BAEシステムズ

BAEシステムズの最新ニュースをまとめて検索!

BAE Systems plc
企業形態 plc (LSEBA.)
設立 1999年11月30日
拠点の数 イギリス, ファーンボロー
事業地域 ワールドワイド
代表者等 会長 リチャード・オリバー
CEO イアン・キング
業種 航空宇宙, セキュリティ, 国防
製品 民間・軍事航空宇宙
国防電子工学
艦船
軍用品
陸上戦システム
サービス メンテナンス業, コンサルタント業, 教育, 他
売上高 185億 ポンド (2008)[1]
営業利益 17億 ポンド (2008)[1]
純利益 17億 ポンド (2008)[1]
従業員数 106,000 (2009)[2]
子会社 BAE システムズ Inc.
外部リンク www.baesystems.com

BAEシステムズ英語:BAE Systems plc)とは、1999年に設立されたイギリス国防セキュリティ航空宇宙企業である。特に北アメリカに進出した子会社のBAE システムズ Inc.を介して世界的な影響力を持つ。ヨーロッパ最大の航空宇宙企業で、世界第2位の国防産業である[3]イングランドのファーンボローに本社を構える。

BAEシステムとも表記する。多くの場合、傘下の多数の企業を含めた単一のコングロマリットとして扱われる。

目次

[編集] 概要

BAEは、戦車戦闘機潜水艦などを開発、製造する国防産業を擁する。1981年サッチャー政権下での国営企業の民営化政策の1つとして、ブリティッシュ・エアロスペース (BAe) は51.7%の株式が市場へ売却され、半官半民の株式会社として上場した後、1985年に政府の株式はほぼ売却され、民営化が完了した。1999年には、ブリティッシュ・エアロスペースとマルコーニ・エレクトロニック・システムズの合併により、BAEシステムズが設立された。

2000年から2001年にかけて、BAEは宇宙分野の部門をヨーロッパ航空宇宙企業EADSへの売却やミサイル部門のMBDAへの売却で整理が行われた。2004年軍用車両メーカーアルヴィス plcを買収し、2005年にユナイテッド・ディフェンス・インダストリーズ (UDI) も買収することで、軍用車両の大手企業となった。一方で、株式20%を保有していたエアバス2006年に80%の株式を保有していたEADSへ売却した。

BAEの2007年度における国防分野の売上は298億米ドルで、アメリカ合衆国ロッキード・マーティン社やボーイング社に次いで国防産業売上で世界第3位であった[4]

[編集] 起源

1999年11月30日ブリティッシュ・エアロスペースとマルコーニ・エレクトロニック・システムズの合併によって設立された[5]。この合併によって、多くの有名なイギリスの航空機メーカー、電子機器メーカー、造船メーカーの後継企業となった。それらの中には、世界初のジェット旅客機コメットや垂直離着陸機のハリアー、その発展型シーハリアーに搭載される草分け的なブルーヴィクセン・レーダー、ユーロファイターのCAPTORレーダー、アエロスパシアルと共同開発した超音速旅客機コンコルドなどに携わった企業が含まれている[6]

民間・軍用機メーカーであったブリティッシュ・エアロスペースは、第二次世界大戦の終結後に始まったイギリスにおける航空機メーカーの大統合から誕生した。その設立は1977年4月29日で、国有化されたブリティッシュ・エアクラフト・コーポレーション(BAC)とホーカー・シドレー、スコティッシュ・アビエーションとの合併により設立された。ブリティッシュ・エアクラフト・コーポレーションとホーカー・シドレー自体も航空機メーカーの合併と買収の結果である。

マルコーニ・エレクトロニック・システムズは、ゼネラル・エレクトリック・カンパニーの子会社であった。同社では、主に海軍や陸軍向けのシステムインテグレーターを扱っていた。マルコーニの起源は、1897年に設立されたグリエルモ・マルコーニ・ワイヤレス・テレグラフ・アンド・シグナル・カンパニーにさかのぼる。ゼネラル・エレクトリック・カンパニーは、1968年にマルコーニを傘下に収めていたイングリッシュ・エレクトリックを買収し、その国防産業向けにマルコーニのブランドを使用した。

ゼネラル・エレクトリック・カンパニー自体は、第一次世界大戦時に無線や気球を開発、製造していた。特に同社はレーダー用のマグネトロンに携わり、重要技術の発展に貢献したことから、第二次世界大戦では、その地位を高めることに成功した。ゼネラル・エレクトリック・カンパニーは、1967年にアソシエイティド・エレクトリカル・インダストリーズ、1985年にヤーロウ・シップビルダーズ、1989年にプレッシー・カンパニー、1990年にフェランティの国防部門、1995年にヴィッカース・シップビルディング・アンド・エンジニアリング、1999年にゴーヴァン造船所を獲得した。

