A-4 (航空機)

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ダグラス A-4 スカイホーク

オーストラリア海軍 第805攻撃隊(VF-805 )のA-4G

オーストラリア海軍 第805攻撃隊(VF-805 )のA-4G

A-4ダグラス社が開発しアメリカ海軍などに制式採用された艦上攻撃機。愛称はスカイホークSkyhawk)。A4Dとして開発されたが、アメリカ軍による1962年命名規則変更の際、A-4に改称された。

目次

[編集] 開発と設計

1952年6月、アメリカ海軍から小型攻撃機XA4D-1の発注を受けたダグラス社は、設計主務者をエド・ハイネマンとして設計を進めた。ハイネマンは、「軽量、小型、空力的洗練を追求すれば自ずと高性能が得られる。」とのコンセプトに基づき、海軍側の見込んだ機体重量14tの半分に満たない6.7tの小型、軽量な機体に仕上げた。1952年10月には前量産型YA4D-1の発注も行われている。 初飛行は1954年6月22日。

1955年10月15日には量産3号機が500km周回コースの速度記録を達成している。

A-4はデルタ翼を持つが主翼を折り畳まずに航空母艦のエレベーターに積載できる機体規模で、爆弾倉を省略し外部兵装は翼下パイロンに搭載することとされた。

折り畳み機構や爆弾倉の廃止はそれぞれ主翼部や胴体部の軽量かつ頑丈な設計に貢献した。翼下パイロンに搭載物を外装するには搭載物の低抵抗化が欠かせないが、搭載するMk.80シリーズのAero 1Aと呼ばれる8:1の全長直径比を持つ低抵抗の外形は、本機の主任設計者ハイネマンによる1946年における研究に基づくものである。

その他にも方向舵は1枚の薄板を両面から桁で補強する(A-4B以降)など、構造を簡潔にまとめて小型軽量ながら堅牢な機体に仕上がっており、このクラスの機体としては異例とも言える兵装搭載量となっている。

この完成度の高さと簡潔さを併せ持つ機体設計は、信頼性・経済性においても優秀なものであった。たった6本のボルトを外すだけでエンジンを取り出せるなど整備性にも優れ、安価であることから数多くの国で導入された。

1967年のマクドネル社との合併後も含めた25年の間、改良・生産が継続された。この間にベトナム戦争に参加し、イスラエルに供与された機体は第四次中東戦争に投入された。また、フォークランド紛争ではアルゼンチン軍の機体としてイギリス軍を攻撃した。さらには1991年湾岸戦争時にもクウェート空軍のA-4KUがイラク空爆に参加した。

軽量で強力な機体であったため「ハイネマンのホットロッド」とあだ名され、また、良好な運動性からアメリカ海軍戦闘機兵器学校(通称トップガン)においては仮想敵機役となったり、海軍のアクロバット飛行チームであるブルーエンジェルスで使用されたりした。

アメリカでは退役済みだが、ブラジルでは空母サンパウロにAF-1と言う名称で2008年現在唯一の固定翼艦上機として運用中である。また他の多くの国で陸上機として使用されている。

