2重反転プロペラ

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旧ソ連製の輸送機An-22の2重反転プロペラ。

2重反転プロペラ(2じゅうはんてんプロペラ)(en:Contra-rotating propellers)とは、2組のプロペラスクリュー)を同軸に配置し、各組を相互に逆方向に回転させるもの。機体にかかるカウンタートルクを相殺したり、プロペラ効率向上を意図して使用される推進機構である。英名を略してコントラペラとも呼ばれ、飛行機に使用されているケースが有名であるが、船舶魚雷などに使用されたケースのほうが多い。

[編集] 航空機

飛行機
搭載するエンジンの出力が増大するに従って、エンジンの出力をプロペラによる推力に有効に変換することがだんだん困難になってきたことへの対策と、強力なエンジンでプロペラを一方向に回転させることによって生じるカウンタートルクの相殺を狙って、大出力エンジンを搭載する高速機で利用される。
1930年代にはレース用に製作されたマッキ M.C.72などの水上機に搭載されて最高速度向上に威力を発揮し、第二次世界大戦中には、特にアメリカ軍イギリス軍において、2重反転プロペラを採用する試作機が多数製造された。
日本では陸軍キ64二式単座戦闘機(鐘馗)において、海軍でも川西航空機製の紫雲強風で採用されたが、キ64以外の制式採用された3機種については要求される工作精度が維持できず、ギアボックスの油漏れなどの問題を解決できなかったため、いずれも試作レベルに留まった。
この方式にはプロペラ後流の偏向を正逆回転の組み合わせで相殺できるため、垂直尾翼の小型化が可能で、空気抵抗の減少やプロペラ効率の向上などが得られるというメリットがある。
しかし、その一方で同軸で正逆2方向にプロペラ軸を回転させる必要があり、それぞれ回転方向の異なるエンジンを各1基搭載するか、さもなくば変速機に逆転機を内蔵して2方向の回転軸を取り出す必要がある。しかも、そのいずれにおいても一方の軸を中空軸としてもう一方をその内部に同軸で貫通させる必要があるため、高回転数となる軸受や軸そのものについて高い工作精度(回転軸の中心を一致させないと、猛烈な振動を生み出す事になる)と耐久性(前述の振動に耐える事が必要)が求められた。また単発機の場合、変速機のギアボックスは通常のものと同程度の容積で2倍近い複雑な歯車装置を組み込み、かつ大出力による強トルクに耐えることが求められるため、その内部の整備性は通常のものに比して大幅に低下し、しかも機構的な必然から重量が増大するというデメリットが存在する。
現代ではジェットエンジンの普及により、大出力でプロペラ推進の航空機自体が希少であるが、冷戦下のソ連で開発され、航続力と高速巡航性能の両立を狙ってこの機構を採用したTu-95など、ロシアウクライナ製のターボプロップ 輸送機爆撃機にはこの機構を採用しているものが複数存在している。
人力飛行機
金沢工業大学チーム鳥人間コンテスト選手権大会において例年採用している。
ヘリコプター
この場合、正しくは同軸反転式ロータ
ヘリコプター#反トルクにあるように、反トルク対策として利用しているものがある。ロシアカモフ製の機体が有名。

[編集] 使用機種

2重反転プロペラに改造されたP-51
飛行機
など
ヘリコプター
など

[編集] 船舶

日本国内では新日本海フェリーはまなす型においてポッド推進器によって、二重反転プロペラの原理で高出力を生み出す世界初のシステムが採用された。

最終更新 2009年9月14日 (月) 22:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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