[編集] 社史

[編集] 設立

1995年にブリティッシュ・エアロスペース (BAe) とドイツの航空宇宙・国防企業ダイムラークライスラー・アエロスペース (DASA) が合併による国際航空宇宙企業の設立が構想されていると報じられていた[7]アメリカ合衆国でもロッキード・マーティンが誕生し、1997年にはボーイングマクドネル・ダグラスを買収し、ブリティッシュ・エアロスペースのジョン・ウェストンを筆頭にアメリカ国防産業によるヨーロッパ進出の拡大が懸念されていた[8]。BAeとDASAの2社は、民営化の後、フランスアエロスパシアルやヨーロッパの主要な航空宇宙・国防企業の受け入れを示唆したが、新たに統合された企業にエアバスが完全子会社化されることを巡り、BAeとDASAは、アエロスパシアルとの協議で難航した[9]。1998年7月にBAeとDASAが合併協議をはじめた頃、アエロスパシアルとマトラの合併が発表された。BAeとDASAは、1998年12月に合意に達した。

イギリスのゼネラル・エレクトリック・カンパニー (GEC) は、整理統合の必要に迫られていたため、1996年に常務へジョージ・シンプソンを任命した。アナリスト達はジョージ・シンプソンが握るブリティッシュ・エアロスペースの内部情報が任命の鍵で、GECはアメリカ国防企業に対抗するためにBAeとイギリス最大の国防グループを作ることに賛同しているとインディペンデントが報じた[10]1998年12月22日にGECが同社傘下のマルコーニ・エレクトロニック・システムズの売却を検討していることが発表されたことで、BAeは、DASAとの合併を断念した。1999年1月19日には、BAeとMESの合併が発表された。対照的にDASAとの合併は決裂し、EADSの設立にあたって、DASAはアエロスパシアルとの合併が決定した。

BAEには、ブリティッシュ・エアロスペースから民営化された際に特別な株式の権利を引き継いだ。この特別株は、1ポンドの額面で、貿易産業大臣によって保持され、大臣の許可なしには、定款の一部を改訂することはできないよう意図されたものである[11]。この定款は、経営に参加しているイギリス国外の者や組織が15%以上の株式を持つことや役員会の大部分を占める事態を抑止し、CEOや会長にイギリス国民が就くことを義務づける。

[編集] 統廃合

就役に備えた状態の潜水艦 HMS アスチュート, S119

最初の年次報告書では、発展に必要な重要な分野としてエアバスと空軍、陸軍、海軍向けのサポートサービスやシステムインテグレーターを報告された。また、北アメリカでの拡大、ヨーロッパで次世代共同体への参加という展望が記載された[12]

2000年、BAEとマトラが共同出資していたマトラ・マルコーニ・スペースは、DASAへ売却され、EADS アストリウムとなった。その後もBAEは、欠損続きの状態であったため、組織再編を実施した。これらには、2001年1月に行われたエアバスのコンソーシアム脱却や2001年11月に発表したウッドフォードのアブロ RJ製造ライン閉鎖、その次世代機アブロ RJXの開発中止がある。BAEとアレーニア・マルコーニが出資するマトラ BAe ダイナミクスのミサイル部門は、同年12月にMBDAへ売却された。最終的には、2003年6月16日に8400万ポンドでEADSへ自社の株式25%を売却した。

2002年12月11日に新型哨戒機ニムロッドアスチュート級原子力潜水艦の開発費超過から、BAEは業績予想の下方修正を発表した。BAEの請求に対して国防省は、7億ポンドの支払いに同意した。また、政府は論争の末、2003年7月に練習機ホーク24機とオプション20機を発注した。この取引は、2004年3月のインドによるホーク66機の発注に繋がった。

[編集] 拡張

2003年7月、BAEとフィンメッカニカは、3つの合併企業、それらを統括するユーロシステムズを設立すると発表した。これらの会社は、航空電子工学2社、C4ISTAR、通信社が含まれた。しかし、業務の複雑化を懸念されたことから、再検討された結果、この構想は、AMSの分散と解体、SELEX センサーズとエアボーン・システムズの設立となった。2007年3月にBAEは、4億ユーロ(約2億7000万ポンド)で、フィンメッカニカにエアボーン・システムズの株式25%を売却した。