[編集] 派生型

太平洋岸航空博物館のA-4E(2004年)
空母サンパウロ艦上のA-4KU(AF-1)
  • 試作機
    • XA4D-1:試作機。無武装。1機製造。
    • YA4D-1:前量産型。20mm機関砲2門(装弾数各100発)搭載。19機製造。
  • A-4A:量産型。旧呼称A4D-1。レーダーは無く昼間攻撃専用。ハードポイントは3箇所。146機製造。
  • A-4B系
    • A-4B:旧呼称A4D-2。空力面改良、空中給油装置付与。542機製造。
    • A4D-3:能力向上型。計画のみ。
  • A-4C系
    • A-4C:旧呼称A4D-2N。この型よりレーダーを装備し全天候能力を追加。カーチス・ライト製J65-W-16C (離昇推力36.5 kN) エンジンを装備。638機製造。
      • A-4L:海軍予備役航空隊のための能力向上型。胴体上部にアビオニクスパックを装備し電子装備をA-4F並みに強化。A-4Cより100機改修。
      • A-4S:シンガポール空軍向。A-4Cより40機改修。
        • A-4SU ("Super Skyhawk"):A-4Sに対して F404-GE-100D (アフターバーナー非搭載,推力 48.4 kN) へのエンジン換装その他の近代化改修を行ったもの。
      • TA-4S:A-4Sの複座・練習機型。7機改修。
        • TA-4SU ("Super Skyhawk"):A-4SUの複座・練習機型。
      • A-4PTM:マレーシア空軍向け。A-4C・A-4Lより40機改修。
      • TA-4PTM:A-4PTMの複座・練習機型。少数機改修。
    • A4D-4:主翼などの改修版。計画のみ。
  • A-4E系
    • A-4E:旧呼称A4D-5。エンジンをJ65からP&W製J52-P-6A (推力3.85t) に換装。ハードポイントを5箇所へ増設。電子装備強化のため機首を延長。後に胴体上部にアビオニクスパックを増設。496機製造
    • TA-4E:A-4Eの複座・練習機型。2機試作。
  • A-4F系
    • A-4F:J52-P-8A (推力4.2t) エンジン搭載、後に100機がJ52-P-401 (推力4.99t) に換装。この型以降前輪のステアリング機構を追加。背面のアビオニクスパックを生産段階より装備。146機製造。ブルーエンジェルスで1973年から1986年まで使用された。
    • TA-4F:-A-4Fの複座・練習機型。241機製造。
      • OA-4M:アメリカ海兵隊の前線航空統制官用。23機がTA-4Fより改修。
      • EA-4F:電子戦訓練機。4機がTA-4Fより改修。
    • TA-4J:複座・練習機型。非武装、エンジンをJ52-P-6 (推力3,854kg) にダウングレード。227機が新規に生産された。後にTA-4Fもこの形式に改修された。
    • A-4G:オーストラリア海軍向け。8機製造。空母メルボルンに搭載。
    • TA-4G:A-4Gの複座・練習機型。2機が製造。他にTA-4Fから改修された機体あり。
    • A-4H:イスラエル空軍向け。90機生産。30mm機関砲搭載。エンジンパイプを赤外線ミサイル対策として延長。
    • TA-4H:A4-Hの複座・練習機型。25機製造。
    • A-4K:ニュージーランド空軍向け。A-4Fとほぼ同仕様。1980年代後半よりカフ計画に基づく近代化(主にF-16の火器管制装置を装備)を実施。
    • TA-4K:A-4Kの複座・練習機型。4機製造。
  • A-4M系
    • A-4M:アメリカ海兵隊向け。エンジンをJ52-P-408A(推力5.08t)に換装し武器搭載量4.15tへ。電子装備強化。キャノピー大型化で視認性を向上。20mm機関砲の装弾数を各門100発から各200発に増加。158機製造。
    • A-4N:イスラエル空軍向け。DEFA30mm機関砲を装備。A-4H同様エンジンパイプを赤外線ミサイル対策として延長。 117機生産。
    • A-4KU:クウェート空軍向け。30機製造。後にブラジル海軍が取得し、AF-1と呼称。
    • TA-4KU:クウェート空軍向けの複座・練習機型。6機製造。後にブラジル海軍が取得し、AF-1Aと呼称。

[編集] 仕様

A-4 三面図

出典: en:A-4 Skyhawk

諸元

  • 乗員: 1 (2:TA-4J,TA-4F,OA-4F)
  • 全長: 12.22 m (40 ft 3 in)
  • 全高: 4.57 m (15 ft)
  • 翼幅: 8.38 m(26 ft 6 in)
  • 翼面積: 24.15 m2 (259 ft2
  • 翼型: NACA 0008-1.1-25 root, NACA 0005-0.825-50 tip
  • 空虚重量: 4,750 kg (10,450 lb)
  • 運用時重量: 8,318 kg (18,300 lb)
  • 最大離陸重量: 11,136 kg (24,500 lb)
  • 動力: P&W J52-P8A ターボジェット、41 kN (9,300 lbf) × 1

性能

  • 最大速度: 1,077 km/h (585 kt)
  • 航続距離: 3,220 km (1,700 nm)
  • 実用上昇限度: 12,880 m (42,250 ft)
  • 上昇率: 43 m/s (8,440 ft/min)
  • 翼面荷重: 344.4 kg/m2 (70.7 lb/ft2
  • 推力重量比: 0.51

武装

お知らせ。 使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。

[編集] 使用国

アメリカ海軍
アメリカ海兵隊
アルゼンチン空軍
アルゼンチン海軍
イスラエル航空宇宙軍
インドネシア空軍
オーストラリア海軍
クウェート空軍
シンガポール空軍
ニュージーランド空軍
ブラジル海軍
マレーシア空軍

[編集] 登場する作品 

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年10月24日 (土) 17:00 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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