(2005年からのセ・パ交流戦におけるパ・リーグ球団主催試合でも採用)パ球団所属の投手が打席に立つ機会は表の攻撃に限定されるため、このようなパ球団所属投手によるサヨナラ打は、事実上この時の工藤が最後となった(但しDHの打順に守備位置がついた場合にはその可能性も残されているが、あまり実例がない)。
[編集] 第6戦
10月25日 広島 入場者26107人
| 西武 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
(西)○渡辺久(1勝1敗)、S工藤(1勝1敗1S)-伊東、仲田
(広)●大野(1勝1敗)、川端、小林-達川
勝利打点 大田1
本塁打
(西)大田1号ソロ(2回大野)、清原1号ソロ(4回大野)
(広)長嶋1号ソロ(5回渡辺久)
[審判]パ前川(球)セ久保田 パ村田 セ山本文(塁)パ藤本 福井(外)
再び舞台は広島へ。西武は救援で度重なる失敗をしていた渡辺が先発で登板。2回、大田卓司が先制ホームラン、4回には清原が日本シリーズ初ホームランで2点をリード。渡辺は6回を長嶋の本塁打による1点に抑え、工藤につなぎ、西武が逃げ切って対戦成績を2勝3敗まで戻した。
[編集] 第7戦
10月26日 広島 入場者26101人
| 西武 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
(西)○松沼博(1勝)、S郭(1敗1S)-伊東
(広)●長冨(1勝1敗)、川端、清川、小林-達川
勝利打点 清原1
本塁打
(広)長嶋2号ソロ(6回松沼博)
[審判]セ福井(球)パ藤本 セ久保田 パ村田(塁)セ田中 パ五十嵐(外)
前日の本塁打で乗っている清原がこの試合でも先制タイムリー。6回には秋山が2点タイムリー二塁打を放ち、3-0とリード。西武の先発松沼博久は5回まで無失点に抑えていたが、6回、長嶋に2試合連続の本塁打を許すと、手堅く郭にスイッチ。郭は4三振を奪う力投で広島の反撃を抑え、3連敗後3連勝で対戦成績をタイにした。
[編集] 第8戦
10月27日 広島 入場者16828人
| 西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 広島 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
(西)東尾、永射、○渡辺久(2勝1敗)、S工藤(1勝1敗2S)-伊東
(広)●金石(1敗)、清川、津田-達川、山中
勝利打点 ブコビッチ1
本塁打
(西)秋山2号2ラン(6回金石)
(広)金石1号2ラン(3回東尾)
[審判]パ五十嵐(球)セ田中 パ藤本 セ久保田(塁)パ前川 セ山本文(外)
史上初の第8戦は6、7戦の流れで広島で開催。西武・東尾、広島・金石の先発。3回、広島は投手・金石の2ランで先制。金石は毎回のように得点圏に走者を進められる苦しいピッチングながら5回まで無失点に抑えていたが、6回、清原がヒットで出塁。続く大田のショートゴロで併殺かと思われたが、中継に入った正田のミスで1塁に大田が生きた。続く秋山が豪快にバックスクリーン左へ同点ホームラン。「サヨナラホームランを打ったらやってみたかった」という秋山は、サヨナラではなかったが大事なところで出た値千金の一発の喜びをバク転ホームインで表現した。そして8回、再び清原ヒット、大田の内野ゴロで走者が入れ替わる6回と同じ展開。今度は秋山をサードライナーに抑えた金石だったが、続くブコビッチの打席で大田がまさかの盗塁を決め2塁に進むと、ブコビッチがセンターの頭上を越える勝ち越し二塁打を放ちついに西武が勝ち越し。西武は永射、渡辺とつなぎ、8回からこのシリーズ大活躍の工藤が登板。2四球を出したものの無安打に抑え、1点を守り切った。
最終打者は長嶋清幸で遊撃ゴロ。石毛から清原に渡ったボールがウイニングボールとなった。
[編集] 表彰選手
※この大会で、広島カープが優勝した場合は、球団の資本の関係でマツダから最優秀賞の自動車が贈呈され、トヨタ自工からは賞金が贈呈される予定だったが、西武優勝であったためトヨタ提供の自動車が贈られた。
[編集] テレビ・ラジオ中継
[編集] テレビ中継
- 第1戦:10月18日(土)
- 第2戦:10月19日(日)
- 第3戦:10月21日(火)
- 第4戦:10月22日(水)
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- リポーター:高山典久(NHK・西武サイド)、秋山浩志(NHK・広島サイド)
- 第5戦:10月23日(木)
- 第6戦:10月25日(土)
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- テレビ新広島(tss)≪FNN系列≫
- 第7戦:10月26日(日)
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- 中国放送(RCC)≪JNN系列≫ 実況:深山計(RCC) 解説:大下剛史、田淵幸一、小林繁
- ゲスト解説:落合博満 共同インタビュアー:林正浩(TBS)
- 第8戦:10月27日(月)
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- 広島テレビ(HTV)≪NNN系列≫ 実況:加藤進(広島テレビ) 解説:池谷公二郎、堀内恒夫 ゲスト解説:落合博満
- リポーター:長藤光成(広島テレビ・広島サイド)、今井伊佐男(日本テレビ・西武サイド、共同インタビュアー)
[編集] ラジオ中継
- 第1戦:10月18日(土)
- 第2戦:10月19日(日)
- 第3戦:10月21日(火)
- 第4戦:10月22日(水)
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- NHKラジオ第1 解説:鶴岡一人 ゲスト解説:山下大輔(大洋)
- TBSラジオ(JRN) 実況:山田二郎 解説:杉下茂 ゲスト解説:稲尾和久
- 文化放送(NRN) 解説:山崎裕之 ゲスト:ばんばひろふみ
- ニッポン放送(独自放送)
- 実況:深澤弘 解説:関根潤三 ゲスト解説:牛島和彦(中日、翌年からロッテに移籍) リポーター:森中千香良
- ラジオ日本 解説:中村稔
- 第5戦:10月23日(木)
- 第6戦:10月25日(土)
- 第7戦:10月26日(日)
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- NHKラジオ第1 解説:広岡達朗 ゲスト解説:山下大輔
- 中国放送(JRN・中国放送制作)
- TBSラジオ(独自放送) 実況:石川顕 解説:田宮謙次郎、張本勲 リポーター:橋本裕之(RCC)、宮澤隆(TBS)
- 文化放送 解説:山崎裕之
- ニッポン放送(NRN) 実況:胡口和雄 解説:関根潤三、江本孟紀
- 第8戦:10月27日(月)
[編集] 外部リンク
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最終更新 2009年11月21日 (土) 19:59 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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