2004年5月、BAEの造船業部門であるBAE システムズ・ネーブル・シップスとBAE システムズ・サブマリンズの売却が持ち上がった。VT グループクライドの造船所、ゼネラル・ダイナミクスバロー・イン・ファーネスの造船所獲得を望んでいると報じられた。しかし、イギリス政府の国防産業戦略によって、2008年にBAE システムズ・サーフェス・フリートとなっていたBAE システムズ・ネーブル・シップスは、VT グループの造船業部門と合併し、BVT サーフェス・フリートが設立された。

2004年6月4日にBAEは、ジェネラル・ダイナミクスに対抗してアルヴィス・ヴィッカーズの買収に名乗りをあげ、BAEのRO ディフェンスと合併した。しかし、BAEの経営陣は、ジェネラル・ダイナミクスと比較してスケール不足を認め、アメリカ合衆国のユナイテッド・ディフェンス・インダストリーの獲得を目指した。2005年3月7日には、22億5000万ポンドでUDIの買収し、BAE システムズ・ランド・システムズと合併して、BAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツが設立された。

[編集] 組織

[編集] 本社

  • BAE システムズ・ミリタリー・エア・ソリューションズ:軍用機部門
  • BAE システムズ・インテグレイテッド・システム・テクノロジーズ (BAE Systems Integrated System Technologies)
  • BAE システムズ・カスタマー・ソリューションズ・アンド・サポート (BAE Systems Customer Solutions & Support)
  • BAE システムズ・リージョナル・エアクラフト (BAE Systems Regional Aircraft)
  • BAE システムズ・シェアード・サービシーズ (BAE Systems Shared Services) :グループ全体の資産管理
  • BAE システムズ・サブマリン・ソリューションズ (BAE Systems Submarine Solutions)
  • BAE システムズ・アンダーウォーター・システムズ (BAE Systems Underwater Systems)
  • BAE システムズ・オーストラリア

[編集] BAE システムズ・ノース・アメリカ

  • BAE システムズ Inc.
    • BAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツ
    • BAE システムズ・カスタマー・ソリューションズ (BAE Systems Customer Solutions)
    • BAE システムズ・エレクトロニクス・アンド・インテグレイテッド・ソリューションズ (BAE Systems Electronics & Integrated Solutions)

[編集] 出資会社

[編集] 脚注

  1. ^ "BAE Systems 2008 Preliminary resultsPDF" (英語) 1. BAE Systems (2009-02-19). 2009-03-07 閲覧。
  2. ^ "About us" (英語). baesystems.com. BAE Systems (2008). 2008-04-22 閲覧。
  3. ^ "Military spending sets new record" (英語). www.BBC.co.uk. 2009-06-08 閲覧。
  4. ^ "Defense News Top 100" (英語). Defense News. 2009-10-15 閲覧。 - ディフェンス・ニュース 2008年度ランキング
  5. ^ Turpin, Andrew (2000-03-04). “BAE Eyes US Targets After Profit Rockets” (英語). The Scotsman (The Scotsman Publications): p. 26 
  6. ^ Dow, James (2004-07-23). “[first line of defence]” (英語). The Scotsman. http://thescotsman.scotsman.com/business.cfm?id=840772004 2007-09-26 閲覧。 
  7. ^ Jones, Adam (1999-01-20). “Europe cries foul as New BAe emerges” (英語). The Times (Times Newspapers) 
  8. ^ Rothman, Andrea; Landberg, Reed (1997-06-15). “[Defense Firms Feel Pressure to Unite]” (英語). The Seattle Times. http://community.seattletimes.nwsource.com/archive/?date=19970615&slug=2544541 2007-09-12 閲覧。 
  9. ^ Gray, Bernard; Skapinker, Michael (1997-06-24). “Giant waiting in the wings: Bernard Gray and Michael Skapinker ask if Europe's defence industry can consolidate in time to challenge US dominance” (英語). Financial Times 
  10. ^ Hotten, Russell (1996-03-19). “GEC confirms Simpson job” (英語). The Independent (Newspaper Pub): p. 17 
  11. ^ "BAe and Thomson-CSF SA: A report on the proposed mergerPDF" (英語). Competition Commission (1991-02-06). 2005-12-08 閲覧。
  12. ^ "BAE Systems 2000 Annual ReportPDF" (英語) 6. BAE Systems. 2007-10-05 閲覧。

[編集] 出典

  • 清谷信一「BAEシステムズの設立・現状」、『軍事研究』2月号、ジャパン・ミリタリー・レビュー、2008年1月、pp. 210-221。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年10月15日 (木) 17:11 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【BAEシステムズ】変更履歴

ご利用上の注意